「心理・福祉・リハビリ」系の職業・仕事

臨床心理士 カウンセリングや心理学の専門技法によって、人が抱える心の問題を解決に導く

臨床心理士は、心の問題を抱えた人に対してカウンセリングや心理療法を行い、問題を解決へと導く仕事です。資格取得には大学院で心理学を学ぶ必要があり、心の専門家として活躍することができますが、依頼者に対して「こうしなさい」と指示をしたり相手が話したことを否定したりすることはせず、あくまでも相手の話を理解・共感しながら専門技法を用いて、依頼者自身が考えを整理し、自分で問題を解決していけるための手助けを行います。臨床心理士は、数ある心理系民間資格のなかで最も社会的信用度が高いといわれていますが、現状では正規雇用での採用が少ないため、非常勤でいくつかの職場を掛け持ちして働く人が多いようです。しかし、経験と実績を積み上げ、社会的な評価を得られるようになれば、安定した働き方や大きな収入も望めます。

介護福祉士 要介護者の身体介護と生活援助を行い、本人とその家族の日常生活を支援する

介護福祉士は、高齢者や身体、精神に障害のある人が日常生活をできるように介護する仕事です。同様の資格として、ホームヘルパーがありますが、ホームヘルパーが公的認定資格であるのに対して、介護福祉士は国家資格となります。資格がなくても介護の仕事をすることは可能ですが、資格を取得していると就職や給料の面でやや有利になります。介護福祉士になるためのルートは複数ありますが、1.介護福祉士国家試験を受験し合格する、2.介護福祉士養成施設を卒業するの2つに大別されます。介護の現場は過酷であり、忍耐力、体力が求められます。高齢化社会において、需要が高まっている職業あり、待遇の改善が少しずつ進められています。

社会福祉士 日常生活が困難な人の相談にのり、一人ひとりの事情に合う福祉サービスを提供する

社会福祉士は、福祉施設や自治体の福祉事務所において、介護を受ける人やその家族の相談役としての役割を持つ仕事です。他の医療や介護などの専門家と協力しながら、福祉サービスを受けられるように援助を行い、問題を解決します。ソーシャルワーカーや生活相談員とも呼ばれます。相談員の仕事は、必ずしも資格が必要ではありませんが、社会福祉士国家試験に合格し、社会福祉士の資格を取得していると、就職や待遇で有利になることがあります。国の福祉制度が多様化、複雑化してきている一方で、福祉制度を必要としている人も増えてきています。多種多様な制度をどのように利用できるかをサポートする社会福祉士の重要性は、今後ますます高まっていくと考えられます。

精神保健福祉士 精神上の障害を抱える人や家族の相談にのり、社会参加のための助言や手助けを行う

精神保健福祉士は、精神上の障害がある人たちやその家族の人たちの相談を受け、日常生活訓練をする施設を紹介したり、就職に対するアドバイスを行ったりして、よりよい生活を送ることができるように援助する仕事です。同じソーシャルワーカーの国家資格として、社会福祉士がありますが、社会福祉士が福祉全分野を扱うのに対して、精神保健福祉士は、精神障害者に特化して援助を行います。精神保健福祉士は、国家資格となります。取得するためには福祉系の大学を卒業するなど複数の方法があります。精神病院や総合病院の精神科への就職が一般的ですが、求人数はあまり多くはありません。心の健康の重要性が高まる中、精神保健福祉士の役割も広がっていくと考えられています。

ケアマネジャー 要介護認定を受けた高齢者に対し、適切な支援を受けるための「ケアプラン」を作成する

ケアマネージャーは正式名称を「介護支援専門員」と言い、介護保険制度に基づき、要介護認定を受けたお年寄りに対して、ケアプランを作成する仕事です。ケアプラン作成の他にも、要介護認定の申請代行や介護報酬の給付管理も行います。ケアマネジャーになるには、都道府県が実施する「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することが必要です。受験資格を得るためには、実務経験が必要なこともあり、介護福祉士として働く人が資格の取得を目指すケースが大半です。合格率は20%ほどで、資格の取得も簡単ではないため、他の介護職よりも良い待遇で働くことができます。介護のサービスが多様化する中で、最適なケアプランを作成することができるケアマネージャーへの要望は高まっています。

ホームヘルパー 高齢者や身体の障害を抱える人に対し、食事、排泄、入浴等身の回りのお手伝いをする

ホームヘルパーは、高齢者や身体に障害を抱える人など日常生活を送ることが困難な人を援助する仕事です。業務内容は、おもに「身体介護」「生活援助」「相談・助言」があり、利用者の依頼に基づいてトイレや入浴など身の回りの世話や、掃除や洗濯といった生活の手助けをします。この仕事に就くうえで絶対に必要とされる資格はありませんが、在宅介護における身体介護ができるのは「介護職員初任者研修」をはじめとする有資格者のみとなっています。ホームヘルパーはまだまだ人材不足の仕事であり、求人数は非常に多いものの、そのほとんどがアルバイト・パートでの雇用となっており、給料や待遇面が不安定な職場もあるようです。しかし、介護職に関連する資格制度の変更により、介護職員初任者研修を経て実務者研修を修了し、さらに介護福祉士へとステップアップすることで、良い待遇の下に働ける可能性は高まります。

理学療法士 身体が不自由な人にリハビリを行い、「歩く、座る」など基本的な身体機能の回復を図る

理学療法士(PT)は、病気などで身体に障害を持った人や事故などで身体が不自由になった人、高齢により身体機能の衰えた人たちなどに対して医師の指示の下でリハビリテーションを行い、運動能力の回復を援助する仕事です。運動療法や物理療法を行い、歩く、座る、食べるなどの基本的な身体機能の回復を図ります。勤務先は、病院、リハビリテーション施設などです。理学療法士になるには、理学療法の養成課程がある大学、短大専門学校で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。高齢化社会が進む中で、理学療法士への期待は高まってきていますが、理学療法士を目指す人の数が増加したこともあり、国家試験の合格率は低下傾向にあります。

作業療法士 身体が不自由な人にリハビリを行い、家事など日常生活を送るうえで必要な能力を高める

作業療法士(OP)は、病気などで身体に障害を持った人や、事故などで身体が不自由になった人に対して、医師の指示の下でリハビリテーションを行い、日常生活に必要な能力を高める訓練や指導をする仕事です。作業療法士は、手芸や工芸などの日常生活の基本的な作業を行う作業療法を用い、理学療法に比べて、より細かく、応用的な心身の回復を援助します。作業療法士の養成課程がある大学、短大、専門学校で3年以上学び、国家試験に合格することが必要です。高齢化社会が進むにつれ、リハビリテーションを必要とする人も増えてきていますが、作業療法士を目指す人も増えているため、待遇の良い職場への就職倍率が、高まってきています。

言語聴覚士 話すことや聴くことが不自由な人などに対し、それらの能力を回復させるためのリハビリを行う

言語聴覚士は、生まれつきの障害や脳卒中、脳梗塞などにより、話すことや聴くことに不自由がある人に対して、言語能力や聴覚能力を回復させるリハビリテーションを行う仕事です。言語だけでなく、食べることや飲み込むことができないという問題についても扱います。言語聴覚士になるためには、言語聴覚士の養成課程がある大学や短大、専門学校で3年以上学ぶか、一般の大学を卒業後、指定の養成所で2年以上学んだのちに、国家試験に合格することが必要です。高齢化社会において、言語障害や、食べる、飲む能力に問題がある人が増えているため、言語聴覚士のニーズも高まってきています。病院やリハビリテーションだけではなく、自宅訪問の仕事も増えてきています。

柔道整復師 柔術を起源とする治療法を用い、投薬は手術は行わず、打撲、捻挫、骨折、脱臼などの治療を行う

柔道整復師とは、柔術を起源とする治療法を用い、打撲、捻挫、骨折、脱臼などの治療を専門に行う仕事です。ほねつぎ、接骨師、整骨師とも呼ばれます。人間の持つ自然治癒力を発揮させるという東洋医学の考え方に基づき、投薬や手術は行わず、湿布や包帯、テーピングのみで施術をします。柔道整復師になるためには、柔道整復師の養成課程がある学校で3年間以上学び、国家試験に合格することが必要です。在学中には柔道の授業があり、柔道の理念なども学びます。柔道整復師には開業権が認められているため、多くの柔道整復師は独立開業を目指します。柔道整復師の資格を持つ人の数は年々増加し、また理学療法士と重複する分野もあるため、供給過剰の状態が懸念されています。

あん摩マッサージ指圧師 東洋医学に基づく手技を用いて血行の流れを良くし、筋肉のこりや痛みを和らげる

あん摩マッサージ指圧師は、身体をなでたり押したり揉んだりすることによって、血行の流れをよくし、こりや痛みを和らげる仕事です。東洋医学に基づく施術であり、基本的には器具は用いず、自然治癒力や免疫力を高めることを目的として治療を行います。「整体師」や「マッサージ師」とは異なり、「あん摩マッサージ指圧師」は国家資格です。あん摩マッサージ指圧師の養成課程がある学校で3年以上(盲学校の場合は3年から6年)学び、国家試験に合格することが必要です。かつては視覚障害者の割合が多い職業でしたが、現在では約2割程度となっています。資格取得後は、個人経営の治療院へ就職する人がほとんどです。数年間の修行を経て、独立をするひとも多くいます。

鍼灸師 全身のツボに刺激を与える「はり」と熱を与える「きゅう」の施術で、諸症状を改善に導く

鍼灸師とは、「はり師」、「きゅう師」の両方の国家資格を持つ人のことを指します。東洋医学に基づき、人が本来持っている自然治癒力を活性化させることを目的とした施術を行います。患者の症状に合わせて、適切な場所のツボ(経穴)に金属の針を刺して、刺激を与える「はり」と、もぐさを燃焼させることによって、ツボに熱を与える「きゅう」を用います。鍼灸師になるためには、はり師、きゅう師の国家試験を別々に受験することが必要です。はり師、きゅう師の養成所で3年以上学ぶことによって受験資格を得ることができます。鍼灸治療院は、個人で開業しているところが多く、鍼灸師を募集しているところは少ないため、基本的には独立開業を目指すこととなります。

整体師 手技で筋肉バランスや骨格を調整。人の自然治癒力を高め、肩こりなどの症状を和らげる

整体師とは、肩こりや腰痛などを筋肉の矯正・緩和をさせる技術を用い、症状の回復を促す仕事です。整体師の施術は、東洋医学を基礎としている手法療法となるので、直接手を使って患者の身体に整体を施していきます。施術中は常に力を使うため、体力が要求される仕事です。整体師になる一般的な方法は、整体師専門養成学校などに通ったのちに、整体院に就職するというものです。整体師として働くときに必ずしも資格は必要ではありませんが、関連する国家資格として「柔道整復師、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師」があります。平均的な年収はあまり高くはありませんが、歩合制となっているところも多いので、実力次第である程度の給与を稼ぐことができます。また、独立開業している人も多く見受けられます。

義肢装具士 体幹機能に不自由を抱える人に向けて、人口の手足となる義肢・装具を作成、調整する職人

義肢装具士とは、ケガや病気などで手足を失ってしまったり、体幹の機能に問題が生じている人に対して、患者の身体に適合する義肢や装具を作成する仕事です。義肢とは、人工の手足のことであり、装具とはギブスやコルセットなどのことです。義肢装具士は単に器具を作るだけではなく、患者の採寸からリハビリのサポートまで行います。義肢装具士になるためには、義肢装具士養成所で学ぶなどして、国家試験の受験資格を得た後、試験に合格する必要があります。資格取得後は、一般的に義肢装具製作会社に就職をします。義肢装具士国家試験の受験者数は、毎年100〜200人と少ないですが、義肢装具の技術の発展は著しく、リハビリテーションや介護などの分野で注目を集めつつあります。

ソーシャルワーカー 病気、ケガ、障害を持つ人やその家族と面談をし、日常生活上の困りごとについて支援する

ソーシャルワーカーとは、病気やけが、障害を抱える人あるいは高齢者およびその家族に対し、日常生活を送るうえでのさまざまな困りごとに対する支援(ソーシャルワーク)を行う仕事です。一般的には、国家資格である「社会福祉士」や「精神保健福祉士」の有資格者のことをいい、福祉施設や医療機関、教育機関、行政施設、民間企業など、活躍の場は多岐に渡ります。なるための方法はさまざまありますが、福祉系の大学等で専門科目を学び、社会福祉士の国家試験に合格後、各施設の職員採用試験や公務員採用試験を受けるルートが王道です。実務経験が重視されるため初任給は多少低めに設定されているものの、キャリアを積むことによって徐々に収入アップも期待できます。高齢化社会が進む現代において、ニーズが伸びていく仕事だと期待されています。

ケースワーカー 高齢や障害によって、日常生活を送ることが困難な地域住民の相談援助業務を担当する

ケースワーカーとは、社会福祉に関する知識を持ち、日常生活を送るうえで精神的、肉体的、社会的に困難を抱える地域住民の相談にのり、必要な援助を行う仕事です。全国にある福祉事務所を中心に、児童相談所、役所の社会福祉課など、主に行政機関において活躍しており、医療関係者などの関連機関と連携をとりながら問題の解決に当たります。この仕事に就くには「社会福祉主事任用資格」を取得したうえで、各自治体が行う地方公務員試験を受験し、社会福祉主事として配属される必要があります。高齢化社会の進行や景気情勢等の理由によって生活保護世帯が増えている今、ケースワーカーの需要はますます高まっていくことが予想されます。

生活相談員 介護施設において、利用者やその家族との面談や各種手続きなど、窓口業務を担当する

生活相談員は、特別養護老人ホームや指定介護老人福祉施設などの介護施設において、窓口的な業務を担当する仕事です。利用者がサービスを利用するための環境整備や利用者の家族からの相談対応、契約業務、さらには主治医やケアマネジャー、介護職員といった内外との連絡調整まで、幅広い仕事をこなしています。生活相談員になるための資格要件は都道府県によって異なりますが、一般的には「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」いずれかの資格が求められます。さほど高額な給料は望みにくいですが、管理職になることによる収入アップや、ケアマネジャーとなって業務範囲を広げることができます。施設における「何でも屋」としての活躍も期待される生活相談員ですが、介護サービスのニーズがますます進み続けるいま、介護業界全体のことを見渡しながら、専門知識を発揮していける人材の活躍が期待されています。

スクールカウンセラー 心理学の専門家として、カウンセリング等を通じて学校に通う年齢の子どもの心をケアする

スクールカウンセラーは、学校に通う年齢の子どもたちの心のケアを行う心理の専門家です。子どもたちの話をしっかりと聞き、抱える問題を解決させるためのアドバイスや働きかけを行いながら、教師とは異なる第三者の立場として、子どもたちの健やかな学校生活をサポートします。この仕事に就くために絶対に必要とされる資格はありませんが、実際には心理系の資格の最高峰といわれる「臨床心理士」の有資格者が優遇されています。心の問題が多様化する現代は、国を挙げてスクールカウンセラーの必要性が訴えかけられていますが、まだまだこの職業の雇用環境や待遇は整備されておらず、「非常勤」として別の仕事と掛け持ちしながら生計を立てている人も少なくありません。

児童指導員 児童福祉施設で暮らす0~18歳の子どもたちを、保護者の代わりに育成、指導する

児童指導員とは、何らかの事情によって、児童養護施設や児童家庭支援センター、乳児院といった児童福祉施設で生活する0〜18歳までの子どもたちを、保護者に代わって援助、育成、指導する仕事です。子どもたち一人ひとりに対して、しつけや学習指導、生活上の手伝いとアドバイスを行ったり、児童相談所や学校と連絡を取り合ったりしながら、彼らの健全な成長を支援します。児童指導員が働く施設には公立と私立の2種類があり、任用資格を取得したうえで、公立の場合は公務員試験を、私立の場合は各施設の採用試験を受ける必要があります。児童福祉に対する世の中の関心が高まり、需要も増えている仕事ですが、まだ正規職員としての求人数はあまり多くなく、激務による離職率の高さと人員不足で悩む施設も少なくありません。

社会福祉主事 福祉事務所や公的福祉施設で、日常生活を送ることが困難な人の相談援助業務を行う公務員

社会福祉主事は、福祉事務所をはじめとする公立の福祉施設において、高齢や障害など何らかの理由によって社会生活を送ることを困難とする人の「相談援助業務」に携わる仕事です。この職業に就くためには、大学などで指定科目を履修して社会福祉主事任用資格を得たうえで、自治体の公務員採用試験を受けて社会福祉主事として任用される必要があります。年収は300〜500万円程度がボリュームゾーンとなっており、特別に高額な収入を得ることは期待しにくいものの、公務員として充実した待遇の下に働くことができます。また、社会福祉主事任用資格を得て、民間の特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどで「生活相談員」として勤務する人もいます。

産業カウンセラー 民間企業など、産業の現場で働く人のキャリアやメンタルヘルス対策についての援助を行う

産業カウンセラーは、産業を取り巻く現場で働く人たちが抱えている問題を解決に導くためのサポートをする専門家です。「メンタルヘルス対策への援助」や「キャリア開発の援助」、「職場における人間関係開発への援助」を主な仕事内容としており、公共職業安定所や学校のような公的な機関から、民間企業、医療機関などさまざまな場で活躍しています。産業カウンセラーとして働くにあたっては、日本産業カウンセラー協会が認定している「産業カウンセラー」の資格を取得する人が多いようです。今の日本の産業は先行き不透明な状況にあり、大手企業の倒産や非正規雇用の増大など、さまざまな問題が起きています。こうした人たちのサポートをする産業カウンセラーは、これからの世の中でさらに必要とされる職業だといえるでしょう。

心理カウンセラー 心の悩みを抱えるクライアントに対し、心理療法を実践して問題解決の手助けを行う

心理カウンセラーは、ひきこもり、不登校、摂食障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)をはじめとする心のトラブルを抱えるクライアントに対し、心理面からサポートをする仕事です。仕事の中心は「カウンセリング」であり、「行動療法」「精神分析療法」といった心理療法を実践しながら、クライアントが抱える心の問題を、クライアント自身が解決できるよう手助けしていきます。病院、学校、企業、福祉施設などさまざまな場所で必要とされていますが、現在は複数の民間資格が乱立する状態となっており、まだこの仕事の社会的地位が確立しきっていないのも事実です。非常勤として複数の職場を掛け持ちして生計を立てている人も少なくありませんが、専門性を身につけて経験を積めば独立開業することもできるなど、活躍のチャンスも存分にあるといえます。

介護事務 

介護事務は、介護老人保健施設、デイサービスセンターグループホームなどの介護関連施設で、介護サービスに関する事務全般を行う仕事です。介護保険制度に基づくサービス利用代金の計算を行う「介護報酬請求業務(レセプト作成)」のほか、受付・会計、総務、経理、さらにケアマネジャーのサポートなど、多岐に渡る業務をこなしています。なるうえで特別に必要とされる資格等はありませんが、多くの事業所では介護職に就いている人が事務の仕事まで兼任しているのが実情です。介護サービスの需要は今後さらに高まることが予想されるものの、「介護福祉士」や「ホームヘルパー」などの資格まで併せ持っておくことで、より仕事の幅や就職先の選択肢は広がっていくでしょう。

健康運動指導士 保険医療機関と連携し、対象者の心身の状態に合わせた運動プログラム作成と指導を行う

健康運動指導士は、病院などの保健医療機関と連携しながら、対象者の心身の状態に合わせて運動プログラムの作成と実践指導計画の調整をし、運動を通じた「健康づくり」に貢献する仕事です。子どもから大人まで幅広い年代の人と接し、生活習慣病の予防や肥満予防のための運動指導、高齢者の運動指導、食育指導などを行います。なるためには健康運動指導士の資格が求められますが、この資格試験を受けるためには、まず養成講習会を受けるか体育系の大学で学ぶなどの条件を満たす必要があります。就職先は病院などの医療機関や介護施設、健康増進施設、民間のフィットネスクラブやスポーツクラブなど幅広く、人々の健康に関する関心が高まっている現代において、必要とされる場面が広がりつつあります。

音楽療法士 音楽が持つ力を利用した心理的治療を実践し、自閉症や精神障害など心の問題にアプローチ

音楽療法士とは、音楽が持つ力を利用して、心身に障害を持っている人のリハビリテーションをする仕事です。音楽療法の手法には、クラシック音楽などを聴かせることによって効果をもたらす「受動的音楽療法」と、リハビリテーションを受ける人と音楽療法士が一緒に歌を歌ったり、演奏したりする「能動的音楽療法」があります。音楽療法士の公的な資格はありませんが、民間の音楽療法士の資格があります。受験資格を得るためには、医療や福祉の分野での臨床経験が必要です。音楽療法は、海外では注目を集めていますが、日本での知名度はまだあまり高くありません。常勤での勤務先はほとんどなく、医療や福祉の現場で働く人やボランティアの人が、音楽療法を行なっています。

セラピスト アロマなどの民間療法で心身にアプローチし、多様な不安や悩みを抱える人の心身を癒やす

セラピストとは、不調を抱える顧客と向き合い施術をすることで顧客に癒しを与える仕事です。施術方法は薬草や手技、心理療法、精神療法などを使ったもので、いわゆる民間療法になります。医師ではないため治療行為はできませんが、セラピーの過程において、顧客の持つ諸問題が解決に導かれたり、心身の不調が軽減したりすることがあります。セラピストの持つ技術は体に働きかける技、心に働きかける技、精神面に働きかける技などさまざまです。各セラピストによって目的や提供する技術が異なり、そのどれもに特色があります。ストレスの多い現代社会においてセラピストの需要は高く、今後もなくならないと言われています。

アロマセラピスト 天然の植物から抽出したオイルを用い、香りによるヒーリング効果で心と身体を癒やす

アロマセラピストとは、天然の植物から抽出したエッセンシャルオイルを使い、アロマテラピーを行う施術者やアドバイザーのことです。アロマ専門ショップや美容サロンなどに所属し、香りによるヒーリング効果で心と身体をリラックスさせたり、ストレス解消やさまざまな身体の不調を改善に導きます。アロマセラピストの国家資格はありませんが、民間資格はいくつかあり、それらを取得していることで就職に役立ったり、お客さまの信頼を得ることができたりします。平均年収は200〜300万円程度となっていますが、チーフや店長となることで給与アップを見込めたり、独立して成功している人もいます。現在、アロマセラピストがマッサージを行うことは、厳密には法的に禁止されているので、「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格を取得する人もいます。

手話通訳士 手話の技法を用い、聴覚障害者が健常者と円滑にコミュニケーションできるよう手助けする

手話通訳士は「手話」の技法を用い、聴覚障害者が健常者と円滑なコミュニケーションが図れるよう、サポートする仕事です。手話通訳自体はスキルを身に付ければ誰でも行えますが、複数の公的・民間資格が存在する中、厚生労働省が認定する「手話通訳士」は、最も難易度が高いものとして知られています。おもな活躍の場は福祉関連施設や市役所などの公的機関ですが、手話通訳士そのものの求人は非常に少なく、大半の人は職員の一般的な仕事と兼務して手話通訳の技能を活かします。中には銀行やショップ、企業で働く人もいます。まだまだパートやボランティアとして活躍する人が多いですが、時代とともに職業としての社会的認知度は少しずつ高まりつつあります。

キャリアカウンセラー 就職・転職をはじめ「人の生き方や働き方」に関するカウンセリングを行い、自己実現を支援する

キャリカウンセラーとは、「個人がキャリアに関する課題達成や問題解決を自主的に図れるよう、専門知識とスキルによって支援する人」です。カウンセリングを中心とした専門技術を生かし、クライアントが自分自身ときちんと向き合って自らの価値を見出し、自己実現できるよう支援します。近年では「キャリア」の意味を仕事だけではなく、勉強や趣味、ボランティア活動など「人の生き方そのもの」と広義に捉えられるようになり、キャリアカウンセラーの仕事範囲も広がってきています。なるために特別な資格は必要ないものの、専門性の高い職業であるため現場経験が求められます。未経験者の場合は指定の養成講座を受講し、資格取得を目指すことが勧められます。おもな活躍の場は一般企業や教育機関、ハローワークなどの公的職業紹介機関ですが、契約社員や派遣社員として働いている人も少なくありません。

メンタルトレーナー 

メンタルトレーナーは、クライアントが抱える悩みやストレスのケア、問題解決、目標達成などを目的として、「精神力(メンタル面)」からサポートをする仕事です。スポーツ、ビジネス、芸術、教育、医療など多岐にわたる領域で活躍することができ、心理学をベースにしたカウンセリングやコーチングを実践しながらクライアントの心の状態を良くすることで、身体の動きやパフォーマンスを向上に導きます。なるために絶対に必要とされる資格や決まったルートはありませんが、大学・短大の心理学科や、民間のスクール、通信講座などで心理学やメンタルトレーニングを学ぶことができます。人々の心の不安や悩みが複雑化するなか、各領域でニーズが高まりつつある仕事ですが、まだ就職の場や働き方が確立されきっていないことから、これからメンタルトレーナーを目指す人は、自分自身で進みたい道や方向を定めていく姿勢が求められるでしょう。