社会福祉士国家試験の難易度・合格率

社会福祉士資格とは

社会福祉士は厚生労働省の主管する国家資格であり、国家試験に合格することで資格を取得できます。

資格の種類は「名称独占資格」と呼ばれるものであり、社会福祉士と名乗って働くためには資格が必須であるものの、「業務独占資格」とは異なり、相談対応業務などは資格がなくても行えます。

しかし、さまざまな相談に応じるためには、福祉、行政、医学、心理学など、複数の分野にわたる深い専門知識が不可欠です。

このため、相談対応業務を担うソーシャルワーカーになる場合、社会福祉士の資格取得を目指すことが一般的となっています。

就職する際にも、国家資格がないとそもそも採用対象とならないケースも数多くありますので、ぜひ資格を取得しておくべきです。

社会福祉士になるには? 必要な資格は?

社会福祉士国家試験の受験資格

社会福祉士国家試験を受けるためには、全部で12通りあるいずれかの方法で受験資格を得ることが必要です。

代表的な方法としては、4年制の福祉系大学で指定科目を修めて卒業する、福祉系短大で指定科目を修めて卒業した後に実務経験を積む、一般の4年制大学卒業後に養成施設で学ぶといったものがあります。

どのルートを辿るとしても、最低でも4年以上かかるうえ、大学や短大、養成施設など、いずれかの学校で学ぶことが必須条件となっており、受験資格を得るハードルは決して低くはありません。

社会福祉士国家試験の難易度・勉強時間

社会福祉士国家試験の合格率は、近年25%~30%前後という低い水準で推移しています。

上述したように、受験者がいずれかの学校でしっかり学んだ人だけに限定されていることを考えると、試験の難易度はかなり高いといえます。

社会福祉士国家試験では、全18科目に及ぶ幅広い内容の問題が出題されますので、覚えなければならない知識量は膨大です。

合格するために必要な勉強時間はおよそ300時間がひとつの目安とされており、1年ほどの期間を設けて受験対策を行うケースが一般的です。

社会福祉士国家試験の効率的な勉強方法

バランスを意識する

社会福祉士国家試験の合格基準は2つあり、1つは全科目合計で約60%以上得点すること、2つめは全科目で1点以上得点することです。

つまり、8割も9割も得点できる実力は必要ない一方、ひとつでも0点の科目があると、全体でいくら高得点を取っても不合格となってしまいます。

このため、社会福祉士国家試験においては、得意科目を伸ばすことよりも、苦手科目をなくすことのほうがはるかに重要です。

おおまかでも構いませんので、あらかじめ勉強計画を立てておけば、特定の科目に偏ることなく、均等に対策を進めることができるでしょう。

ノートにまとめる

社会福祉士国家試験の出題範囲は広く、覚えなければならない知識量は膨大です。

ただ教科書や参考書を読むだけで暗記できるレベルではありませんので、要点やキーワードなどを自分なりにまとめたノートを作成することをおすすめします。

その際は、各ページの右側にラインを引くなどして、ある程度の余白を空けておくと、法改正などの最新情報を追記したり、何度も間違えた苦手項目を補足したりするのに役立ちます。

問題演習や模擬試験の際など、折に触れては何度も見返して、知識の定着を図りましょう。

過去問に取り組む

ある程度の基礎学力が身についたら、本番の半年前を目安に、国家試験の過去問に取り組みましょう。

試験は、5つの選択肢のなかから1つないし2つの正解を選ぶという定型の様式で毎年実施されますので、繰り返し過去問を解くことで、本番の試験形式に慣れることができます。

また、試験問題は全部で150問もあり、午前と午後に分け、合計240分で実施されるかなりの長丁場ですので、過去問で時間配分の感覚を身につけておくことも非常に大切です。

過去問を勉強する際は、ただ正解を選択するのではなく、ほかの選択肢の何が間違っているのかまで、ひとつひとつ検証することがポイントです。

最低でも5年分、できれば10年分の過去問を入念に勉強してから、本番に挑みましょう。

社会福祉士国家試験の受験者数・合格率

社会福祉士国家試験受験者数の推移

社会福祉士国家試験の受験者数は、41,000人~45,000人前後で推移しています。平成30年度の受験者数は、前年から若干減少し41,639人となっています。

社会福祉士国家試験受験者数_30

社会福祉士国家試験合格率の推移

社会福祉士国家試験の合格率は30%弱を推移しています。平成30年度の合格率は29.9%となりました。

社会福祉士国家試験合格率_30

平成30年度 社会福祉士国家試験 合格者男女比率

平成30年度の社会福祉士国家試験の男女別合格者数は、男性4,275人、女性8,181人で、比率にすると男性34.3%、女性65.7%となっています。

平成30年度社会福祉士国家試験合格者男女比率_30

平成30年度 社会福祉士国家試験 受験資格別合格者数

平成30年度の社会福祉士国家試験受験資格別の合格者数は、福祉系大学等卒業者が7,232人、養成施設卒業者が5,224人となっています。

平成30年度社会福祉士国家試験受験資格別合格者数_30

平成30年度 社会福祉士国家試験 年齢別合格者数

平成30年度の社会福祉士国家試験の年齢別合格者数は、30歳以下が6,050人で最も多く、続いて31歳~40歳の2,439人となっています。41歳~50歳では2,368人、51歳~60歳では1,269人です。

平成30年度社会福祉士国家試験年齢別合格者数_30

令和元年度 社会福祉士国家試験の概要

試験日 令和2年2月2日(日曜日)
申込書受付 令和元年9月5日(木曜日)から10月4日(金曜日)(消印有効)まで
試験地 北海道、青森県、岩手県、宮城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、福岡県、熊本県、鹿児島県、沖縄県
受験資格 1.4年制大学で指定科目を修めて卒業した方
2.2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した方
3.社会福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した方
4.社会福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した方
試験科目 人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、 社会理論と社会システム、現代社会と福祉、地域福祉の理論と方法、 福祉行財政と福祉計画、社会保障、 障害者に対する支援と障害者自立支援制度、 低所得者に対する支援と生活保護制度、 保健医療サービス、権利擁護と成年後見制度、社会調査の基礎、 相談援助の基盤と専門職、相談援助の理論と方法、福祉サービスの組織と経営、 高齢者に対する支援と介護保険制度、児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度、 就労支援サービス、更生保護制度
合格基準 1 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
2 1を満たした者のうち、以下の18科目群(ただし、(注意2)に該当する者にあっては7科目群。)すべてにおいて得点があった者。
[1] 人体の構造と機能及び疾病
[2] 心理学理論と心理的支援
[3] 社会理論と社会システム
[4] 現代社会と福祉
[5] 地域福祉の理論と方法
[6] 福祉行財政と福祉計画
[7] 社会保障
[8] 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
[9] 低所得者に対する支援と生活保護制度
[10] 保健医療サービス
[11] 権利擁護と成年後見制度
[12] 社会調査の基礎
[13] 相談援助の基盤と専門職
[14] 相談援助の理論と方法
[15] 福祉サービスの組織と経営
[16] 高齢者に対する支援と介護保険制度
[17] 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
[18] 就労支援サービス、更生保護制度
(注意1) 配点は、1問1点の150点満点である。
(注意2) 社会福祉士及び介護福祉士法施行規則第5条の2の規定による試験科目の一部免除を受けた受験者にあっては、配点は、1問1点の67点満点である。
合格率 29.9%(平成30年度)
合格発表 令和2年3月13日(金曜日)
受験料 社会福祉士のみ受験する場合:15,440円
社会福祉士と精神保健福祉士を同時に受験する場合:28,140円(=社会13,980円+精神14,160円)
社会福祉士の共通科目を免除して受験する場合:13,020円
詳細情報 財団法人 社会福祉振興・試験センター