「アロマセラピスト」の仕事とは

アロマセラピストの仕事内容

香りで心身に癒しを与えるアロマテラピーの専門家

アロマセラピストとは、天然の植物から抽出したエッセンシャルオイルを使い、アロマテラピーを行う施術者やアドバイザーのことです。

香りによるヒーリング効果で心と身体をリラックスさせたり、ストレス解消やさまざまな身体の不調を改善に導きます。

勤務先はアロマ専門ショップや美容サロン、アロマトリートメントサロンのほか、治療院や心療内科などの医療関係施設でアロマアドバイザーとして従事する人も増えています。

また、フリーランスとして独立し、個人で顧客を施術したり、企業からの派遣でアロマテラピーのイベントを実施したり、アロマスクールで後続のアロマセラピストを育てる講師として働くこともできます。

アロマセラピストの就職先・活躍の場

店舗でのカウンセリングや医療機関のアドバイザーも

アロマセラピストの就職先・活躍の場は多岐にわたります。

アロマ専門ショップで働く場合は、専門家として商品紹介や使い方のアドバイス、カウンセリングを行います。

アロマを活かして、エステティックに近いトリートメントなどの技術を習得すると、美容サロンやアロマトリートメントサロンで働くこともできます。

また、最近では、アロマのヒーリング効果を活用して、マッサージや鍼などの治療院、心療内科などの医療関係施設でアドバイザーとして勤務する人も増えています。

ほかには、民間のアロマセラピスト関連の資格を取得し、フリーで活躍する人や、講師としてスクールで教える人もいます。

アロマセラピスト1日

店舗は交代制で働く

アロマセラピストの1日は、働く店舗や場所によって異なりますが、店舗などは営業時間が長く、シフト制で働くことが多いようです。

多くは、1日8時間労働で2交代ないしは3交代で働いています。

ここでは、アロマ専門店で働くアロマセラピストの1日をご紹介しましょう。


14:30 出社
この日は、遅番出社(15:00-23:00勤務)
ユニフォームに着替え、仕事の準備をする

15:00 仕事開始~スタッフとの申し送り
早番(10:00-18:00)スタッフとの連絡事項共有
予約者に対する担当振り分け など

16:00 店内での来店客対応 など

17:30 予約者へのカウンセリング
最近眠れないというお客様のために、効果的なアロマをアドバイス
香りの好みも聞いて、オリジナルで調合する

18:30 1回目の休憩
アフター5は忙しいので、スタッフは交代で30分ずつ×2回の休憩を取る
軽食を摂る

19:00 予約者へのカウンセリング
本日2回目のカウンセリング 

20:00 2回目の休憩

20:30 来店客対応
予約者が入っていない時は、お店に来たお客様の対応を行う

22:00 閉店
閉店後は軽く店内を掃除
簡単なミーティング、着替えなど

23:00 お店を出て自宅へ

アロマセラピストになるには

民間の資格を取得して信頼の証とする

アロマセラピストには国家資格が設けられていませんが、アロマテラピーは人の心身に少なからず影響を与えるものなので、しっかりした知識を持った上で施術を行うことが大切です。

「アロマテラピーアドバイザー」「アロマセラピスト」「アロマテラピーインストラクター」などの民間の資格を取得していると、しっかりした知識が備わっている証明になります。

また、資格を持たずにサロンなどに就職し、働きながら一から学んでアロマセラピストの地位を獲得する方法もあります。

アロマセラピストの学校・学費

資格取得で基礎知識を身につける

イギリスやフランスでは、医療系の公的資格が設けられているアロマセラピストですが、日本でアロマセラピストになるために、必ずしも必要な資格はありません。

しかし、少なからず人の心身に影響を与えるカウンセリングや施術なので、香りや調合だけでなはく、人体の生理も含めた幅広い知識と、豊富な実務経験が、アロマセラピスト本人の信頼の証となります。

そのためにも、サロンなどで働く前に、民間のスクールに通って資格を取得しておく方が有利となりそうです。

最近は、趣味で楽しむためのスクールもありますが、職業として本格的にアロマセラピストを極めるのであれば、民間ながら認定資格を有する協会や団体のスクールに通うことをお勧めします。

なお、サロンによっては、資格取得をサポートするところもあります。

また、資格を取得しておくと、フリーランスで働く場合やカルチャースクールなどで講師として活動する場合の肩書きとして使用でき、お客様の信頼度を高めることができます。

通信講座などで独学で学ぶこともできますが、やはり店舗での実務経験が就職には有利な条件となるので、座学は独学で学びながらも、お店で経験を積むことをおすすめします。

アロマセラピストの資格・試験の難易度

資格認定のあるスクールは就職にも有利

アロマセラピストになるために多くの人が受験しているのが、環境大臣の許可を受けた、公益社団法人日本アロマ環境協会の「アロマテラピー検定」です。

資格には段階があり、まず、アロマテラピー1級を取得すると、アロマテレビーアドバイザーになることができ、さらに試験を受けて合格すると、「アロマテラピーインストラクター」や「アロマセラピスト」「アロマブレンドデザイナー」「アロマハンドセラピスト」などの最上級レベルの認定を受けることができます。

ほかにも、日本アロマメディカル心理セラピー協会の「アロマヒーリングセラピスト」、日本インストラクター協会の「アロマライフインストラクター」などがあります。

実は、本格的にアロマテラピーを提供する企業や店舗は、こうしたスクールと提携していることが多く、卒業生がそのまま提携店舗に採用されることが少なくありません。

アロマセラピストとして本格的に働きたいなら、就職サポートが手厚いスクールを選ぶのが得策のようです。

アロマセラピストの給料・年収

スキルや実力向上で、収入もアップ

サロンなどで働くアロマセラピストの場合、初任給は資格の有無、経験の有無によって異なります。

平均月収は15~16万円程度、年収にすると200~300万円程度といわれおり、事務職と比べると若干下回るようです。

勤めながらでも、より上位の資格試験に合格すると、給料が上がるシステムを採用している企業も多くあります。

また、経験やスキルに比例して給料は上がる傾向にあり、チーフや店長などの管理職になると、比較的高収入が得られるようです。

店舗での経験を活かして、フリーランスとして独立する人もおり、個人で出張カウンセリングやスクール講師として活躍する人も少なくありません。

アロマセラピストのやりがい、楽しさ

お客様の歓びが、自分の癒やしになる

アロマセラピストのやりがいは、やはり自分のカウンセリングや調合した香りによって、お客様の疲れや落ち込みなどが癒やされ、施術効果が現れたときが、最高の歓びとなります。

お客様から感謝され、お店からも評価されると、施術する側も疲れが飛び、癒やされた気分になることもあります。

また、経験やスキルを積むほどにレベルの高い資格を取得でき、自分の実力が認められると、昇格や収入アップを見込むこともできます。

アロマセラピストのつらいこと、大変なこと

社会的地位の低さが低賃金をうむ

最近は趣味で楽しむ人が増えた事もあって、女性の中ではアロマセラピストという職業は比較的知られていますが、社会一般的にはまだまだ認知度が低く、認定資格も民間のみということもあって、社会的地位が確立されていないのが現状です。

これによって、雇用の間口が少なく、賃金の伸び悩みにもつながっています。

また、女性だけの職場で人間関係の摩擦が起きやすく、シフト制で土日が休めないなどもあり、結婚や出産を機会にやめていく人が多いのも事実です。

フリーで活躍する人もいますが、顧客が定着するまでには安定した収入が見込めないつらさもあります。

アロマセラピストに向いている人・適性

繊細さと責任感を持ち合わせる人

まず一番大切なのは、アロマテラピーが好きということ。

専門的な分野で、女性ならばいくつになっても働くことができる「手に職」的な仕事ですが、実際には、事務職よりも給料が安いのが一般的です。

アロマセラピストという仕事が好きで無ければ、続けることが難しくなりそうです。

また、カウンセリングすることで、人の悩みや不安を解決することができるため、人の役に立つのが好きな人、思いやりのある人が向いています。

常に相手の立場に立ってアドバイスできる、繊細な感覚の持ち主だとぴったりです。

一方で、医療行為ではなくリラクゼーションの一種とは言え、人の心体に影響する施術をするので、責任感が伴います。

いい加減な気持ちでお客様に向き合うのではなく、真摯に責任を持って仕事ができる人でなくてはなりません。

アロマセラピスト志望動機・目指すきっかけ

やる気と貢献度をアピール

アロマセラピストを目指す人は、もちろんアロマテラピーが好きな人が多く志望します。

特に資格や実務経験が信頼の証となるので、就職する前に、最低レベルでも良いので資格を取得しておき、基本的な知識を身につけて、その点をアピールしましょう。

また、自分がアロマセラピストになった時に、お客様をどのように癒やしたいか、ないしは、自分がお店にいることで、お店にとってどんなメリットを提供できるかなど、やる気や貢献度をアピールすると、就職に有利といえます。

アロマセラピストの雇用形態・働き方

企業に所属、ないしはフリーランスとして活躍

アロマセラピストの職場は、アロマ専門ショップや美容サロン、アロマトリートメントサロン、治療院や心療内科などの医療関係施設などになります。

雇用形態は、正社員、契約社員、業務委託がほとんどで、派遣社員としてフルタイム雇用をする店舗は少ないようです。

アロマセラピストの認知度が低く、派遣会社側でアロマセラピストを受け入れているところが少ないためです。

アルバイトとして仕事ができるのは、リラクゼーションやマッサージを行う店舗であり、香りの調合まではできないのが普通です。

給与体系も、「完全出来高制」「完全歩合制」「時給制」となり、社会保障などが付きません。

アロマセラピストはフリーランスとして働くこともでき、自分で顧客の施術をするほか、スクールの講師として、企業と契約してイベント派遣の仕事をするなど、いろいろな働き方があります。

また、資格があれば、本業以外の副業として仕事をすることも可能です。

アロマセラピストの勤務時間・休日・生活

お店ではシフトに従って働く

アロマセラピストの多くがサロンなどの店舗で働いていますが、営業時間が長いため、2交代制か3交代制でシフトを組んで働くのが一般的です。1日の実働は8時間程度になります。

サービス業なので土日はお客様が多く、自分の休日は平日に取ることが多くなります。休日は週休2日とほぼ同等の、1ヶ月に8~9日程度とするところが多いようです。

仮に同僚が病気などで急に休むことになった場合は、休日を返上して出勤しなければならないこともあります。その場合は後日、代休を取ります。

アロマセラピストの求人・就職状況・需要

新卒者は、提携企業があるスクールで資格取得を

アロマセラピストの求人は、専門サロンやリラクゼーションやマッサージを行う店舗、アロマグッズ販売店等が大半を占めますが、最近では医療機関等も増えてきました。

求人条件は、高卒以上で、風紀上の理由で女性のみ。雇用形態は正社員、契約社員、業務委託がほとんどです。

どの企業も即戦力が欲しいため、資格よりも実績やスキルを重視する傾向があります。

そのため、新卒者などの未経験者は、最低でもなんらかの資格を有している方が有利といえます。

また、本格的なアロマテラピーを行う企業や店舗は、資格取得スクールと提携しており、スクールの卒業生を採用することが大半です。

新卒者が就職を有利に進めるには、こうした提携企業のあるスクールで資格を取るのも得策です。

アロマセラピストの転職状況・未経験採用

店舗によっては未経験者歓迎のところも

経験やスキルが重視される職種であるため、新卒よりは転職者の方が需要が多いといえます。

他店でアロマセラピストとして働いていた場合は転職もスムーズですが、異業種からの転職の場合は、基礎知識を身につけるためにも、美容系の専門学校やアロマセラピストのスクールで学び、資格を取っておく方が良いでしょう。

また、こうした未経験者や新卒であっても、アロマトリートメントサロン、エステティックサロン、マッサージサロン、ホテルのスパなどは就職が可能です。

アロマ理論や施術方法は店舗によって異なり、本格的な知識がなくても仕事ができるこれらの店舗では、お店に入ってからお店ならではの知識を学んでも良いので、未経験者であっても歓迎されます。

アロマセラピストの現状と将来性・今後の見通し

マッサージができる資格も取得してサービスの幅を拡げる

アロマセラピストは、日本では民間が認定する資格しかなく、いまだ社会的な認知や地位が確立していません。

そのため賃金が低いままで、シフト制の勤務体系などから、長続きしない人が多いのが現状です。

今後、アロマテラピーやアロマセラピストを一層普及させるには、アロマ+マッサージを組み合わせたサービスの提供が望まれていますが、そのためには、マッサージ行為が許される「あん摩マッサージ指圧師」の国会資格を取得しなければなりません。

現状では、アロマテラピーやエステティックでマッサージ行為を行うことは法律で禁じられており、一部の店舗では、マッサージ行為を「トリートメント」と置き換えて、法律の網目をくぐり抜けて営業をしています。

これらのことから考えると、「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格の取得を第一目標とし、合格してからさらなるスキルアップとしてアロマセラピストの資格取得を目指すのも、1つの手段といえそうです。