「事務」系の職業・仕事

秘書 企業の社長や役員などにつき、スケジュール管理や電話・来客応対など庶務全般をこなす

秘書とは、社長や役員、医師、政治家、弁護士などにつき、庶務のすべてを管理し、処理する仕事です。上司が本業に集中できるよう裏で支える補佐の役目を担います。電話応対、メールや手紙の処理、スケジュール管理、来客対応、文書作成などを行います。新入社員を秘書として採用しているところは少なく、事務担当として入社し、その中から秘書に適している人が選ばれます。また、派遣会社に登録し、秘書の仕事を探す方法もあります。資格は必須ではありませんが、文部科学省認定の「秘書技能検定」を持っていると有利に働くことがあります。秘書技能検定は1級〜3級まであり、「一般常識」、「職務知識」「マナー・接遇」などが問われます。

一般事務 

一般事務は、民間企業や官公庁、団体といったさまざまな組織で事務作業全般を担当する職種です。具体的には、資料や契約書の作成、郵便物の仕分け、ファイリング、メールやFAX送信、電話・来客応対などを行います。正社員のほか、派遣社員や契約社員、パート・アルバイトなど多様な雇用形態で働くことができます。平均年収は、250万円〜350万円前後がボリュームゾーンとなっており、高い専門性が問われにくいことから他の職種と比べても給与水準はやや低めとなっています。今後も需要が大きく減ることは考えにくいものの、業務内容もさほど難しくない場合が多いことから、「代替可能なポジション」と認識されやすいのが実情です。「できるだけ多く稼ぎたい」「専門性を身につけて飛躍したい」といった場合、自身のライフプランやキャリアに関しては、よく考えておく必要があるでしょう。

営業事務 

営業事務は、メーカー、IT、商社、金融といった企業において、主に営業担当者のサポート役となる仕事です。具体的には、お客さまからの電話・メール応対、請求書や資料作成などの事務作業を担当しますが、そのほか商品の受発注・管理、在庫や納期管理などにも携わったり、お客さまに対する簡単な商品説明など、営業アシスタント的な役割まで担うこともあります。学歴はあまり問われず、未経験者を受け入れる企業も多いですが、Word、ExcelをはじめとするPCスキルがある人が歓迎されやすいでしょう。平均年収は200万円〜400万円がボリュームゾーンとされており、がんばり次第で収入を上げやすい営業職に比べると、給与水準はそこまで高くありません。最近は正社員以外の雇用形態での採用も増えているため、この仕事で長く活躍していきたいのであれば、スキルアップをして「事務のスペシャリスト」を目指す必要があるでしょう。

医療事務 病院の受付窓口業務や診療報酬明細書を作成する、医療現場における事務のスペシャリスト

医療事務は、病院や診療所において、医療に関わる事務全般を処理する仕事です。医療事務の仕事には、「受付窓口業務」、「レセプト作成業務」などがあります。受付窓口業務は、保険証や診察券の確認、診察料の徴収などを行います。レセプトとは、診療報酬明細書のことで、レセプト作成とは患者の医療費を計算する作業です。資格は所持していなくても働くことはできますが、レセプト作成にはある程度専門的な知識が求められるため、資格があると働く際に有利になることがあります。医療事務の民間資格として有名なのは、「医療事務技能審査試験」と「診療報酬請求事務能力認定試験」です。医療事務の待遇は、一般的な事務職とあまり変わりありませんが、派遣やパートなど多様な働き方が可能です。

病棟クラーク 入院施設のある病院に勤務し、入院患者のカルテ管理や各種手続きを行い医師と看護師をサポートする

病棟クラークは、入院施設があるような大きな病院で、医師や看護師をサポートする仕事です。具体的には、患者さんが入院する際の書類の受け取りや病室の手配、名簿作成、ベッドにつけるネームプレートの準備などを行い、医師たちが患者さんの治療やケアに専念できるよう裏方として支えていきます。この仕事に就くために必要な資格はとくにありませんが、医療に関する基礎知識や事務スキルを身につけていると、業務を進めるうえで役立つでしょう。給与は一般事務職とほぼ同じ水準となっており、派遣社員や契約社員として働く人も多く、安定した待遇や高額な収入は望みにくいのが実情です。しかし、病棟クラークの認知度は時代とともに高まっており、今後、正社員としての雇用が一般的になるにつれ、よりよい待遇で働ける職場が増えることも考えられます。

歯科助手 歯科医院での受付やカルテ整理、治療の補佐など、裏方として歯科医師をサポートする

歯科助手は、歯科医院において、歯科医や歯科衛生士のサポートをする仕事です。掃除やタオルの洗濯、予約の管理、会計、後片付け、カルテの整理などを行います。その他、器具の準備や受け渡し、バキュームやライト、セメントの練和なども担当します。歯科助手は、歯科衛生士と異なり、患者の口の中に手を入れることはできません。また、資格も必ずしも必要とはされていません。歯科助手の認定資格を取得しているということが採用の条件となっている場合もあります。求人状況は悪くなく、特に都市部は歯科医院が多いため、働き先に困ることはあまりないでしょう。採用の雇用形態は、正社員だけでなく、アルバイトの募集も多い仕事です。

パラリーガル 弁護士の監督の下で、法律知識を生かしながら弁護士の多様な業務をサポートする

パラリーガルとは、弁護士の指示・監督の下で法律業務を行う法律事務員をいいます。パラリーガルは、特別な学歴や法律資格が必要ではなく、法律事務所等で働き、弁護士のアシスタントとして法律事務職につくことでなることができます。仕事内容は、勤務先の規模や取扱い分野、方針によって大きく異なり、弁護士のスケジュール管理や来客対応といった秘書業務から、訴状や契約書のドラフト作成、契約書の翻訳、判例の検索といた法律事務まで幅広く行います。給与は、秘書業務が中心の場合200〜350万円、法律事務を中心とする場合500〜600万円となります。司法改革や法律サービスの迅速化などの社会的変化から、経験のある優秀なパラリーガルへのニーズは高まっており、転職などにも強く、長く働くことのできる専門職です。

貿易事務 

貿易事務の仕事は、海外から物品を輸入したり、逆に日本から物品を輸出したりする際の事務手続きです。輸入業務と輸出業務に分かれており、輸入業務の場合は輸入元から送られてきたインボイス(明細)に基づき、通関手配、関税処理、納入商品の保管の手配をします。輸出業務は逆にインボイスを作成し、通関書類を作成して通関手配をしたり、請求書を作成したりします。こういった定型業務に加え、コレポン(取引先との納入日や納入品数の調整)を行う役割を担うこともあります。

学校事務 

学校事務は、小学校、中学校、高校、短大、大学、専門学校など、さまざまな種類の学校に勤務し、事務や管理業務を行う仕事です。職員の給与計算、各種証明書の発行、施設管理、備品調達、福利厚生、奨学金手続きなど、その業務内容は多岐にわたります。縁の下の力持ちとしての役割になりますが、学校によっては一人の学校事務が教職員と連携を図りながら、多様な業務をこなしています。教育現場を支え、その発展に貢献していきたいという熱意ある人には向いている仕事です。なるための道筋は、公立、私立、国立のどの種類の学校で働きたいかによって異なります。少子化による学校の統廃合や規模の縮小が進むいま、本当に現場で力を発揮できるだけの専門性を身につけた学校事務がますます求められていくといわれています。

介護事務 

介護事務は、介護老人保健施設、デイサービスセンターグループホームなどの介護関連施設で、介護サービスに関する事務全般を行う仕事です。介護保険制度に基づくサービス利用代金の計算を行う「介護報酬請求業務(レセプト作成)」のほか、受付・会計、総務、経理、さらにケアマネジャーのサポートなど、多岐に渡る業務をこなしています。なるうえで特別に必要とされる資格等はありませんが、多くの事業所では介護職に就いている人が事務の仕事まで兼任しているのが実情です。介護サービスの需要は今後さらに高まることが予想されるものの、「介護福祉士」や「ホームヘルパー」などの資格まで併せ持っておくことで、より仕事の幅や就職先の選択肢は広がっていくでしょう。

議員秘書 国会議員の右腕となり、スケジュール管理や広報活動などあらゆるサポートを行う

議員秘書とは、国会議員の補佐をする仕事です。スケジュール管理や資料の調達から、後援会イベントの企画、選挙のサポートや広報活動など、議員の片腕となってあらゆる仕事をサポートします。「公設秘書」と「私設秘書」があり、公設秘書は国費でまかなわれる公務員という立場で、一人の議員に三名まで認められています。私設秘書は、私的に雇われる秘書で、人数に制限はありません。公設秘書の中の「政策担当秘書」だけは資格が必要ですが、それ以外の秘書にはとくに条件はないとされています。公設秘書は高収入で、初任給でも30万を越えることが多く、勤続年数によりアップします。年収1,000万を越える秘書も少なくありません。私設秘書は、月収20万前後が多いようです。就職にあたっては、とくにコネクションがない場合は自分を売り込む努力が求められます。