臨床心理士に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

臨床心理士に向いている性格・適性

この職業に本当になりたい気持ちがあれば、どのような人でも決められた道のりをたどりながら、臨床心理士を目指すことができます。

それでも、仕事には「適性」といえるものがあるのも事実です。

ここでは、臨床心理士にはどのような人が向いているのか考えていきたいと思います。

コミュニケーション能力がある

まず、臨床心理士に向いているのはコミュニケーション能力が高い人です。

臨床心理士は、クライエントと向き合うなかで、「カウンセリング」を行う時間がとても多くなります。

カウンセリングではクライエントが話すことを正しく理解する必要があるのはもちろんですが、悩みを持つ相手が最初から本音を語るとは限りません。

そのため、クライエントが話しやすい環境を作り、言葉の裏にある感情まで察することが必要になります。

他人の気持ちをよく理解してあげられる人でなければ務まりません。

精神力がある

臨床心理士の仕事は、ものすごく精神力を使います。

ときには重く難しいケースに遭遇することもありますし、一度や二度のカウンセリングでは解決しないことも出てきます。

そんなとき、臨床心理士が先にダウンしてしまってはどうしようもありません。

深い悩みを聞いていると自分の感情が揺れてしまうこともありますが、それをしっかりと抑えて冷静に対応する力も必要となります。

向上心がある

臨床心理士は、一生勉強し続けなければなりません。

専門知識は数年ですべて身に付くものではありませんし、臨床心理は日々新たな研究が進んでいる分野でもあります。

人の心は簡単に答えが出せない面もあるため、そのたびに自分自身で新たに学び、解決していかなければならない機会も出てきます。

専門書を読んだり、学会や研究会に参加したりしながら、常に向上していこうという姿勢が何よりも大切になります。

臨床心理士になるには

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す(PR)

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

臨床心理士に必要なスキル・能力

観察力

この仕事では、鈍感な人よりも敏感な人のほうが向いているといえるでしょう。

なぜならカウンセリングでは、会話だけではなく、相手の表情や仕草からクライエントの気持ちの変化に気付くこともあるからです。

それを見過ごすのではなく、「ちょっとおかしいな」と気がつけるかどうかが大事です。

そうしたさまざまな観察の結果、カウンセリングが成功することもあります。

判断力

臨床心理士が出会うクライエントに対して心理的なサポートだけでは足りないケースがあります。

たとえば、いじめられている児童に対しては学校全体の環境を整えなければいけません。

過去のトラウマに悩む人に対しては投薬が有効な場合もあります。

家庭内暴力の被害者にはシェルターなどの専門施設が必要な場合もあります。

診療心理士が一人で抱え込まずに、必要な機関や専門家と連携しながら問題の解決を図ることが大切です。

瞬時に的確な判断ができる人が臨床心理士には向いています。

柔軟性

臨床心理士が相手にしているのは、機械ではなく人間です。

ひとりひとりの抱えている悩みは異なり、それぞれが置かれている立場や人間性も異なります。

臨床心理士の接し方にも、正解はありません。

そうしたことを踏まえたうえで、誠実に相手に向き合うこと。

そして柔軟に物事を考えることが大切です。

臨床心理士に向いていないのはどんな人?

臨床心理士に向いていないのは、人とコミュニケーションを取るのが苦痛な人です。

臨床心理士の仕事は、クライエントと向き合うことから始まります。

最初のうちは相手に心を開いてもらえず、まともに話も聞けないということも珍しくありません。

ときには怒りや憎しみ、不信感などの激しい感情をぶつけられることもあるでしょう。

しかし、そこでコミュニケーションを諦めてしまうとカウンセリングは成立しません。

時間をかけて何度もクライエントと向き合い、ときには他愛もない話をしながら少しずつ信頼関係を築く。

それが臨床心理士の大切な仕事です。

人とコミュニケーションを取るのが苦手だけどこの職業に就きたい人は、仕事を始める前にたくさんの努力しなければいけません。

さまざまな人と交流しながらコミュニケーション能力を磨くとよいでしょう。