柔道整復師と整形外科医の違い

柔道整復師と整形外科医の仕事内容の違い

柔道整復師は整形外科に勤務することがあるため、整形外科医と似たような職業と捉えられることがあるようです。

柔道整復師と整形外科医の一番の違いは、医師であるかどうかです。

整形外科医は医師免許を持った医師であるのに対し、柔道整復師は医師ではありません。

医師免許を持っていれば、ほぼすべての医療行為を行うことができます。

この点が柔道整復師と異なるところでしょう。

柔道整復師は捻挫や打撲などの施術を行うことができますが、骨折などについては医師の指示の下でしか治療を行うことはできません。

柔道整復師は医師ではないため、その治療は正しくは「施術」と呼ばれます。

柔道整復師は打撲・捻挫・脱臼・骨折といった損傷に対して、手術や薬品の投与を行わずに、人間が持つ治癒力を利用して患部を固定するなどの方法で治療を行います。

一方、医療行為に関して専門的な知識を持つ整形外科は、必要に応じて手術や投薬なども行いながら治療をします。

柔道整復師と整形外科医のなる方法・資格の違い

柔道整復師と整形外科医も、患者さんには「先生」と呼ばれることが多いです。

ただし、整形外科医、つまり医師は医術を仕事とする専門家のことで、医師法のもとに病気の診察や治療、投薬を行います。

専門分野ごとに内科医や外科医と呼ばれており、整形外科医とは、整形外科の専門医ということになります。

柔道整復師になるには、柔道整復師養成課程のある専門学校・大学・短大で3年以上学び、定められたカリキュラムを修了後、柔道整復師の国家資格を取得する必要があります。

一方、整形外科医になるには大学の医学部や医科大学で6年間学び、医師国家試験に合格して医師免許を取得する必要があります。

柔道整復師と整形外科医の資格・必要なスキルの違い

柔道整復師の資格は国家資格であり、養成校で3年以上、身体の構造や柔道整復師の知識・技術などについて学んだのち、国家試験に合格することで取得可能です。

国家試験の合格率は60%前後ですが、新卒者の場合は90%を超えることが多く、養成校でしっかりと勉強を続けていれば合格は難しいものではありません。

柔道整復師としての技術は、現場に入って先輩からも教わることができます。

一方、整形外科医となるには医師免許を取得する必要があります。

医師免許取得のためには、大学の医学部や医科大学で6年間学び、医師国家試験に合格しなくてはなりません。

医師国家試験の受験生は、6年間という長い期間に渡って医師になるための学問を積み重ねていることから、試験の合格率は毎年90%程度と比較的高い数値を保っています。

ただし医師になってからも、さらなる専門性向上を目指す必要があり、一定期間の研修や現場経験を積んで試験に合格すれば、「整形外科専門医」という認定も得られます。

柔道整復師と整形外科医の学校・学費の違い

柔道整復師の学校は、3年制の専門学校が中心です。

大学・短大は全国に10校程度しかありませんが、専門学校は数が多く、自分が通いやすい立地の学校を選ぶことも可能です。

柔道整復師の養成課程は文部科学省令、厚生労働省令で定める基準に適合するようにカリキュラムが組まれているため、どの学校においても、国家試験を受けるために必須となることは確実に学べます。

学費は3年制の専門学校で300万円~400万円程度が一般的で、4年制の大学になると400万円以上は必要になるでしょう。

一方、整形外科医になるための大学の医学部や医科大学は学費が高めで、私立大学であると6年間で最低でも2000万円以上の学費が必要になることが多いです。

国公立であれば、年間50万円~60万円程度の学費に抑えることができますが、倍率は非常に高くなっています。

柔道整復師と整形外科医の給料・待遇の違い

柔道整復師の給料は、年収300万円~500万円程度がボリュームゾーンといわれています。

ただし、勤務先や経験、スキルによっても違いがあり、キャリアを積むことで徐々に収入アップが目指せます。

独立・開業して自ら整骨院などを経営する場合は、軌道にのれば年収1000万円以上も見込めますが、競争は厳しくなっています。

整形外科医の場合、他の医師と同様に給料は高めです。

研修期間中の年収は400万円程度、大学病院等の勤務医の平均年収は1000万円以上といわれています。

また大学病院に勤める場合、助教、講師、准教授、教授とキャリアアップしていくにつれて給料は上がり、待遇も良くなります。

開業医になると、経営状況によって給料は大きく変動しますが、さらに高額な収入を手にしている人もいます。

柔道整復師と整形外科医はどっちがおすすめ?

柔道整復師と整形外科医は、必要な資格や免許も異なれば、立場も違います。

もし「医師」として働きたいのであれば、迷わずに整形外科医を目指すほうがよいでしょう。

医師になるまでの道は険しく、お金も時間もかかりますが、それでも医師免許を持っていることで、医療の専門知識・技術を生かして活躍することが可能になります。

一方、柔道整復師は東洋医学に基づく施術をする仕事です。

医師のように薬を使ったり、手術をしたりする治療は行いませんが、若い人からお年寄りまで、さまざまな人の身体を元気にする役割を担っています。

打撲や捻挫といった、日常生活の中でも比較的身近な症状に対応するケースも多くあります。

医師ではなくても、国家資格を取得して医療に関連する現場で働きたいと考えている場合には、柔道整復師はおすすめです。

また、柔道整復師はスポーツトレーナーや福祉・介護分野で活躍することもできます。