学校で働く臨床心理士の仕事内容・なるには

学校で行う業務

スクールカウンセリングに携わる

臨床心理士の代表的な活躍の場のひとつは、教育領域です。

公立と私立両方の、小・中・高校や大学などの学校で働いています。

学校で働く臨床心理士は、日常生活や進路に不安を抱える児童や生徒、学生に対してカウンセリングを行います。

また、学校内でいじめや暴力などの事件が起きたとき、災害で地域が被害を受けたときにも、傷付いた子どもの心をケアします。

子どもの心理状態は、学校での出来事や人間関係だけではなく、家庭の問題(虐待、親の離婚など)と密接に繋がっているので非常に複雑です。

ときには友人や家族を庇って本当のことを話してくれないこともあります。

信頼関係を築くためには、子どもと目線を合わせて誠実に向き合うことが大切です。

一人ひとりの心の問題に向き合いながら、その状態をよりよい方向へ導けるようにさまざまなアプローチを行います。

保護者や教職員とも関わりを持つ

学校で働く臨床心理士は、子どもたちをとりまく保護者や教職員とも関わっていきます。

心に問題を抱える子どもの状態について保護者や教職員から情報を入手することも、大事な仕事のひとつです。

また、悩みを持つ教職員に対しても、日常的に子どもたちにどのように接したらいいかについてアドバイスを行います。

生徒が不登校となった場合には、保護者が子どもに代わって臨床心理士のカウンセリングを受けることもあります。

ケースによっては、学校以外での継続的なカウンセリングが必要な場合もあります。

この場合は、教育相談所や医療機関などの適切な機関を紹介します。

子どもの心のケアを放置してしまえば、家庭内暴力や犯罪、自殺などの最悪の事態を招くこともあります。

こうした事態を未然に防ぐためにも、臨床心理士の役割は非常に重要です。

学校の臨床心理士になるには

                      

昔の日本の学校には、スクールカウンセラーという存在はいませんでした。

子どもの心身に不調があれば、担任の先生あるいは保健室にいる養護の先生が話を聞くことが多かったのです。

しかし、いじめや不登校などの問題が広く認知されるようになった現代社会では、カウンセリングの制度を導入する学校が増えています。

それでは、学校で働く臨床心理士になるにはどうすればよいのでしょうか。

方法としては、教育委員会などの学校に関係する機関の求人を探すとよいでしょう。

「スクールカウンセラー」という名称だけではなく「相談員」などの名称で募集されることもあります。

雇用形態はさまざまですが、登録制になっていて、近隣の学校に派遣される形で業務を行うことが多いようです。

臨床心理士の資格があれば十分に採用される可能性があります。

「学校心理士」の資格について

 

臨床心理士以外に、学校で働くための心理系の民間資格として「学校心理士」というものがあります。

学校心理士は、「学校心理士認定運営機構」が認定する民間資格です。

子どもをはじめ、学校生活に関わる教師や保護者に対しても心理的な支援を行うスキルを備えていることを証明する資格になります。

臨床心理士に比べて資格の歴史は浅く、人数も少ないため、あまりメジャーな資格とはいえません。

受験資格は「4年制大学卒業で学校心理学に関する専門的実務経験を5年以上有する方」「大学または大学院で学校心理学関係の授業を2年以上担当し、学校心理学に関する研究業績を5編以上有する方」などとなっています。

大学院修了が絶対である臨床心理士に比べると、取得のハードルはやや低めといえるでしょう。

学校の管理職やカウンセリング業務に携わる人が、スキルアップを目指すために取得することがある資格です。