社会福祉士の給料・年収

社会福祉士の平均年収・給料の統計データ

社会福祉士は、働くために国家資格が必要となる専門性の高い福祉職ではありますが、その給料については、一般的なサラリーマンとほぼ変わらない水準です。

しかし、社会福祉士の勤務先は、社会福祉法人や医療法人などがおもであり、一般的な民間企業と比べて、安定性に優れているという特徴があります。

さらに、地域包括支援センターや児童相談所、公立病院、社会福祉協議会など、社会福祉士には、公務員または公務員に準じた待遇で働ける職場も数多くあります。

このため、月給やボーナスはそれほどでなくても、有給休暇などを含めた休日日数や、住宅補助などの各種手当が手厚いケースが多く、実際の生活水準は、給料の額面以上に高くなりやすいといえます。

社会福祉士の平均年収・月収・ボーナス

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
社会福祉士
(転職ステーション)
429万円 -
社会福祉士
(Indeed)
355万円 月給21.6万円
時給1,456円
社会福祉士
(転職会議)
370万円 20代前半250万円
20代後半357万円
30代365万円
40代以上465万円
社会福祉士
(キャリアピックス)
400万円~550万円 月給25万円~35万円
ボーナス60万円~150万円
社会福祉士
(求人ボックス)
318万円 月給27万円

各社の統計データをみると、社会福祉士の給料はおおむね年収350万円~450万円前後が実態であると推察されます。

ただし、社会福祉士の給料は、基本的に勤続年数に応じて徐々に昇給していきますので、40代や50代までひとつの職場で勤め続ければ、年収500万円以上に達する人も珍しくありません。

社会福祉士の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

一般的な社会福祉士の年収を500万円、ボーナスが夏と冬に月給の1ヵ月分ずつ、計2ヵ月分支給されると想定すると、月収は約36万円、ボーナスは約71万円です。

額面の支給額から、住民税や所得税、健康保険や厚生年金などの社会保険料を差し引くと、独身者の場合、手取りは月々27万円~29万円、ボーナスは約56万円です。

ただ、社会福祉士の勤務先は幅広い種類があるため、ボーナスの支給額については施設ごとにかなりばらつきがあります。

公共施設など、3ヵ月分~4ヵ月分ほど支給されるところもあれば、年1回1ヵ月分しか支給されないところもあり、業績次第ではまったく支給されないというケースもあります。

社会福祉士の初任給はどれくらい?

社会福祉士の初任給は、大卒者の場合で約17万円~20万円、短大卒や専門学校卒の場合で約15万円~18万円前後が相場とされており、年収に換算するとおよそ250万円~300万円前後です。

公務員として働く場合、その給料は「福祉職俸給表」に基づいて支給されますが、最低支給額は約16万円であり、民間施設で働く場合ととほぼ同じ水準です。

手取りでは10万円台前半~15万円という計算になりますので、難関国家資格を取得した割には、その努力に見合った金額とはいえないかもしれません。

社会福祉士は、安定性が魅力である一方、新人・若手時代については、経済的に我慢しなければならないシーンが多いでしょう。

社会福祉士の福利厚生の特徴は?

社会福祉士の福利厚生は、公共施設を中心として、かなり手厚いケースが目立ちます。

通勤手当や住居手当などが充実しているうえ、職員専用の独身寮が利用できるケースもあり、勤続年数が浅くて給料が低い若手時代でも、生活は安定しやすいでしょう。

また、出産休暇や育児休暇などの各種制度も充実しており、とくに女性の社会福祉士は働きやすいといえます。

こうした事情もあって、社会福祉士は職業全体の女性割合が約6割~7割と、男性より女性がかなり多く、公務員として働く社会福祉士にいたっては、女性が約9割を占めています。

社会福祉士の給料・年収の特徴

福祉職のなかでは恵まれている

福祉業界の代表的な職業としては、社会福祉士以外にも、精神保健福祉士介護福祉士ケアマネジャーホームヘルパーなどがあります。

そのなかで、社会福祉士の給料や待遇面は、ほかの資格者よりも恵まれている点が特徴的です。

その要因は複数ありますが、社会福祉士になるには、受験資格を満たしたうえで合格率30%前後の難関試験に合格することが必要であり、資格の取得難易度が高いことが挙げられます。

また、資格があることで、幅広い専門知識を持っていることの証明となり、管理職に昇進しやすいという理由もあります。

このため、無資格で介護職として就職し、ほかの資格を経て、やがて社会福祉士にステップアップすることで、段階的に収入増を目指すというキャリアプランを描く人もよく見受けられます。

転職者は前職よりも給料が下がりやすい

社会福祉士のなかには、その安定性と将来性に魅力を感じて、資格を取得してほかの業界から転職してくる人も少なくありません。

しかし、社会福祉士として活躍するには、介護や福祉、行政などに関する幅広い専門知識と、さまざまな相談者に対応できる豊かな経験が必要となります。

このため、給料などの待遇は、基本的に年齢ではなく経験年数によって決まりますので、転職者については、たとえ30代や40代であっても、新卒者とほぼ同じ水準となるケースが一般的です。

上述したとおり、社会福祉士の初任給は決して高くありませんので、関連するキャリアのない転職者については、当面は前職時代よりも経済的に厳しくなる可能性が高いといえます。

ただし、キャリアを重ねていけば、着実に昇給していきますので、徐々に生活には余裕が生じてくるでしょう。

反対にいうと、社会福祉士の資格は取り立てでも、ソーシャルワーカーとしての実務経験があれば、転職直後でも高収入が期待できるでしょう。

正規職員と非正規職員の待遇差が大きい

社会福祉士には、公共施設・民間施設を問わず、非常勤職員、嘱託職員、派遣社員、パートなど、非正規雇用の求人も多数あります。

しかし、こうした非正規職員の給料は、正規職員とはっきりとした差が生じており、同じ常勤であるにもかかわらず、年収ベースで100万円ほども違っているというデータもあります。

非正規職員は、勤務日数や勤務時間に融通が効きやすいというメリットもありますが、基本的に雇用期間があらかじめ決まっており、給料面が低いだけでなく、その雇用形態も不安定です。

社会福祉士の就職先を選ぶ際は、仕事内容や職場環境を重視するという考え方もありますが、少なくとも経済的にみれば、できる限り正規職員になることを優先したほうがよいでしょう。

施設別に見る給料・年収

高齢者福祉施設で働く社会福祉士の給料

介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、ケアハウスなどの高齢者福祉施設は、社会福祉士全体の4割が働く、最もメジャーといえる職場です。

高齢者福祉施設勤務の社会福祉士の給料は、年収300万円~500万円が相場であり、職業全体の平均値とほぼ同じです。

ただし、なかには社会福祉士としての生活相談業務に加えて、介護スタッフとして入所者への介助業務が発生する職場も数多くあります。

時間外勤務などのぶん、給料はやや高くなりますが、体力的な負担はほかの施設よりかなり重くなります。

医療施設で働く社会福祉士の給料

民間の医療法人や自治体が運営する病院などの医療施設で働く社会福祉士の給料は、高齢者福祉施設よりばらうきが小さくなり、400万円前後に集中しています。

医療施設勤務の社会福祉士は、「地域連携室」や「生活相談室」などに常駐し、アドバイス業務に専念するケースが一般的です。

大きく収入を伸ばすことは難しい一方、勤務時間はほぼ一定ですので、ワークライフバランスを取りやすい点が魅力といえます。

公務員として働く社会福祉士の給料

公務員として公共施設や行政機関に勤める社会福祉士の給料は、年収450万円~600万円前後が相場であり、民間組織に所属する社会福祉士よりも高水準にあります。

また、職員の年収は、施設を運営する地方自治体の規模とほぼ比例するという点が特徴的です。

一例をあげると、町村に所属する社会福祉士の平均年収が460万円である一方、特別区(東京23区)では平均年収581万円と、100万円以上もの大きな差が生じています。

公務員を希望する場合は、自治体の規模も考慮して採用試験を受けたほうがよいかもしれません。

社会福祉士が収入を上げるためには?

社会福祉士が収入を上げる方法は、大きく分けて2つあります。

ひとつは、長年同じ職場に勤め続けて、事務長や施設長、福祉課長などの役職者に昇進する方法、もうひとつは、「独立型社会福祉士」としてフリーランスで働く方法です。

近年は、高齢者が増加している影響もあって、病気や障がいなどによって自身の財産を管理できなくなった人が、「成年後見制度」を利用するケースが増えています。

その後見人のなり手として社会福祉士が期待されており、日本社会福祉士会でも、養成研修を開催するなど、独立型社会福祉士を積極的にサポートしています。

まだまだ独立して働く社会福祉士は少数であり、収入面についての正確な統計はありませんが、数多くの成年後見を引き受けることで、収入を伸ばせる可能性は十分にあります。