臨床心理士に留学は必要?

臨床心理士の留学事情

     
                
臨床心理士を目指したいと思った場合、まずは日本の大学院で臨床心理に関する必要な科目を学ぶことからスタートします。

それから臨床心理士の資格を取得して病院や企業などに就職する、という流れが一般的なものとなっています。

しかし、他の多くの学問と同様に、心理学は日本でしか学べないというものではありません。

一般的に、海外では日本よりも心理学の研究が進んでいるといわれることもあり、海外の大学等で心理学を学ぶ道を選択する人もいます。

タイミングとしては、就職前にさまざまな知識や技術を身につけようと、大学生や大学院生のときに留学する人が多いようです。

もちろん一度社会に出て臨床心理士として働いたあとに、自分の視野を広げるために休職や離職をして留学する人もいます。

ここでは、そんな臨床心理士の留学事情について紹介します。

留学のメリット

 

専門性の高い知識を

 

日本ではまだまだ「カウンセリング」が特別なものとして考えられている風潮があります。

風邪をひいたとき内科に行くのは当然のことでも、心が落ち込んだときに心療内科に行くのはハードルが高いと考える人が多いのです。

しかし、国によってはカウンセリングが人々の日常の中に溶け込んでおり、臨床心理士の存在も社会に広く認知されています。

こうした事情もあり、海外では心理学の研究に力を入れていることがあります。

たとえばアメリカやイギリス、オーストラリアなどでは心理学を学べる大学や大学院が多くあります。

さらに学校心理学、犯罪心理学、カウンセリング心理学など、領域ごとに細かくコースが分けられている場合も多いのが特徴です。

こうした学問に触れられるということが、留学ならではの大きなメリットと考えてよいでしょう。

しかし、外国人留学生としてそのまま現地で就職できるというわけではありません。

そのまま帰国する人が大半なので、あくまでも学ぶことを目的に留学する姿勢が必要です。

語学や文化を学べる魅力も

臨床心理士の留学は、ただ心理学を学ぶことだけが目的ではありません。

思い切って海外に飛び出すことで語学力を鍛えることができますし、何よりも自分の視野を広げることができます。

異なる文化の人たちがどんな考え方をしているのか、どんなコミュニケーションを取っているのか。

こうしたことを肌で感じられる機会を得られるのは、非常に意義のあることです。

臨床心理士として働き始めれば、さまざまな価値観の人と出会います。

ときには自分とは全く異なる生い立ちや性格の人と信頼関係を築かなければいけないこともあるでしょう。

そうしたときに、海外で過ごした経験が大いに役立つのです。

留学の注意点

 

臨床心理士の留学には注意するべき点もあります。

たとえ海外で臨床心理士の勉強をして資格を得たとしても、それだけで日本における就職が有利になるとは限らないということです。

日本の臨床心理士の資格を得たいのであれば、日本の指定大学院で学ぶことが必要になってきます。

臨床心理学の学派は多種多様ですから、自分が何を勉強したいのかによって留学先を考える必要があるのです。

こうした事情から、心理学を学んだことのない人がいきなり海外で学ぶのではなく、経験者の留学が増えているようです。

日本で臨床心理士としてすでに仕事をしている人が、特定の領域に関する専門性を深める目的で留学を考える、というようなケースです。

漠然と海外に飛び出すのではなく、明確なビジョンを持って留学することが大切なのでしょう。