産業カウンセラーの求人状況・未経験採用はある?

産業カウンセラーの就職先にはどんなところがある?

産業カウンセラーの資格を取得している人の就職先としては、以下のような場所が考えられます。

・一般企業や団体、医療機関などの人事部、総務部
・人材サービス系企業
・公共職業安定所(ハローワーク)

企業などあらゆる組織にとって、従業員がストレスによるうつ病や出社拒否になってしまったり、セクハラやパワハラが起きてしまったりすることは大きな問題です。

そういった問題を未然に防ぎ、助言やサポートができる専門家を求めて、産業カウンセラーの資格取得者を募集することがあります。

また人材サービス系企業でも、産業カウンセラーの有資格者が活躍できることがあります。

ただし、募集時の職種名は「産業カウンセラー」とは限らず「キャリアアドバイザー」や「キャリアコンサルタント」「リクルーティングアドバイザー」などさまざまです。

ここでは社員の研修プログラムを提案したり、キャリア開発に関してアドバイスをしたりするのが仕事です。

このほか、公共職業安定所のような公的な機関で、就職を探している人の相談にのる「求職者専門相談員」として活躍することもできます。

産業カウンセラーの求人の状況

産業カウンセラーの資格を生かせる職場はさまざまですが、求人数としてはそれほど多いわけではないのが実情です。

一般企業では、大手を中心に産業カウンセラーを配置する例が徐々に増えています。

しかし、こうした組織では新たに産業カウンセラーを雇うよりも、社内で実践経験を積んだベテラン社員(人事部など)に産業カウンセラーの資格を取得させるケースも多く、新規の求人はなかなか見つからないことがあります。

また、正社員や常勤の正規雇用ではなく、パートや非常勤の求人も少なくありません。

産業カウンセラーは国家資格ではなく、「資格を取得すれば必ず就職に結びつく」「安定した収入が得られる」わけではないと認識しておく必要があります。

なお、心理学の幅広い専門知識やカウンセリング技術を高め、独立開業して自分の力だけで道を切り開いていくという選択肢もあるため、将来のビジョンをしっかり描いておくことが大切です。

産業カウンセラーの未経験求人はある?

産業カウンセラーの資格を取得しても、実務未経験で働ける場を探すのはやや難しいといわれています。

カウンセリング自体は資格の有無に限らずおこなえることから、産業カウンセラーの資格があれば必ず採用にいたるわけではありません。

たとえば「臨床心理士」として教育や福祉の現場で豊富なカウンセリング実績があったり、無資格でもキャリアに関するコンサルティング業の実績があったりすることで、採用されるケースもあり得ます。

とはいえ、産業カウンセラーの求人はゼロではありませんし、なかには経験不問で募集するものもあります。

ただ、経験が浅い段階では非常勤など、不安定な形でしか働けないケースも多いことは、認識しておいたほうがよいでしょう。

産業カウンセラーの志望動機・面接

志望動機の考え方

産業カウンセラーは「産業を取り巻く現場」を中心とした働き方をするカウンセラーですから、漠然と「人を支える仕事に就きたい」とか「カウンセリングを通して誰かの力になりたい」という志望動機を述べるよりも、より具体的な内容を交えたほうがよいでしょう。

たとえば、以下のようなものが挙げられます。

「近年は非正規雇用で働く人が増えており自分の兄弟も派遣社員で働いているのだが、将来のビジョンが思い描けずに悩んでいる姿を間近で見てきた。このような非正規雇用者のキャリア形成や転職をサポートできるような産業カウンセラーになりたい。」

「働く人の自殺やうつ病の問題が取りざたされており、強い関心がある。メンタルヘルスについて専門的に学び、人々の心の問題を解決させられる産業カウンセラーになりたい。」

このような志望動機だと、今の世の中に対する自分の視点や目指す産業カウンセラーの姿を具体的に伝えることができるでしょう。

面接で注意すべきこと

産業カウンセラーは、働く人が抱えている課題や問題に向き合うため、相談者が心を開いて話ができるような人間性であるかどうかが強く重視されます。

クライアントの緊張をほぐすような穏やかな表情を作れるかどうか、クライアントの心に届くような的確な言葉遣いで説明ができるかどうかが、面接ではしっかり見られています。

さらに、産業カウンセラーは多くの企業や公的機関に出入りすることも多いため、周囲の人たちから信頼されるような清潔感や正義感があるかどうかも大事な要素です。

もちろん、どの程度の専門知識を習得しているかも重要ですが、産業カウンセラーとしてふさわしい人柄であることを伝えるために、面接ではこのようなことを意識して、身だしなみや表情、声のトーンなどにまで気を配りましょう。

就職先はどのように探したらいい?

産業カウンセラーの就職先は、あまり一般公開されていないケースもあるため、粘り強く探していく必要があるでしょう。

もちろん一般的な就職・転職サイトに掲載されることもありますが、人づてに情報が流れることもあるようです。

なかには人材派遣会社に登録して、企業や公的機関に派遣される形で働いている人も多くいます。

派遣先では「メンタルヘルスの相談」や「就職や転職の相談」「研修プログラムの提案」「キャリア開発」など、さまざまな仕事を担当します。

また、産業カウンセラーの資格を認定する「日本産業カウンセラー協会」の会員になることで、外部からの仕事の依頼に応じて派遣されて働けるチャンスが得られることもあります。

日本産業カウンセラー協会は大きな組織で、全国各地に数多くの支部が設置されています。

自分が住んでいる地域の支部に専任カウンセラーとして認定・登録されると、企業や団体への講演会に講師として派遣されたり、カウンセリングに出向いたりする機会を得られるチャンスも得られるようです。

仕事の内容は「セクハラやパワハラの防止策を学ぶ講演会」であったり「メンタルヘルスに問題を抱える社員への相談会」であったりとさまざまです。

ここでたくさんの組織の人たちと出会い、人脈や実績を築き上げていくことが、産業カウンセラーとしてのさらなる活躍へとつながっていくことは間違いないでしょう。