「心理カウンセラー」とは

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心の悩みを抱えるクライアントに対し、心理療法を実践して問題解決の手助けを行う。

心理カウンセラーは、ひきこもり、不登校、摂食障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)をはじめとする心のトラブルを抱えるクライアントに対し、心理面からサポートをする仕事です。

仕事の中心は「カウンセリング」であり、「行動療法」「精神分析療法」といった心理療法を実践しながら、クライアントが抱える心の問題を、クライアント自身が解決できるよう手助けしていきます。

病院、学校、企業、福祉施設などさまざまな場所で必要とされていますが、現在は複数の民間資格が乱立する状態となっており、まだこの仕事の社会的地位が確立しきっていないのも事実です。

非常勤として複数の職場を掛け持ちして生計を立てている人も少なくありませんが、専門性を身につけて経験を積めば独立開業することもできるなど、活躍のチャンスも存分にあるといえます。

「心理カウンセラー」の仕事紹介

心理カウンセラーの仕事内容

心のトラブルを抱える人の手助けをする

心理カウンセラーは、ひきこもり、不登校、摂食障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)をはじめとする心のトラブルを抱える人に対し、心理面からサポートをする専門職です。

人は、社会と関わるなかでさまざまな悩みや不安を抱えます。

心理カウンセラーはカウンセリングを中心に、行動療法や精神分析療法などの専門技法を用いて心のトラブルを種を早期に摘み取り、人々が心身の健康を保ち、元気に生きていくためのお手伝いをします。

そして、相談者が抱える心の問題を、その人自身が解決できるよう手助けしていきます。

医療、教育、福祉、産業など、さまざまな場所で必要とされている仕事であり、活躍する領域によって子どもから高齢者まであらゆる人と関わっていきます。

心理カウンセラーの就職先・活躍の場

学校、病院、企業など就職先は多岐にわたる

心理カウンセラーが活躍する領域は、大きく「医療」「教育」「司法」「福祉・公衆衛生」「産業」「研究」の6つに分けることができます。

同じ心理カウンセラーでも、学校で働く人はスクールカウンセラー、病院で働く人はソーシャルワーカー、企業で働く人は産業カウンセラーといった名称で呼ばれることもあります。

人が生活したり、活動するあらゆる場所で心理カウンセラーが活躍できる可能性があるといえます。

職業として生計を立てること以外に、心理カウンセリングの専門知識・スキルを生かし、ボランティア団体で活動する人もいます。

心理カウンセラーの1日

カウンセリングや事務作業が中心

心理カウンセラーの職場は、学校、企業、病院、福祉施設など多岐にわたります。

どういった場所で働くかによって1日の過ごし方も異なりますが、ここでは常勤の企業内カウンセラーとして働く人のある1日を紹介します。

8:30 出社
白衣に着替え、パソコンでメールチェックを行います。

9:00 朝礼
部内の他のスタッフと一緒に朝礼に参加します。

10:00 カウンセリング
社内の相談室で、事前予約があった社員のカウンセリングを行います。

相談内容は職場の人間関係、キャリアなどが多いです。

12:00 休憩
ランチは社員食堂を利用することが多いです。

13:00 カウンセリング
午後もカウンセリングを中心に行い、空いている時間には記録をつけたり事務作業をします。

16:00 ミーティング
労働環境の改善について、人事などに改善策を提案することもあります。

18:30 退社
翌日の準備をし、雑務が片付いたら退社します。

心理カウンセラーになるには

臨床心理士などの資格取得を目指すのが一般的

心理カウンセラーになるための方法はいくつか考えられます。

絶対に必要な資格はありませんが、心理学の専門知識とカウンセリング技術の習得は不可欠となるため、大学や大学院で心理学を専門的に学び、「臨床心理士」などの資格取得を目指す人も多いです。

他にも心理カウンセリング関連の民間資格は多数あり、一部の職場では特定の資格を持っていることが採用条件になることもあります。

心理カウンセリング業務に就いてからも、多様なケースに携わりながらスキルアップを目指す必要があります。

心理カウンセラーの学校・学費

心理学を学べる大学や大学院がある

心理カウンセラーになるために、絶対に通わなくてはならない学校はありません。

ただし、大学の心理系学部・学科などで心理学を体系的に学んでいると、就職活動の際にも信頼感を持たれやすくなるでしょう。

特定の大学や大学院で「臨床心理士」や「公認心理師」の資格を取得すれば、活躍の場はさらに広がります。

大学や大学院に通うほどの時間やお金に余裕がない場合、心理カウンセラーに関わる専門学校や民間のスクールで心理学の基礎を学ぶことも可能です。

心理カウンセラーの資格・試験の難易度

公認心理師や臨床心理士は難易度が高め

心理系の資格はたくさんありますが、そのほとんどが民間資格となっています。

ただし、最近では「公認心理師」という国家資格が生まれ、特定の大学で心理学を専門的に学ぶことで、社会的にも評価の高いこの資格を得ることができます。

「臨床心理士」も権威あるものとして認知されていますが、取得のためには大学と大学院を修了したうえで試験に合格する必要があり、難易度はやや高めといえるでしょう。

より良い条件での就職を目指すのであれば、公認心理師や臨床心理士の資格取得が勧められます。

心理カウンセラーの給料・年収

勤務先や働き方によって大きく差が出ている

心理カウンセラーの勤務先は多岐にわたるため、人によって給料や年収には差が出てきます。

学校のスクールカウンセラーなどは非常勤で働く人も多く、その場合は時給3,000円~5,000円程度が相場となっているようです。

病院や企業に正社員として勤務する場合は、平均年収300万円~400万円程度がボリュームゾーンとされますが、職場によっては専門職手当がついたり、キャリアや実績、年齢を重ねて大きく昇給することもあります。

心理カウンセラーのやりがい、楽しさ

苦しんでいる人の力になれること

心理カウンセラーの一番のやりがいは、心に不安や悩みを抱える人を助けることができるということでしょう。

人が抱える心の問題はさまざまで、複雑なものもたくさんありますが、自分のサポートによって相談者が笑顔になったり、徐々に元気になっていく姿を見られることは、何よりうれしい瞬間です。

また、専門性を高めて実力をつけていくことで、難しいケースに対応できるようになったり、独立開業できることもやりがいにつながります。

心理カウンセラーのつらいこと、大変なこと

成果が出ないときも根気強く向き合い続けること

心の問題を抱える人の状態はさまざまで、カウンセリングを実践しても、マニュアル通りにいかないことはあります。

思うように成果が上がらないときも、根気強く相手と向き合わなくてはならないという点は、この仕事ならではの大変な一面です。

また、心理学や精神分析は経験から学ぶことも多いですし、専門書を読んだり研修会に参加したりして自分の専門性を高める努力も必要です。

一生勉強のつもりで学び続けなくてはならないことも、大変なところだといえます。

心理カウンセラーに向いている人・適性

相手を受け入れ、共感できる人

心理カウンセラーの仕事の基本は、カウンセリングです。

カウンセリングでは相手の話にしっかりと耳を傾け、何が問題の本質かを考えながら、共感する姿勢が不可欠となります。

温かな心を持ち、どのような人に対しても偏見や先入観を持たず、無条件で受け入れて話を聞けるような人が、心理カウンセラーには向いているといえます。

また、人間の闇の部分に触れたり重い話を聞くこともあるため、冷静で、ちょっとしたことに動じないタイプの人も適しているといえます。

心理カウンセラー志望動機・目指すきっかけ

自分自身がカウンセリングを受けた経験を持つ人も

人は生きている限り、誰もが何かしらの心の問題を抱えます。

とくに心の問題が複雑化・多様化している現代社会においては、一般の人でも心理学に興味を持つようになっており、心理カウンセリング自体も人々の生活の中にだいぶ浸透しています。

こうした時代の変化にともなって、心理カウンセラーを目指したいと考える人が増えているようです。

自分自身が心理カウンセリングを受けて楽になった経験があり、この仕事に就こうと思ったと話す人もいます。

心理カウンセラーの雇用形態・働き方

非常勤として働く人も多い

心理カウンセラーは多様な領域で活躍できる職業ですが、安定して働ける職場はそれほど多くないようです。

非常勤での求人が多いこともあり、いくつかの職場を掛け持ちしている人もいます。

とくに経験が浅いうちは、正社員として良い待遇や給料を望むのが難しいことがあります。

ただし、この仕事は実力主義と信頼・信用で成り立つ面が大きいため、ある程度経験を積んで人脈ができれば、紹介によって新しい仕事をもらえたり、独立して仕事をしていくことも可能になってきます。

心理カウンセラーの勤務時間・休日・生活

職場や働き方によって生活は変わってくる

心理カウンセラーの勤務時間や休日は、どのような職場や雇用形態で働くかによってもだいぶ変わってきます。

一般的な会社勤めの正社員同様、平日に朝から夕方まで働く人もいますが、非常勤で複数の職場を掛け持ちする人もいます。

基本的にカウンセリングは日中の時間帯に行われるため、夜勤になることはめったにないでしょう。

休日もとれますが、継続的な勉強が不可欠な仕事であるため、勤務時間外に外部の研修会に参加したり、「スーパービジョン」といって、経験豊富なカウンセラーから自分のカウンセリングについて指導やアドバイスを受けることもあります。

心理カウンセラーの求人・就職状況・需要

待遇の良い職場は狭き門になりがち

心理カウンセラーは近年、人気が高まっている職業のひとつです。

多種多様な場所で求人が出ていますが、非常勤での採用も多く、給料や待遇の良い職場はかなりの狭き門となることもあります。

同じ職場で大量募集がかけられる職種ではなく、欠員が出ると不定期で募集がかけられることが多いのも、この仕事の特徴です。

日ごろからインターネットの求人サイトを利用したり、都道府県や市区町村の広報誌などをチェックして、情報を入手する努力が必要とされます。

心理カウンセラーの転職状況・未経験採用

経験が重視される傾向にある

心理カウンセラーへの転職は決して甘くないというのが実情です。

もともと心理カウンセラーという言葉が「人の相談にのる人」全般を指す言葉として使われることも多く、職業としてきちんと生計を立てられるような仕事ができるとは限りません。

実際、パートや非常勤の形で安い給料で働く人もいれば、ボランティアとして活動する人もいます。

経験者が優遇されやすいため、できれば公認心理師や臨床心理士といった信頼性のある資格を取っておくと、転職もしやすいでしょう。

心理カウンセラーの現状と将来性・今後の見通し

正しい専門知識と技術を持つ人材への期待は高まる

心理カウンセリングが特別なものではなくなっている現代では、学校、病院、一般企業、福祉施設など、さまざまな場所で心理カウンセラーが求められるようになっています。

心理の仕事は長らく雇用状況が不安定とされてきましたが、「公認心理師」という国家資格が誕生したこともあり、しっかりとした心理学の知識と技術を身につけた人は、これまでよりも良い条件で働けるチャンスが増えると見込まれています。

どれだけ専門性を高めていけるかが、活躍のポイントとなるでしょう。