公認心理師資格はスクールカウンセラーに必要?

スクールカウンセラーとは

心理系の職業が必要とされる領域のひとつに、教育領域があります。

小学校、中学校、高校や大学などの学校では、進路に関する悩みや人間関係のトラブルが尽きません。

家庭の事情で悩んでいる子、クラスでいじめにあっている子、勉強についていけない子。

そんな児童や生徒、学生に対してカウンセリングを行うのが、スクールカウンセラーと呼ばれる心理職の人たちです。

また、最近では災害や事件事故の現場となった学校にスクールカウンセラーを派遣することも珍しくなくなりました。

ショッキングな出来事があったとき、子ども達の心は目に見えないところで大きく傷付いています。

その傷をそのままにすると、傷が癒えないまま将来的にも長く苦しみ続けることがあります。

最悪のケースでは、暴力や犯罪、自殺につながることもあるさえのです。

こうした事態を防ぐために、彼らの心に寄り添い元の生活に戻れるようサポートするのが、スクールカウンセラーの使命です。

養護教諭との違い

昔の日本の教育現場には、スクールカウンセラーのような制度はありませんでした。

子どもが精神的に悩んでいるときは、まずは担任の先生に話を聞いてもらうのが当たり前。

あるいは「ストレスでお腹が痛い」とか「いじめが怖くて教室に入れない」という場合、教室ではなく保健室に登校することもありました。

そこで養護教諭に話を聞いてもらうというのが、学校内での典型的な子どもの心のケアの方法だったのです。

しかし、メンタルヘルスの重要性が認知されるようになった現代社会では、子どもの心のケアを専門家に任せるのが当たり前になりつつあります。

養護教諭のような「教諭」という立場とは異なる目線から、子どもたちと関わるスクールカウンセラーが求められています。

養護教諭の仕事

スクールカウンセラーと公認心理師

スクールカウンセラーは、教育委員会などの学校に関係する機関から求人が出ます。

スクールカウンセラーという名称だけではなく、「学校相談員」とか「相談員」などの名称になることもあります。

雇用形態はさまざまですが、非常勤としての募集が多いのが特徴です。

登録制になっていて、近隣の学校に派遣される形で業務を行います。

人によっては、複数の学校を掛け持ちしながら働いていることもあります。

スクールカウンセラーの募集は、心理系の資格を持っている人を優先することが多いようです。

国家資格である「公認心理師」の資格があれば、問題なく採用されるでしょう。

このほかにも、民間資格である「臨床心理士」の資格がある人が多く働いています。

心理系の資格は専門性の高さをアピールできるものなので、スクールカウンセラーとして働くのであれば持っておいて損はありません。

スクールカウンセラーの仕事

公認心理師と臨床心理士はどっちが有利?

    

スクールカウンセラーを目指そうと思ったとき、「公認心理師と臨床心理士のどちらの資格を取るのがよいのか」と迷う人もいるかもしれません。

結論からいうと、2021年の時点では、所持している資格が公認心理師でも臨床心理士でも大きな違いはありません。

この背景には、公認心理師がまだ誕生したばかりの新しい資格だからということがあります。

公認心理師は国家資格ではありますが、平成30年に資格試験が始まったばかりなので、有資格者がまだまだ少ないのが現状です。

これに対して、民間資格として長い歴史がある「臨床心理士」は、すでに有資格者がたくさん活躍しています。

ですから、スクールカウンセラーの採用においても、公認心理師か臨床心理士のどちらかの資格があれば問題ないとされていることが多いようです。

ただし、国家資格である公認心理師の有資格者が増えてくれば、状況が変わっていく可能性があります。

今後の動向を注意深く見守っていく必要があるでしょう。

臨床心理士の仕事