児童指導員に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

児童指導員に向いている性格・適性

児童指導員に向いている人

子どもが好きな人

児童指導員に最も求められる適性は、子どもが好きであることです。

児童福祉施設に入所している子どもたちは、その生い立ちや家庭環境に複雑な事情を抱えているケースがほとんどです。

児童指導員は、そうした子どもたちに対して本来の保護者に代わって愛情を注ぎ、まっすぐ成長していけるよう、ありとあらゆる面をサポートしていかなければなりません。

しかし、たとえば親から虐待を受けて入所してきた子どもは、心に深い傷を負っているがゆえに、容易に他人を信用せず、児童指導員に対しても厳しい態度を取るケースが目立ちます。

ときには暴言や暴力を振るわれることもあり、教育や指導どころか、単純なコミュニケーションを取ることさえ一筋縄ではいかないかもしれません。

そのような子どもたちと付き合っていくためには、結局のところ、子どもをどれだけ好きかという各人の性格が大きくものをいうでしょう。

体力に自信がある人

児童指導員は、基本的に勤務中はずっと子どもを相手にする仕事であるため、体力的にかなりハードです。

長時間の抱っこをせがまれたり、たくさんの洗濯物を干したり、洗い物をしたり、全力でスポーツしたりすると、勤務時間が終わる頃にはもうへとへとです。

元来、子育ては非常に大変であり、一対一や一対二で相手をする一般的な家庭における育児でも、両親の体力的な負担は相当なものです。

それを、常時一対多数でこなさなければならない児童指導員は、体力に自信のある人に向いている職業といえます。

とくに、児童養護施設をはじめとした入所形式の施設で働くなら、宿直を含む不規則な勤務形態に耐えられるだけの強靭な体力が必要になるでしょう。

社会の役に立つ仕事がしたい人

現代の日本は、少子化や核家族化、離婚率の増加、貧困世帯の増加などを背景として、子どもを取り巻く環境は複雑化しています。

これにともなて、数多くの子どもや保護者が切実に誰かの助けを必要としており、児童指導員は、そうした人たちに対して救いの手を差し伸べられる職業といえます。

困っている人の役に立ちたい、誰かの支えになりたいなど、社会貢献に対する関心が強い人は児童指導員に向いているでしょう。

逆にいえば、そうした自己犠牲の精神がある人でないと、肉体的にも精神的にも非常にハードである児童指導員の仕事を長く務め続けることは難しいでしょう。

児童指導員になるには? 必要な資格は?

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児童指導員に必要なスキル・能力

忍耐力

子どもは、いい意味でも悪い意味でも、こちらの思い通りには動いてくれないものです。

だからこそ育児は楽しく、児童指導員の仕事も面白さとやりがいに満ちていますが、子どもを相手にするうえで忍耐力は非常に重要です。

子どもを教育し、よい方向に導いていくためには、あるときには言葉を尽くして説明したり、またあるときにはうまくおだてたりしながら、手を変え品を変え、何度も何度も同じことを言い続けなければなりません。

たとえいうことを聞いてくれなくて、頭に血がのぼっても、ただ感情をぶつけて頭ごなしに叱るだけでは本当の意味での指導とはいえません。

児童指導員は、忍耐力をもって怒りを鎮め、冷静さと優しさをもって子どもたちに対応することが必要です。

コミュニケーションスキル

児童指導員は、子どもと接するだけでなく、その保護者と面談を行って、子どもの今後の進路を相談したり、引き取り時期などを調整したりしなければなりません。

また、学校や児童相談所など、ほかの施設とも協力し合いながら、地域で一体となって子どもを支援していくことが必要です。

このため、児童指導員には交渉能力や調整能力など、おおまかにいえば総合的なコミュニケーション能力も重要といえます。

とくに、子どもの保護者との間では、養育方針などを巡って意見が対立するケースもしばしばあるため、ときには相手を上手に説得する話術が必要になるかもしれません。

児童指導員に向いていないのはどんな人?

口が軽い人

児童指導員は、職業特性上、各家庭のプライバシーにかなり深くまで踏み込むことになります。

しかし、そうして知り得た事柄を友人などの第三者はもちろん、うっかりほかの子どもや保護者などに漏らしてしまうようでは、とても各利用者との信頼関係を築くことはできません。

情報管理能力が低く、秘密を守れない口の軽い人は、児童指導員には向いていないでしょう。

とくに、SNSをはじめ、インターネットを介した情報漏洩は、あっという間に拡散して取り返しのつかない事態を招く危険性があるため、十分に気をつけるべきです。

豊かな暮らしがしたい人

児童指導員の給料は、年収300万円前後が相場とされており、厳しい仕事内容と長い拘束時間に見合った水準とはいえません。

児童指導員を目指すのは、そうした厳しい労働環境を承知のうえで、ある程度自分の生活を犠牲にしつつも、困っている子どもやその親を助けたいという社会福祉に対する強い熱意のある人です。

ブランド品で身を固めたい、年に何度も海外旅行に行きたいなど、人より豪華な暮らしがしたい人には児童指導員は向かないでしょう。