「セラピスト」とは

アロマなどの民間療法で心身にアプローチし、多様な不安や悩みを抱える人の心身を癒やす。

セラピストとは、不調を抱える顧客と向き合い施術をすることで顧客に癒しを与える仕事です。

施術方法は薬草や手技、心理療法、精神療法などを使ったもので、いわゆる民間療法になります。

医師ではないため治療行為はできませんが、セラピーの過程において、顧客の持つ諸問題が解決に導かれたり、心身の不調が軽減したりすることがあります。

セラピストの持つ技術は体に働きかける技、心に働きかける技、精神面に働きかける技などさまざまです。

各セラピストによって目的や提供する技術が異なり、そのどれもに特色があります。

ストレスの多い現代社会においてセラピストの需要は高く、今後もなくならないと言われています。

「セラピスト」の仕事紹介

セラピストの仕事内容

心身の不調を取り除く仕事

セラピストは、心身のストレスや不調を抱える人に対してさまざまな技法で癒しを与え、症状の軽減、改善を図る仕事です。

エステティシャンと明確な違いはありませんが、エステティシャンは美肌や美容、ダイエットなど、外見の美しさを追求するのに対し、セラピストは内面から心身の調子を整えることを目的としています。

よく知られているアロマセラピーのほか、カラーセラピーや森林セラピー、育児セラピー、絵本セラピー、動物セラピーなど、セラピーの種類も手法も人によってさまざまです。

セラピー成功のためには、セラピストの知識や技術は大事ですが、お客さまへの接し方も重要な要素となります。

海外では医療の代替治療として認知されていますが、日本ではまだ認知度は低く、これからの活躍が期待されます。

セラピストの就職先・活躍の場

セラピストによってさまざま

セラピストが働く場所は数多くあります。

主な場所としては、治療院、マッサージ店、エステ系のサロンなどです。

特に最近は癒しを求める女性客をターゲットとした店舗が増え、美容院などでもスペースを設置しセラピーができるお店も増えてきました。

就業形態は正社員、契約社員、アルバイト、外注契約などさまざまです。

セラピストのなかには、独立開業をして個人サロンを開く人、スーパー銭湯やホテルなどの嘱託セラピストとして働く人もいます。

セラピスト1日

一人で何役もこなす

セラピストの一日は就業する店舗や勤務形態によって異なります。

多くの場合、セラピストの働くお店は個人経営で働く人も少なく、セラピストは施術をするだけでなく、店舗運営・備品の発注・集客のための宣伝・金銭管理なども担当します。

そのため一人で何役もこなす必要があり、繁盛時は目が回るほどの忙しさだと言われています。

セラピストの勤務の一例


8:30 出勤
掃除・備品チェック、道具の準備など店舗の開店準備をします。

9:00 店舗オープン

9:00~16:00 施術・雑務 
お客さまの施術の合間を見てお昼休憩

16:30 勤務終了
遅番の人にお店を引き継いで帰宅します。

セラピストになるには

スクールに通って技術を修得

セラピストになるには、技術を学ぶためにスクールなどに通う方法と、勤めてから店舗独自の研修で必要スキルを学ぶ方法があります。

どちらでもセラピストになることは可能ですが、スクールに通うほうが幅広い知識や技術を学べるという利点があります。

セラピストの知識や技術を学べる学校としては、美容系専門学校(団体の認定校)や通信講座、サロン運営のスクールなどさまざまなものがあります。

スクールによっては独立開業を目指すコースなど、将来的な展開を見据えたクラスを持つものもあります。

セラピストの学校・学費

理論と実技の2本柱

セラピストになるための学校はたくさんありますが、勉強することは主に「理論」と「実技」に分けることができます。

必ず学ばなくてはならないのが「人体」に関する理論です。

人体の骨格や筋肉、内分泌系、神経系など人の身体のしくみを学ぶことは、セラピストにとっては必須です。

そしてセラピストの施術、いわゆる「実技」を学びます。

プロとして本当に心地よいものを提供するには、身体を理解して心身の状態を見極める力など、さまざまな知識が必要になります。

そうした知識を身につけたうえで、実際によい施術を実践できるスキルを磨いていきます。

セラピストの資格・試験の難易度

臨床心理士は資格取得が必要

セラピストの資格は資格発行団体が定める期間スクールに通い、講義を受講することで発行されます。

これらの資格は、民間団体が独自発行しているものが多く、技術習得の証明書といった意味合いが強いのが現状です。

学校や病院、企業、官公庁、福祉の現場などで心理カウンセリングや心理セラピーを行うには、臨床心理士の資格が必要です。

臨床心理士の資格を取るには、心理学科のある大学を卒業し、その後大学院で心理学を専攻するのが一番の近道です。

セラピストの給料・年収

完全歩合制の場合も

セラピストの職場は、リラクゼーションサロンやエステサロンなどが中心となりますが、経験を積んで開業をしたり、フリーランスで働いたりする人も多い仕事です。

働き方によって給料は変わるものの、年収は200万円~300万円程度が一般的です。

勤務先が歩合制という店舗も多く、施術した人数や指名の数が収入を大きく左右します。

華やかに見える仕事ですが、実際は実力主義の面がとても大きいため、厳しさを覚悟しておく必要もあるでしょう。

セラピストのやりがい、楽しさ

お客さまに癒しを与える

セラピストのやりがいは、何といってもお客さまの笑顔です。

施術を受けたお客さまが、リラックスし笑顔で帰っていくのを見るのは何にも変えがたい喜びです。

また、施術後にお客さまから「体調が良くなった」「気持ちが落ち着いた」という報告を受けたり、変化していくお客さまの姿を見られたりするのもセラピストならではの醍醐味です。

自分の施術によってお客さまが抱える心身の不調が改善していく姿は、セラピストにやりがいとモチベーションを与えてくれます。

セラピストのつらいこと、大変なこと

体力勝負の仕事

マッサージや整体などのボディセラピストの仕事は、体力勝負です。

施術の際に力を使うことも多く、セラピストによっては腰痛や腱鞘炎など体の不調を抱えている人も多いと言われます。

業務内容によっては重い荷物を運ぶことや、朝から晩まで待機することもあります。

基本的に立ち仕事だということもあり、体力が勝負の仕事であると言わざるを得ません。

また、人を癒すセラピストは心身ともに健康であることが求められます。

常に健康状態には気を配り、風邪やケガ、病気にならないように意識する必要があります。

セラピストに向いている人・適性

人と触れ合うのが好きな人

セラピストは人を癒す職業ですが、同時に接客業でもあります。

お客さまは「心身の不調を緩和したい」「疲れを癒したい」という目的を持ち、施術を受けに来ます。

セラピストには、お客さまの話を聞く技術、そして親身になって心身の不調に向き合うことが必要です。

ときにはお客さまから苦労話や愚痴を聞かされたり、心身の不調を訴えられたりとつらいこともあるかもしれません。

それでもお客さまと過ごす時間を楽しいと思える人こそ、よいセラピストになるといってもよいでしょう。

セラピスト志望動機・目指すきっかけ

生の声をリサーチしておく

面接基準は店舗やオーナーによって異なりますが、基本的には「セラピストになりたいという気持ち」「癒し産業の担い手として頑張る気持ち」「ハードワークであっても頑張ってこなす気持ち」を伝えることが大説です。

憧れだけでなく本気でセラピストとして頑張りたい気持ちを伝えるためには、現役のセラピストに仕事のつらさや裏話を聞いておくと良いでしょう。

そのためには、実際にセラピーを受けにいき、セラピストの生の声をリサーチしておくことがおすすめです。

セラピストの雇用形態・働き方

正社員の採用は少ない

近年、セラピストの待遇は二極化していると言われています。

業界全体を見ると、セラピストを正社員として雇用する会社は少なく、アルバイト、業務委託契約での雇用が多いようです。

また、大抵は雇用後に技術研修期間があり、この間の給与を通常よりも低く設定している会社、技術研修費を給与天引きする会社などがあります。

給与面では基本給+歩合給という会社も多く、こうした会社の場合はサービスした金額や人数、指名の数で給与が変動するため、不安定にならざるを得ないといえるでしょう。

セラピストの勤務時間・休日・生活

拘束時間は長めでハード

セラピストの勤務時間は契約形態によってまちまちです。

なかには午前中のみの出勤、日に数時間という人もいますが、完全歩合制の店舗では、出勤した時間分の給与が保証されるわけではないため、人によっては8時間以上勤務する人もいます。

また、店舗内のセラピスト数が少ない場合は拘束時間も長くなりがちです。

施術時間だけでなくバックヤードで雑務をこなす時間も多く、それを負担に思うセラピストも多いようです。

店によっては店舗での作業をほぼ1人でこなす場合もあり、必然的に勤務時間・拘束時間は長くなります。

セラピストの求人・就職状況・需要

職場選びは慎重に

一般的にセラピストとして求人があるのは、マッサージや整体などのボディ系セラピストになります。勤務場所はマッサージ店やエステサロン、整体院、接骨院、ホテル、温泉施設などです。

ストレス社会といわれる現代ではセラピストの需要は高く、必要とされる仕事の一つと言ってもよいでしょう。

しかし、セラピストには民間の資格しか存在せず、価格競争の面からセラピストに過度の労働や低賃金を強いるといった問題も発生しています。

セラピストとなるには、勤務する会社の評判を確認してから就職するほうが良いでしょう。

セラピストの転職状況・未経験採用

研修を受けて現場デビューが一般的

セラピストは未経験者でも採用されることがあります。

ただし、採用後すぐに第一線で勤務できるかというわけでもなく、とくにボディ系セラピストであればおよそ1~2ヵ月間の社内研修を受け、その会社の認定する資格を取ってから現場に出るという流れが一般的となっているようです。

研修は会社ごとに独自のカリキュラムが組まれていて、たとえ他の店舗や会社でセラピストとしての経験がある場合でも、その会社の方針やオリジナルの手技を身につけるために、一通りの研修の受講が求められることもあります。

セラピストの現状と将来性・今後の見通し

医療や福祉・教育の場で活躍

人を癒す仕事として、セラピストの仕事は今後もなくならないと考えられます。

特に最近は自宅の一部屋を個人サロンとして開放する形での開業が増えてきました。

しかしその反面、未熟な技術のセラピストによるトラブルも後を絶ちません。

また、業界全体として低収入のセラピストが多く、長く続けるには技術向上のための努力と、セラピストの仕事に誇りややりがいを持つことが必要になります。

最近は医療や福祉、教育といった方面の現場でも需要が高まっており、病院や高齢者施設、教育団体などでスキルを生かす人も今後増えていくでしょう。