「キャリアカウンセラー」の仕事とは

キャリアカウンセラーの仕事内容

個人のキャリア形成をサポートする

キャリアカウンセラーの主な仕事は個人のキャリア形成をサポートすることです。

求職者は転職活動を進める中で、今後どのように働いていけばいいのか迷ってしまうことが少なくありません。

そういったキャリアに関する悩みを解決に導くための援助を行います。

具体的なサポートの手段としては、キャリアカウンセリングがあります。

キャリアカウンセリングは心理カウンセリングのような相手の悩みを解消するのではなく、具体的な問題の解決策を見つけるところまで導きます。

仮にどんな職種にエントリーすべきか悩んでいる求職者がいた場合、具体的に求職者の経験やスキルのヒアリングから実施します。

またなりたい職種がありどのような経験を積めばいいのか分からずに困っている求職者がいれば、必要なプロセスのアドバイスも実施します。

キャリアカウンセラーの就職先・活躍の場

民間企業だけでなく教育機関でも活躍できる

キャリアカウンセラーの主な就職先は人材派遣会社や一般企業が多くなります。

人材派遣会社や人材紹介会社に就職すれば、求職者対応がメインの業務となります。

そして大手などの一般企業であれば、企業内カウンセラーとして従業員のキャリア相談に対応する役割が求められます。

キャリアカウンセラーが活躍できる場所は、このような民間企業だけではありません。

大学や高校、専門学校など教育機関でも活躍することができます。

教育機関では学生の進路相談やキャリア形成に関する授業を担当します。

キャリアカウンセラー1日

キャリアカウンセラーの1日の業務の流れ

人材派遣会社で働いた場合キャリアに関するカウンセリングが主な業務となりますが、事務処理などさまざまな業務にも対応します。


09:00 出勤
メールチェックの後、朝礼で当日の目標やイベントについて共有します。

10:00 カウンセリング
求職者と面談をします。

その人の経歴、興味、目標などをヒアリングしながら、最適な仕事を一緒に考えます。

12:00 昼休憩
ランチは弁当を持参することもあれば、同僚と近くのお店で食べることもあります。

13:00 求人案件確保のための営業活動
会社によってはキャリアカウンセラーも求人案件獲得のための営業活動を行います。

15:00 求職者と面接に同行
仕事を紹介した求職者の面接試験に同行します。

17:00 カウンセリング
在職中の方は夕方以降にカウンセリングを希望します。
そのため17:00以降は連続してカウンセリングに入ることも珍しくありません。

19:00 案件整理
カウンセリング内容を文書にまとめるなどの事務処理を実施します。
求職者への面談日程の連絡なども行います。

20:00 帰宅
事務処理が終われば帰宅します。

キャリアカウンセラーになるには

キャリアコンサルタントの資格を取得

キャリアカウンセラーは人材サービス会社などの民間企業なら、資格なし未経験でも就職できます。

実際に資格不問/未経験でキャリアカウンセラーが募集されるのは珍しいことではありません。

コミュニケーション能力があり、求職者の転職活動をサポートしたい気持ちがあれば未経験でも就職される可能性は充分にあります。

特に第二新卒などや20代のうちは年齢の若さが強みになるため、未経験でもチャレンジすることができます。

また国家資格であるキャリアコンサルタントを取得していると、就職活動では評価される可能性が高くなります。

資格は専門的な知識を有することの証明にもなるからです。

経験を積むことで公的機関での就業や、フリーランスとしての独立も目指すことができます。

キャリアカウンセラーの学校・学費

キャリアコンサルタント養成講座の受講費用

キャリアカウンセラーとして、キャリアコンサルタントの国家資格を取得するためには、養成講座を受講しなければいけません。

養成講座を修了することで初めて、キャリアコンサルタント試験を受験できるようになるからです。

キャリアコンサルタント養成講座の受講費用は、30万円~40万円程度が相場です。

キャリアコンサルタント養成講座を運営している組織によって費用には若干の違いがあります。

そして実践に即したカウンセリングの講義なども追加で受講すると、費用は10~20万円程度追加されることもあります。

キャリアコンサルタント試験の費用は学科と実技を合わせると4万円程度です。

キャリアカウンセラーの資格・試験の難易度

学科試験の難易度がやや高い

キャリアカウンセラーにとって最も強みとなる資格は国家資格でもあるキャリアコンサルタントですが、試験の難易度は決して低くはありません。

日本キャリア開発協会が公表している『第9回キャリアコンサルタント試験 試験結果』によると学科試験の合格率は32.1%。

実技試験の合格率は67.9%です。

そして学科と実技の両方を同時に受験した人の合格率は34.6%です。

学科と実技の両方を一度に合格する人は全体の3~4割程度であり、養成講座を修了することが前提となっているため難易度はやや高い試験だといえるでしょう。

日本キャリア開発協会

キャリアカウンセラーの給料・年収

年収として最も多いのは200~400万円

労働政策研究報告書の『キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査』では、キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)の年数として最も多いのは200万~400万円という結果が出ています。

1級キャリアコンサルティング技能士を取得しているキャリアコンサルタントなら、200~400万円が32.6%、400~600万円が26.1%、年収600~800万円は15.2%、800万円以上は26.1%です。

これらの比率を見ていると、400~600万円と800万円以上の年収を稼いでいるキャリカウンセラー(キャリアコンサルタント)が合計で50%を上回ることが分かります。

労働政策研究報告書『キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査』

キャリアカウンセラーのやりがい、楽しさ

業務を通して成長することができる

キャリアカウンセラーは日々多くの人と向き合うため業務を通して成長することができます。

実際に1年、2年と働いていくにつれて人間的にしっかりとしていく人は少なくありません。

業務知識やスキルが身につくだけでなく、人間力も磨くことができるのはキャリアカウンセラーの魅力の一つです。

またキャリアカウンセラーは求職者の悩みや迷いを解消する立場でもあるため、アドバイスが上手くいけば、直接感謝される機会もあります。

もちろんいくも良い評価を求職者からもらえるとは限りませんが、感謝の言葉やメールを受け取った時もやりがいを感じることができます。

キャリアカウンセラーのつらいこと、大変なこと

気持ちの切り替えを難しく感じることも

キャリアカウンセラーとして働いていると、さまざまな年齢の求職者と向き合うことになります。

そのため長く働いているとどうしても合わないと感じる求職者を担当することもあります。

アドバイスを素直に聞いてくれないこともあればカウンセリングが終わった後日、会社に直接クレームが入ることもあります。

毎日色々な人と向き合う仕事であるため、一般的な事務職よりもストレスが多くなる可能性があります。

そういった仕事の疲れを取るためには気持ちを切り替えることが欠かせませんが、クレームを受けた当日などは気持ちの切り替えが難しく感じることも少なくありません。

キャリアカウンセラーに向いている人・適性

過去にキャリアで悩んだ経験があるかどうか

過去に自分自身のキャリア形成で悩んだことがある人は、キャリアカウンセラーに向いている可能性があります。

その理由はキャリアカウンンセリングに求職者が訪れた際に、実体験から相手の気持ちを理解できるからです。

また自分自身がキャリアや進路について悩み、解決した経験があればリアリティがあるアドバイスをすることができるようになります。

転職回数が0回だった場合は相手の気持ちに寄り添う姿勢を持てることが、適性として求められます。

キャリアカウンセラー志望動機・目指すきっかけ

キャリアに悩んだことがきっかけになることも

キャリアカウンセラーを目指す時に大切なのは人の役に立ちたいという気持ちです。

しかし何かきっかけがなければ人の役に立ちたいとは簡単には思えないものです。

実際に人の役に立ちたいと今考えていたとしても、何かそう思えるような体験を誰もが一つは持つものです。

志望動機を作成する際は、なぜ人の役に立ちたいと思ったのかその体験も伝えましょう。

自分自身のキャリア形成に悩んだ経験や、キャリカウンセラーのアドバイスに従った経験などは志望動機として良い評価となる可能性があります。

キャリアカウンセラーの雇用形態・働き方

フリーランスという選択肢もある

キャリアカウンセラーの雇用形態は正社員や非正規だけでなく、フリーランスという選択肢もあります。

いきなりフリーランスとして独立することは難しいですが、ある程度実務経験を重ねて社会的な信頼を獲得することができていればフリーランスとしても活躍できる可能性があります。

しかしキャリアカウンセラーとしてのキャリアをスタートさせるなら、まずは正社員もしくは非正規雇用として会社で務めるのが一般的です。

具体的な雇用形態の種類としては正社員、契約社員、派遣社員、パート(アルバイト)、業務委託(フリーランス)があります。

キャリアカウンセラーの勤務時間・休日・生活

土日、祝日は休みが基本

キャリアカウンセラーの休日は土日祝日が基本です。

もちろん例外もありますがキャリカウンセラーの主な就職先である公的機関や人材サービス業界は土日休みが多いため、週末はしっかりと心身を休めることができます。

実際に年間休日125日、完全週休二日制を提示している求人案件は少なくありません。

大手企業であれば、夏季休暇、有給休暇、育児休暇などさまざまな休暇が設定されているためプライベートも充実させながら働くことができます。

キャリアカウンセラーの求人・就職状況・需要

常駐で雇用される間口は広がっている

教育機関やハローワーク、一般企業でもキャリアカウンセラーを常駐させる傾向は強くなっています。

その背景には大企業によるリストラや非正規雇用の増加などが社会的な背景としてありますが、転職する人が増えればそれに応じてキャリア形成に悩む人も増えていきます。

終身雇用が前提の時代であれば、深く考えることはなかったかもしれませんが、転職やフリーランスとしての独立が以前よりも一般化してきていることを考慮しても、キャリアカウンセラーの活躍の余地はあるといえるでしょう。

キャリアカウンセラーの求人は正社員以外で募集されることも多いですが、都市部に近いエリアであれば複数の求人から選ぶことができます。

キャリアカウンセラーの転職状況・未経験採用

過去の就業経験が強みになる

キャリアカウンセラーは将来的に独立を目指すことができる職種でもあるため、注目が集まっている職種でもあります。

実際に他の職種の経験者が未経験からキャリアカウンセラーを目指すケースは珍しくありません。

では未経験からキャリアカウンセラーを目指すことはできるのでしょうか。

キャリアカウンセラーとしての転職は未経験でも目指すことができますが、資格を取得しておくと有利になります。

また、自分が過去に働いてきた業界に特化したキャリアカウンセラーであれば、転職活動はスムーズに進むでしょう。

たとえばIT業界での就業経験があれば、エンジニア派遣に特化した人材派遣会社にエントリーすれば経験が評価される可能性が高くなります。

キャリアカウンセラーの現状と将来性・今後の見通し

需要はあるが正社員採用は少ない

国内ではリストラやパワハラなどによる退職がきっかけでニートやフリーターになる人が少なくありません。

またさまざまな業界で派遣社員が活躍できるようになったことも関係しており、雇用が不安定な非正規雇用で働く人が増えてきています。

このような時代だからこそ、キャリアカウンセラーのニーズは高まっているといえます。

実際にキャリアカウンセラーの募集は多くの企業で実施されていますが、正社員採用枠は決して多くはありません。

そのため非正規雇用として働いてスキルを身につけてから正社員としての転職を目指すなど、キャリアカウンセラーも自分自身のキャリアをしっかりと考えておくことが大切です。