女性の社会福祉士のキャリアパス・結婚後の生活

女性の社会福祉士の現状

近年の社会福祉士国家試験の合格者をみると、その男女割合は3:7~4:6程度で推移しており、社会福祉士は、男性よりも女性のほうがかなり多い職業といえます。

社会福祉士のおもな仕事は相談対応であり、福祉などに関する幅広い専門知識が必要となる一方で、筋力や体力などは基本的に不要です。

仕事内容において男女間で差はまったくありませんし、また昇進における有利不利もありません。

さらに、社会福祉士の職場は、地方自治体の管理する公共の施設も多く、有給休暇や出産休暇、育児休暇など、福利厚生制度が充実しているところが目立ちます。

ライフイベントの多い女性であっても、無理なく仕事を続けやすいということも、社会福祉士の女性人気が高い一因となっています。

女性の社会福祉士の強み・弱み

社会福祉士の仕事は、さまざまな理由で厳しい立場に置かれた人たち、いうなれば「社会的弱者」に寄り添って、その生活を多角的にサポートしていくことです。

そうした業務には、ほかの仕事以上に細やかな気遣いが必要になりますので、女性ならではの優しさや温かみ、心配りは、社会福祉士にとっての大きな強みといえます。

とくに、虐待されている子どもやDV(家庭内暴力)被害者などに接する際は、母性があることや同性であることで、より相談者の心を開きやすくなり、スムーズに問題解決に向けて取り組めるでしょう。

しかし、社会福祉士の仕事は、相談対応業務だけとは限らず、介護施設の多くでは、施設利用者の食事、入浴、排せつといった介助業務もこなすことが求められます。

女性の介護スタッフも数多くいますので、そうした介助業務を女性が手掛けられないわけでは決してありませんが、男性と比較した場合、体力面で劣りやすいということは、女性ならではの弱みといえます。

介助対象者の体格が大きい場合など、男性スタッフの協力を仰ぐケースも少なくないでしょう。

結婚後の働き方

社会福祉士は、各施設の営業時間に合わせて働きますので、基本的には日勤の仕事であり、また残業時間がそこまでかさむこともありません。

職場によっては、ほぼ毎日定時近くで帰宅できるところもあり、社会福祉士は、ワークライフバランスを取りやすい職業といえます。

仕事と家庭生活を両立させることは十分に可能であり、結婚後も同じように働き続ける人が大半です。

ただし、施設によっては、平日に来れない相談者に対応するため、土曜も営業しているところも珍しくありませんし、病院などの医療施設では、入院患者がいる関係上、土曜も日曜も働く必要があります。

配偶者の職業次第では、休みがなかなか合わないというケースも十分に想定されますので、そうした仕事に対する相手の理解は不可欠といえるでしょう。

とくに介護施設で働く場合、休みが不規則になるうえ、夜勤もこなさなければなりませんので、なかなか相手と顔を合わせる機会がなく、すれ違い生活のようになってしまうこともあるかもしれません。

社会福祉士は子育てしながら働ける?

社会福祉士は、女性のほうが多い職業であることもあって、育児に対する理解のある職場が目立ちます。

上述したように、産休・育休制度が整っているうえ、休暇取得中は非常勤で代替職員を雇い、ほかのスタッフに負担がかからないよう配慮されることも多く、気兼ねなく各種制度を利用できるでしょう。

復職後も、子どもが小さいうちは時短勤務が認められるなど、キャリアが途切れないように、さまざまな面でサポートしてくれるところも少なくありません。

しかし、そうした取り組みはまだまだ道半ばであり、すべての職場で手厚い支援体制が整っているわけではありません。

勤務先次第では、どうしても人繰りがつかず、辞めざるを得なくなることもあるかもしれません。

ただ、一旦は職場を離れることになっても、子育てがひと段落して落ち着いた頃には復職するという人も大勢います。

非常勤まで含めれば、社会福祉士の求人は非常に豊富ですので、国家資格さえあれば、多少のブランクがあっても働き口を見つけることはさして難しくはないでしょう。

社会福祉士は女性が一生働ける仕事?

近年は、政府が推進している「働き方改革」の影響もあって、公共施設だけでなく、民間施設においても、女性が働きやすい制度づくりが積極的に推進されています。

とくに、慢性的に人材の確保に悩む介護業界では、いかに女性スタッフの離職率を下げるかが、どこも施設でも喫緊の課題となっています。

今後、より高齢者が増加していくにつれ、人手不足に拍車がかかるのは目に見えていますので、女性のための環境整備が急ピッチで進められていくものと想定されます。

そうした制度をうまく活用すれば、家事や出産・育児など、家庭生活の負担が重くなりやすい女性でも、社会福祉士の仕事を生涯にわたって続けることは十分に可能です。

高齢化をはじめ、さまざまな社会問題が蔓延する現代社会においては、女性社会福祉士のより一層の活躍が期待されます。