ここでは、「心理・福祉・リハビリ」系の職業・仕事の種類について紹介しています。

さまざまな心の問題を抱える人が増え、少子高齢化が進む現代の日本において、ますます人手が必要とされ、注目を集めている分野です。

国家資格を取得し、その道の専門家として活躍できる仕事もたくさんあります。

心理・メンタル系

心理学の専門的知識とカウンセリング技術を駆使して、心の問題を抱える人の相談にのって助言や援助を行う仕事です。 人間関係や進路・キャリアの悩みなど、人が抱えるさまざまな問題に向き合い、心をケアしていきます。

臨床心理士

カウンセリングや心理学の専門技法によって、人が抱える心の問題を解決に導く。

臨床心理士とは、さまざまな心の問題を抱えた人に対してカウンセリングや心理療法を行い、問題を解決へと導く心理領域の専門職です。

臨床心理士は民間資格ですが、高度な専門性や権威性が認められているものであり、国家資格の「公認心理師」と並んで高く評価されることが多いです。

なお、臨床心理士資格取得のためには、大学卒業後に、定めれた大学院で心理学を専門的に学んで受験資格を得なくてはなりません。

有資格者は「教育」「医療・保健」「福祉」「産業」「司法・矯正」の幅広い領域で心理の専門家として活躍が期待されており、相談者の話に耳を傾け、理解・共感しながら、専門技法を用いて、問題解決の手助けをします。

現代社会においてニーズのある職業ではあるものの、現状では正規雇用での採用が少なく、経験が浅いうちは非常勤の形態で、複数の職場を掛け持ちして働く人が多いのが実情です。

経験と実績を積み上げ、社会的な評価を得られるようになれば、安定した働き方や大きな収入も望めます。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

キャリアコンサルタント

就職・転職をはじめ「人の生き方」に関するカウンセリングを行い、自己実現を支援する。

キャリコンサルタントとは、人々がキャリアに関する課題達成や問題解決を自主的に図れるよう、専門知識とスキルによって支援する職業です。

カウンセリングを中心に、クライアントが自分自身ときちんと向き合って自らの価値を見出し、自己実現ができるように支援します。

近年は「キャリア」の意味を、単なる仕事や就職・転職だけではなく、勉強や趣味、ボランティア活動も含めた「人の生き方そのもの」と広義に捉えられるようになり、キャリアコンサルタントの仕事範囲が広がってきています。

ときに人の人生に大きな影響をおよぼすサポートをするため、関連分野における知見を得て、現場経験を積むことが欠かせません。

なお、カウンセリング業務自体は無資格でも行えますが、「キャリアコンサルタント」と名乗って働くためには「キャリアコンサルタント国家資格」の取得が必須です。

主な活躍の場は一般企業や教育機関、ハローワークなどの公的職業紹介機関など多岐にわたりますが、現状では正規雇用されず、契約社員や派遣社員として働いている人もいます。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

就職・転職

スクールカウンセラー

心理学の専門家として、カウンセリング等を通じて学校に通う年齢の子どもの心をケアする。

スクールカウンセラーは、学校に通う年齢の子どもたちの心のケアを行う心理学の専門家です。

各種学校に配置されることが多く、子どもたちの話を聞き、その子らが抱える問題を解決させるためのアドバイスや働きかけを行います。

教師とは異なる第三者の立場として、子どもたちの健やかな学校生活をサポートするのが、スクールカウンセラーの役割です。

この仕事に就くために必須の資格はありませんが、実質的には、心理系資格の最高峰といわれる「公認心理師」もしくは「臨床心理士」が求められることが多いです。

心の問題が多様化・複雑化する現代では、スクールカウンセラーに期待される役割はますます大きくなっています。

しかし、現在の日本ではスクールカウンセラーをとりまく雇用環境や待遇が整備されておらず、「非常勤」として別の仕事と掛け持ちしながら生計を立てている人も少なくありません。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

働き方

公認心理師

日本初の心理系国家資格。心の問題を抱える人の相談にのって、助言や援助などを行う。

公認心理師は、心の問題を抱える人に対して相談や助言、指導その他の援助などを行う心理学の専門職です。

正確には「公認心理師」の国家資格を保有する人のことをいい、子どもからお年寄りまで、さまざまな不安や悩みを抱える対象者の心が健康に向かうように支援します。

公認心理師になるには、公認心理師試験を受験し、合格する必要があります。

この試験の受験資格を得る方法はいくつかありますが、大学の心理学部・学科や大学院で公認心理師に必要な科目を学ぶ方法が一般的です。

資格取得後は、心理の専門職である「臨床心理士」と同様、「医療・教育・産業・福祉・司法」と多岐にわたる領域で活躍することが可能です。

これまで心理職は雇用の不安定さが課題とされていましたが、公認心理師制度がスタートしたことにより、今後は常勤の採用が増えることに期待が寄せられています。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

学校・講座

心理カウンセラー

心の悩みを抱えるクライアントに対し、心理療法を実践して問題解決の手助けを行う。

心理カウンセラーとは、ひきこもり、不登校、摂食障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)をはじめとする心のトラブルを抱えるクライアントに対し、心理面からサポートをする人のことです。

仕事の中心は「カウンセリング」であり、相談者の抱える悩みを引き出します。

そして「行動療法」「精神分析療法」といった心理療法を実践しながら、クライアントが抱える心の問題を、クライアント自身が解決できるよう手助けしていきます。

心理カウンセラーは、病院や学校、企業、福祉施設などさまざまな場所で活躍されますが、日本では職業としての社会的地位が確立しきっておらず、安定した働き方をしづらい面もあります。

そのため、より高度な専門性を身につけるために大学や大学院で心理学を学び、「臨床心理士」や「公認心理師」になる人もいます。

十分な知識と経験を得れば独立・開業することもできるなど、多様な活躍の可能性もある仕事です。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

働き方

産業カウンセラー

民間企業など、産業の現場で働く人のキャリアやメンタルヘルス対策についての援助を行う。

産業カウンセラーとは、人の心の問題に向き合う「心理カウンセラー」のなかでも、とくに企業などで働く人の心の問題や、キャリア開発といった「産業領域」を専門とする人のことを意味します。

産業カウンセラーの具体的な仕事内容には「メンタルヘルス対策への援助」「キャリア開発の援助」「職場における人間関係開発への援助」などがあります。

産業カウンセラーとして働く方法はいくつかありますが、まずは大学や大学院で心理学を専門に学ぶ、あるいは日本産業カウンセラー協会認定の養成講座を受けて「産業カウンセラー」資格を取得する人が多いです。

おもな勤務先は民間企業が中心で、そのほか医療機関や公共職業安定所、また学校などで働く人もいます。

産業カウンセラーは、労働の現場と働く人たちに寄り添い、問題解決の助言をおこなう専門家として、現代社会において大きな期待が寄せられている職業です。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

メンタルトレーナー

心理学の手法を用い、クライアントが抱える悩みや問題に対してメンタル面からサポート。

メンタルトレーナーの仕事は、クライアントが抱える悩みやストレスのケア、問題解決、目標達成などを目的として「精神力(メンタル面)」からサポートすることです。

心理学をベースにしたカウンセリングやコーチングを実践しながらクライアントの心の状態をよくすることで、身体の動きやパフォーマンスをよりよく導きます。

メンタルトレーナーになるために絶対に必要とされる資格や決まったルートはありませんが、大学・短大の心理学科や、民間のスクール、通信講座などで心理学やメンタルトレーニングを学ぶことができます。

人々の心の不安や悩みが複雑化するなか、スポーツ、ビジネス、芸術、教育、医療など広い領域でニーズが高まりつつある仕事ですが、就職の場や働き方は確立されきっておらず、収入面では不安定になりがちです。

これからメンタルトレーナーを目指す人は、自分自身で進みたい道や方向を定めていく姿勢が求められるでしょう。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

介護・福祉・相談系

高齢者や心身の障害を抱える人など、介護を必要とするあらゆる人のサポートをする仕事です。 一人ひとりに合う介護の内容を考えたり、食事や生活など身の回りのお手伝いをしたり、要介護者の家族の相談にのったりすることもあります。

介護福祉士

要介護者の身体介護と生活援助を行い、本人とその家族の日常生活を支援する。

介護福祉士は、日常生活が困難な高齢者や身体・精神に障害のある人などに対して、さまざまなサポートをする介護の専門職です。

おもな業務として「身体介護」と「生活援助」があり、身体介護では、食事・排泄・衣服の着脱、入浴をはじめとした身体の衛生管理を行います。

生活援助では、在宅介護などの場において、食事や洗濯・掃除、あるいは買い物などを援助します。

要介護者本人と、その家族も含めて相談にのり、適切な助言や社会活動の支援を行うことも重要な業務の一部です。

介護福祉士になる方法はいくつもありますが、一般的には所定の養成施設で学んだのち、国家試験に合格し、資格を取得します。

現場では無資格で働いている一般的な介護職員よりも高く評価され、待遇面でも恵まれている場合が多いです。

介護福祉士は、高齢化社会が進む日本において急速に需要が高まっており、老人保健施設をはじめとした介護施設を中心に活躍できる職業です。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

体験談

社会福祉士

日常生活が困難な人の相談にのり、一人ひとりの事情に合う福祉サービスを提供する。

社会福祉士は、高齢や障がい、貧困など、なんらかの理由で日常生活を送ることが困難になった人からの相談を受け、最適な福祉サービスや、福祉制度に関する具体的なアドバイスをする、福祉分野のエキスパートです。

福祉施設や自治体の福祉事務所などに勤務し、介護を受ける人や、その家族の相談役としての役割を担います。

他の医療や介護などの専門家とも協力・連携しながら、相談者が最適な福祉サービスを受けられるように援助を行い、問題を解決します。

一般的には「社会福祉士」の国家資格を有する人をこう呼びますが、職場によっては「ソーシャルワーカー」や「生活相談員」などの肩書をつけて働くことがあります。

国の福祉制度が多様化・複雑化している一方で、高齢者社会が進み、福祉制度を必要としている人も増加傾向にあります。

多種多様な福祉制度を、個々のケースに合わせてどのように利用できるかをサポートする社会福祉士の重要性は、今後さらに高まっていくでしょう。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

働き方

体験談

精神保健福祉士

精神上の障害を抱える人や家族の相談にのり、社会参加のための助言や手助けを行う。

精神保健福祉士とは、精神上の障がいがある人や、その家族の人から相談を受け、よりよい日常生活を送れるようにサポートする職業です。

おもに病院や保健センター、福祉施設に勤務し、各種公的支援制度を案内するとともに、それぞれの対象者に必要な日常生活訓練を実施したり、仕事や住まいの紹介などを行ったりします。

同じように福祉領域で活躍する職業に「社会福祉士」がありますが、社会福祉士が福祉全分野を扱うのに対し、精神保健福祉士は、基本的に精神に障がいをもつ人に特化したサポートをすることが特徴です。

精神保健福祉士なるためには、まず福祉系の大学を卒業するなどの方法で国家試験の受験資格を得て、国家資格を取得する必要があります。

就職先は精神病院や総合病院の精神科への就職が一般的ですが、求人数はあまり多くはありません。

しかしニーズは常にある職業で、心の健康の重要性が高まるなか、精神保健福祉士の役割も広がっていくと考えられています。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

ケアマネジャー

要介護認定を受けた高齢者に対し、適切な支援を受けるための「ケアプラン」を作成する。

ケアマネジャーは正式名称を「介護支援専門員」といい、日本の介護保険制度に基づいて、要介護認定を受けた人が適切な介護サービスを受けられるようにサポートする職種です。

具体的には、要介護認定を受けた本人および家族から相談を受けて面談をし、どのような介護が必要なのかといった計画をまとめた「ケアプラン」を作成します。

このほか、要介護認定の申請代行や、介護報酬の給付管理にも携わります。

ケアマネジャーになるには、介護現場で一定の実務経験を積んだのち、都道府県が実施する「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。

そのため、まず「介護福祉士」として働いていた人が、その先のキャリアパスとしてケアマネジャーになることが多いです。

高齢化社会が進み、介護サービスの内容も多様化するなか、一人ひとりの要介護者に最適なケアプランを作成することができるケアマネジャーのニーズは高まっています。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

就職・転職

働き方

ホームヘルパー

高齢者や身体の障害を抱える人に対し、食事、排泄、入浴等身の回りのお手伝いをする。

ホームヘルパー(訪問介護員)とは、高齢であったり身体に障害を抱えていたりするなどの理由で、日常生活を送ることが困難な人を援助する介護系専門職です。

ホームヘルパーの業務内容は大きく「身体介護」と「生活援助」に分かれ、利用者の依頼によって食事やトイレ、入浴など身の回りのお世話や、掃除や洗濯といった生活の手助けをします。

在宅での身体介護をするためには「介護職員初任者研修」をはじめとした講習を受け、資格を取得する必要があります。

高齢化社会が進む日本において、ホームヘルパーはまだまだ人材不足の仕事で、若い人材の活躍が求められています。

昨今の介護業界では徐々に待遇の改善傾向が見られ、また資格制度の変更によって「初任者研修」から「実務者研修」、さらに「介護福祉士」といった、キャリアアップの道筋も明確になってきています。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

体験談

ソーシャルワーカー

病気、ケガ、障害を持つ人やその家族と面談をし、日常生活上の困りごとについて支援する。

ソーシャルワーカーとは、病気やけが、障害を抱える人あるいは高齢者およびその家族に対し、日常生活を送るうえでのさまざまな困りごとに対する支援(ソーシャルワーク)をおこなう専門職のことです。

一般的には、国家資格である「社会福祉士」や「精神保健福祉士」の有資格者のことを示します。

活躍の場は、福祉施設や医療機関、教育機関、行政施設、民間企業など多岐に渡ります。

この仕事を目指す方法はさまざまありますが、福祉系の大学等で専門科目を学んで社会福祉士の国家試験に合格したのち、各施設の職員採用試験や公務員採用試験を受けるルートが王道です。

実務経験が重視されるため初任給は多少低めに設定されているものの、キャリアを積むことによって収入アップも期待できます。

高齢化社会が進む現代において、さらなる活躍に期待が集まる職業のひとつです。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

働き方

ケースワーカー

高齢や障害によって、日常生活を送ることが困難な地域住民の相談援助業務を担当する。

ケースワーカーとは、社会福祉に関する知識をもち、日常生活を送るうえで精神的・肉体的・社会的に困難を抱える地域住民の相談にのり、必要な援助を行う人のことです。

多くのケースワーカーは地方公務員として、全国にある福祉事務所を中心に、児童相談所や役所の社会福祉課などで活躍しています。

医療機関など、関連機関との連携をとりながら問題の解決にあたります。

ケースワーカーとして働くには「社会福祉主事任用資格」を取得したうえで、各自治体が行う地方公務員試験を受験し、「社会福祉主事」として配属される必要があります。

高齢化社会の進行や景気情勢等の理由によって生活保護世帯が増えている現代において、ケースワーカーの需要は今後ますます高まっていくことが予想されます。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

生活相談員

介護施設において、利用者やその家族との面談や各種手続きなど、窓口業務を担当する。

生活相談員とは、さまざまな介護施設において、利用者受け入れ時の面談や契約、各種手続きなどの事務的な業務を担当する人のことです。

介護サービスの利用者や、その家族の困りごとや気持ちに寄り添い、介護施設で最適な日常生活が送れるようにサポートします。

医師や看護師、ケアマネジャー、介護職員といった内外の関係者との連絡・調整も担当します。

生活相談員は、法律によって介護施設ごとに配置人数が定められており、高齢化社会が進む日本において、ますます需要が高まっています。

なるための要件は都道府県によって異なりますが、一般的には「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」いずれかの資格が求められます。

管理職になることによる収入アップや、将来的にはケアマネジャーとなって業務範囲を広げることも可能です。

介護サービスが多様化するなかで、介護業界全体のことを見渡しながら、専門知識を発揮していける人材の活躍が期待されています。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

児童指導員

児童福祉施設で暮らす0~18歳の子どもたちを、保護者の代わりに育成、指導する。

児童指導員とは、児童福祉施設で生活する0〜18歳までの子どもたちを、保護者に代わって援助、育成、指導する職に就く人のことです。

施設で暮らす子どもたち一人ひとりに対して、しつけや学習指導、生活全般をサポートしたり、学校と連絡を取り合ったりしながら、その健全な成長を支援します。

児童指導員として働くには「任用資格」を取得したうえで、公立の場合は公務員試験を、私立の場合は各施設の採用試験を受ける必要があります。

複雑な家庭の事情、障害を抱える子どもの増加などにより、児童福祉に対する世の中の関心が高まり、需要も増えている仕事です。

しかしながら、正規職員としての求人数はあまり多くなく、非正規として経験を積みながらステップアップを目指す人もいます。

決して簡単な仕事ではありませんが、熱意をもった新しい人材の活躍にも期待が寄せられています。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

働き方

社会福祉主事

福祉事務所や公的福祉施設で、日常生活を送ることが困難な人の相談援助業務を行う公務員。

社会福祉主事とは、福祉事務所をはじめとする公立の福祉施設において、高齢や障害などなんらかの理由によって社会生活を送ることを困難とする人の「相談援助業務」に携わる人のことです。

市民の生活支援に関する相談窓口としての役割を果たします。

社会福祉主事に就くためには、大学などで指定科目を履修して「社会福祉主事任用資格」を得たうえで、地方自治体の「公務員採用試験」を受けて社会福祉主事として任用されなくてはなりません。

採用後の身分は「地方公務員」となり、他職種の一般的な公務員と同様の待遇が適用されます。

高齢化社会が進み、非正規雇用による生活困窮者なども増えるなか、社会福祉主事のニーズもますます高まっています。

社会福祉に関する専門的な知識を積み、民間の特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどに就職・転職して「生活相談員」として勤務するケースも見られます。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

介護職員

介護施設や介護事業所に勤務し、要介護者の日常生活を支援する。

介護職員は、特別養護老人ホームや老人保健施設、デイサービスなどの施設に勤務し、高齢者や身体に障害を抱える人の支援・サポートを行う仕事です。

訪問介護といって、介護サービス利用者の自宅に訪れ、身体介護や生活援助を行う人もいます。

介護関連の資格は「介護職員初任者研修」「介護支援専門員」「介護福祉士」をはじめ多種多様です。

介護保険施設などで介護に直接携わる職員が、上記で挙げたような福祉あるいは医療系の特定の資格を持っていない場合、「認知症介護基礎研修」を受けることが義務付けられています(2024年4月1日~)。

高齢化が進むなか、介護職員の需要は年々増している一方、まだ人手不足の施設が多いのが現状です。

介護業界は、他業界に比べると給料・待遇が恵まれていないといわれることもありますが、経験を積んで上位資格を取得することで、安定した条件で働けるチャンスが広がります。

介護事務

介護関連施設において、受付や会計をはじめ、介護サービスに関する事務全般を担当する。

介護事務は、介護老人保健施設、デイサービスセンターグループホームなどの介護関連施設で、介護サービスに関する事務全般を行う仕事です。

介護保険制度に基づくサービス利用代金の計算を行う「介護報酬請求業務(レセプト作成)」のほか、受付・会計、総務、経理、さらにケアマネジャーのサポートなど、多岐に渡る業務をこなしています。

なるうえで特別に必要とされる資格等はありませんが、多くの事業所では介護職に就いている人が事務の仕事まで兼任しているのが実情です。

介護サービスの需要は今後さらに高まることが予想されるものの、「介護福祉士」や「ホームヘルパー」などの資格まで併せ持っておくことで、より仕事の幅や就職先の選択肢は広がっていくでしょう。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

健康運動指導士

保険医療機関と連携し、対象者の心身の状態に合わせた運動プログラム作成と指導を行う。

健康運動指導士は、病院などの保健医療機関と連携しながら、対象者の心身の状態に合わせて運動プログラムの作成と実践指導計画の調整をし、運動を通じた「健康づくり」に貢献する仕事です。

子どもから大人まで幅広い年代の人と接し、生活習慣病の予防や肥満予防のための運動指導、高齢者の運動指導、食育指導などを行います。

なるためには健康運動指導士の資格が求められますが、この資格試験を受けるためには、まず養成講習会を受けるか体育系の大学で学ぶなどの条件を満たす必要があります。

就職先は病院などの医療機関や介護施設、健康増進施設、民間のフィットネスクラブやスポーツクラブなど幅広く、人々の健康に関する関心が高まっている現代において、必要とされる場面が広がりつつあります。

仕事内容

なるには

給料・年収

福祉用具専門相談員

要介護者や介護を行う家族などに対し、福祉用具の選び方や使い方のアドバイスをする。

福祉用具専門相談員は、介護を必要とする高齢者や障害を抱える人、あるいは介護を行う家族などに対し、福祉用具の選び方・使い方のアドバイスをする人のことです。

介護保険法に定められた福祉用具のスペシャリストとして、福祉用具の貸与(レンタル)や販売を行う事務所には、2名以上の福祉用具相談員を配置することが義務付けられています。

福祉用具専門相談員になるには、都道府県知事の指定を受けた研修事業者が実施する「福祉用具専門相談員指定講習」を受講・修了する必要があります。

その後、福祉用具貸与・販売事業所などに就職するのが一般的なルートです。

現状では福祉用具専門員を専任で行っている人はそこまで多いわけではなく、介護職や営業職との兼任者が目立ちます。

福祉用具専門員以外の福祉・介護の多様な専門資格を取得することによって専門性を高め、キャリアアップにつなげていける可能性が高まるでしょう。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格試験

就職・転職

福祉住環境コーディネーター

高齢者や障害者が安全かつ快適に暮らせるよう、より住みやすい住環境を提案する。

福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障害者が安全かつ快適に暮らせるよう、より住みやすく、使いやすい「住環境」を提案する仕事です。

たとえば段差の解消や手すりの設置といった住まいのコーディネートをしたり、車いすや介護ベッドなどの福祉用具や介護用品などの提案、適切な使い方のアドバイスをしたりします。

福祉住環境コーディネーターは、東京商工会議所が認定する民間の検定資格で、まだ職業としての歴史は新しいものです。

まずは介護や福祉、建築、住宅設備関連の企業に就職し、各職場において資格を生かせる業務を見つけていく働き方になるでしょう。

今後、福祉住環境コーディネーターの認知度が高まれば、専門家として活躍できる場がさらに広がっていくものと考えられます。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

手話通訳士

手話の技法を用い、聴覚障害者が健常者と円滑にコミュニケーションできるよう手助けする。

手話通訳士は「手話」の技法を用い、聴覚障害者が健常者と円滑なコミュニケーションが図れるよう、サポートする仕事です。

手話通訳自体はスキルを身に付ければ誰でも行えますが、複数の公的・民間資格が存在する中、厚生労働省が認定する「手話通訳士」は、最も難易度が高いものとして知られています。

手話通訳の仕事を行う人のこと全般を指して「手話通訳士」と呼ぶケースも多いようですが、正式には手話通訳技能認定試験に合格し、登録した人のみが「手話通訳士」と名乗ることができます。

おもな活躍の場は福祉関連施設や市役所などの公的機関ですが、手話通訳士そのものの求人は非常に少なく、大半の人は職員の一般的な仕事と兼務して手話通訳の技能を活かします。

なかには銀行やお店、企業で働く人もおり、耳の不自由な方が健常者と同等のサービスを受けるためには、手話通訳士の存在が必要不可欠です。

まだまだパートやボランティアとして活躍する人が多いですが、時代とともに職業としての社会的認知度は少しずつ高まりつつあります。

仕事内容

なるには

給料・年収

児童相談員

児童福祉司と児童心理司の総称

児童相談員という職業は、正式にはありません。

一般に児童相談員とは「児童福祉司」「児童心理司」をまとめた呼び方、または児童相談所で働く職員のことです。

児童相談員という名称が使われる場合は、主に児童相談所で相談員として働く児童福祉司のことを指します。

児童福祉司は、障害があったり非行を犯したりした子どもやその保護者からの相談にのりながら、家庭や学校での様子を調査し社会学の面から診断を行い、子どもが健全に育つよう指導する仕事です。

また、近年増加しつつある不登校や家庭内暴力、虐待などの相談に乗ることもあります。

児童相談員として働くためには、児童福祉司の任用資格を持った上で地方公務員試験に合格し、自動相談所に勤務する必要があります。

さまざまな事情をかかえる子どもに対応するため、子どもの気持ちになり、相手の目線に立ったコミュニケーションが取れる人が求められます。

また、家庭や学校、教育委員会、場合によっては医療関係者など多くの人と連携して問題を解決していくため、協調性や思いやりのある人が向いているでしょう。

さまざまな事情や家庭環境を持つ子どもが増加していることや、厚生労働省が児童相談所の体制強化に力を入れていることから、需要は近年増加する傾向にあります。

なお、児童指導員は児童福祉施設などで保護者の代わりに生活指導を行う仕事で、相談業務よりも生活面でのサポートが主な役割です。

放課後児童支援員

学童保育施設で働く人のための専門資格

放課後児童支援員は、学童保育施設で働く人のための専門資格で、2015年に「子ども・子育て新制度」が開始したことにより作られた新しい資格です。

これまでは、学童保育施設で働く際の資格には特に規定はありませんでした。

現在では制度開始と共に「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」が制定されたことに基づき、学童保育施設では放課後児童支援員の有資格者を1名以上配置することが義務付けられています。

近年、学童保育施設を利用する児童が増え、施設数が増加するにつれて注目を集めている資格です。

なお、学童保育施設で働く職員には「学童指導員」もいます。

2015年以前は、資格についての規定がなかったため、学童保育施設で働く人はすべて「学童指導員」と呼ばれていました。

しかし、2015年4月に放課後児童支援員の資格が新しく設けられ、各施設に対する配置が義務付けられるようになり、有資格者を「放課後児童支援員」、無資格者を「学童指導員」と呼ぶようになりました。

学童指導員と放課後指導支援員の大きな違いは資格の有無だけであり、就労等で保護者のが家にいない児童に対し放課後やや長期休暇中に居場所を提供するという仕事内容に大きな違いはありません。

機能訓練指導員とは、介護施設や病院で機能訓練指導を専門的に行うスタッフのことです。

機能訓練とは、身体的機能の改善や現状の能力の維持、減退の防止を目的としている訓練で、ケガ・病気・加齢などで支援が必要になった人に対して行うものです。

一人ひとり身体の状態に合わせた訓練やリハビリを行い、健康で自立した生活を送れるようにサポートしていきます。

介護保険法に決められた職種の一つで、デイサービス(通所介護施設)やショートステイ(短期入所生活介護施設)、特別養護老人ホームでは、施設に1人以上配置するように義務化されています。

なお、「機能訓練指導員」という国家資格はなく、あくまでも職種のひとつですが、機能訓練指導員という職種に就くためには以下の資格が必要です。

・看護師または准看護師
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・柔道整復士
・あん摩マッサージ指圧師
・鍼灸師

これら8つの国家資格からいずれかを取得することで、機能訓練指導員の仕事をすることができます。

これらを取得するには、数年間、専門の学校や養成所に通い、国家試験に合格することが必要で、それぞれ学んでいるスキルや知識に違いがあることから、仕事内容に若干の違いがあります。

生活支援員

高齢者や障害者の生活を多方面からサポート

生活支援員は、高齢者や障害者など日常生活の手助けを必要とする人に対し、施設などでさまざまなサポートを行う職種です。

生活支援員の活躍の場は障害者支援施設、地域活動支援センター、高齢者の介護施設のほか就労移行支援事業所、就労継続支援事業所などさまざまで、職場によって仕事内容が変わります。

無資格でも生活支援員になれますが、高齢者や障害者に対し直接支援をすることが多いため、介護や障害などに対する正しい知識が求められます。

【高齢者施設・老人ホーム】

高齢者施設や老人ホームでは、衣類の着脱や食事、入浴など生活のサポートが中心で、施設によっては介護が主な仕事となることも多いです。

加えて、レクリエーションや趣味の活動の指導、利用者やその家族の相談対応、サポート内容な体制の計画や調整など、施設を利用する人に対しさまざまな業務を行います。

【障害者支援施設】

障害者支援施設では、利用者の障害の程度を踏まえながら、健康管理や生活のサポートを行います。

【就労移行支援事業所】

一般企業への就職を目指す人が利用する就労移行支援事業所では、就労場必要な生活の習慣を身につけさせ、技能習得の支援を行います。

企業等に就労することが困難な障害者が利用する就労継続支援(A型)事業所では、障害の程度に合った活動機会を提供し、必要な訓練を行います。

企業等に就労することが困難な障害があり、雇用契約を結んで働くのも難しい人が利用する就労継続支援(B型)事業所では、就労に必要な知識や能力向上のためのサポートをします。

リハビリ系

病気やケガで身体を動かすことに支障がある人に対し、身体の機能・能力を回復させるためのリハビリを行います。 筋肉や身体の構造を熟知し、さまざまな手技を使って健康な体づくりのお手伝いをする仕事もあります。

理学療法士

身体が不自由な人にリハビリを行い、「歩く、座る」など基本的な身体機能の回復を図る。

理学療法士(PT)とは、身体機能が低下している人に対して物理療法や運動療法などによるリハビリテーションを実施し、「歩く・座る・食べる」などの機能改善を図る専門職です。

理学療法士が接する患者さんは、病気により身体に障害を抱える人や、事故の影響で身体の一部が不自由になった人、あるいは高齢により身体機能が衰えた人などさまざまです。

おもに病院などの医療機関や介護・福祉関連施設に勤務し、医師や看護師、また他の医療系スタッフとも連携しながら、各患者さんに最適な治療を提供していきます。

理学療法士になるには、理学療法士養成課程がある大学や短大、専門学校で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。

高齢化社会が進むなかで理学療法士のニーズは増していますが、資格保有者が増えていることから、国家試験の合格率は低下傾向にあり、就職もやや厳しくなりつつあります。

仕事内容

なるには

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作業療法士

身体が不自由な人にリハビリを行い、家事など日常生活を送るうえで必要な能力を高める。

作業療法士(OT:occupational therapist)は、病気によって身体に障害を抱える人や、事故などで身体が不自由になった人に対してリハビリテーションを行い、日常生活に必要な能力を高める訓練や指導をする専門職です。

リハビリに携わる職種はいくつかありますが、そのうち作業療法士は、とくに食事やトイレ、着替え、料理といった、日常生活を送るうえで必要となる「応用動作」の機能を回復させる訓練を専門とします。

ときには手芸や工芸、楽器演奏などの作業も積極的に取り入れて、立つ・座るなどの「基本動作」から一歩進んだ、より高次機能の回復を図ります。

作業療法士になるには、作業療法士の養成課程がある学校(大学・短大・専門学校)で3年以上学び、国家試験に合格することが必要です。

高齢化社会が進むにつれ、リハビリテーションを必要とする人が増えている一方、介護領域での人材はまだ不足しているといわれます。

医療機関での勤務は人気がありますが、それ以外に、介護業界における訪問リハビリや在宅療養などの分野で活躍したり、リハビリの専門知識を生かして起業するといった道もあります。

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言語聴覚士

話すことや聞くことが不自由な人に対し、それらの能力を回復させるためのリハビリを行う。

言語聴覚士は、生まれつきの障害や病気などによって話すことや聴くことに不自由がある人に対して、「言語能力」や「聴覚能力」を回復させるリハビリテーションを行う職業です。

言語だけでなく、「食べること」や「飲み込むこと」ができないという問題についても扱います。

言語聴覚士になるためには、言語聴覚士の養成課程がある大学や短大、専門学校で3年以上学ぶか、一般の大学を卒業後、指定の養成所で2年以上学んだのちに、国家試験に合格することが必要です。

高齢化社会が進む現代において、需要が高まっている職業のひとつであり、病院やリハビリテーション関連施設をはじめ、自宅訪問の仕事も増えています。

ほかのリハビリテーション専門職である「理学療法士」や「作業療法士」、あるいは「医師」など医療従事職とも連携しながら、一人ひとりの患者さんにふさわしいリハビリを提供します。

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柔道整復師

東洋の柔術を起源とする治療法を用い、打撲、捻挫、骨折、脱臼などの治療を行う。

柔道整復師とは、「柔術」を起源とする治療法によって、打撲・捻挫・骨折・脱臼などの治療を専門に行う人のことです。

「ほねつぎ」「接骨師」「整骨師」などとも呼ばれています。

柔道整復師は、人間の持つ自然治癒力を発揮させるという東洋医学の考え方に基づき、投薬や手術は行わず、湿布や包帯、テーピングのみで施術をします。

柔道整復師になるためには、柔道整復師の養成課程がある学校で3年間以上学び、国家試験に合格することが必要です。

在学中には柔道の授業があり、柔道の理念なども学びます。

柔道整復師には開業権が認められているため、多くの柔道整復師は独立・開業を目指します。

ただ、柔道整復師の資格保有者は年々増加し、また同じく国家資格である「理学療法士」と重複する領域もあるため、供給過剰の状態が懸念されています。

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あん摩マッサージ指圧師

東洋医学に基づく手技を用いて血行の流れを良くし、筋肉のこりや痛みを和らげる。

あん摩マッサージ指圧師とは、「身体をなでる・押す・揉む」などの手技によって血行の流れをよくし、こりや痛みを和らげる施術者のことです。

「あん摩マッサージ」は東洋医学に基づく施術であり、基本的には器具は用いず、自然治癒力や免疫力を高めることを目的としています。

「整体師」や「セラピスト」などとは異なり、あん摩マッサージ指圧師として働くには国家資格が必要です。

あん摩マッサージ指圧師の養成課程がある学校で3年以上(盲学校の場合は3年または5年)学び、国家試験に合格することで資格が取得できます。

あん摩マッサージ指圧師は、かつては視覚障害者の割合が多い職業でしたが、現在では健常者がこの職業を目指すケースも増えています。

おもに個人経営の治療院に勤務しており、数年間の経験を積むと、独立をする人も出てきます。

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鍼灸師

全身のツボに刺激を与える「はり」と熱を与える「きゅう」の施術で、諸症状を改善に導く。

鍼灸師とは、東洋医学に基づく治療家の一種で、「はり師」と「きゅう師」の国家資格を持つ人のことを意味します。

「はり師」「きゅう師」の施術は、人が本来持つ自然治癒力の活性化を目的としたもので、「はり」治療では、肩こりや腰痛、神経痛などの諸症状を抱える患者さんに対して、症状に合わせた適切な場所の「ツボ(経穴)」に金属の針を刺して、刺激を与えます。

一方「きゅう」治療では、もぐさを燃焼させることによって、ツボに熱を与えます。

鍼灸師になるためには、はり師・きゅう師の養成所で3年以上学んだうえで、それぞれの国家試験を受験します。

「はり師」と「きゅう師」は別の資格ではありますが、同時に受験する人が非常に多いことが特徴です。

鍼灸師のおもな活躍の場は鍼灸治療院ですが、このほかに病院などの医療機関、また最近は美容業界やスポーツの現場で働く人も増えています。

経験を積むと独立・開業する人も多い職業です。

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整体師

手技で筋肉バランスや骨格を調整。人の自然治癒力を高め、肩こりなどの症状を和らげる。

整体師とは、手技を中心とした施術で骨盤の歪みや筋肉を調整し、肩こり・腰痛などの症状の回復を促す施術者のことです。

おもに東洋医学を基礎とした手法療法を駆使し、人間が本来持っている自然治癒力を高めながら、不快な症状の改善を目指します。

整体師には国家資格が存在せず、なるために必ず通わなくてはならない学校はありません。

ただし人の体に直接影響をおよぼす施術を行っていくことから、整体師専門養成学校などで整体の知識・技術を学んだのちに整体院へ就職するのが一般的です。

整体師の主要な勤務先のひとつが整体院やカイロプラクティック院で、施設によって異なる施術方針や特色を打ち出しています。

スポーツや美容、介護業界で整体師としての知識・スキルを生かして活躍する人もいます。

一人前の整体師になるには時間が必要ですが、十分な知識・技術を習得して経験を積めば、独立開業も目指せます。

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カイロプラクター

アメリカ発祥の手技療法を施術し、人間が持つ自然治癒力を高める。

カイロプラクターは、1895年にアメリカで発祥した「カイロプラクティック」という、代替医療の手技療法を施術する人のことをいいます。

医師のように医学的な治療をするのではなく、自然治癒力を高めることを目的にした施術を行い、日本では厚生労働省医政局によって「医業類似行為」に分類されています。

法的な資格制度はありませんが、専門技術を要することから、特定の講座を受けて民間資格を取得し、カイロプラクティック専門のサロンや施術院、整骨院などで働く人が大半を占めています。

スタッフとして勤務する場合の年収は300万円〜400万円程度が相場といわれますが、独立開業して成功すれば高額な収入を得ることも可能です。

自然治癒力を高めるカイロプラクティックのニーズは高まっており、人の健康に関わる仕事であるだけに、しっかりとした養成施設で学び、確かな実力を磨いていくことが重要です。

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義肢装具士

体幹機能に不自由を抱える人に向けて、人口の手足となる義肢・装具を作成する職人。

義肢装具士とは、ケガや病気などで手足を失ってしまったり、体幹の機能に問題が生じている人に対して、身体に適合する「義肢」や「装具」を作成する職人です。

義肢とは人工の手足のこと、装具とはギブスやコルセットなどのことをいいます。

一人ひとりの患者さんの状態に合わせた義肢装具をつくるための採寸から製作、さらに完成した義肢装具を身体に合わせての調整、医療スタッフと連携してのリハビリサポートまで総合的に担当します。

義肢装具士になるためには、義肢装具士養成所で学ぶなどして国家試験の受験資格を得たのち、国家試験に合格しなくてはなりません。

資格取得後は、一般的に義肢装具製作を専門に手掛ける会社に勤務する人が多いです。

義肢装具の技術発展は著しく、医療現場のほか、リハビリテーションや介護などの分野でも、義肢装具士のニーズが高まっています。

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音楽療法士

音楽が持つ力を利用した心理的治療を実践し、自閉症や精神障害など心の問題にアプローチ。

音楽療法士とは、音楽が持つ力を利用して、心身に障害を持っている人のリハビリテーションをする仕事です。

音楽療法の手法には、クラシック音楽などを聴かせることによって効果をもたらす「受動的音楽療法」と、リハビリテーションを受ける人と音楽療法士が一緒に歌を歌ったり、演奏したりする「能動的音楽療法」があります。

音楽療法士の公的な資格はありませんが、民間の音楽療法士の資格があり、受験資格を得るためには、医療や福祉の分野での臨床経験が必要です。

日本ではまだ知名度が低い音楽療法ですが、アメリカでは健常者のカウンセリングにも用いられることもあるなど、海外では音楽療法の重要性が認められつつあります。

常勤での勤務先はほとんどなく、実際には他の職業に就きながらの兼業で、看護師や介護士をはじめとする医療関係や福祉関係の仕事のなかで音楽療法を行うことが一般的となっています。

近年では、医療や福祉の現場で働く人やボランティアの人が音楽療法を行なうことで注目を集めている職業です。

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リラクゼーション系

アロマやマッサージ、心理カウンセリングやセラピーなどの民間療法を使って、疲れや不安、ストレスなどを抱える人の心身を癒やします。 とくに内面から心身の調子を整え、美を追求していくためのお手伝いをします。

セラピスト

アロマなどの民間療法で心身にアプローチし、多様な不安や悩みを抱える人の心身を癒やす。

セラピストとは、さまざまな不調を抱える人にセラピーの施術をすることで、癒しを与える仕事です。

セラピストの技術は体に働きかける技、心に働きかける技、精神面に働きかける技などさまざまです。

具体的な施術方法は、薬草や手技、心理療法、精神療法などを使ったもので、いわゆる民間療法といわれるものにあたります。

医師ではないため治療行為はできませんが、セラピーの過程において、顧客が抱えている諸問題が解決に導かれたり、心身の不調が軽減したりすることがあります。

各セラピストによって目的や提供する技術が異なり、そのぞれに特色があります。

ストレスの多い現代社会においてセラピストの需要は高く、自分の得意分野を生かしながら、多様な働き方をしている人がいます。

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アロマセラピスト

天然の植物から抽出したオイルを用い、香りによるヒーリング効果で心と身体を癒やす。

アロマセラピストとは、天然の植物から抽出したエッセンシャルオイルを使い、「アロマテラピー(芳香療法)」といわれる施術をする人やアドバイザーのことです。

アロマ専門ショップや美容サロンなどに勤務し、香りによるヒーリング効果で心と身体をリラックスさせたり、ストレス解消やさまざまな身体の不調を改善に導きます。

アロマセラピストの国家資格はありませんが、民間資格はいくつかあり、それらを取得していることで就職に役立ったり、お客さまの信頼を得ることができたりします。

平均年収は300万円~400万円程度といわれますが、店舗のチーフや店長となることで給与アップを見込めますし、経験を積んだアロマセラピストは独立して成功している人もいます。

心身に不調を感じる人が増えている現代において、アロマセラピストの需要は少しずつ拡大中です。

施術の幅を広げるために「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格を取得して、アロマ+マッサージでサービスを提供する人もいます。

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リフレクソロジスト

アメリカ発祥の民間の反射療法を施術し、内臓の自然治癒力や血行、新陳代謝を活発にする。

リフレクソロジストは、19世紀にアメリカで発祥した、リフレクソロジーという民間の反射療法を施術する人のことをいいます。

足の裏や手の平のチャート(反射区)というツボのような部分を刺激することにより、連動して内臓の自然治癒力や血行、新陳代謝を活発にすることを目指します。

この仕事に就くには、複数ある民間資格のいずれかを取得し、リフレクソロジーを提供するサロンやフィットネスクラブなどで勤めるのが一般的となります。

平均年収は250万円~350万円程度とされていますが、独立開業して成功すれば高収入を目指すこともできます。

リラクゼーションのニーズは高まっていますが、多くの民間企業がサロン運営に乗り出すなど、供給過多や競争の激化が見受けられます。

確かな技術を身につけつつ、活躍できる場をしっかりと選ぶことが重要といえるでしょう。

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心理系の仕事にはどんな種類がある?

ストレスの多い現代社会では、いじめや不登校、うつ病、自殺の増加が大きな問題となっています。

こうしたメンタルヘルスの問題に対して、心理学の専門知識とカウンセリング技術を駆使して向き合うのが心理系の仕事です。

代表的なのは「臨床心理士」や「公認心理師」で、心療内科やクリニックで働いています。

昨今では「スクールカウンセラー」として学校に常駐したり、「産業カウンセラー」として職場を訪問したりする機会も増えてきました。

昔に比べると、老若男女にとって身近な存在になってきたことは間違いありません。

また、学生や転職希望者にアドバイスをする「キャリアコンサルタント」や、クライアントの精神面をサポートする「メンタルトレーナー」も、広い意味では心理系の仕事といえます。

どの職業も、心理学の知識やカウンセリング技術はもちろんのこと、相手の心を開くことができる人間性が求められる職業といえるでしょう。

心理系の仕事に必要な資格は?

心理系の仕事に就くには、どのような資格が必要でしょうか。

意外に思われるかもしれませんが、実は資格がなくてもカウンセラーを名乗って活動することは可能です。

しかし、病院や学校などの公的な機関で働きたいのであれば、国家資格を取得することで就職の選択肢が広がるのは間違いありません。

日本では長らく、心理系の仕事は民間資格しか存在しないという状態が続いていました。

「臨床心理士」が権威のある資格として知られてはいたものの、国家資格としては認定されていなかったのです。

しかし、2018年に日本初の心理系の国家資格として「公認心理師」が誕生し、現在は心理系の重要な資格として見なされています。

公認心理師は誰でも受験できるわけではなく、大学や大学院で心理学の所定の科目を修めることが条件です。

難関資格であることに間違いありませんが、そのぶん社会的な信用も高いので、心理職を目指すのであれば取得して損はないでしょう。

福祉系の仕事にはどんな種類がある?

心の問題と向き合う心理系の仕事に対して、心身に問題を抱える人の生活をサポートするのが福祉系の仕事です。

食事や生活などの身の回りのお手伝いをしたり、本人だけではなく家族の相談にのったりしています。

代表的な存在といえば、福祉施設や病院などで勤務する「介護福祉士」や「社会福祉士」、「精神保健福祉士」です。

問題解決までの道のりを一緒に考える「ソーシャルワーカー」や「ケースワーカー」「生活相談員」もいます。

また、児童福祉施設で暮らす子どもを保護者の代わりに育成・指導する「児童指導員」も、社会にとって重要な存在です。

虐待やネグレクトが社会問題化する昨今では、児童相談所で親子の相談にのる「児童福祉司」や「児童心理司」も、大きな注目を集めています。

こうした福祉系の職業は、社会生活を送ることに困難さを感じている人に救いの手を差し伸べる役割を果たしています。

正義感と責任感があり、思いやりのある人間に向いている仕事といえるでしょう。

福祉系の仕事に必要な資格は?

福祉系の仕事は、心身に問題を抱えている人の生活を手助けするため、幅広い専門知識が求められます。

こうした事情から民間資格ではなく、国家資格を求められるものが多いのが特徴です。

たとえば、「介護福祉士」は、数ある介護資格のなかでも信頼度の高い国家資格として有名です。

「社会福祉士」も厚生労働省の主管する国家資格で、この資格を持つ人だけが社会福祉士を名乗ることができます。

同様に、精神的な問題を抱える人のサポートをする「精神保健福祉士」も国家資格です。

さらに、「介護福祉士」「社会福祉士」「精神保健福祉士」の資格を持ち、実務経験がある人がチャレンジできる上級の資格もあります。

それが「ケアマネージャー(介護支援専門員)」です。

ケアマネージャー(介護支援専門員)は国家資格ではなく公的資格で、各都道府県が試験を実施します。

この資格の取得によって「施設長」や「事業所長」などの管理職の道が開けることがあります。

リハビリ系の仕事にはどんな種類がある?

心身に問題を抱えている人が社会に復帰するにあたっては、さまざまな困難があります。

こうした患者の身体の機能や能力を回復させる手助けをするのが、リハビリ系の仕事です。

病院や介護施設で働く「理学療法士」や「作業療法士」を見たことがある人も多いのではないでしょうか。

歩く、座る、食べる、などの機能改善を図りながら、患者が自立した生活を送れるようにサポートします。

身体の回復を助けるために、「鍼灸師」「整体師」、「柔道整復師」や「あん摩マッサージ指圧師」が施術をすることもあります。

また、リハビリは身体を動かすイメージがあるかもしれませんが、言語能力や聴覚能力を回復させるリハビリもあります。

この訓練に携わるのは、言葉のスペシャリストである「言語聴覚士」です。

心身に障害がある人に音楽を使ってアプローチする「音楽療法士」の仕事もあります。

ケガや病気で手足を失った患者に、人工の手足を作る「義肢装具士」もいます。

リハビリ系の仕事に必要な資格は?

リハビリに携わる職種は、医療従事者として病院やクリニック、福祉施設などで働くことが多いです。

人の身体能力を左右する責任重大な仕事であることから、職種ごとに国家資格が必要とされます。

たとえば「理学療法士」は、理学療法士の養成施設で3年以上学び、必要な単位を取得した人が国家試験に合格することで資格を取得できます。

「作業療法士」や「言語聴覚士」も同じように、専門の施設で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。

国家試験の合格率は、例年60〜80%ほどといわれており、それほど低い数字ではありません。

養成施設できちんと勉強していれば、一発合格も夢ではないでしょう。

この他にも、「義肢装具士」は、国家資格の必要な職業です。

国家試験は誰でも受験できるものでなく、義肢装具士の養成校に進学して、定められたカリキュラムを修了する必要があります。

国家試験は年に一度行われており、例年250人程度が受験しています。

よくある質問

  • Q.心理系の仕事には何がある?

    心理学の知識とカウンセリング技術を駆使して、メンタルヘルスの問題に向き合うのが、心理系の仕事です。

    代表的なのは「臨床心理士」や「公認心理師」で、心療内科やクリニックで働きます。

    「スクールカウンセラー」や「キャリアコンサルタント」として学校に常駐したり、「産業カウンセラー」として職場を訪問したりすることもあります。

  • Q.福祉系の仕事には何がある?

    心身に問題を抱える人の生活をサポートするのが福祉系の仕事です。

    病院や福祉施設に勤務する「介護福祉士」や「社会福祉士」、「精神保健福祉士」がいます。

    問題解決の道のりを一緒に考える「ソーシャルワーカー」や「ケースワーカー」、子供の福祉に関わる「児童指導員」や「児童福祉司」も、社会にとって重要な存在です。

  • Q.リハビリ系の仕事には何がある?

    患者の身体の機能や能力を回復させる手助けをするのが、リハビリ系の仕事です。

    「理学療法士」や「作業療法士」、「言語聴覚士」として、病院や福祉施設で働いています。

    ケガや病気によって手足を失った人に、人工の手足を作る「義肢装具士」もあります。

    「鍼灸師」「整体師」、「柔道整復師」や「あん摩マッサージ指圧師」として施術に携わる人もいます。