ここでは、特定のジャンルには分類しづらい、その他の専門的な職業・仕事について紹介しています。

一般の人にはあまり知られていなくても、困っている人を助けたり、世の中に貢献したりする仕事はまだまだたくさんあります。

さまざまな職業・仕事のことを知り、希望の進路を見つける参考にしてください。

ホームケア系

お客さまから依頼を受けて、住宅の維持・管理や家事のお手伝いなどに携わる仕事です。 個人のお客さまと直接コミュニケーションをとる機会が多いので、専門的な技術に加えてサービススキルも求められます。

家政婦

お客さまから依頼を受け、お客さまに代わって掃除・料理・洗濯などのさまざまな家事を行う。

家政婦とは、おもに個人のお客さまから依頼を受けて、お客さまに変わって家事をする人のことです。

家政婦が担当する家事の業務は、掃除や片付け、料理、洗濯、買い物、留守番など、お客さまの要望に合わせて多岐にわたります。

近年は高齢化や夫婦共働きの核家族が増え、1日数時間だけ家政婦を雇いたいというニーズが増しており、需要が大きくなっています。

家政婦として働くには、家政婦紹介所や家事代行サービスを手掛ける会社に登録するのが一般的な方法です。

経験を積んで信頼を集めると、お客さまと直接契約を交わして専属で働く人もいます。

特別な資格や学歴は必要ありませんが、家事全般のスキルやお客さまと良好な関係を築ける人間性が求められます。

多くの人が1日に数時間程度の勤務をし、時給制で給料を得ていますが、住み込みの家政婦になると長時間勤務で夜間も拘束時間が発生することから、やや高めの収入が見込めます。

鍵師

専門的な技術と道具を駆使して、家や自動車の鍵を複製や、鍵の解錠を行う。

鍵師は、お客さまから依頼を受けて、家や自動車などの鍵の複製をしたり、「鍵を無くしてしまってドアが開かない」といったトラブルの際に、特別な技術と道具を使って解錠をしたりする仕事です。

なるために絶対に必要とされる資格や学歴はありませんが、職人的要素の強い職業であり、また専門知識と技術が必要とされます。

一人前になるためには鍵師の学校で基礎を学んだり、プロの鍵師の下で修業を積んだりするなど、それなりの時間がかかります。

知識や技術を有していることを証明する資格として、日本鍵師協会が認定する「鍵師技能検定試験」があり、「鍵師」は日本鍵師協会の登録商標となっています。

この技能検定で認定された人以外が「鍵師」と名乗って仕事を行うことは禁止されています。

鍵師は、実力さえ身に付ければ比較的独立開業しやすい仕事であるため、別の業界からの転職を考える人も増えてきています。

ただし、最近は鍵師や鍵屋の数が増えており競争も厳しくなっているため、安定して稼ぎ続けるためには技術力のみならず、営業力も必要な仕事です。

仕事内容

なるには

給料・年収

資格・試験

就職・転職

働き方

執事

邸宅に仕える使用人の筆頭として家政全般を取り仕切り、主人やその家族へ給仕を行う。

執事とは、お屋敷などに仕える使用人の筆頭として、家政全般を取り仕切ったり、主人およびその家族への給仕をしたりする人のことをいいます。

執事として働くために特別な資格は必要ありませんが、富裕層の方がお客さまとなるため、高いレベルでの一般常識やマナー、接遇能力、英語力などが求められます。

お客さま宅に常駐し、朝晩関係なくお客さまに付きっ切りで働くこともあるなど、やや特殊で大変な仕事といえます。

しかし全幅の信頼を寄せられた執事は、年収1000万円を超えるような高額な収入を得ることも可能です。

日本には執事の仕事について専門的に学べる学校がないため、もし学校で学びたいと思った場合には、執事発祥の地である英国をはじめ、世界各国の執事学校への留学を検討する必要があります。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

専門系

その他の専門的な職業です。 職務に関連する専門知識・技術を身につけて、お客さまのニーズや困りごとに応えるための仕事をします。 未経験でなれる職業もありますが、なかには特殊な訓練や勉強が必要となる職業もあります。

マジシャン

ショーなどで多様なマジック(奇術・手品)を披露し、お客さまに驚きと楽しみを与える。

マジシャンとは、マジック(奇術・手品)を披露し、お客さまを楽しませる人のことです。

ショーやイベントなどでさまざまなマジックを演じて、お客さまにワクワクや驚き、感動などを与えます。

マジックには、カードやコインなどの道具を使ったものから、ステージ上での大がかりな装置を使ったものまで、さまざまなものがあります。

なるために必要な資格や学歴はありませんが、独学やスクールに通うなどして、マジックの技術を習得することは不可欠です。

マジシャンの収入は、公演ごとに報酬が決まっていることが多いため、不安定になりがちです。

成功のためには、マジックそのものの実力だけではなく、トークでショーを盛り上げることができるパフォーマンス力や、人付き合いを通して仕事を広げるための営業能力も重要です。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

カジノディーラー

カジノの接客役。場の雰囲気を演出しながらゲームを進行させ、ゲストをもてなす。

カジノディーラーをひとことで表せば、カジノにおける接客役です。

カジノという非日常的な場を演出しながら、ゲスト(プレーヤー)をもてなし、楽しませます。

カジノディーラーにとって大切なことは、ただゲームを進行させるだけでなく、常にゲストの様子を気にして、どのような人にもカジノでの時間を楽しんでもらえるための「気配り」です。

そのため、ゲームのルール等に熟知していることはもちろん、サービススタッフとしての高いスキルも備えておかなくてはなりません。

カジノディーラーになる一般的な方法は、「カジノディーラー養成学校に通う」もしくは「アミューズメントカジノでスタッフとして働きながら現場でスキルを磨く」の2パターンです。

日本では、古くからカジノは賭博として禁止されていましたが、カジノ法案(IR推進法、IR整備法)が成立し、2021年現在、今後国内でカジノを含めた統合型リゾートが作られる計画が具体的に議論され始めています。

カジノ解禁に向けた議論は国会で引き続き進められており、もし日本でカジノが誕生することになれば、カジノディーラーの需要は一気に高まるものと考えられます。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

探偵

組織や個人から依頼を受け、法律の範囲内において、さまざまな身辺調査や警戒業務を行う。

探偵とは、組織や個人といった顧客の依頼に基づき、さまざまな調査や警戒業務をする人のことです。

顧客からの依頼内容で最も多いのが「調査業務」であり、浮気・不倫の調査から、隠蔽された事柄や不正行為、犯罪にも関係するトラブルなどを調査します。

ときには人間関係の精算や修復にまで介入することがありますが、探偵として開業する際には公的機関への届出が必要であり、活動内容はあくまで法律の範囲内にとどまります。

探偵になるのに特別な学歴や資格は必要なく、探偵会社に入り、現場で経験を積みながらスキルを身につけていくのが一般的です。

探偵を取り巻く環境は時代とともに少しずつ変わってきており、この先には、さらに法整備が進む可能性があります。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

働き方

傭兵

フリーランスの軍人。海外の軍隊や軍事組織、民事軍事会社に雇われて戦争行為をする。

傭兵とは、海外の軍隊、軍事組織、民間軍事会社に雇われて戦闘行為を行うフリーランスの軍人のことです。

日本国内には軍隊がないため、勤務先は海外のみとなります。

海外の軍隊関連組織に雇われると、海外で戦地に赴いて戦闘をします。

実際に戦闘をする傭兵のほかに、後方部隊として情報通信を行う傭兵や、銃器の使い方の指導を行う傭兵もいます。

給料は雇い主からの「報酬」となり、参加する戦争や参加している期間によって報酬の金額が変わります。

戦闘経験を積み、実績のある傭兵になると報酬も高額になります。

常に命の危険と隣り合わせになるため、戦闘に関する高い知識と技術力はもちろん、強靭な肉体と精神力も必要な仕事です。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

占い師

多様な占いの技法を駆使して、相談者の人生や日常生活上の悩みに対してアドバイスをする。

占い師とは、相談者の人生に訪れるさまざまな悩みを聞き、占いの技と人生経験上のアドバイスでもって解決する存在です。

占い師のもとに持ち込まれる相談は、恋愛や結婚、不倫、離婚といった男女関係のものから、家庭問題や金銭問題、事業相談など非常に幅が広いです。

なかには法律的知識や心理カウンセリングが必要な相談事もあるため、顧客のニーズに的確に応えていくためには、多様な知識の習得と、人生経験を積む必要があります。

占いの技法には東洋系・西洋系などさまざまな種類があり、個々の占い師は、独学あるいは占いの学校・スクールなどで知識・技術を身につけ、自分の得意分野や専門分野を生かして活動しています。

自分の言葉ひとつが人の人生を左右することもある難しい仕事であるだけに、占いで生計を立てていくという覚悟、そして相談者の言葉に惑わされない精神的な強さも求められます。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

働き方

冒険家

国内外の海、山、川、極地などを旅して、人類の新たな発見や過酷なチャレンジをする。

冒険家とは、日本全国や世界の海、山、川、極地などを旅して、チャレンジを続ける人のことをいいます。

人類未踏の場所へ出かけ、新たな発見をすることが冒険の主な目的です。

冒険家には特別な資格や学歴は必要とされませんが、職業としては確立していない部分が大きく、冒険そのものでの収入を得るのは難しいのが実情です。

スポンサーを付けない限りは、自分でアルバイトなどをしてお金を貯めて冒険に出るしかありません。

ただし、有名になれば書籍の執筆や講演活動などで収入を得ることも可能です。

冒険家は夢とロマンあふれる生き方ですが、過去には危険な場所で命を落とした人もいます。

冒険に関する知識や技術と、恐怖に打ち勝つ精神力、強い熱意がなければ、とても続けていけないことだといえるでしょう。

仕事内容

なるには

給料・年収

登山家

山に登ることで生計を立てる人。登山ガイドや講演活動など多方面で活躍することも。

登山家は、山に登ることで生計を立てている人のことをいいます。

ただし、純粋に山に登るだけで収入を得ることは難しく、登山ガイドや執筆活動、講演活動などを生業としながら山に登る人が多くを占めています。

また、世界の山々に登り続けるためには莫大な費用がかかるため、登山家としての生活を続けるには企業とスポンサー契約を結ぶ必要があります。

日本では登山家そのものが職業として確立されているとはいえず、大規模なスポンサー契約が可能な登山家は日本に数十人程度しか存在しないといわれます。

登山家を目指すのは山を心から愛する人であるため、現実的には、山や登山に関連するビジネスをして日々生活し、その合間をぬって登山する人が大半を占めています。

賞状書士

書道の師範免許などを持ち、賞状や卒業証書などに美しい文字を書く仕事。

賞状書士は、賞状や卒業証書などに美しい文字を書く仕事です。

各種賞状のほか、贈答品の表書きや各種宛名書き、感謝状や席札、名札、式次第、祝辞、ポスター、のし紙など多種多彩にある筆文字を手がけます。

特別な資格がなくても賞状書士になることはできますが、業務に関連する民間資格を取得したり、書道の師範免許や関連資格を持って仕事をする人が大半を占めています。

求人はあまり公開されておらず、資格を取得した民間団体に認定書士として登録され、紹介を受けることが必須になるでしょう。

収入は出来高制であり、賞状1枚につき2000円から5000円ほどが相場といわれます。

実力があれば多くの収入を得ることも可能ですが、現実としては主婦あるいは定年退職後の在宅ワークや、副業としてこの仕事を務める人が多くなっています。

便利屋

部屋掃除や害虫駆除など、人々が日常生活を送るうえで発生する「困りごと」を解決する仕事。

便利屋とは、人々が日常生活を送るうえで発生するさまざまな「困りごと」の解決を仕事にしている人、あるいはその組織のことです。

便利屋は、常にお客さまから依頼を受けて仕事をします。

業務内容は、家事や引っ越しの手伝い、庭木の剪定、害虫駆除、パソコン作業、あるいは家事手伝いなど多岐にわたり、まるで「何でも屋」のようなサービスをウリにしている人もいます。

基本的には特別な学歴・資格なしで働けますが、特定の資格や免許を持っていれば、手掛けられる業務・サービス範囲が広がり、より多様なお客さまのニーズに対応できます。

便利屋のほとんどは、便利屋サービスを提供する会社に勤務するか、独立して個人で仕事をします。

大きな設備投資も必要ないため、工夫次第では利益を上げやすい仕事ですが、競争が激化しているなかで生計を立てていくのは容易ではありません。

お客さまからのあらゆるニーズにも応えられるだけの知識・技術の向上が不可欠です。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

NPO職員

NPO(非営利組織)に所属し、社会課題を解決するための活動をする。

NPO職員とは、NPO(Non Profit Organization:非営利組織)に所属して働く人のことです。

「非営利組織」は、一般企業のように営利を追求せず、社会貢献活動や慈善活動といった社会課題解決のための活動を中心に行う市民団体を意味します。

日本全国に約5万のNPOがあるとされ、各団体がまちづくり、社会教育、観光振興、災害救援、子育て支援など、多岐にわたる活動を行っています。

NPO職員は、ボランティアのように無給に近い状態で活動している人もいれば、正規雇用で給料をもらいながら職業として働いている人もいます。

NPOの活動規模や活動理念は団体ごとに異なり、規模も大小さまざまです。

NPOへの就職・転職を検討する場合、まずはNPO職員として何をしたいのか、どう働きたいのかをよく考えたほうがよいでしょう。

清掃員

多くの人が利用する場所を清掃する

清掃員は多くの人が利用する場所を清掃する仕事です。

清掃員の活躍の場で特に多いのが駅や商業施設、公共施設などで、これらは利用者も多いため清掃員が常駐しているところも多いです。

オフィスビルなどでは社員が清掃を行うのではなく、企業で清掃員を雇いゴミの回収などを行っています。

オフィスではごみのなかに重要な文書が紛れている場合もあるので、プライバシーの保護にも注意しなくてはなりません。

同様に、航空機や新幹線などの列車、ホテルなどでも清掃員が活躍しています。

限られた時間内にすべての作業を終わらせなくてはならないことや、常に清潔を保たなければならない場所であることから、迅速な対応が求められます。

また病院では、特殊な機械を使って清掃をすることもあり、とくに大きな病院では入院患者や受診の邪魔にならないよう気を配らなくてはならない大変な仕事です。

清掃員の仕事内容は主に掃除とごみの回収ですが、それぞれの場所にあった清掃の仕方や早さを工夫しなくてはなりません。

なお、収集車でごみを回収する人は「収集作業員」などと呼ばれ区別されることが多いです。

さらにビルの外壁を清掃する人は「ビル清掃員」、ホテルの客室を専門に清掃する人は「客室清掃員」、事件や事故現場の清掃をする人は「特殊清掃員」などと呼ばれ、仕事内容によって名称が変わることもあります。