私たちが日常生活を送るなかでは、さまざまな事件やトラブルが発生する可能性があります。

ここでは、専門的な法律の知識をもって、人々の困りごとや問題解決のために力を尽くす「法律・士業・政治」系の職業・仕事の種類を紹介します。

難易度の高い国家資格が必要な仕事や、国家公務員として国民全体のために活躍する仕事も多く存在します。

法律・士業系

法律の専門家として、人々の暮らしや社会生活をサポートします。 日常生活を送るなかで発生するトラブルの相談にのって解決策をアドバイスしたり、専門知識を要する法的手続きの代行業務などに携わります。

弁護士

法律の専門家として、刑事事件や民事事件に関するトラブルの相談業務や法的手続きを行う。

弁護士の仕事は、法律の専門家として、基本的人権を守り、社会正義の実現を目指すことです。

弁護士が扱う案件は、検察の起訴により国が犯罪を犯した者に対して罪を問う「刑事事件」と、人や企業同士が争う「民事事件」とに分かれます。

弁護士になる一般的なルートは、まず法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験の受験資格を得て、試験への合格を目指す方法です。

このほか、司法試験の予備試験を受けて司法試験を受験するルートもありますが、合格率は非常に低くなっています。

ロースクール制度の開始により、近年、弁護士数は急速に増加し、女性の比率が高まってきているのも特徴です。

昔から弁護士は社会的地位が高く、安定した収入も得られる職業として知られていますが、弁護士の増加により収入にばらつきが出始めています。

仕事内容

なるには

給与・年収

資格・試験

就職・転職

コラム

体験談

パラリーガル

弁護士の監督の下で、法律知識を生かしながら弁護士の多様な業務をサポートする。

パラリーガルとは、「弁護士」の指示・監督の下で、法律関連の業務を手掛ける事務員です。

一般に、パラリーガルは「リーガルアシスタント」を意味することが多く、法律事務所において、弁護士のサポート役として法務事務的な役割を担う人を意味します。

パラリーガルの具体的な仕事内容は、勤務先となる法律事務所の営業内容や方針によって異なり、弁護士のスケジュール管理や来客対応といった秘書業務から、訴状や契約書のドラフト作成、契約書の翻訳、判例の検索といた法律事務まで幅広く行います。

パラリーガルは、弁護士のように特別な学歴や国家資格が必要な職種ではありません。

ただし、将来的に司法試験の合格を目指している人が、法律関連の業務経験を積むためにパラリーガルとして働くケースも多いです。

司法改革や法律サービスの迅速化などの社会的変化から、経験のある優秀なパラリーガルへのニーズは高まっています。

仕事内容

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給料・年収

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弁理士

「知的財産」の専門家として、権利化のサポートをする

弁理士とは、「特許」「実用新案」「意匠」「商標」といった知的財産のスペシャリストであり、その権利化および問題解決のサポートをする人のことです。

知的財産にまつわる法律は数が多いうえに専門性が高く、一般の人には非常に理解が難しいものです。

そういった事情もあり、弁理士は依頼人から依頼を受け、知的財産に関する権利取得から問題解決までの手続きすべてを代理する役割を担っています。

弁理士業務に従事するには「弁理士国家資格」を取得し、実務修習を受ける必要があります。

国家資格を得る方法は複数あり、最も一般的といえるのが弁理士試験を受けて合格する方法です。

弁理士の多くは特許事務所に勤務していますが、経験を積むと独立し、自ら事務所を経営する人もいます。

近年の弁理士業務では、国際出願や知的財産関連のコンサルティングのニーズが急増しています。

たとえばクライアント企業に対し、各種産業界の知識を駆使して特許の有効活用法を提案するなど、手続き代行から一歩進んだ、より幅広いサービスを手掛ける弁理士も増えています。

仕事内容

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給与・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

司法書士

不動産登記や商業登記など、各分野の法律に関する書類作成や法律上の手続きを代行する。

司法書士は、個人や企業などの依頼により、法律に関する書類作成や法律上の手続きを代行する専門家です。

不動産売買や相続の際の不動産登記手続きや、会社設立時の商業登記手続きのほか、簡易裁判で訴訟代理業務を行う裁判事務、成年後見業務、供託業務、帰化申請など、さまざまな業務を担当します。

司法書士になる一般的な方法は、国家試験である「司法書士試験」に合格することです。

司法書士試験は年齢や学歴の制限なく誰でも受験することができますが、難易度は高く、合格率は例年3%ほどです。

合格し、所定の研修や修了考査を終えると、多くの人は司法書士事務所に勤務します。

経験を積むと独立を目指せる職業ですが、司法書士の登録者数は増加傾向が続いているため、自らの得意分野をつくり、差別化することが必要です。

仕事内容

なるには

給与・年収

資格・試験

就職・転職

働き方

行政書士

会社設立や店舗の営業許可など、官公署に提出する多様な書類作成と申請手続きを代行する。

行政書士とは、個人や企業からの依頼を受けて、官公署に提出する各種書類を代行して作成し、申請手続きをする専門職です。

行政書士が手掛ける業務の内容としては、会社設立時の書類作成や契約書作成、飲食店営業許可手続き、遺言・相続書類の作成、土地証明、内容証明などがあり、人々の暮らしに密着したものも多いです。

行政書士として働くためには、国家試験である「行政書士試験」への合格が必要です。

受験資格に制限はないため、大学の法学部出身者のほか、さまざまな経歴の人が受験しています。

おもな就職先は行政書士事務所ですが、個人で開業しているところが多く、求人が見つからない場合には実務未経験でいきなり開業するパターンもあります。

最近では官公署への提出書類が電子化・簡素化されているため、これから行政書士を目指す人は専門領域をもち、高度なコンサルタント的な能力まで身につける必要があるでしょう。

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資格・試験

学校・講座

就職・転職

働き方

社会保険労務士

社会保険に関する専門家として、書類作成や企業の人事、労務、給与計算等に携わる。

社会保険労務士とは、社会保険関係や企業の人事、労務に関する法的な知識をもつ専門家です。

企業の人事部に勤務するか、独立開業して企業の顧問として働く人が多いです。

社会保険労務士が扱う主要な法律の種類は「労働基準法」「雇用保険法」「健康保険法」「労働契約法」「男女雇用機会均等法」「育児・介護休業法」などがあります。

社会保険労務士は、これらに関する専門的知識を生かして、企業の人事や労務関連のサポートおよびコンサルティングや、個人からの年金や労働に関する相談に対応します。

社会保険労務士になるためには、社会保険労務士の国家試験に合格したうえで、所定の講習修了もしくは一定の実務経験を積む必要があります。

雇用や年金、保険といった重要課題の専門家である社会保険労務士に期待される役割は大きいですが、昨今では資格取得者が増えていることもあり、より高いレベルで専門性を磨く努力をし、コンサルティング能力を備えた人材が生き残っていけるでしょう。

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資格・試験

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働き方

海事代理士

船舶の登記などを担当する、海事代理士法に関する法律の専門家。

海事代理士は「海事代理士法」という法律に関する専門家で、「海の法律家」とも呼ばれています。

海の法律の規程に基づく申請・届出・登記などの手続きを行ったり、これらの手続きに関する書類の作成などを担当します。

海事代理士になるには、海事代理士国家試験に合格し、地方運輸局に登録をする必要があります。

学歴や年齢は不問で受験できる試験です。

同じく法律の専門家である「司法書士」「行政書士」「社会保険労務士」などの業務との関連性が高いため、ダブルライセンスで活躍する人も多いです。

資格取得後は、海事代理士事務所や法律事務所に勤務するのが一般的ですが、経験を積むと自ら開業する人もいます。

仕事内容

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資格・試験

就職・転職

法務

企業が事業を展開する際に必要な、法律にまつわる仕事を担う法律のプロフェッショナル。

法務は、契約書の作成や著作権の管理、訴訟や裁判といったトラブル処理など、企業や公的な機関などの組織におけるさまざまな法的業務を担当する職種です

主な仕事としては、契約書の作成や著作権の管理、消費者や取引先とのトラブルの仲介、コンプライアンス(法令遵守)の体制作りなどがあります。

法律に関する豊富な知識が必要であり、論理的な思考力や高いコミュニケーション能力が求められる仕事でもあります。

大手企業や外資系企業では、独立した法務部に多くのスタッフを配置しているケースが目立つ一方、中小企業では法務担当者は数人程度で、総務などほかの部の一セクションになっていることもあります。

近年ではインターネットの発展に伴い、企業の内情や消費者対応について情報を拡散されることが大きなトラブルにつながるケースが急増しています。

法務スタッフは、これからの時代さらに社会的に重要な役割を果たすと考えられます。

仕事内容

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就職・転職

弁護士秘書

多忙な弁護士をサポート。スケジュール管理や来客対応、事務作業など幅広くこなす。

弁護士秘書は、忙しく働く弁護士のさまざまなサポートを行う仕事です。

具体的な業務内容は、郵便物やFAXの整理や管理、担当する弁護士のスケジュール管理、出張・旅券手配、メールや電話対応、事務所への来客対応、書類のファイリング、裁判所等への提出書類作成などが挙げられます。

弁護士とは異なり、特別な資格が求められる仕事ではありませんが、秘書能力や事務処理力、ビジネスマナーなどが必要とされます。

勤務先は法律事務所が中心であり、正社員のほか、派遣社員やパートとして働く人もいます。

給料や待遇は事務所の規模が大きいほど恵まれている傾向にあるようですが、全体としては400万円前後となっているようです。

未経験からこの仕事に就き、実務経験を積みながら、より専門性の高い法律事務を担う「パラリーガル」を目指すことも可能です。

裁判系

検察庁や裁判所において、社会をゆるがす事件の調査・捜査や裁判執行に関わる仕事です。 判決を下すだけでなく、法に基づく書類の作成など、裁判を正しく円滑に進めていくための事務的な業務も多くあります。

裁判官

裁判所において刑事・民事訴訟のあらゆる証拠を調べたうえで、法に照らして判決を下す。

裁判官は、全国各地の裁判所において、刑事訴訟や民事訴訟などの判決を下す人のことです。

事前に提出された資料を読み込んで裁判に臨み、当事者や弁護士、検察官、証人などの話を聞き、証拠が妥当なものかを調べ、法に照らして判断を下します。

裁判官になるためには、まず司法試験に合格することが必要です。

合格後、司法修習の間に裁判官の採用面接が行われ、成績や人格などを総合的に判断したうえで、裁判官になれるかどうかが決まります。

日本における裁判官の数は、先進国のなかでは非常に少ないといわれており、一人あたりの裁判官に対する仕事量は膨大です。

高い社会的地位や給料が望める職業ではありますが、心身ともにハードな職務をまっとうする覚悟や熱意が求められます。

仕事内容

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給与・年収

裁判所事務官

裁判所における事務の専門家。各種書類の作成や総務、人事、会計などに従事する。

裁判所事務官とは、裁判所においてさまざまな事務処理を行う仕事をする国家公務員です。

裁判部門においては、裁判が滞りなく行われるように業務を遂行し、司法行政部門では総務や人事、会計などを担当し、裁判所で務める人をサポートします。

裁判所事務官になるためには、裁判所事務官採用試験に合格することが必要です。

採用は大卒者を対象とした「総合職」と高卒者を対象とした「一般職」に分かれます。

総合職は非常に人気が高く、採用倍率が100倍を超えることもあります。

なお、裁判所事務官を10年以上経験すると、司法書試験を受けずに、司法書士の資格を取得することが可能です。

また、一定以上のキャリアを積むと、裁判所書記官、簡易裁判所判事、執行官、副検事になれる可能性もあります。

仕事内容

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家庭裁判所調査官

家庭裁判所において、家事事件や少年事件の当事者や家族、事件の背景について調査を行う。

家庭裁判所調査官は、家庭裁判所で取り扱う「家事事件」や「少年事件」といった家庭内の身近に起こるさまざまなトラブルに対して、その事件の原因や背景などについての調査を行う仕事です。

当事者や家族をはじめ関係者にも話を聞き、さまざまな角度から事件が起こるに至った原因と適切な改善策について検討します。

この仕事に就くためには、国家公務員試験の中でも難易度が高いといわれる裁判所職員採用試験の総合職試験(家庭裁判所調査官補,院卒者区分・大卒程度区分)に合格する必要があります。

試験には年齢制限などの受験要件が設けられており、試験を突破し、「家庭裁判所調査官補」として採用されると、裁判所職員研修所で約2年間の「家庭調査官養成課程」という研修を受講することになります。

研修を終了すると、晴れて「補」がとれ家庭裁判所調査官として正式に認められます。

社会の変化により事件の内容が複雑化する中、時代の変化をしっかりと読みとりながら、当事者や家族の心に寄り添える家庭裁判所調査官の必要性がますます高まっています。

仕事内容

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検察官

検察庁に勤務し、事件や犯罪に関する捜査・公判や裁判執行時の指揮監督を行う。

検察官とは、法律に違反した人を取り調べ、起訴をするかどうかの判断を下し、事件についての立証を行う人のことです。

身分は法務省に所属する国家公務員であり、キャリアや経験に応じた5つの階級(「副検事」「検事」「検事長」「次長検事」「検事総長」)が存在します。

検察官の仕事は、警察から送検された被疑者の取り調べを行い、起訴をするかどうかを決定すること、そして起訴の場合には裁判所にて公判を行い、被告人の弁護士と判決について争うことです。

検察官になるには、難関といわれる「司法試験」を突破したうえで、「司法修習生考試(二回試験)」にも合格し、さらに法務省が行う面接試験を受けて採用される必要があります。

検察官に任官されるまでは長い勉強が必要であり、法曹界で活躍するための使命感や志を備えた優秀な人材が求められています。

仕事内容

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給与・年収

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検察事務官

検察庁に勤務し、検事(検察官)の補佐役として事件の捜査や事務等に携わる。

検察事務官は、法務省の特別機関である「検察庁」に勤務する国家公務員です。

その職場は、大きく「捜査公判部門」「検務部門」「事務局部門」の3つに分けられます。

検事(検察官)と共に事件の捜査にあたることをはじめ、裁判で確定した懲役刑などの執行手続き、検察庁における総務や会計などの事務業務まで、幅広い仕事に携わります。

基本的には「検事の補佐役」として、物事を指示通りに確実かつ迅速に処理する力が求められます。

また、公務員のなかでも「犯罪のない明るい社会を築く」という目的を持った「公安職」の立場となるため、社会正義に対する熱い想いや正義感、責任感も欠かせません。

検察事務官としてキャリアを積めば、より上位のポジションである「副検事」や「検事」を目指すことも可能です。

仕事内容

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不動産・士業系

マンションや土地など不動産に関する専門的な知識を持ち、不動産の調査や管理などを行う仕事です。 資格を取得して複雑な権利関係や法律を理解したうえで、顧客のニーズや困りごとを解決します。

労働基準監督官

労働者と事業者の間に立ち、双方のトラブル解決や労災に関する予防・調査業務を行う。

労働基準監督官とは、厚生労働省に所属する国家公務員で、労働基準法や労働安全衛生法に基づき労働者と事業者のトラブルの解決、労働災害の予防、労働災害の調査などを行います。

不正をしている事業者を監督、指導したり、立場の弱い労働者の権利を守る仕事をしたりしているため、労働関係における警察のようなイメージを持つとわかりやすいかも知れません。

労働基準監督官になるには、労働基準監督官試験を受け合格しなければなりません。

主な勤務先には、全国の労働局、労働基準監督署になり、数年に一度転勤のある全国型の勤務となります。

給料は法律によって定められており、公務員のため待遇は悪くありません。

受験資格も制限が少ないため、各部学科関係なく大学を卒業すると受験することができます。

日本では近年不景気が続き、労働者と事業主をめぐるトラブルは頻発する傾向にあります。

そのため近年は労働基準監督官が仲裁に乗り出すケースも増えつつあり、労働環境の改善に努める労働基準監督官の仕事は、今後も重要性を増していくと思われます。

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給料・年収

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不動産鑑定士

住宅、店舗、オフィスといった不動産の鑑定評価を行い、その適正価格を決定する。

不動産鑑定士とは、「不動産の鑑定評価(不動産の利用価値・経済価値を把握してそれをお金にしたらいくらになるのかを示すこと)」を専門的に行う人のことです。

不動産の鑑定評価は、国家資格である「不動産鑑定士」の取得者しか行うことができない独占業務です。

数ある不動産系資格の最高峰と位置づけられており、不動産に関する高度な知識をもつ専門家として活躍しています。

不動産鑑定士の国家試験には学歴や年齢制限がありませんが、最終合格率は5%前後の難関試験であり、一般人がいきなり受けて合格できるようなものではありません。

実習を受けて不動産鑑定士となってからは、不動産鑑定事務所などに勤務するか、独立して働く人が多いです。

不動産鑑定士の業務は、国や県が公表する公的な土地の価格のもとになったり、銀行が貸付を行うときの担保評価につながったりし、日本経済を不動産の面から支えています。

仕事内容

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学校・講座

就職・転職

働き方

土地家屋調査士

土地の調査や測量をし、不動産の表示に関する登記の申請手続きを独占的に行う。

土地家屋調査士とは、土地の測量および表示に関する登記の専門家です。

世の中のあらゆる土地や建物は、法律によって、所有者や所有地、面積などのさまざまな情報を、法務局に正しく登録することが義務付けられています。

こうした背景の下、土地家屋調査士はお客さまから依頼を受けると、土地や建物がどこにどのような形状で存在し、何に利用されているかを調査および測量します。

そして登録に必要な書類を作成後、法務局への申請手続きを行います。

このような登記業務や、境界紛争の解決手続きの一つの手段である「筆界特定」に関する代理業務は、土地家屋調査士が独占的に手掛けられるものです。

土地家屋調査士になるには、合格率10%以下の難しい国家試験に合格し、資格を取得する必要があります。

資格を得た人は土地家屋調査士事務所や測量会社などに勤め、数年程度の実務経験を積んで独立するのが一般的なキャリアパスです。

なお、土地家屋調査士は50代以上の資格保有者が全体の約7割を占めているとされ、年齢が高めの人の活躍が目立ちます。

仕事内容

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給料・年収

資格・試験

就職・転職

働き方

宅地建物取引主任者

不動産の取引を行うにあたり、権利関係の調査や内容説明、契約締結などの業務を担当する。

宅建士とは、正式名称を「宅地建物取引士」といい、不動産の取引をするために必要な職業で、国家資格の名称でもあります。

具体的には、不動産の売買や賃貸を継続的に繰り返して取引する場合に必要とされる資格で、「契約書・重要事項説明書への記名・調印」と「取引者に対する重要事項の説明」は、宅建士資格保有者にしかできない業務です。

法律では、宅地建物取引業者の各事務所において、従業員5人につき1人の割合で宅建士を置くことが定められています。

宅建士は、ほかの不動産資格や法律関係の資格と相性がよく、また受験資格に制限がないこともあって非常に人気のある資格です。

不動産業界で活躍したいと考えているのなら、業務の幅を広げるためにも、ぜひキャリアの早い段階で取得を検討したい資格といえます。

そのうえで、さらに専門知識や経験を積み重ねることにより、大きな収入アップにつながる可能性は高まります。

仕事内容

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給料・年収

資格・試験

学校・講座

就職・転職

マンション管理士

マンションの維持・管理に関する専門家として、マンション管理組合のサポートを行う。

マンション管理士とは、マンションの管理に関する専門知識を有し、マンション管理に関連する業務を専門的に手掛ける人のことです。

具体的には、マンション管理組合の運営や大規模修繕等といったマンションの維持・管理に関連する内容に関し、助言や指導等のコンサルティング業務を担当します。

マンション管理士は「マンション管理適正化法」による国家資格で、国家試験合格率は10%を切るほど難易度は高めです。

試験を受けるうえで特別な学歴や実務経験は求められませんが、十分な時間をとって勉強しなければ合格は難しいでしょう。

マンション管理士は、マンションがある限り必要とされる仕事です。

不動産に関連するプラスアルファの知識やスキル、ノウハウを身につけておけば、景気や需要に変動があっても長く活躍しやすいでしょう。

仕事内容

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給料・年収

資格・試験

就職・転職

政治系

日本国民を代表して政治に携わる仕事です。 市民の声を反映させながら、地域や国をよりよくするための法律の制定や予算決定などに取り組みます。 政治家を事務や広報などの面から支える仕事もあります。

政治家

国会議員や地方公共団体の議員・議長などの公職に就き、国民を代表して政治に携わる。

政治家とは、国民を代表して政治に携わっている人のことです。

一般的に、衆・参両議院の国会議員、知事や市長など地方公共団体の議員と議長など公職に就く人々のこといいます。

政治家の主な仕事は、法律を作ること(地方議員は条例)、予算を決定すること、政策決定などです。

国や地方の問題解決のために尽力することが役割であるため、大きなやりがいと責任のある仕事です。

政治家になるためには選挙に出て当選しなくてはなりません。

地方議員の場合、当選確率も国政選挙に比べると高く選挙戦にもお金はあまりかかりませんが、国会議員の場合には、支援者やネットワーク(地盤)、多額の資金、知名度も必要となりハードルも高くなります。

国会議員には十分な給与(歳費)が保障されている分、多忙でありまたその職務も国内だけに留まらず、国際感覚と先見性も求められます。

近年は相次ぐ不祥事などから、政治家に対して不信感を抱く国民が増えており、高い問題解決能力を持ち、真のリーダーシップと熱意を持った政治家の登場が切望されています。

仕事内容

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給料・年収

国会議員

日本国民を代表して法案の提出や審議、法律の制定を行い、より良い社会づくりを目指す。

国会議員の主な仕事は、 「法律をつくること」をはじめ、予算の決議、条約の容認、総理大臣の指名など、国家運営に重要な決定をくだすこと です。

地元選挙区の代表として、地元企業や住民の声を聞き、政府に届けることも国会議員の役割です。

国会議員になるための条件は、日本国民であり、衆議院議員の場合は25歳以上、参議院議員の場合は30歳以上であることで、基本的には誰でも選挙に立候補することができます。

典型的な「国会議員への道」は、まずは、市議会議員などの地方議員、官僚、議員秘書のいずれかの職業に就き、経験を積んでから出馬し、選挙に当選するというものです。

1年間の議員報酬は2000万円前後ですが、これとは別に各種費用などが支給されるため、国会議員一人当たりにかかる年間経費は約7500万円ともいわれます。

かつては地元にどれだけ利益をもたらしたかが評価対象でしたが、近年は国全体を考えた政策立案力、法案提案力がある議員を評価しようという流れが強くなっています。

仕事内容

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給料・年収

県議会議員

都道府県民を代表し、議会に参加して条例の制定や予算決定に関する議決を行う。

県議会議員(県議)の仕事は、条例の制定や予算の決定など県政の重要事項の議決、県の活動の監視、適切な議決や政策立案を行うための調査・研究などです。

北海道は道議会、東京都は都議会、京都と大阪は府議会となります。

県議選を通して選ばれた県民の代表であり、各県議会に提出された議案を審査し、議決することが最も重要な仕事です。

県議の多くは、いきなり政治家になるのではなく、市議や国会議員秘書として政治の手法を身に付けてから県議になっています。

民間や政党の政経塾で政治を学んだり、政党の県議選候補に応募したりしたことをきっかけに県議職に就いた例もあります。

県議の給料は自治体の税収で決まるので、自治体間の差が大きく、県議は政治活動資金や選挙費用に給料を充てるので、生活に余裕がなくなる場合もあるようです。

現在、県議会は充分機能していないという調査結果や無投票当選の増加などから、県議会の変革を求める声が高まっています。

どんなに議会が変わっても、県議に必要な問題解決力に秀でていれば、県議として活躍できることでしょう。

仕事内容

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給料・年収

就職・転職

市議会議員

市民の代表として議会に出席し、議案審議や議決を実行。市民の声を市政に反映させる。

市議会議員(市議)とは、市民の声を市政に取り入れるために活動する人のことです。

議会会期中には、議案や市の行政運営が市民の立場から見て適切かどうかをチェックし、疑問点や問題点などがあれば厳しく追及します。

議会が閉会している時期には、議会の結果を市民に報告し、行政や市民生活の状況について調査をし、次の議会に向けた準備を整えます。

市議会議員は「満25歳以上の日本国民であること」と「3カ月以上、立候補する市内に住んでいること」の条件を満たせば、目指すことが可能です。

最近では、従来のように自治会やPTAなどで長年活躍してきた人ばかりでなく、議員インターンシップや政治塾などで政治を学んだ20代や30代市議も誕生しています。

市議の収入は財源豊かな市では多く、人口の少ない市では少なくなりがちで、暮らしを支えるために他の仕事と兼務する人もいます。

市議の定数は削減傾向にありますが、地方分権が進むなか、市議に求められることは増えており、地域社会を活性化させるための政策立案力のある人材に注目が集まっています。

仕事内容

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給料・年収

議員秘書

国会議員の右腕となり、スケジュール管理や広報活動などあらゆるサポートを行う。

議員秘書とは、国会議員の補佐をする仕事です。

スケジュール管理や資料の調達から、後援会イベントの企画、選挙のサポートや広報活動など、議員の片腕となってあらゆる仕事をサポートします。

「公設秘書」と「私設秘書」があり、公設秘書は国費でまかなわれる公務員という立場で、一人の議員に三名まで認められています。

私設秘書は、私的に雇われる秘書で、人数に制限はありません。

公設秘書は国会での活動に合わせた仕事が多く、私設秘書は後援会活動に関係する仕事が多くなる傾向にあります。

公設秘書の中の「政策担当秘書」だけは資格が必要ですが、それ以外の秘書にはとくに条件はないとされていますが、その多くは親類縁者や後援会関係者などの縁故採用です。

公設秘書は高収入で、初任給でも30万を越えることが多く、勤続年数によりアップし、年収1,000万を越える秘書も少なくありません。

私設秘書は、月収20万前後が多いようです。

就職にあたっては、議員から安心して仕事を任せてもらえるような信頼関係が必要になるため、自分を売り込む努力が求められます。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

政策担当秘書

国の政治を担う国会議員の右腕となり、政策・法案の立案の手助けや質問案の作成をする。

国会議員政策担当秘書は、国の政治を担う多忙な国会議員をサポートする仕事です。

関係省庁や専門官と連携をとり、議員が国会に提出する政策や法案の立案を手助けしたり、法案に対する委員会質疑に向けて議員や党の意向を踏まえた質問案を作成したりします。

この仕事に就くには「国家資格の政策担当秘書試験に合格する」、もしくは「選考採用査定認定を受ける」という2つの方法があります。

身分は国家公務員となるため、経験と勤続年数が上がれば、収入も上がり、年収1000万円以上を得る人もいます。

議員を身近で支える重要な役目を担いますが、担当する議員が選挙で落選した場合などには、秘書も職を失うリスクがあるため、政策秘書としての専門性を磨くとともに、人脈を築いておくことが必要でしょう。

法律関係の仕事にはどんな種類がある?

私たちが暮らす社会では、さまざまな事件や事故、トラブルが起きます。

今回は、法律の専門知識で問題解決のために力を尽くす職業について見てみましょう。

法律関係の仕事は、「法律・士業系」「裁判系」「不動産・士業系」「政治系」の四つに分けることができます。

「法律・士業系」は、弁護士や司法書士、弁理士などの職業のことです。

法のスペシャリストであり、まさに法曹業界の代表格ともいえます。

「裁判系」は、裁判官や検察官として、事件の調査や捜査、裁判執行に関わります。

「不動産・士業系」は、不動産鑑定士や土地家屋調査士として、マンションや土地などの不動産の調査・管理を行います。

この他に、日本国民を代表して政治に関わる「政治系」の仕事もあります。

政治家や国会議員、県議会議員や市議会議員として、法律の制定や予算の決定を行うのです。

どの職業も、法律を通して社会をよくすることを目指して働いています。

法律関係の仕事に就くには?

法律関係の仕事は人の権利や財産に関わることが多く、社会的な影響も非常に大きいのが特徴です。

そのため、法律に携わる仕事は、専門の国家資格を必要とするものが多いです。

たとえば、法律のスペシャリストである「弁護士」になるためには、弁護士資格が必須です。

大学の法学部やロースクールで学び、司法試験に合格し、司法修習を受けたうえでさらに試験に合格すると弁護士資格を取ることができます。

意外と知らない人も多いようですが、「裁判官」や「検察官」も司法試験に合格しなければいけません。

司法試験に合格した優秀な人たちが、能力や適性をもとに、弁護士・裁判官・検察官のそれぞれの道に進むと考えるとよいでしょう。

この他に、法律関係の仕事の中でも資格を必要とするものは「司法書士」「行政書士」「土地家屋調査士」「不動産鑑定士」などがあります。

いずれも国家試験であり、熱心な受験勉強を経てようやく合格できる人が多い難関試験として知られています。

法律関係の仕事の年収はどれくらい?

法律関係の仕事は専門的な知識や資格を必要とするため、高収入になる傾向があります。

厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によれば、「弁護士」の平均年収は40.1歳で729万円であり、民間会社員の平均年収よりも300万円近く高額です。

メディアで活躍するような人気弁護士は、年収1000万円を超えることも難しくないでしょう。

「裁判官」の場合は、判事一年目の年収は480万円〜500万円ほどといわれています。

役職がとともに収入も上がり、裁判所長官にもなると月額報酬は100万円を超えるようになります。

東京高等裁判所長官は140万6,000円、そのほかの高等裁判所長官は130万2,000円と設定されているようです。

「検事」の場合も、年収は最低でも380万円程度で、最も等級が高い検事の年収は1,900万円程度と推定できます。

求められる知識や社会的な責任が大きいぶん、その労力に見合った収入が得られると考えてよいでしょう。

法律関係の仕事にやりがいはある?

法曹業界のやりがいは、法律を通して誰かの人生を助けるためのお手伝いができるということです。

交通事故や騒音問題、傷害事件や殺人事件、離婚に伴う親権争い、遺産の相続トラブル…。

人々の暮らしには、ときとして思わぬトラブルが起きることがあります。

そうしたとき、困り果てた人の話を聞いて寄り添い解決への道を探るのが、法律の専門家です。

絶望に打ちひしがれていた依頼者が、問題解決によって希望を持てるようになったとき、大きな達成感とやりがいを感じることができるでしょう。

正義感が強い人にとっては、天職になるかもしれません。

また、裁判官や検事の場合は、階級によって収入が定められているため、役職と収入が明確に連動しているのも魅力です。

成果を出せば信用が積み重なっていき、キャリアアップと収入アップの両方を叶えることができます。

弁護士や行政書士、司法書士の場合も、独立する人が多いので、目標を持って働きやすいのではないでしょうか。

法律関係の仕事で必要な資格は?

法律関係の仕事は資格を必要とするものが多いのですが、法律の知識が問われる司法試験に合格すれば、多くの職業に就くことができるようになります。

たとえば、「弁護士」「裁判官」「検察官」は、いずれも司法試験への合格が必要な職業です。

さらに「弁理士」や「税理士」「行政書士」「社会保険労務士」になることもできます。

合格のためには大学の法学部やロースクールで学ばなければいけませんし、一度では合格できずに何年もかけてチャレンジする人も少なくありません。

しかし、そのぶん職業の選択肢が大きく広がることが間違いないのです。

法曹業界で働きたいのであれば、まず司法試験への合格を目指すと、将来の選択肢を広げることができます。

また、「司法書士」や「不動産鑑定士」、「土地家屋調査士」なども国家資格を必要とする職業です。

政治家や議員の場合は資格は不要ですが、法律の制定に関わるため、専門の知識が求められます。

よくある質問

  • Q.法律関係の仕事には何がある?

    法律の仕事は、大きく四つに分類することができます。

    「法律・士業系」は、弁護士や司法書士、弁理士などの士業です。

    「裁判系」は、裁判官や検察官として事件の調査・捜査に関わります。

    「不動産・士業系」は、家や土地などの不動産の調査・管理を行います。

    この他に、政治家や議員として働く「政治系」の仕事もあります。

  • Q.法律関係の仕事の年収はどれくらい?

    厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によると、「弁護士」の平均年収は40.1歳で729万円で、一般的な会社員よりも高収入です。

    「裁判官」は、判事一年目だと年収480万円〜500万円ほどで、裁判所長官は年収1000万円を超えます。

    「検事」の年収は最低でも380万円ほどで、最も等級が高いと年収1,900万円ほどになります。

  • Q.法律関係の仕事にはやりがいはある?

    交通事故や騒音問題、傷害事件や殺人事件、離婚に伴う親権争い、遺産の相続トラブル…。

    困り果てた人々に寄り添い解決への道を探るのが、法律の専門家です。

    絶望に打ちひしがれていた依頼者が、問題解決によって希望を持てるようになったとき、大きな達成感とやりがいを感じることができるでしょう。

    正義感が強い人に向いている仕事です。