行政書士のつらいこと・大変なこと・苦労

行政書士のつらいこと・大変なこと

勉強し続けなければならない

行政書士は、取り扱える公的書類の数が1万種類以上あるといわれており、その業務範囲の広さが大きな特徴です。

お客さまからのさまざまな依頼に対応するため、業界事情などの周辺知識も含めて、行政書士はその都度勉強しなければなりません。

近年では、単なる書類作成業務に留まらず、お客さまの抱える課題を解決するコンサルティング業務まで手掛けるケースが増えていますので、より深い知識が求められるようになっています。

さらに、時代の変化に合わせて法律や条例が改正されたり、新たに法律が創設されることも頻繁にありますが、プロの法律家としては、それらに対して常にアンテナを張り巡らせ、情報収集しなければなりません。

実務以外にやるべきことが多い点が、行政書士の大変なことといえるでしょう。

応対する相手の種類と数が多い

さまざまな業務を手掛けるということは、それだけ関わる人の種類と人数が多いということでもあります。

どんな職業であっても、人間関係でつらい思いをするケースはしばしばありますが、行政書士は、業務の特性上その可能性が高くなりやすいといえるかもしれません。

たとえば、お客さまから「相続手続きを進めてほしい」という依頼を受けた場合、財産などを相続する権利を有する親族だけでもかなりの数にのぼり、その一人ひとりから同意を得なければなりません。

また、権利関係を確認するために、地方自治体の役所や法務局など、各種公的機関をまわらなければなりませんが、とくに手続きに不慣れだったりすると、担当者から非協力的な態度を取られることもあります。

仕事を進めるために、弁護士司法書士など、ほかの「士業」の資格保有者の協力を仰がないといけないケースも珍しくありません。

関係者の数が増えれば増えるほど、手間も時間もかかり、苦労することが多くなるでしょう。

行政書士の悩み

行政書士の多くが抱える共通の悩みとして、行政書士資格だけでは十分な収入が得られないということが挙げられます。

行政書士のなかには、年収1000万円以上を稼いでいる人もいますが、そういった高所得者はほんの一握りであり、苦労して資格を取ったものの、食べていくのがやっとという人も少なくありません。

このため、行政書士資格保有者の多くは、司法書士や社会保険労務士などとのダブルライセンスで働いていたり、一般企業のサラリーマンとして働くかたわら、副業として行政書士を営んでいます。

他士業との兼業を強いられたり、本業に追われた結果、よりこなさなければならない業務量や勉強量が増え、行政書士として思い描いていた活躍ができないという人も少なくないようです。

行政書士を辞める理由で多いものは?

行政書士を辞める人のなかで多いのは、独立開業したものの、顧客を掴めずに事業として成功しなかったというケースです。

行政書士に限ったことではありませんが、独立して事業を安定させるためには、専門知識やノウハウだけでなく、営業スキルやマーケティングスキル、経営スキルなど、さまざまな能力が必要になります。

とくに行政書士の場合、業務範囲が広大である一方、案件ごとの単価は低いため、漫然と経営しているだけでは事業として成り立ちにくいという特性があります。

自ら営業活動をかけたり、他士業の資格を獲得したり、他事務所と連携したり、あえてニッチな分野を攻めたりと、なんらかの事業戦略が必要になりますが、誰しもが起業家に向いているわけではありません。

行政書士としては優秀でも、経営者としてのセンスに欠けるという場合、資格を生かせずに辞めていく人も一定数見受けられます。