国会議員の歳費とは

歳費=給料

国会議員の「歳費」とは、いわゆる一般企業の給与のことです。

歳費法という法律により、国会議員の歳費は月額129万4000円と決められています。

歳費法は正式には「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」といいますが、法律は国会議員が作成するものであるため、いわば自分たちで自分の給与を決めていることになります。

1年分の歳費に期末手当(ボーナス)を加えた議員報酬は衆議院議員約1977万円、参議院議員約2031万円となっています。

仮に衆議院議員が4年間勤めた場合、トータルの年収は約8,800万円、衆議院議員が6年間勤めた場合のトータルの年収は約1億3,200万円です。

「第二の給与」

また報酬とは別に、文書通信交通滞在費、立法事務費も支払われます。

文書通信交通滞在費とは、公的文書の発送費や交通費などとして支給される経費で、月額100万円、年間で1,200万円支払われます。

これは非課税で、使い途を報告する義務はありません。

年間1200万円もの金額を非課税、領収書不要で使えるため、議員次第で私的流用できる可能性もあり、「議員の第二の給与」と皮肉交じりに呼ばれています。

一方、立法事務費とは、法の制定のための必要経費として、衆参両議院の各会派に所属議員数に応じて交付される費用を指し、議員一人当たり月65万円、年間にして780万円支払われます。

こちらも文書通信交通滞在費同様、収支の報告義務はないため、万一私的に利用しても分からないわけです。

さらに公務での出張については、旅費や日当が支払われ、公務用JR無料パス、無料航空券も支給されます。

歳費が高い理由

国会議員の歳費が高い理由として、以下のようなものがあります。

1.裕福でない人でも国会議員になれるようにするため

国会議員になるためには、立候補し選挙に出馬するだけでも多くのお金がかかります。

国会議員の歳費が低ければ、自費で政治活動費を賄える一部の人しか国会議員になることができません。

誰でも国会議員になれるようにするには、一定の金額を維持しなくてはならないのです。

2.国会議員の質を維持するため

国会議員は、国民の代表として行政の中核を担う大切な仕事です。

国会議員の歳費が低ければ、国会議員を目指す人が激減し、立候補する人が減ってしまうだけでなく、汚職など金銭に関する問題が多発する恐れがあります。

世間の厳しい目が向けられる

さまざまな理由はあれど、一般的な職業からすると厚遇されている印象があるでしょう。

国会議員の報酬や経費はいずれも税金が財源なので、「ここまで支払う必要があるのか」と厳しい声が少なからず聞かれます。

歳費は、各都道府県で平均所得が異なる一般公務員や民間企業とは異なり、初当選の若手議員でもベテラン議員でも支給額が一律です。

さらにアメリカの議員で年額約1700万円、イギリス下院は約970万円などの諸外国に対して、日本の国会議員は年額約2,200万円(手当てを含めた総額は約4,200万円)と高水準であることから、歳費をはじめ、国会議員の待遇について疑問を感じている国民が多いのが現状です。

とくに近年は一部の議員がJR無料パスや航空券をプライベートで使用した事実が明らかになり、より厳しい目が向けられています。

議員はこうした事実を頭に置いて、費用の使い方に注意しなければならないでしょう。