裁判所事務官の一日・生活スタイル

裁判所事務官の業務スケジュール

裁判所事務官は、裁判所内の部署ごとに分かれてさまざまな仕事をしています。

裁判所での仕事というと、1日中会話もなく淡々と作業をこなしているというイメージがあるかもしれません。

しかし、実際にはいろいろな仕事内容があり、チームを組んで企画を作り上げるようなこともおこなっているのです。

裁判所事務官が配属される職場は、「裁判部門」と「司法行政部門(事務局)」の大きく二つに分かれます。

それぞれの部署ごとで、裁判所事務官が担当する仕事内容には大きな違いがあります。

裁判部門で働く裁判所事務官の1日

まずは「裁判部門」で働く裁判所事務官の1日をご紹介します。

裁判部門は、「裁判所で働いている」という一般的なイメージに近い職場だといえるでしょう。

裁判部門で働く裁判所事務官の1日は、開廷前の法廷のドアを開けることから始まります。

その後、実際に裁判がおこなわれている横でさまざまなサポートをすることもあります。

とくに自分が担当する裁判の開廷前は、当事者の出頭確認や各種手続き・案内などで最も忙しくなるようです。

9:00 出勤
担当する裁判の開廷スケジュールなどを確認します。
10:00 デスクワーク
原告が裁判所に提出する「訴状」の受理・質問対応などをおこないます。また、弁護士や法律事務所と連絡を取り合う業務もあります。
12:00 休憩
昼食を食べて午後からの仕事に備えます。
13:00 裁判準備
和解室の準備、開廷表の提示、入廷前の事件番号の読み上げなどをおこないます。
15:00 デスクワーク
裁判記録を整理したり、訴状などの必要書類の作成・送付をおこないます。
18:00 帰宅
裁判所の多くは5時には閉まりますが、その後残業をしなければならないこともあります。

司法行政部門(事務局)で働く裁判所事務官の1日

続いて「司法行政部門(事務局)」で働く裁判所事務官の1日をご紹介します。

司法行政部門に配属の場合には、その仕事内容は部署ごとで大きく異なります。

たとえば人事課で働く場合であれば、職員の給与事務や研修に関する業務が中心となるでしょう。

総務課で働く場合であれば、物品調達をおこなったり、各種トラブルの発生時に迅速な対応が求められることもあります。

このように、司法行政部門で働く裁判所事務官の場合はデスクワークが中心となり、基本的には一般企業の事務職に近いイメージといえるでしょう。

ただし、法律に関する職業であることから、六法を片手にいろいろな法律や規則について調べながら仕事を進めることも多いようです。

9:00 出勤
留守電やメールチェックなど、関係各所からの連絡に対応します。
10:00 デスクワーク
書類作成やファイリング、来客対応など、一般企業における事務職と同様の仕事内容をおこないます。

仕事はパソコンを用いて、文書作成や表計算、資料作成ソフトなどを駆使して進めていきます。

12:00 休憩
昼食を食べて午後からの仕事に備えます。
13:00 デスクワーク
午前中の作業の続きをおこないます。来客対応も仕事の一つです。

また、「裁判の傍聴券の交付」をおこなったり、裁判所内の見学会の手配をしたりなど、一般の事務職ではおこなわないような仕事が発生する日もあります

17:00 各種確認作業
裁判所事務官という仕事の特性上、間違いが許されない書類も多く取り扱います。そのため、担当者間でのダブルチェックなども大切な仕事です。
18:00 帰宅
確認作業に問題なく終了すれば、仕事は完了です。事務仕事が終わらない日は残業も発生します。

裁判所事務官の勤務時間・休日