【2021年版】市議会議員の給料・年収を調査・給料以外の収入とは?

市議会議員の平均年収・給料の統計データ

市議会議員の平均年収・月収・ボーナス

人口別の統計データ

人口 平均月収 年収換算
50万人以上 70.74万円 1132万円
20万人~30万人 55.24万円 884万円
10万人~20万人 46.26万円 740万円
5万人未満 32.78万円 524万円

出典:全国市議会議長会

全国市議会議長会の取りまとめたデータによると、市議会議員の平均議員報酬は月額41.8万円と発表されています。

市議は、月々の議員報酬に加えて、サラリーマンのボーナスに該当する「期末手当」も支給されます。

期末手当を平均的な水準である月収4か月分とすると、市議の平均年収は約669万円という計算になります。

ただし、市議の議員報酬は自治体の規模、つまり人口に比例するため、実際の収入事情は、上記の通りかなりの差が生じています。

もっとも髙い京都市の市議が月収100万円近い一方、その5分の1、月収20万円ほどの市議もいますので、同じ市議でも収入事情はばらばらといえるでしょう。

市議会議員の手取りの平均月収・年収・ボーナス

市議の年収の全国平均を基にして額面金額を計算すると、月収は41.8万円、ボーナスは167.2万円となります。

そこから、国民年金保険料約1.7万円、国民健康保険料約6.3万円、源泉所得税が1.1万円引かれて、月の手取り金額は32.7万円です。

同じようにボーナスについて計算すると、手取り金額は約129万円となります。

ボーナスはまだしも、月の手取りに関しては、そこまで髙い水準とはいえません。

一般的な会社員であれば、社会保険料などは企業と折半になりますが、市議は全額自己負担となりますので、手取りが減る大きな要因となっています。

市議会議員の初任給はどれくらい?

市議会議員の給料は、基本的に就任当初からずっと変わらないため、上記の数字がそのまま初任給の金額です。

議長や副議長といった要職につけば、職務負担を考慮して約2割ほど議員報酬が増えますが、サラリーマンのような年次昇給はありません。

むしろ、近年は財政状況が悪化している自治体が多いこともあって、議員報酬は年々削減されていく傾向にあります。

一般的な仕事とは真逆で、初任給が1番高くて、それから徐々に給料が右肩下がりに減っていくという可能性もあるかもしれません。

市議会議員の福利厚生の特徴は?

市議会議員の福利厚生は、ほとんどないといえます。

市議に限った話ではなく、政治家は「個人事業主」という色合いが強く、組織からなんらかの恩恵を受けられる対象ではありません。

厚生年金にも加入できませんし、労災保険も適用されません。

選挙で負けるなどして辞職する際も、退職金は一切支給されませんし、失業手当ももらえません。

2011年までは退職年金制度がありましたが、市民からの厳しい声を受けて廃止されました。

さまざまなことに対する「備え」を自分でしなければならないのは、市議の大変なところのひとつといえるでしょう。

市議会議員の給料・年収の特徴

実際に使えるお金はかなり少ない

市議会議員の収入事情の最大の特徴は、額面金額に対して、実際に自由に使えるお金がかなり少ないということです。

市議として活動するためには、議員事務所の家賃、水道光熱費、通信費、スタッフの人件費など、さまざまなお金がかかります。

市議は、税金などを差し引かれて手元に残ったお金から、これらの費用を支払わなければなりません。

そのうえ、4年に1度は必ず市議会議員選挙があり、選挙戦を戦うための資金も貯めておかなくてはなりません。

自身の将来のことを考えると、万一に備えて、退職金代わりとなるぶんのお金や老後の資金も貯めておきたいところです。

そうやって考えていくと、いくら額面の議員報酬が多くても、好きに使えるお金はごくわずかです。

給料とは別に「政務活動費」が支給される

市議には、議員報酬とは別に、議会・会派のための調査研究、移動、会議、広報などに使用できる「政務活動費」が支給されます。

これによって、市議は議員活動にかかる費用の一部を公費で賄うことができます。

ただし、使途は厳密に限られているうえ、市の財政状況悪化によって、議員報酬と同様削減される方向にあります。

自治体によっては月1万円~2万円というところもあり、市議として一生懸命活動しようと思うと、まったく足りないという声も聞かれます。

不足分は、自身の懐から出すしかありませんので、市議の生計はますます厳しくなります。

兼業による収入を得ている人が多い

ここまで見てきたとおり、市議会議員は決して金銭的に余裕のある職業ではありません。

とくに小さな自治体の場合、市議の収支はカツカツになりがちで、議員報酬だけでは生活できないというケースも散見されます。

それにもかかわらず、「市議=裕福」というようなイメージが根強くあるのは、市議の多くが兼業で働いており、ダブルの収入源をもっているからです。

公務員は副業禁止ですが、市議は例外的に兼業が許可されており、全国市議会議長会の統計によれば、市議の兼業比率はおよそ50%ほどです。

具体的な兼業の内容としては、農業、林業、薬局などの小売業、建設業、司法書士、行政書士、土地家屋調査士など、バラエティに富んでいます。

これから市議を目指す人については、どんな兼業をして生活設計を立てていくかということについても、考えておいたほうがよいかもしれません。

市議会議員が収入を上げるためには?

市議会議員の議員報酬は条例によってあらかじめ決まっており、自分の努力ではどうすることもできません。

したがって、市議が収入を上げる方法としては、3つほどしかありません。

ひとつめは、再選を重ねてベテラン市議となり、議長や副議長などの役職者になることです。

平の議員報酬と議長報酬ではおよそ2割ほどの差がありますので、年収にして100万円単位のアップが期待できます。

ふたつめは、政令指定都市など、できる限り大きな自治体の市議になることです。

都道府県をまたいで別の市議になるのはハードルが髙いとしても、同じ県内の地方都市から県庁所在地に移動するのは十分に考えられるプランです。

最後のみっつめは、兼業の仕事を、より割のいいものに変えることです。

ただ、兼業のほうに注力しすぎるのは、市議としては本末転倒ですので、バランス感覚が重要になるでしょう。