行政書士になるには

行政書士になるには

行政書士として働くためには、まず国家資格を取得することが必要です。

資格を得る方法としては、行政書士試験を受験して合格することが最も一般的ですが、ほかにもいくつかの道があります。

公務員試験を受けて、国家公務員または地方公務員になり、官庁や役所などで通算17年~20年以上行政事務に携わると、十分に行政に精通しているとみなされ、無試験で行政書士資格を取得できます。

また、弁護士・弁理士・公認会計士・税理士のいずれかの国家資格を取得すると、同時に行政書士資格も得ることができます。

資格を取得した後は、各都道府県を通じて「日本行政書士会連合会」に登録することで、行政書士として業務を請け負うことが可能になります。

行政書士の資格・難易度

行政書士試験の難易度は、司法試験や、同じ法律系国家資格である税理士試験や司法書士試験ほどではありません。

ただ、それでも近年の合格率は6%~16%前後で推移しており、受験者の大半が不合格となる難関であることに変わりはなく、突破するためにはしっかりとした対策が必要です。

合格までの目安となる勉強時間は500時間~800時間といわれており、半年から1年ほどかけて準備するケースが一般的です。

行政書士になるための学校の種類

行政書士試験に学歴などの受験資格はなく、誰でも試験を受けることができますので、行政書士になるために必ず通わないといけない学校があるわけではありません。

しかし、試験では憲法、民法、商法といった六法に加えて、行政法などの幅広い分野から法律問題が出題されますので、これから進路を決めるという人は、大学の法学部に進学することが望ましいでしょう。

ただ、現役の行政書士をみても、法学部出身者が多いのは事実ですが、法学部に通うことは必須ではなく、大卒者に限らず、さまざまな経歴をもった人が行政書士として活躍しています。

行政書士は人気資格ですので、民間の資格学校や予備校では、数多くの専門対策講座が開かれています。

それらに通学したり、あるいは通信教育を使って自宅で学習することで、行政書士になることも十分に可能です。

行政書士に向いている人

行政書士は、手掛ける業務範囲が非常に広いことが特徴であり、取り扱える書類は1万種類を超えるといわれています。

業種・業界を問わず、さまざまな案件を手掛けことになりますので、知的好奇心が強く、いろいろな知識を吸収できる人が行政書士に向いているでしょう。

また、実際の業務においては、相手の話にしっかりと耳を傾け、意向を正確に理解するとともに、法律などの難しい内容をわかりやすく説明することが求められます。

「聞く力」「伝える力」の両面に優れた、コミュニケーション能力の高い人は、行政書士として成功しやすいでしょう。

行政書士のキャリアプラン・キャリアパス

行政書士のキャリアプランとしては、組織に勤めるケースと、独立開業するケースの2パターンに大別することができます。

行政書士の勤務先は、行政書士事務所をはじめ、建設会社や不動産会社、その他一般企業の法務部や総務部といった選択肢があります。

行政書士事務所以外では、資格を生かす機会はそれほど多くないかもしれませんが、資格を保有していることが自身の法律知識を証明することにつながり、キャリア形成において有利になりやすいでしょう。

独立開業する場合、行政書士事務所などに勤めてある程度の実務経験を積んでから開業する人もいれば、資格取得後すぐに開業する人もいます。

行政書士事務所は小規模なところが多く、求人数が少ないために、実務未経験でも開業せざるを得ないというケースもあるようです。

独立した後は、相続関係や外国人関係など、自身の得意分野を伸ばしていくキャリアや、司法書士などほかの士業資格を取得し、ダブルライセンスで働くキャリアが考えられます。

とくに近年は、競争環境の悪化などもあって行政書士資格単体で十分な収入を得ることが難しくなっているため、ダブルライセンス、トリプルライセンスの重要性が増しています。

なお、行政書士資格を未取得の人については、「行政書士補助者」として事務所に勤め、働きながら試験合格を目指すというキャリアプランも考えられます。

行政書士を目指せる年齢は?

行政書士試験に学歴や年齢制限などの条件はなく、誰でも受験することができます。

実際の合格者をみても、下は10代から上は70代まで、非常に幅広い年齢層の人が行政書士となっています。

また、サラリーマンなどとは異なり、定年退職もありませんので、意欲さえあれば何歳まででも行政書士として働くことが可能です。

個人の都合や家庭の事情に合わせて、いつの時点からでも目指すことができ、また生涯にわたって長く仕事を続けられる点は、行政書士ならではの大きな魅力といえるでしょう。

行政書士は高卒から目指せる?

行政書士のなかには、大学の法学部などで法律を学ばず、高卒で試験に合格した人も大勢います。

試験の難易度も、司法書士や税理士といったほかの法律系国家資格ほどではありませんので、学歴によるハンデはそこまで大きくないでしょう。

ただし、資格取得には人一倍努力することが必要であり、また行政書士として働きだしてからも、法律の素養がない分をカバーするべく、継続的に自己研鑽に励まなくてはならないでしょう。

また、行政書士業務自体に学歴はほとんど関係ありませんが、行政書士事務所などに就職する場合には、高卒という学歴が不利に働くケースもあるかもしれません。

行政書士は女性でもなれる?

行政書士はデスクワークが主体であり、業務に男女間の有利・不利はまったくありません。

女性の行政書士も多数活躍しており、なかには事務スタッフまで含めて全員女性という行政書士事務所もあります。

また、夫婦間の問題や、離婚に関する相談などを手掛ける際には、女性同士のほうが本音で話しやすかったりと、女性であるということが業務にプラスに働くケースも多いでしょう。

ほかの業界と同じように、政府主導の「働き方改革」が進むにつれて、より女性行政書士の活躍の場は増えていく見通しです。

行政書士試験は、独学でも合格は可能ですが、行政書士の資格試験のスクールや通信教育を利用する人も多くいます。

一度検討してみるのもよいでしょう。