国会議員は辞めさせる=リコールできない? 罷免(ひめん)・除名の違いとは?

リコールは、国や地方公共団体の公職に就いている人を、任期満了前に国民または住民の意思によって罷免する制度のことをいいます。

最高裁判所裁判官の国民審査、地方公共団体の長・議員などの解職請求などがリコールにあたります。

一方、国会議員に対しては少数派を排除してしまうことに繋がりかねないという理由からリコールできないことになっています。

ここでは国会議員におけるリコールや罷免・除名について解説していきます。

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国会議員はリコールできない

リコールとは

リコールは、国や地方公共団体の公職に就いている人を、任期満了前に国民または住民の意思によって罷免する制度です。

具体的なものとしては、最高裁判所裁判官の国民審査地方公共団体の長・議員などの解職請求などがあります。

国会議員がリコールされない理由

国会議員には、こうしたリコールは適用されず、衆議院議員なら4年、参議院議員の場合最長で6年は身分が保証されていると言えます。

国会議員にリコールがない理由として、少数派議員を排除してしまう可能性につながることがあげられます。

たとえば政権をもつ党派を厳しく批判した場合、政権の支持者が特定の議員をリコールして失職させることができますし、実際にリコールしなかったとしても、その可能性を示唆するだけで大きな圧力となってしまいます。

また、国会議員を国民投票でリコールすると、多数意見しか通らなくなるという危険性もあります。

国会議員を簡単にリコールできてしまうと、世論によって少数意見が押しつぶされる可能性もあるのです。

憲法上の規定

憲法51条では「両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。」とあり、憲法43条には「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」とされています。

特定の有権者によるリコールを認めることは、現在のところ憲法違反となってしまうのです。

国会議員の罷免

罷免(ひめん)とは、公務員の職を強制的に剥奪されることです。

罷免はただの離職と異なり、 役職だけでなく職業そのものも辞めさせるという意味があります。

一方、自らの意思により職を辞すのが「辞職」または「辞任」です。

罷免は、国民が国会議員に対して使用できますが、一般的には罷免ではなく「除名」という言葉が使用されます。

また内閣総理大臣が国務大臣に対して「解職を要求すること」を、「罷免権を行使する」ということもあります。

国会議員の除名

除名とは、国会議員に対する懲罰の一種として規定されています。

意に反して地位を失わせる処分で、団体の規則に違反した場合、それに対する制裁として行われ、基本的に地位の復権は認められていません。

議員に対する懲罰は

  • 「戒告」
  • 「陳謝」
  • 「30日未満の登院停止」
  • 「除名」

の4つがあり、議員に何かしらの問題が起きた場合はまず懲罰委員会で審査され、その後本会議で議決されます。

議決には「戒告」「陳謝」「30日未満の登院停止」は出席議員の過半数の賛成、「除名」には、出席議員の3分の2以上の賛成が必要となります。

国会議員の場合は、除名処分が下されると議員の身分を失ってしまいます。

ただし除名処分者が処分後の選挙に立候補し、再度当選した場合には改めて議員となることができ、両議院は、除名された議員が再び当選した場合にはそれを拒むことができません。

国会議員のリコールについてのまとめ

世論によって少数意見が押しつぶされる可能性があることから、国会議員はリコールできないことになっています。

国会議員が団体の規則に違反した場合は、懲罰委員会で審査後、本会議で議決され、「戒告」「陳謝」「30日未満の登院停止」「除名」のいずれかが与えらます。