家庭裁判所調査官のつらいこと・大変なこと・苦労

家庭裁判所調査官のつらいこと・大変なこと

人生に影響を与える責任の重さ

家庭裁判所調査官は、裁判官が審判する上で重視する調査報告書を作成する仕事です。

問題をかかえる家族や少年の人生に非常に重要な影響を与えるため、その責任を大変重く感じる人もいます。

自分の行った調査報告の内容によっては、どのように力をつくしたとしても、思い通りに進められずに壁にぶつかることもあるかもしれません。

たとえば家庭内の紛争が解決につながらなかったり、少年を更生に導けないこともあります。

話を聞き理解する難しさ

家庭裁判所調査官は、家事事件や少年事件に関する原因や背景について調査を行う仕事です。

当事者やその家族などさまざまな人と面接し、話を聞きますが、初対面の人から本音を引き出したり、真意を理解することは難しく苦労します。

たとえば非行を犯した少年と面接を行い、直接的に「どうして事件を犯してしまったのか」と聞いても、少年の中には固く心を閉ざしている子どももいます。

また少年の反抗的な態度や、まったく反省をしてくれないなど、悩んでしまうこともあるでしょう。

自身の経験や高い人間性が求められることから、力不足で悩むことも多い仕事かもしれません。

家庭裁判所調査官は、そのような場合でも少年の立ち直りを信じて、ときにはボランティアに一緒に参加するなどの活動を通して、根気強く少年の本当の気持ちに寄り添っていく必要があります。

避けられない転勤

家庭裁判所調査官は、全国にある家庭裁判所が主な勤務地です。

裁判所は男女ともに長く安定して働くことができるよう、休暇制度が充実していたり、ワークライフバランスを重視する職場風土があるため、一般的な民間企業より恵まれている部分も多くあります。

一方で職務上、また昇進のための異動や転勤が避けられない職業でもあるのです。

独身で身軽な場合はいいですが、家族ができ、子育てや介護といった状況になった際には、転居は難しいというケースもあるでしょう。

そうした場合に家族の協力や理解を得ながら仕事を続けられるよう、日頃から話し合いを持つことも必要となります。

家庭裁判所調査官の悩み

家庭裁判所調査官の悩みは、いろいろな人と面接して悩みに深く入りこむことで、自分自身にもストレスを感じてしまうことです。

少年の成長などを感じられた際には、大きなやりがいとなりますが、逆に怒りや悲しみといった負の感情に触れるうちに、自分自身も感情が引っ張られてしまうこともあります。

相手も人間であるため教科書通りの答えは出てきませんし、「どんな言葉をかけたらよいのだろう」「最善の方法は何か」と悩んでしまうことも多いのです。

また当事者同士の意見が食いちがうときには、当事者の気持ちに寄り添いながらも、それぞれの意見にかたよらずに裁判所の公平の立場で話をしなければいけません。

温かい気持ちを持ちながら、法律で対処できる冷静な判断をするバランスを保つ感覚が必要になるため、ベテランの家庭裁判所調査官でも苦労する人もいます。

家庭裁判所調査官を辞める理由で多いものは?

家庭裁判所調査官を辞める理由で多いものは、全国転勤があることです。

ワークライフバランスがすすめられているため介護休暇や産前・産後休暇などが取得しやすい職場環境ではありますが、家族の理解や協力がないと、そのまま続けるのが難しい場合もあります。

またどうしても転勤することができない場合、異動面談の際に、上司にプライベートなことを話さなければいけないことを不満に感じている人もいるようです。

しかし家庭裁判所調査官は全国転勤であることを理解した上で採用されていることが前提で、出世のために転勤が必要な場合もあるため、転勤は避けられません。

そのため多くの人が、家族の協力や理解を得ながら仕事を続けられるような環境を作っています。