【2023年版】家庭裁判所調査官の年収はいくら? 給料についてくわしく解説

家庭裁判所調査官の平均年収・給料の統計データ

家庭裁判所調査官の平均年収・月収・ボーナス

2018年の人事院の国家公務員給与等実態調査によると、家庭裁判所調査官に適用される「行政職俸給表(一)」の国家公務員の平均給与額は以下のとおりです。

職業・出典 平均年収 年収詳細
行政職俸給表(ー)
(人事院)
- 院卒月給 31.4万円
大卒月給 40.3万円

参考:人事院 平成30年国家公務員等給与実態調査の結果
データを見ると院卒者の平均月収が31.4万円、大卒の平均月収が40.3万円と、一般的なサラリーマンに比べて高額であることがわかります。

家庭裁判所調査官のボーナスは、期末・勤勉手当として月額の約4.5ヶ月分が支給されるので、単純に16.5ヶ月分の年収を算出すると院卒は518円程度、大卒は665万円程度です。

ちなみに院卒の方が平均月収が低いのは、52歳以上のデータがないためで、年齢別平均給与額を見ると院卒者区分の方が高給となっています。

年齢 院卒平均給与 大学卒平均給与
24歳以上28歳未満 月額 28.2万円 月額 23.9万円
32歳以上36歳未満 月額 38.7万円 月額 34.1万円
40歳以上44歳未満 月額 52万円 月額 42万円
52歳以上56歳未満 - 月額 52.7万円

参考:人事院 行政職俸給表(一)の年齢階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均給与月額

同年代で比べると、院卒者の平均月収の方が高く、40代になると月額10万円ほどの開きが出てくるのが特徴です。

月額42万円〜52万円の場合、年収は693万円〜858万円となっています。

家庭裁判所調査官の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

上記のデータをもとに家庭裁判所調査官の手取りを算出すると、院卒者の平均月収は約25.1万円、ボーナスは4.5ヶ月分で113万円程度、年収は414万円程度です。

大卒者の場合は、平均月収が32.2万円程度、ボーナスは145万円程度、平均年収は513万円程度となります。

現在の日本の平均年収と比べると、同程度もしくは若干高い収入です。

参考:国税庁 平成30年分民間給与実態統計調査結果について

家庭裁判所調査官の初任給はどれくらい?

家庭裁判所調査官の初任給は、2020年4月1日現在で東京都特別区内に勤務する場合、以下の額が支給されます。

・総合職試験(院卒者区分)255,600円(行政職俸給表(一)2級11号俸)
・総合職試験(大卒程度区分)224,040円(行政職俸給表(一)2級1号俸)

家庭裁判所調査官の給与に適用される「行政職俸給表(一)」は、職務内容の難易度によって1級〜10級が設定されていますが、初任給が適用されるのは2級です。

院卒者区分は、一般的な初任給よりも若干高めの水準となっています。

参考:人事院 国家公務員総合職採用試験(院卒者試験・大卒程度試験)受験案内

家庭裁判所調査官の福利厚生の特徴は?

家庭裁判所調査官は、福利厚生が充実しているのが特徴です。

超過勤務手当などはもちろん、住居手当は最高28,000円、扶養手当は配偶者月額6,500円なども支給されます。

有給休暇のほかに結婚休暇5日、産前産後休暇、ボランティア休暇、病気休暇、介護休暇などもあり、とくに育児休業については一般的な企業よりも手厚くなっているのが魅力です。

そのほか、裁判所共済組合や国家公務員共済組合連合会が運営する各種の福祉事業を利用することができるため、宿泊施設や医療機関を優待利用することもできます。

家庭裁判所調査官の給料・年収の特徴

国家公務員と同じ制度が適用

家庭裁判所調査官は、人事院が実施している国家公務員採用試験ではなく、独立した「裁判所職員採用総合職試験(家庭裁判所調査官補)」を受験する特別職です。

しかし給与については国家公務員採用総合職試験の採用者と同じように、人事院規則の定められた俸給表にしたがって支払われます。

裁判所は成績主義・能力主義

裁判所では、成績主義・能力主義による人事管理が徹底されていて、勤務成績次第で昇進できるることが特徴です。

専門職として多くの経験をつみ、キャリアを築くことで相応の収入アップも期待できます。

長く安定してキャリアを築ける

不況が続いたとしても、家庭裁判所調査官は国家公務員として安定して長く働くことが可能です。

年齢やキャリアに応じて平均給与も大幅に上がるので、やりがいを持って働くことができるでしょう。

家庭裁判所調査官の勤務先別の給料・年収

家庭裁判所調査官は全国の家庭裁判所の欠員状況や成績などを考慮して配属となり、定期的な転勤がありますが、勤務地による給料・年収の差はありません。

基本的に年功序列となっているので、長く働いてキャリアを積むほど高い年収が見込めます。

家庭裁判所調査官が収入を上げるためには?

家庭裁判所調査官が収入を上げるには、長く続けてキャリアを積むことが大切です。

年功序列制度ともいえるので、年齢を重ねるほど収入アップが見込めます。

ただし、人事院の調査でもっとも収入がもらえる56歳以上60歳未満の平均給与月額は53.3万円です。

ボーナス4.5ヶ月分を加味して年収を算出すると平均年収は880万円程度になることから、年収1,000万円以上は難しいと考えておくとよいでしょう。