【2021年版】検察事務官の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「検察事務官」とは

検察庁に勤務し、検事(検察官)の補佐役として事件の捜査や事務等に携わる。

検察事務官は、法務省の特別機関である「検察庁」に勤務する国家公務員です。

その職場は、大きく「捜査公判部門」「検務部門」「事務局部門」の3つに分けられます。

検事(検察官)と共に事件の捜査にあたることをはじめ、裁判で確定した懲役刑などの執行手続き、検察庁における総務や会計などの事務業務まで、幅広い仕事に携わります。

基本的には「検事の補佐役」として、物事を指示通りに確実かつ迅速に処理する力が求められます。

また、公務員のなかでも「犯罪のない明るい社会を築く」という目的を持った「公安職」の立場となるため、社会正義に対する熱い想いや正義感、責任感も欠かせません。

検察事務官としてキャリアを積めば、より上位のポジションである「副検事」や「検事」を目指すことも可能です。

「検察事務官」の仕事紹介

検察事務官の仕事内容

検事の補佐役として事件の捜査や取り調べなどの業務を担う

検察事務官の身分は、検察庁に勤務する国家公務員で、基本的に検事(検察官)の補佐役としての役割を担います。

検事とは「検察官」の役職の一つで、担当する事件の被疑者を起訴するかしないか判断する権限をもち、裁判所で被告人への処罰を求めます。

検察事務官は、このような役割を担う検事を補佐する立場で、具体的には以下のような業務を担当します。

・検事と連携して事件の捜査、取り調べにあたる
・裁判で確定した懲役刑などの執行手続きを行う
・総務や会計などの事務業務を行う

検察事務官は、大きく分けると「捜査公判部門」「検務部門」「事務局部門」のいずれかに配属され、各部門で上記のような業務を担当します。

検察事務官の役割

検察事務官は、犯罪のない明るい社会を築くため、社会正義を追求する仕事です。

検事の捜査や取り調べを補佐したり、検察官が裁判に集中できるように事務手続きを担ったりすることで、事件の真相を突き止め、正しい裁判ができるように動きます。

国家公務員のなかでも「公安職」の身分となり、強い倫理観や正義感、責任感などが求められます。

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検察事務官になるには

国家公務員採用一般職試験を受ける

検察事務官になるためには、人事院が行う「国家公務員採用一般職試験」の「大卒程度試験(行政)」もしくは「高卒者試験(事務)」を受験して合格する必要があります。

それぞれの試験で、受験資格が異なります。

<大卒程度試験>
・卒業後30歳未満
・在学中の人は3月までに大学を卒業見込みの人

<高卒者試験>
・高等学校または中等教育学校を卒業後2年を経過しない人
・在学中の人は3月までに高等学校または中等教育学校を卒業見込みの人

また、どちらの試験も人事院が上記と同等の資格があると判断した人は受験可能です。

試験では官庁訪問も実施される

最近では検察事務官の人気が高まっており、採用倍率は毎年5倍程度を推移しています。

決して簡単な試験とはいえず、十分な対策が必須です。

また、試験合格者のうち、各検察庁で実施される「官庁訪問(面接)」をパスした人だけが、検察事務官として採用されます。

他の国家公務員も同様ですが、学力的には問題なくても、面接で人柄などがふさわしくないと判断されてしまえば内定は得られません。

官庁訪問の準備もきちんとしておきましょう。

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検察事務官の学校・学費

さまざまな学校から検察事務官を目指せる

検察事務官になるための国家公務員一般職試験は、大学もしくは高校または中等教育学校に進学し、卒業を目指せば受験可能です。

それ以外の学歴要件や学部・学科等の規定はないため、比較的多くの人が挑戦できる試験といえるでしょう。

難易度が高めの試験ということもあり、きちんと勉強をしていないと合格は難しいです。

大卒程度試験(行政)では法学や経済学の分野からの出題が多いこともあり、法学部もしくは経済学部で学べば多少有利になるでしょう。

また、しっかりと対策をしたい場合には、大学などと並行して公務員試験対策コースのあるスクールに通ったり、通信講座を活用したりしながら勉強している人もいます。

費用は受講する講座によりますが、10万円~50万円ほど必要になるものが多いです。

検察事務官の資格・試験の難易度

面接試験もあり、採用倍率は5倍程度

検察事務官として働くには、国家公務員採用一般職試験を受験し、検察庁に採用される必要があります。

検察事務官を目指す人が受ける国家公務員採用一般職試験は「大卒程度試験(行政)」と「高卒者試験(事務)」があり、それぞれ難易度や受験資格が異なります。

採用倍率は例年5倍程度で、ある程度きちんと試験対策をしてきた人が多く受験する試験であることを考えると、決して易しいとはいえません。

また、この試験では筆記試験に合格しても、さらに「官庁訪問」という検察庁の面接試験までパスしなければ採用にはいたりません。

基礎的な学力とあわせて、検察事務官にふさわしい人物像であるかどうかが重視されるため、その点も意識して試験対策をしておく必要があります。

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検察事務官の給料・年収

行政職の職員よりも高めの給与水準

検察事務官の給与は、採用時には国家公務員の「行政職(一)」の俸給表が適用されます。

大卒程度試験で採用された人の初任給は、高卒程度試験で採用された人よりも3万円ほど高めです。

なお、検察事務官は職務の特殊性が考慮され、一定の勤務経験(1年〜5年程度)を経たのちは、行政職よりも12%給与水準が高い「公安職(二)」の俸給表が適用となります。

平成31年国家公務員給与等実態調査をもとにすると、ボーナスを加えて平均年収は640万円ほどと推定できます。

社会正義を追求する専門的な職種であることから、民間企業の平均年収と比較すると、やや高めの収入が望めるといえるでしょう。

キャリアアップするとさらに収入は上がる

検察事務官の職場は、他の国家公務員と同様に、期末・勤勉手当、通勤手当、住居手当、扶養手当等の諸手当が整っています。

その他の福利厚生も充実しており、待遇面では安定しているといえるでしょう。

また、検察事務官は実績と経験を積み、等級を上げていくことで収入がアップします。

たとえば検察事務官の二級を3年経験し、内部試験に合格すれば検察官のポストの一つである「副検事」になれます。

副検事の俸給表は、検察事務官よりも高めの水準で設定されているため、さらに高い収入が得られます。

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検察事務官の現状と将来性・今後の見通し

社会正義のために力を尽くせる意欲的な人材が求められる

ここ数年、検察事務官の人気はますます高まっています。

司法試験に合格せずとも、検察事務官から内部昇任制度で副検事や検事になる道があるため、その点に魅力を感じて目指す人も増えているようです。

さまざまな社会問題が次々に出てくるなか、この先も犯罪がなくなったり激減したりすることは考えにくく、検察事務官の仕事が減ることはないでしょう。

採用人数が大幅に増えることも考えにくいですが、安定した需要がある仕事といえ、意欲さえあれば国家公務員として長く働き続けることができます。

社会正義のために力を尽くせる、正義感と責任感の強い人材が求められています。

キャリアを重ねれば副検事や検事を目指せるほか、他省庁や出先機関に出向して幅広い職務経験を積めるチャンスも掴めます。

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検察事務官の就職先・活躍の場

日本各地の検察庁を中心に配属される

検察事務官のおもな活躍の場は、下記の通りです。

・国の主要な市・町に438庁設置されている「区検察庁」・全国50カ所に設置されている「地方検察庁」
・全国8カ所に設置されている「高等検察庁」
・検察庁のトップとなる「最高検察庁」

このいずれかに配属されます。

それぞれの検察庁は「捜査公判部門」「検務部門」「事務局部門」に分かれており、担当する職務も明確に定められています。

また、検察事務官には異動もあります。

採用後は1~2年ほどで別の部門に異動し、その後はおよそ2~3年スパンで他の検察庁へ異動することも多いです。

他の国家公務員も同じですが、全国規模での転勤があるのは検察事務官の宿命です。

検察事務官の1日

配属部門によって1日の流れは異なる

検察事務官は、大きく分けて「捜査公判部門」「検務部門」「事務局部門」のいずれかに配属されます。

各部門で役割が異なるため、1日の流れも変わってきます。

ここでは、捜査公判部門に所属し、検察官と共に捜査や公判業務を担当する検察事務官のある1日を紹介します。

8:30 出勤
9:00 被疑者取り調べ・参考人事情調取
10:00 被疑者取り調べ
12:00 昼休み
13:00 公判準備
13:30 関係者対応
15:00 関係機関と調整・書類作成
17:00 翌日の準備
17:15 退庁

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検察事務官のやりがい、楽しさ

社会正義の追求という明確な使命がある

検察事務官が働く検察庁には、「社会正義の追求」という明確な使命があります。

その使命は決してブレることがありません。

社会の秩序を維持し明るい社会を保つために、事件の最前線に立って真相解明のために働けることにやりがいを感じている人が多いです。

また、検察事務官は検察官を補佐する役割を担い、ときには警察官などとの連携も必要です。

たとえ目立たないところでも、自分の役割をまっとうし、人をサポートしながら働くことに充実感を覚える人もいます。

検察事務官は、業務で得た情報を簡単に口外することはできませんが、一般には知られることのない事件にも関われますし、その解決のために働けることも魅力のひとつといえます。

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検察事務官のつらいこと、大変なこと

間違いやミスが許されない責任の重い仕事

検察事務官の仕事内容は、ときに人の人生を大きく左右することもあります。

検察官のサポートがおもな役割といえども、検察事務官にも大きな権限が与えられており、使命感や責任感をもって職務をまっとうしなくてはなりません。

もし仕事でミスや間違えを犯してしまえば、一人の人生を大きく変えてしまうことにもなりかねません。

また、検察事務官は国家公務員のなかでも「公安職」という立場であるため、社会に対して模範的な行動が求められます。

たとえプライベートであっても、社会倫理から外れるような軽はずみな行動は厳しく追及されることになります。

一般的な仕事とは異なる厳しさもあるなかで、自身を律していかなくてはならないのは大変な一面といえるでしょう。

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検察事務官に向いている人・適性

正義感があり、社会秩序のために働きたい人

検察事務官をはじめとする検察庁の職員は、「社会の秩序を維持し明るい社会を保つ」という使命のもとに行動します。

とくに検察事務官は、事件に対して真相解明のために深く関わっていく機会が多く、一般の人とは異なる、日常に潜む「闇」のような面も見るかもしれません。

それでも、社会正義のために職務をまっとうできる、正義感や責任感の強い人に適した仕事です。

国家公務員という立場もありますし、捜査や取り調べの際には私情をはさまずルールに沿って正しく行動しなくてはなりませんから、実直でまじめなタイプの人に向いているといえます。

その一方、検察事務官は異動が多く、さまざまな職場で幅広い業務に携わるため、その場の状況に合わせて柔軟に動けることも重要です。

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検察事務官志望動機・目指すきっかけ

社会正義に関わる国家公務員としての魅力を感じて

検察官や検察事務官は、映画やドラマ、小説などで登場することも多い職業です。

そのため、一般の人でも比較的身近に感じられ、それがきっかけで目指す人は意外と多いようです。

加えて、国家公務員という安定した身分、社会的な評価の高さなどに魅力を感じたという人も少なくありません。

公務員にも多様な仕事がありますが、検察庁の使命である「社会秩序を守ること」に共感し、自身もその一員として活躍したいという強いを抱き、検察事務官を目指す人が多いようです。

志望動機は、採用試験の官庁訪問などでも深く問われるため、しっかりと思いをまとめておくことが大切です。

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検察事務官の雇用形態・働き方

国家公務員の正規職員として働く

検察事務官として採用される人の身分は、検察庁に所属する国家公務員です。

厳しい採用試験に合格し、検察庁から採用された人のみが検察事務官として働けます。

国家公務員という身分もあり、雇用状況は安定しているといえるでしょう。

近年は、民間の不況の影響もあって人員費削減などの議論も活発になっていますが、それでも民間のような大規模なリストラなどはありません。

なお、検察事務官は女性も多く活躍しています。

検察庁でもワークライフバランスを重視した職場改革が進められており、結婚・出産後も各種制度を活用しながら、仕事を続けている人が多いようです。

検察事務官の勤務時間・休日・生活

国家公務員法に定められた時間に沿って働く

国家公務員である検察事務官の勤務時間や休日は、「国家公務法」という法律で定められています。

勤務時間は1日7時間45分、基本的には月~金曜日に働きます。

しかし、検察事務官は配属先や配属部門によって、忙しさにかなり違いがあります。

とくに多忙になりがちなのが捜査・公判部門です。

ここは事件の捜査や取り調べに多く関わるため、状況によっては残業量も増えるでしょう。

一方、事務局部門は会計や総務業務など管理系の業務が中心となり、比較的規則正しい勤務時間で働けます。

検察事務官は、基本的に2~3年ごとに各部門や各検察庁での異動があるため、配属先ごとに仕事の忙しさなどには変化があると考えておいたほうがよいでしょう。

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検察事務官の求人・就職状況・需要

検察庁によっても採用人数が異なる

検察事務官は、国家公務員採用一般職試験の大卒程度試験(行政)と高卒者試験(事務)に合格した人のなかから、各検察庁による官庁訪問(面接)が行われ、採用者が決定します。

採用者数は、各年度の人員状況によっても異なりますし、検察庁ごとにバラバラです。

東京地方検察庁など、大きめの検察庁では大卒者試験と高卒者試験をあわせて30名以上採用されることもありますが、他の地方検察庁では1名~5名ということも珍しくありません。

退職者もいるため、毎年一定数の新規採用は行われているものの、厳しい採用試験に合格しなくてはならないため、決して楽に目指せる職業ではありません。

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検察事務官の転職状況・未経験採用

年齢などの応募要件をよく確認しておく

国家公務員である検察事務官は、国家公務員一般職試験によって、公正・公平に採用者が決定されます。

新卒・既卒は関係なく、大卒程度試験は行政、高卒者試験は事務の区分で試験を受け、合格後、検察庁に採用されれば検察事務官として働けます。

そういった点では転職によっても目指しやすいといえますが、国家公務員一般職試験には年齢などの受験資格があるため、そこには注意しましょう。

高卒者試験は、高校または中等教育学校を卒業後2年未満でなければ受験できないため、多くの人は大卒程度試験を受けることになるでしょう。

その場合の年齢要件は「大学卒業後30歳未満」となっているため、30歳以上の人は受験できません。

また、検察事務官の試験では面接も重視されるため、なぜ転職を希望するのかはっきりと説明できるように考えておくことが大事です。

女性の検察事務官

女性もキャリアアップできる環境が整っている

かつては男性が多かった検察事務官も、時代の流れとともに、少しずつ女性の割合が増えているようです。

検察事務官としての女性の人数は公表されていませんが、国家公務員全体の女性割合は確実に増えており、各省庁で女性が責任ある仕事を任されています。

検察事務官の仕事では、細やかな気遣いや責任感、コミュニケーション力など多様なスキルが求められ、女性にも向いているといえるでしょう。

肉体労働というよりは、頭を使うこと、コツコツと正確に仕事を進めていくことが重要になるため、体力面で男性に大きく不利になるということもありません。

また、近年では国家公務員の職場でも「女性の働きやすさ」を重視した取り組みが行われています。

結婚・出産などの大きなイベントに直面しても、ワークライフバランスを重視しながら、仕事をムリなく続けられる環境があります。

意欲的であれば、女性も検察事務官としてキャリアを築き上げることが可能です。

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検察官と検察事務官の違い

検察官を補佐するのが検察事務官

検察官と検察事務官は、活躍するフィールドに共通するところがあり、違いがわかりにくい仕事かもしれません。

違いを理解するのに最もわかりやすい特徴としては「検察事務官は、検察官の補佐をする役割を担う」ということです。

検察官は、日本で唯一、被疑者を起訴できる「起訴権限」を有します。

つまり、事件発生後の捜査や取り調べを行った上で被疑者を起訴するかしないかの判断は、検察官だけが行うことができるというわけです。

そのような検察官を補佐するのが、検察事務官の役割です。

検察事務官には起訴権限はなく、あくまでも検察官が業務を円滑に進められるようにサポートします。

検察官は司法試験への合格が必要

検察官になるには、超難関といわれる「司法試験」に合格し、司法修習を終え、さらに二回試験に合格しなくてはなりません。

加えて、任官志望者の中から能力や適性、人格など検事としての適性を判断した上で採用が決定します。

一方、検察事務官は「国家公務員一般職試験」を受験し、各検察庁に採用されることでなれます。

難易度でいうと、圧倒的に検察官のほうが難しいです。

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