女性の不動産鑑定士のキャリアパス・結婚後の生活

女性の不動産鑑定士の現状

新たに不動産鑑定士資格を登録する人の男女別構成比は、ここ10年ほど、ほぼ男性9割・女性1割の水準で推移しています。

女性の社会進出が盛んになっている直近においても、その割合にほとんど変化はみられず、不動産鑑定士は決して女性が多い職業とはいえないようです。

しかし、これは不動産鑑定士という職業が女性に向かないというよりも、世間からの知名度が十分でないため、より一般的な職業のほうへ女性が流れていることが主因であると思われます。

仕事自体に男女による有利・不利はほとんどありませんので、今後、さらに政府主導の働き方改革が進めば、ほかの多くの職業と同じように女性比率は高まっていくでしょう。

現状でも、スタッフを含めて全員が女性の不動産鑑定事務所もあるようです。

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女性の不動産鑑定士の強み・弱み

鑑定依頼を受ける不動産の種類はさまざまであり、ときにはエステティックサロンやホストクラブ、女性専用の寮やマンションなど、基本的に男性が立ち入りできない店舗を調査することもあります。

女性の不動産鑑定士は男性よりもはるかに希少ですから、女性であることで、そうした物件の調査案件がまわってくるケースもあるでしょう。

しかし、原野や森林、ゴルフ場やスキー場など、敷地面積が広大な物件を調査する場合は、女性のほうがどうしても男性より体力的に劣るぶん、ハンデが大きいかもしれません。

移動だけで長時間かかるケースも珍しくないうえ、ほとんど一日中調査のために歩き回って、男性でも疲弊し切ってしまうほど体への負担が重くなるときもあります。

結婚後の働き方

不動産鑑定士は、物件を調査するために遠方に向かわなければならないケースも少なくなく、比較的出張の多い職業です。

平日については家を空けることもしばしばありますし、また事務所や企業でデスクワークを行う日も、情報分析や報告書作成、顧客との面談など、かなりの業務量があり、帰宅時間は遅くなりがちです。

結婚している場合、家事などの分担については、ある程度配偶者の理解が必要になるでしょう。

また、上場クラスの不動産会社やメガバンク、証券会社といった大手企業に勤めている場合は、国内外を問わず、異動になる可能性がある点にも注意が必要です。

ただし、昨今は優秀な人材の流出を防ぎ、労働力を確保するため、業務内容や転勤先にある程度配慮がなされるケースも増えつつあります。

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不動産鑑定士は子育てしながら働ける?

不動産鑑定士が子育てしながら働けるかどうかは、勤め先によって若干事情が異なります。

大手企業に勤める場合、出産休暇や育児休暇などの福利厚生制度が完備されているところも多く、育児をする女性社員への支援体制は充実しています。

また、休暇期間終了後についても、保育園などの施設に子どもを預けたり、時短勤務制度を利用することで、子育てしながらでも働き続けることができるといえます。

しかし、不動産鑑定事務所に勤める場合は事務所の規模にもよりますが、人繰りの関係で長期に休めないケースも珍しくありません。

子育てしながら働くなら、大勢の鑑定士を抱える法人形態の事務所に移籍するか、あるいはアルバイト・パートとして時間を区切って働くといった選択が必要になるかもしれません。

また、思いきって独立開業し、自宅で不動産鑑定事務所を経営する方法も考えられます。

不動産鑑定士は女性が一生働ける仕事?

不動産鑑定士は、その試験の難易度の高さから資格保有者が限られているため、資格を取得さえできれば、かなり安定して働くことができます。

福利厚生の手厚い大手企業に就職することもできますし、また生活の事情でいったん離職を余儀なくされても、また職場復職することはさほど難しくありません。

さらに、正社員に限らずとも、契約社員やアルバイト・パートとして資格を生かす選択肢もありますし、独立開業することも可能です。

結婚や出産、育児、介護など、ライフステージによって環境が大きく変わることの多い女性にとって、不動産鑑定士はメリットが大きい職業といえるでしょう。

サラリーマンや公務員と違って定年制度もないため、子育てが終わってからでも、十分にキャリアを形成する時間的余裕をもてる点も魅力です。