弁護士に向いている人・適性・必要なスキル

弁護士に向いている性格・適性

まじめで根気強い人

弁護士になるにあたって一般的なルートをたどる場合、大学入試、法科大学院入試、司法試験、司法修習終了後の考試と、いくつもの関門をくぐり抜けることが必要です。

高校生の頃の大学受験から数えると、すべての試験に一発合格できたとしても、丸10年ほど勉強に打ち込み続けなければならない計算になります。

さらに、法律の勉強は、膨大な条文や判例を暗記しなければならないうえ、法的解釈力や論文記述力などを身につけることにも、莫大な時間がかかります。

従って、長い年月にわたってコツコツと努力を積み重ねられるまじめさ、根気強さのある人は、弁護士に向いているでしょう。

また、働きだしてからも、多くの資料に目を通したり、法的書類を作成しなければなりませんので、作業や手間を惜しまないまじめさや粘り強さは、弁護士として非常に重要な資質です。

実現させたい理想がある人

弁護士を目指す人のなかには、勉強することが得意だから、最難関とされる司法試験を受けて自分の力を試してみたいという人も少なからずいます。

たしかに、優秀な学力さえあれば、司法試験をパスすることも可能かもしれませんが、弁護士は、実務を手掛けるようになってからも苦難の連続です。

「弁護士としてどのように社会に関わっていきたいか」「弁護士として実現させたいことは何なのか」という明確な理想や目標がないと、弁護士業務を長く続けていくことはできないでしょう。

理想がなければ、「勉強だけしていたときは楽しかったのに」と後悔することになるかもしれません。

精神力の強い人

弁護士は、いわば他人の揉め事を解決することが仕事であり、仲裁役として多種多様なトラブルの現場に立ち会うことになります。

交渉結果や裁判結果によっては、相手方からだけでなく、依頼者から誹謗中傷されたり、あるいは第三者から恨みを買うこともあるかもしれません。

弁護士には、そのようなトラブルや非難に動じることなく、気持ちを切り替えて淡々と業務に取り組める、精神力の強い人が向いているでしょう。

また、そうしたストレスと真正面から向き合っていては、どんな人でも遅かれ早かれつぶれてしまいますので、弁護士の多くは、気分転換してリフレッシュできる趣味やスポーツなどを持っているようです。

弁護士になるには・必要な資格

弁護士に必要なスキル・能力

論理的思考力

弁護士にとって最も必要な能力は、論理的思考力です。

事件の全容を把握し、どの法律を適用して、どのように主張すれば、依頼人にとって最も望む結果が得られるかを判断するためには、法的知識だけでなく、それを応用する論理的思考力が不可欠です。

また、法廷においては、裁判官、および裁判員制度によって選ばれた一般市民を納得させられるだけの、論理的かつ説得力のある弁論を述べる必要もあります。

コミュニケーション能力

弁護士の依頼人は、富裕者もいれば破産者もおり、世代も性別もさまざまで、職業も社会的地位も千差万別です。

弁護士は、そうした相手のパーソナリティや性格、心理状態に応じて、巧みに話し方や接し方を変え、事実関係や利害関係など、必要な情報を聞き出したり、説得したりしなければなりません。

また、依頼人の相手方に対して、難しい示談交渉などを行わないといけないときもあります。

弁護士には、常人よりもかなり高いレベルのコミュニケーション能力が求められるといえるでしょう。

弁護士に向いていないのはどんな人?

プレッシャーに弱い人

司法試験は、受験資格を得てもその有効期限は5年間しかなく、また最大で3回までしか受けることができません。

その期間内・回数内に合格できなければ、また資格を得るところまで逆戻りとなりますので、プレッシャーに弱い人では、十分に実力を発揮できない可能性もあります。

また、無事に司法試験をパスして働きだしてからも、裁判はときに依頼者の人生を左右する重要なものですので、弁護士には常に勝訴できるかどうかという重いプレッシャーがつきまといます。

プレッシャーやのしかかる責任の重圧に負けて、弁護士を辞めてしまう人は決して少なくありません。

不誠実な人

弁護士は、法律相談を受け付けるとき、相手方と交渉するとき、法廷で争うときなど、実際に生身の人間と対峙する機会が非常に多い職業です。

そうした状況では、自身のパーソナリティを偽ることはほとんど不可能であり、相手への態度や話しぶりには、そのまま自身の抱いている感情が表れます。

もしもそのなかに、少しでも相手を見下すような感情や、適当に仕事をやっつけてしまおうというやる気のなさなど、誠実さを欠く要素があれば、きっと誰からも信頼を得られないでしょう。

ちょっとしたことでも、嘘をついたり、ごまかそうとしたり、相手を馬鹿にしたような態度を取ることが日常生活でよくある人は、弁護士を目指さないほうが無難かもしれません。