家庭裁判所調査官採用試験の難易度・倍率

家庭裁判所調査官採用までの流れ

総合職試験の受験が必要

家庭裁判所調査官に採用されるには、「総合職(家庭裁判所調査官補)」の試験を受けなければいけません。

採用試験は「院卒者区分」と「大卒程度区分」の2つにわかれており、第1次試験・第2次試験それぞれの合格が必要です。

第1次試験では多肢選択式の基礎能力試験、第2次試験では記述式の専門試験、政策論文試験、人物試験I・人物試験Ⅱが行われます。

参考:裁判所 試験の概要

得点上位者から合格

すべての試験種目にはそれぞれ配点比率が決められており、その配点比率に従って計算した標準点を用いて、成績上位者から合格者が決められる仕組みです。

ちなみに最低限必要な下限の得点もあり、1科目でも下限の得点を下回ると、自動的に不合格となります。

第2次試験で行われる人物試験では、受験者の判定の高い順にA、B、C、Dの4段階でランクをつけられますが、C以上の得点が得られないと不合格です。

つまり家庭裁判所調査官になるには、すべての試験で上位となる得点を出さないと、合格することは難しいでしょう。

家庭裁判所調査官になるには

家庭裁判所調査官の受験資格

院卒者区分の受験資格

2020年度の院卒者区分の受験資格は、「1990年(平成2年)4月2日以降に生まれた者」の30歳以下であり、以下の3つのうちいずれかに当てはまる必要があります。

・大学院の修士課程または専門職大学院の課程を修了した者
・2021年3月までに大学院の修士課程または専門職大学院の課程を修了見込みの者
・最高裁判所が上記と同等の資格があると認める者

たとえ大学院を卒業していても、30歳以下でないと受験資格を持てないことに注意が必要です。

また日本国籍を有しない者、禁固刑以上の刑に罰せられたり、懲戒免職処分から2年を経過しないなど国家公務員法第38条の規定に該当する者は受験することができません。

参考:裁判所 院卒者区分 受験資格

大卒程度区分の受験資格

一方、2020年度の大卒者区分の受験資格は、「1990年(平成2年)4月2日から1999年(平成11年)4月1日までに生まれた者」で、21歳以上30歳までの人が該当します。

または21歳以下の「1999年(平成11年)4月2日以降に生まれた者」でも、大学を卒業した人や2021年3月までに大学卒業見込みの人、最高裁判所が同等の資格があると認める人も受験することが可能です。

院卒者区分と同様に上記の資格を満たしていても、日本国籍を有しない者、国家公務員法第38条の規定に該当する者は受験することができません。

裁判所 大卒程度区分 受験資格

家庭裁判所調査官の合格難易度

試験には幅広い学部、学歴の人がチャレンジすることができますが、試験自体は国家公務員の中でも「キャリア組」といわれる旧国家公務員Ⅰ種試験と同等の非常に難易度の高い試験です。

超難関大学といわれるような大学卒業者や、法科大学院卒業者なども多く受験しており、合格のためには徹底的な下準備が必要でしょう。

第1次試験は多肢選択式ではありますが、高得点順に合格者が決定するためミスは許されません。

また第2次試験では、記述式の専門試験と政策論文試験、人物試験が行われます。

筆記試験ももちろん重要ですが、家庭裁判所調査官の採用試験では、とくに採点比率が6/15を占めるほど、人物試験が重視されていることが特徴です。

そのため面接対策講座などを活用して、個別面接と集団討論についてしっかり準備しておくとよいでしょう。

家庭裁判所調査官の合格率

2019年度の家庭裁判所調査官の合格率は、院卒者区分では申込者141人(うち女性82人)のうち、最終合格者が16人(うち女性9人)の11.3%、倍率は6.9倍でした。

ちなみに第1次試験は、約半分がふるい落とされてしまい、第2次試験では3人に1人が受かっています。

一方大卒程度区分の合格率は、申込者506人(うち女性308人)に対し、最終合格者は47人(うち女性35人)で9.2%、倍率は8.2倍でした。

院卒者区分よりもはるかに申込者数が多く、倍率も高いので大卒程度区分の方が難易度が高いといえるでしょう。

大卒程度区分の第1次試験は合格率56.3%、第2次試験から最終試験の合格率は22.8%です。

受験年度によって多少の差はあるものの、合格の倍率は例年6倍〜9倍と高いため、合格にはしっかりと準備しておくことが大切です。

参考:裁判所 2019年度実施結果 総合職試験(家庭裁判所調査官補)