不動産鑑定士試験の難易度・合格率

不動産鑑定士資格とは

不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価業務という「独占業務」を持った国家資格であり、資格を取得するためには、国土交通省が主宰する国家試験を受けて合格することが必要です。

不動産鑑定士試験は、毎年5月に行われる短答式の一次、8月に行われる論文式の二次という二段階に分けて実施され、双方をパスすると最終合格となります。

なお、不動産鑑定士として資格を登録して業務を行うためには、試験に合格するだけでなく、その後に実施される「実務修習」を受けなければなりません。

1年~2年にわたる実務修習を受講してすべての単位を修得すると、「修了考査」を受けることが可能となり、修了考査に合格して初めて、不動産鑑定士として働くことができるようになります。

不動産鑑定士になるには

不動産鑑定士試験の受験資格

不動産鑑定士試験には、かつては大卒などの受験資格が定められていましたが、受験者数の減少などを背景として、2006年から受験資格が撤廃されました。

従って、現在では年齢や学歴に関係なく、誰でも不動産鑑定士試験を受けることができるようになっています。

なお、二次試験である論文式を受けられるのは、短答式試験の合格者だけですが、短答式の合格後3年間は、短答式を受けずして論文式の受験資格が得られます。

短答式・論文式を必ずしも同一年度に合格しなくてもよいというのは、受験者にとって大きなメリットといえるでしょう。

不動産鑑定士試験の難易度・勉強時間

不動産鑑定士試験は、司法試験、公認会計士試験と合わせて3大国家試験と呼ばれており、非常に難易度が高いことで知られています。

宅建、管理業務主任者、マンション管理士など、数ある不動産資格のなかでも、名実ともに最高峰といえるでしょう。

短答式で出題されるのは、不動産に関する行政法規と、不動産の鑑定評価理論の2科目ですが、この2つだけで宅建試験と同等かそれ以上の分量があるとされています。

さらに、論文式試験では、短答式に加えて民法、経済、会計の分野からも出題されるうえ、短答式よりもより詳細な理解が求められます。

合格するために必要となる勉強時間は、短答式・論文式合わせて2000時間ほどが目安とされており、1年半~2年ほどかけて対策を行うケースが一般的です。

不動産鑑定士試験の合格率

不動産鑑定士試験の合格率は、一次試験である短答式が毎年30%前後、二次試験の論文式が15%前後で、双方を突破した最終合格率は5%前後です。

非常に狭き門といえますが、これでも近年は上昇傾向にあり、かつての合格率は3%以下という低水準でしたので、これから不動産鑑定士を目指す人は、まだチャンスが大きくなっているといえるでしょう。

なお、実務修習終了後に行われる修了考査の合格率は85%前後であり、本試験ほどではないものの、全員が合格できるという甘いものではありません。

研修の一環と気を抜くことなく、しっかりした準備をすることが必要です。