司法書士が独立・開業するには?

独立司法書士の働き方・仕事内容

司法書士は、将来的な独立開業を前提とした資格であり、元より独立志向の強い人が目指しやすい職業といえます。

たとえば一般企業の会社員が脱サラして新規事業を立ち上げるよりも、独立が成功する現実味はかなり高いでしょう。

基本的に、司法書士は一連の業務を案件ごとに一人でこなすケースが多いため、独立している場合でも、事務所に勤めている場合でも、仕事内容自体に大きな差はありません。

ただし、どんな種類の案件を手掛けるのか、どのくらいの量の案件を手掛けるのかといったことは、ある程度自分で自由に決めることができます。

また、業務スタイルもさまざまで、ほぼ一人で事務所を切り盛りし、依頼者の相談受付から請求書の発行までこなす人もいれば、たくさんのスタッフを雇って大きな司法書士法人を経営する人もいます。

さらに、行政書士弁護士など、ほかの士業事務所と共同経営したり、業務提携するといった経営戦略を取ることも可能で、独立司法書士の働き方は多様な選択肢があるといえるでしょう。

独立開業するまでのキャリアパス

司法書士試験で問われるのは知識だけですので、資格を取得しても実務経験がなければ実際の業務をこなすことはできません。

このため、まずは司法書士事務所などに就職し、「雇われ司法書士」としてスキルやノウハウなどを身につけていくことが必要です。

最低でも3年間ほどかけて実務に習熟するとともに、安定的に依頼を獲得するための人脈を培ったり、営業スキルを磨いたりした後、自分の事務所を開業する流れが一般的です。

なお、司法書士の業務は幅広く、求められる知識やスキルは分野によって異なります。

不動産関連の案件を手掛けたいなら不動産登記をメインとしている事務所でキャリアを積むなど、将来的に独立した際のビジョンを踏まえたうえで、就職先を選ぶことが大切です。

独立司法書士のメリット・デメリット

独立開業する場合のメリットは、働き方や働く場所などを自分で選べるということです。

また、収入面についても、独立していればこなした仕事量がそのまま給与に直結しますので、自身の努力次第では、勤務時代よりも高い収入を得ることが可能です。

ただし、そのような「自由さ」が逆に仇になることもあり、数多くの案件をこなすために朝から晩まで仕事漬けになった結果、家庭がおろそかになったり、体を壊してしまうというケースも散見されます。

一概にはいえませんが、独立しているほうが勤務しているよりも労働時間が長くなりやすい傾向にあるため、ワークライフバランスには注意が必要です。

さらに、独立していると、本来の司法書士業務以外にも、事務所の運営や顧客獲得のための営業活動など、多様な業務をこなす必要に迫られます。

司法書士としての能力が優れていても、マネジメント能力や営業能力まで必ずしも優秀とは限りませんので、誰もが独立に向いているわけではなく、また絶対に収入が増えるという保証があるわけでもありません。

そのようなメリット・デメリットを天秤にかけ、さまざまなリスクについてもよく検討したうえで、独立するかどうかを判断する必要があるでしょう。

独立司法書士の給料・年収

独立している場合の収入は、勤務時代よりもさらに実力との相関性が高くなります。

このため、優れた営業能力や経営手腕があったり、広い人脈があれば、年収1000万円を得ることも可能であり、なかには年収2000万円を稼いでいる人もいるようです。

しかし、そこまでの高収入に達する人は少数派で、司法書士連合会の統計によれば、平均年収は500万円前後とされています。

想像していたより少ないと感じる人もいるかもしれませんが、この数字はあくまで統計であり、誰もが高収入を得るために独立するわけではないという点には留意しておく必要があります。

自分がやりたい業務を行うため、あるいは家族との時間を持つために、自分の事務所を持つことを選択するケースも多く見受けられます。

熱意をもって数多くの案件をこなせば、平均年収より多く稼ぐことも十分に可能であり、どの程度の収入を目指すかは、個人の意向次第といえます。