金融専門職系
公認会計士は、企業の会計処理に関する専門家です。
株式上場企業や一定の規模以上の大企業が決算書類を作成する際には、その書類を公認会計士が監査し、不正や間違いがないと証明することが義務付けられています。
公認会計士になるためには、第一に「公認会計士試験」に合格することが必要です。
この試験は受験資格に制限はなく誰でも受けることができますが、極めて難易度が高く、司法試験に次いで難しい試験といわれています。
そのぶん、合格後は高収入が期待できる職業です。
昨今では公認会計士の合格者数が急速に増えており、就職はやや厳しくなっていますが、M&Aや企業の海外展開の支援などの場面において、公認会計士の重要性は高まってきています。
仕事内容
なるには
給与・年収
資格・試験
学校・講座
就職・転職
働き方
金融業界を代表する職業である「銀行員」は、銀行に勤務し、お金に関するさまざまな取引をサポートしています。
銀行員の本業とされている仕事内容は、大きく分けると3つあります。
一つめは、銀行を通してお金を預けたり引き出したりするお客さんの預金を管理する「預金業務」です。
二つめは、資金を必要としている企業や個人にお金を融資する「貸付業務」です。
最後に、銀行口座を通して、債権や債務の決済をするために振り込みや送金を行う「為替業務」です。
企業が事業を拡大するためにも、個人が車や住宅など大きな買い物をするためにも、銀行はなくてはならない存在です。
銀行員は、社会経済を支えるために大切な役割を果たしています。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
働き方
体験談
経理とは、会社のお金を管理する仕事です。
経理の仕事は毎月、給与計算や月次決算書の作成などをこなし、さらに半年や1年ごとに決算を行うのが一般的です。
ほかにも、企業における金銭的な数値を管理することで経営上の課題を見つけ出し、企業の発展に貢献する重要な役割も担っています。
経理職に就くには、新卒の場合は学歴や特別な資格は問われませんが、中途採用の場合はほとんどの企業が経験者または簿記検定2級以上の資格保有者を求めています。
平均年収は400〜450万円ほどだといわれていて、一般事務より若干高めですが、会社の規模や職務内容、キャリアによって大きく差が生じるようです。
経理の仕事は、基本的にはどのような規模の会社でも行われており、必須の職種なので、人材としてのニーズが高いのが経理の特徴です。
一方で近年は、社内に経理職を常駐させる企業が減ってきているのが現状です。
これから先は一般企業だけではなく、経理業務のアウトソーシングを請け負う企業への就職も視野に入れた方が就職のチャンスが広がるでしょう。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
ファイナンシャル・プランナー(FP)は、個人や中小企業の相談に応じて、資産に関する情報を分析し、ライフイベントに沿って資金計画を立て、資産設計のアドバイスを行う仕事です。
年金、金融資産運用、保険、税、不動産、相続・事業承継などの知識を持ち、お客さまの相談にのります。
おもな勤務先はFP事務所、銀行、信用金庫、証券会社、保険会社、投資顧問会社、不動産会社、その他事業会社などが挙げられます。
こうした企業に就職し、FPの業務に携わる人は「企業内FP」といい、一方、独立して働くFPを「独立系FP」といいます。
お金に関する幅広い知識をもち、専門家としての立場からアドバイスを行うファイナンシャルプランナーの需要は高まっています。
仕事内容
なるには
給料・年収
資格・試験
学校・講座
就職・転職
働き方
外資系の金融業界にはさまざまな種類の企業があり、大きく分類すると「投資銀行」「証券会社」「保険会社」「クレジットカード会社」に分けることができます。
金融に関する豊富な知識と高い語学力をもつスペシャリストが、グローバルな舞台で活躍しています。
採用試験を受ける際には、国内の企業に比べて選考スケジュールが前倒しになっていることに注意し、早めに行動を起こしたほうがよいでしょう。
また、給与システムは「成果主義」「年俸制」となっていることが多く、能力さえあれば年齢や性別に関係なく高給が望めるのが大きな魅力です。
世界経済の影響を大きく受けるので、安定を求めるのが難しい業界ともいえるでしょう。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
株・証券系
トレーダーとは、一般的に金融機関(投資銀行や証券会社など)のトレーディング部門に所属し、株式や債券などの売買の取引仲介を行う人のことをいいます。
お客さま(投資家)とディーラーの間に立ち、売り時・買い時の情報をお客さまに提供したり、お客さまから売買注文を受けてディーラーに伝えたりするほか、自ら売買を行うこともあります。
金融市場に関する専門知識を持ち、刻々と変化し続けるマーケットの動向を常に追い続けなければなりません。
また、売買では1分1秒を争うこともあるため、素早い判断力や決断力など、さまざまな能力が求められます。
ときに何百億円という資金を動かすため、責任は重大ですが、経済のダイナミズムを味わえる仕事です。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
ファンドマネージャーとは、おもに投資信託会社や信託銀行などの金融機関に勤務し、お客さま(投資家)から預かった資金の運用計画を立て、それを運用する専門家です。
「アナリスト」や「ディーラー」などとチームを組んで、運用方針や目的に合わせたファンドを作り、運用を取り仕切る担当者として活躍します。
ファンドマネージャーになるには、一般的に、大学卒業後に金融機関に入社して、まず調査部門や運用部門等で経験を積みます。
その後、リサーチ力や分析力、さらに金融や経済、政治、海外情勢などの幅広い情報に通じて、ファンドマネージャーとしての適性を認められなくてなりません。
ハイレベルな資質と能力が問われる仕事であり、非常に競争も厳しいですが、とくに優秀な人は億単位の年収を得られる可能性を秘めた職業です。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
アナリストは、「証券アナリスト」または「金融アナリスト」と呼ばれることが多く、一国家および企業の財務や業績の分析、将来性の調査、業界の動向調査・分析を行う仕事です。
財務諸表などの決算情報を分析したり、企業に対してインタビューを行ったりして、投資対象としてふさわしいかを客観的に評価します。
証券会社や資産運用会社、調査研究所で働く人が多く、アナリストの分析結果は企業内で展開されるほか、顧客向けの資料に使われたり、雑誌やテレビなどで紹介されたりします。
高度な論理的思考力やデータ分析能力、金融の専門的な知識が求められるため、一般的に高学歴のほうがアナリストになりやすいとされています。
しかし、金融機関でも新卒で最初からアナリストとして採用されることは少なく、他の職種で経験を積んでいくなかで、適性や実力が認められてアナリストに抜擢されることが多いようです。
給与水準は高く、20代でも実績が伴っていれば1000万円を超えることもあり、外資系企業ではさらに多くの収入を手にすることも可能になります。
エコノミストは国や企業の経済活動について調査、分析を行う専門家です。
おもに官庁や証券会社、シンクタンクに勤め、さまざまな経済指標を分析し、価値ある情報を探る人のことを指します。
また、大学に勤める経済学専門の教授や、経済評論家としてテレビなどで活躍するコメンテーターもエコノミストと呼ばれることがあります。
エコノミストは、どのような場所で活躍するかによって目指すルートが変わってきますが、官庁であれば国家公務員として内閣府への入府を、証券会社やシンクタンクであればそれらの金融機関への新卒入社を目指すことが近道になります。
大学で経済学を専攻していると基礎的な知識が身につき、就職にも役立つでしょう。
景気動向の予測や経済の動きの解説など、エコノミストの活躍が求められる機会は多くあります。
とくに金融機関でのニーズは大きく、好待遇の下に働きやすいことに加え、需要が安定している職業だといえるでしょう。
証券会社では、個人や法人の顧客に対して、株式や債券などの金融商品を提案・販売したり、自ら市場に参加して金融商品を売買したりする事業を展開しています。
証券会社社員は、証券会社において営業職(リテール、ホールセール)やディーラー職、アナリスト職などの各職種に分かれて活躍しています。
証券業界には、大手独立系の「野村証券」や「大和証券」を筆頭に、金融業界の代表的な企業が多く存在することから、学生にとって人気の高い就職先のひとつです。
新卒採用も積極的に行われていますが、優秀な学生が多く応募するため、できるだけハイレベルな大学に進学しておくほうが有利になります。
経済や金融の知識だけでなく、プログラミングや統計分析、金融工学などのスキルを身につけておくのも有用です。
実務では厳しく成果が求められ、ハードワークな日々となりますが、能力のある人は高く評価されて若いうちから高収入が望めます。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
デイトレーダーは、1日の中で株の売り買いを繰り返し、利益を得る人のことをいいます。
価格が上がりそうな株を安いうちに買い、高くなったら売ることで利益を得る流れとなっており、この株式投資のみで生活している人は一般的に「専業トレーダー」と呼ばれます。
デイトレーダーになるうえで資格や学歴が求められることはなく、活動方法は在宅で仕事をするフリーランスと同様の形となります。
収益は能力や経験、センスによって大きな開きが出るもので、成功者は億単位の利益を上げることができますが、失敗が続けば赤字になり、借金まみれになってしまう人も後を絶ちません。
株取引がブームとなり、デイトレーダーは増加傾向にあるようですが、一瞬で資産を失うリスクがあるという覚悟を持っておく必要があります。
投資家とは、主に個人で投資を行って収入を得ている人のことです。
投資家には、個人投資家と証券会社や投資ファンドなど法人として投資を行う機関投資家があります。
機関投資家は顧客から預かった資金を元に投資を行い、得られた利益から自分たちの収入を得ていますが、個人投資家は自分の資金を流用し、資産を増やすことを目的に行っています。
個人投資家のなかには、投資のみで生計を立てている専業投資家、仕事を持ち安定した収入を得ながら投資をする兼業投資家があります。
投資家になるためには、投資の種類やスタイル、金額などを決め、どのように利益を出していくのかを自分で考えていかなくてはなりません。
個人投資家の働き方としては主に2つあり、ひとつはデイトレーダーとして利益を上げる方法です。
買った株をその日のうちに売る、または売った株をその日のうちに買い戻し、1日のうちに利益や損失を確定させ取引を終了するスタイルです。
もう一つは、配当や株主優待で生活する方法です。
これは利益が確実に発生するため、安定して生活を送ることができますが、一定以上の投資金額が必要であるため、1から投資を始めようとする人には難しいというデメリットがあります。
保険系
保険外交員とは、個人や企業のお客さまに対して、保険商品の提案やコンサルティング、販売をする人のことです。
保険商品は形のないものであり、またお客さまのライフスタイルや人生設計によって、最適な商品が異なります。
そのため、保険外交員は一人ひとりのお客さまとじっくり対話を重ねながら、その方にとってベストな商品を考え、お勧めしていきます。
保険外交員は、おもに生命保険会社や保険代理店に所属して働きますが、その身分は「個人事業主」となることが多いです。
高卒以上であれば働ける場合が多く、入社時点で特別な資格も必要ありません。
ただし、就職後には生命保険業界の共通研修を受け、その後もスキルアップのため、継続的な勉強を続けていくことが求められます。
収入は「歩合給」をとっている職場が多く、成績によって収入が変動しやすいですが、能力を発揮できれば若くても高収入が望めます。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
働き方
体験談
アクチュアリーとは、日本では「保険数理人」とも呼ばれており、おもに「保険」や「年金」の適正な掛金や支払金の額を決める人を意味します。
確率論や統計学などの手法を活用して、通常は予測が難しい個人の寿命や病気、事故にいたる確率などのデータを分析し、将来起こり得る事象を導き出していきます。
こうして保険商品の開発に携わったり、企業経営における市場リスクの予測を行ったりすることが、アクチュアリーの役割です。
アクチュアリーとして働くには「アクチュアリー資格試験」に合格し、日本アクチュアリー協会の「正会員」を目指すことになります。
ただし、この試験は非常に難易度が高いため、一般的には生命保険会社や損害保険会社、信託銀行などに「アクチュアリー候補」として入社し、働きながら試験合格を目指していきます。
アクチュアリーは特別な知識をもつ専門職であり、人材もまだ不足しているため、資格取得者は数理業務のプロフェッショナルとして高く評価されています。
仕事内容
なるには
給料・年収
資格・試験
就職・転職
技術アジャスターは、自動車事故があったとき、事故の原因を調査し事故車両の修理費用を算出する仕事です。
この仕事に就くには日本損害保険協会が定める「技術アジャスター資格試験」に合格する必要があり、自動車整備や道路交通法などの法律、自動車保険の詳細の知識、自動車修理の見積もり作成能力などが求められます。
就職先はおもに損害保険会社となり、そこでの技術アジャスターの多くは、被害者との示談交渉まで行っています。
年収は勤続年数と能力に応じて変わりますが、400万円~600万円ほどとされています。
電気自動車や自動運転車など自動車が進化を遂げ続けるなか、技術アジャスターは世の中の技術革新をとらえ、どんな事故でも対応できるように知識の吸収と技量の向上が欠かせません。
「損害保険」とは、毎日の生活や仕事で起こりうるトラブルやリスクに備えることを目的とした保険商品であり、海上保険や自動車保険、地震保険や火災保険など、さまざまな商品があります。
このような保険商品を販売し、事故や災害の被害を受けた加入者のもとで査定をし、保険金を支払う手続きをするまでの一連の業務を行うのが損害保険会社の仕事です。
損害保険会社社員には、転勤のない「一般職」と全国転勤や海外勤務がある「総合職」があり、このどちらかで採用されることが必要です。
一般的には収入が高いことでも知られており、就職活動生に人気が高い業界で、総合職として採用されたい場合は国内の難関大学・大学院卒業が必須になります。
最近では損害保険会社の合併や吸収が相次いでおり、業界全体が大きく揺れ動いています。
少子化が進む日本では保険加入者となる若い世代が減少するため、今後は顧客の奪い合いが激化するでしょう。
新興国に新しい市場を開拓しようという動きもあり、こうした事業が生き残りのカギとなるともいわれています。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
「生命保険」とは、人間の生命や傷病にかかわる損失の保証を目的とする保険のことです。
生命保険会社では、死亡や病気、ケガ、介護など、人生で起こりうるさまざまな予期せぬ出来事に備えるための生命保険商品を作り、個人・法人のお客さまに対して販売しています。
こうした会社の中で、社員は「営業」「資産運用」「営業企画」などの部門に分かれて働きます。
入社時点では特別な資格・スキルが求められることはほとんどありませんが、基本的には「大卒以上」の学歴が必要です。
入社後は金融に関する専門的知識を習得していく必要があるため、年収はやや高水準で、大手企業で順調に出世すれば30代で1000万円に達する人もいます。
日本はアメリカに次ぐ世界第2位の生命保険大国といわれますが、共働き世帯の増加や少子高齢化などにより、国内の生命保険市場は縮小傾向が続いています。
こうしたなか、大手生命保険会社を中心に、海外へ活路を見いだす動きが加速しています。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
経営・コンサル系
コンサルタントは、民間企業や官公庁から依頼を受け、経営状態や今後の方向性に対して分析を行ったうえで、アドバイスや指導をする専門家です。
以下のように、さまざまな領域で活躍するコンサルタントがいます。
代表的な就職先・活躍の場は、コンサルティング業務を専門に行う企業ですが、経験を積むと独立して個人で働く人もいます。
コンサルタントの世界は徹底した実力主義であり、給料は全体的に高水準ですが、そのぶん、非常に高度な専門知識や経験、論理的思考力などが求められます。
この職業を目指すのであれば、難関大学へ進学しておくほうが有利です。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
経営コンサルタントとは、民間企業や官公庁などのクライアントから依頼を受けて、さまざまな経営課題の解決策を示す職業です。
経営コンサルタントが専門とする内容は、事業戦略から組織づくり、人材、あるいは他企業との買収・合併などまで多岐にわたります。
高度なコミュニケーション能力やビジネススキル、経営や雇用、社会経済などに関する幅広い専門的知識を生かし、クライアントの経営上の課題を的確に分析し、最適な解決策を提案することを役割としています。
経営コンサルタントの多くは、コンサルティングの専門会社に勤務しています。
高学歴の人材が集まる業界であるため、できるだけレベルの高い大学に進学し、経営学や商学部などでビジネスの基礎になる学習をしておくとよいでしょう。
個人の実力が問われる厳しさもある職業ですが、自らのスキルを存分に生かせるためやりがいは大きく、優秀な経営コンサルタントは年収1000万円以上も目指せます。
多くの企業が生き残りをかけて厳しい競争にさらされている現代社会において、活躍が期待される職業です。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
人事コンサルタントとは、おもに企業の人事制度や人事評価制度の設計を支援する人のことを意味します。
企業の「人材」や「組織」に関する専門的知識や知見を生かし、クライアント企業の問題を的確に把握して、改善のためのアドバイスや助言を行います。
人事コンサルタントは、おもにコンサルティングファームやコンサルティング会社で活躍しています。
優秀な人材が求められるうえに競争も厳しく、新卒で就職するのは狭き門となっています。
収入面は比較的恵まれており、とくに確実な成果を出せるコンサルタントは、若くても高収入を得られるでしょう。
さまざまな企業が新しい人材の悩みや課題を抱えるなか、年々刻々と変わる情勢をくみ取りながら、クライアントの細かなニーズにスピーディーに対応できる人材が求められています。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
中小企業診断士は、中小企業のクライアントに対し、経営面についての相談に乗ったり、それぞれが抱える問題点を分析して課題解決の手助けを行う仕事です。
いわゆる経営コンサルタントの一種であり、国が認めた唯一の経営コンサルタントの国家資格となっています。
中小企業診断士は、大きく分けると企業に勤めている人と、独立して働く人の2種類があります。
中小企業診断士試験の受験要件はなく、学歴や年齢を問わず、誰でも試験を受けることができますが、試験内容は経済学や経営理論、財務・会計など専門的なものとなります。
社会人としてある程度キャリアがあり、ビジネスに関する知識を積んだ人がこの職に就くことも多いようです。
平均年収は700万円~800万円といわれ、一般的な会社員の平均年収よりもやや高めとなりますが、とくに独立して働く場合は個人の力量によって大きく差が出やすいといえるでしょう。
仕事内容
起業家とは、自らのアイデアやスキルを元に事業を始める人のことです。
起業というと「会社をつくる」というイメージがありますが、会社を1から立ち上げる事業も、1人ですべてを賄う事業もどちらも同じ起業であり、事業の規模や種類は問いません。
近年は起業が手軽にできるようになったことから、経済の活性化を推進する存在として注目を集めている職業です。
英語では「Entrepreneur(アントレプレナー)」と呼ばれており、これまでにない革新的な事業をはじめたり、これから大きく成長が見込ためたりする事業は「スタートアップ」「ベンチャー企業」などとも呼ばれています。
起業の種類はさまざまで、「株式会社」「合同会社」「合資会社」「合名会社」など法人を設立する方法や、個人事業主として起業する方法、フランチャイズとして加盟店から権利をもらう方法などがあります。
起業家の仕事は、事業を起こすだけで終わりではありません。
起業後、1年たっても継続して行えている事業は全体の7割ほどといわれており、3割が廃業しています。
安定して事業が継続できるよう、販路を拡大するなどの工夫をして収入を安定させ、事業を継続させることが起業家の大切な役割であるといえます。
社会に関するあらゆる問題を事業を通じて解決しようとする社会起業家。
その目的は社会貢献であり、利益は二の次です。常に新しい事業展開の構想を練り、息の長い企業にしていくことが持続的な社会貢献につながります。
社会への問題意識、それを変えたいと願う情熱があれば誰もが目指すことのできる職業です。
最近では社会的企業に関する基礎を教育機関で学べるようにもなってきています。
収入に関しては低い水準であることも多いですが、社会に貢献しているという自負が彼らを支えています。
もちろん、一般企業顔負けの利益を上げ、より良い社会貢献につなげている成功者もいます。
まだ歴史の浅い職業ですが目覚ましい活躍をしている先駆者が多数おり、盛り上がりのある業界であるといえます。
仕事内容
なるには
給料・年収
コラム
金融公務員系
国税専門官とは、国税庁や税務署に勤務し、税金のスペシャリストとして、税金に関する調査や指導を行う国家公務員です。
国税専門官の職種は、以下の3つに分かれます。
・個人や企業を訪問し、適正な税金の申告がされているか調査する「国税調査官」
・税金の催促や財産差し押さえなどの滞納処分を行う「国税徴収官」
・脱税を見つけ検察官に告発する「国税査察官」
国税専門官になるためには、「国税専門官採用試験」に合格することが必要です。
受験資格は「21歳以上30歳未満」であることと「大卒(見込み者含む)以上」の学歴であり、近年の合格倍率は4倍~6倍程度です。
採用後は研修を受け、各都道府県の税務署を中心に配属されますが、全国で12地域に分かれている国税局の地域内で3〜5年に1回転勤があります。
仕事内容
なるには
給与・年収
就職・転職
財務専門官は、財務省の出先機関である全国の財務局や財務支局を中心に勤務する国家公務員です。
業務領域は大きく「財政」「金融」「その他」の3つに分けられ、国の公共事業や社会保障の予算編成をチェックしたり、金融機関の検査・監督を行うことで預金者の保護を行ったりします。
また、国有財産の有効活用によって「まちづくり」に貢献したり、地震や台風などの災害時には公共施設復旧のためにかかる費用を速やかに確認したりなど、金融・財政のプロフェッショナルとして「地域」と「国」をつなぐ架け橋となります。
財務専門官になるためには、年に一度実施される「財務専門官採用試験」の受験が必須です。
この試験に合格した人のうち、成績のよい順に採用者が選ばれていきます。
仕事内容
なるには
給料・年収
就職・転職
税務署職員とは、全国の地方国税局または税務署において、内国税の賦課(ふか:租税の割り当て)・徴収を担当する国家公務員のことをいいます。
税務署職員の身分は国税庁に勤務する国家公務員の一種であり、採用された試験によって、さまざまな職種に分かれて働きます。
税務署職員になるには、まず人事院が実施する「国税専門官採用試験」もしくは「税務職員採用試験」に合格し、採用される必要があります。
若手のうちは採用された管区内での地方国税局や税務署で働くことが多いですが、キャリアを重ねると、東京・霞が関の国税庁本庁に異動となるケースもあります。
国家公務員のなかでも、税のプロフェッショナルとして、法律・経済・会計などの専門的な知識が必要とされる職種です。