税理士は文系、理系どっちが有利?

税理士に必要な学歴

税理士になることを目指して大学の進路を考えるとき、会計や税務に関する知識が必要になるため、経済学部・経営学部・商学部・法学部などに進学する人が多いようです。

実際に税理士として働いている人をみても、文系の割合がかなり高いといえます。

しかし、税理士試験を受けるために、特定の学部や学科を卒業している必要はなく、文学部など上記以外の文系学部出身でも、また理系の学部出身であっても、平等に税理士になれるチャンスがあります。

以下では、文系と理系、それぞれの進路を選んだ場合の特徴や注意点について、具体的にご紹介します。

文系を選択した場合

文系に進学した場合、税理士の仕事に関連する知識を学びやすいということがメリットとして挙げられます。

とくに、経営学部や商学部では、会計や簿記論、財務諸表論など、税理士試験に直結する講義を受けられるため、ほかの学部生よりも先行して、試験対策を始めることができるでしょう。

ただ、税理士試験の難易度を考えれば、必ずしも大学の講義だけで十分とはいえないケースもあり、民間の資格専門学校や予備校などとの「ダブルスクール」で勉強に励む必要があるかもしれません。

また、税理士試験には、学歴や職歴など、いくつかの受験資格がありますが、学歴に関するものとしては、「大学・短大において、法律学または経済学に関する単位をひとつ以上取得する」という条件があります。

文系学部であれば、該当科目を履修して、受験資格を満たすことは容易といえます。

理系を選択した場合

理系に進学した場合、まずは税理士試験の受験資格を得ることを念頭に置かなければなりません。

受験資格を得る条件としては、学歴以外にも「税理士事務所などで3年以上の実務経験を積む」、「日商簿記1級資格を取得する」といったものがあります。

ただし、これから大学に進学する予定の人については、一般教養科目において法律科目や経済科目を1単位履修すればそれで済みますので、理系学部に進んでも受験資格を得ることは困難ではないでしょう。

それよりも、理系に進んだ後に大変なのは、各学部における授業や研究、卒業論文などをこなす必要があるため、学生の間に税理士試験の勉強を進めにくいということです。

文系の場合とは異なり、民間の資格専門学校などに通うことは必須といえます。

しかし、苦労が伴う分だけ、理系から税理士を目指すメリットもあり、文系出身者より有利なのは、数学などの論理的思考力が身に付きやすいということです。

税理士は一般的に文系に属する職業とみなされていますが、複雑な計算や会計などで膨大な量の「数字」を取り扱う職業であり、理系としての素養が求められるシーンも多々あります。

税理士試験においても、全11科目のうち国税徴収法を除いた10科目において計算問題が出題されますし、簿記論にいたっては100%計算問題のみです。

理系の場合は、できる限り計算問題の出題される割合が高い科目を選ぶと、文系出身者より有利に戦えるかもしれません。

また、働きだしてからも、たとえばメーカーの場合は工学部や理学部といったように、担当顧客によって知識が生きる場面もあり、ほかの税理士と差別化を図りやすいでしょう。