国税専門官になるには

国税専門官になるまでの道のり

国税専門官になるためには、国税専門官採用試験に合格する必要があります。

国税専門官採用試験の受験資格は21歳以上30歳未満であり、年齢を満たしていれば学歴は問われません。

しかしながら、試験の難易度から国税専門官採用試験は大卒受験者が多いので、国税調査官になりたいのであれば大学入学を目指すとよいといえます。

また、高卒の場合は「税務職員採用試験」を受けることができます。

国税専門官採用試験合格者も税務職員採用試験合格者も同じく税務署で働くこととなり、基本的に仕事の差はありません。

そのため、大卒の国税調査官の上司が高卒の税務職員ということもあります。

国税専門官になるまでのルート

国税専門官の資格・難易度

近年では国税専門官が人手不足の影響もあり、国税調査官は採用人数を増やす傾向にあり、試験突破の難易度は下がっています。

2019年は応募者14,238人に対して合格者3,514人で24.7%の合格率で、他の国家公務員試験に比べると合格率が高いです。

しかし、国税専門官採用試験の筆記の第一次試験は難関といわれており、法律や会計の高度な専門知識が求められます。

大学で学べる教科の範囲は限られているので、受験者は試験のための勉強を参考書など参考に独学で学習を進めたり、専門学校に通って勉強したりします。

国税専門官採用試験の難易度・合格率・倍率

国税専門官になるための学校の種類

国税専門官採用試験に合格し、採用されるにあたって最終学歴や学部で判断されることはあまりありません。

国税専門官採用試験を突破できるか、面接を通過できるかが大切なので、もし学歴が高くなかったとしても気にする必要はないです。

しかし、試験には会計学や商法を始めとする専門知識が求められるため、経済学部商学部で会計を学んでいたり、法学部などで法律を学んでいたりすると有利になるでしょう。

また、数学などの知識も必要になるので、文系のため大学受験で数学を勉強してこなかった人はきちんと試験対策の勉強をしなくてはいけません。

国税専門官に向いている人

数字を扱うのが好き

国税専門官は常に数字を見る仕事で、数字から不正がないかを紐解き、きちんとルールにしたがって申告ができているかをチェックします。

税金に関する法律も計算方法も複雑であるため、論理的に考えることができ、数字にも強い必要があります。

特別に数学が得意である必要はありませんが、数字を見るのも嫌だという人には向いていない仕事といえそうです。

正義感が強い

国税専門官は、納税の不正を正し、適正に税金を徴収する仕事であるため、納税者に対して時には厳しく接する必要があります。

人間なので情が芽生える瞬間もあるかと思いますが、国税専門官はどんな時も公正に判断し、間違っていることは「間違っている」と誰に対しても言うことができる正義感の強さが求められます。

几帳面さと粘り強さ

国税調査官になると、納税者の確定申告のチェックといった事務的な業務もあります。

細かく数字やデータを見ていく必要があるため、きちんと工程を踏みながら隅々までチェックができる几帳面な人に向いている仕事です。

確定申告が提出される2月から3月は繁忙期となり残業も多くなるので、地道な作業でも粘り強く、正確に物事を進めていく粘り強さが求められます。

国税専門官に向いている人・適性・必要なスキル

国税専門官のキャリアプラン・キャリアパス

国税専門官採用試験を合格すると、まずは各地方にある国税局に「財務事務官」として採用され、税務大学校などの機関で研修を受けます。

研修期間は約4ヵ月間となっており、税法について詳しい講義を受けるほか、「日商簿記2級」の資格を持っていない場合には、在校中の資格取得が求められます。

税務大学校での研修が終了した後、全国に点在する税務署への配属が決まります。

基本的には採用された各国税局の管轄内で配属先が決まりますが、人数調整などの理由から、ごくまれに管轄外に配属されるケースも見られます。

なお、配属後は3年間の実務経験を積み、7ヵ月の研修を受けることが義務付けられています。

その研修が終わると本人の希望や適性を見て国税調査官・国税査察官・国税徴収官というそれぞれの役職に配属され、キャリアを歩んでいきます。

国税専門官を目指せる年齢は?

国税専門官採用試験の受験資格は21歳以上30歳未満なので、30歳までなら何度でもチャンスがあります。

大学卒業して民間企業で働きながら勉強して試験突破を目指す人もいますし、試験に集中するために専門学校で勉強して短期間での合格を目指す人もいます。

試験合格と面接により合格が決まるので、試験突破することを最優先に考えると良いです。

国税専門官は高卒から目指せる?

国税調査官は大学卒業程度の学力が必要となるので、多くの人は大学に通いながら目指します。

高卒の場合は国税専門官とほとんど同じ仕事をする「税務職員採用試験」を受けることができます。

同じ仕事をしても国税専門官より税務職員は報酬が低くスタートし、出世も限られてしまいますが、力があると認められれば税務署長になることもできます。

国税専門官志望者の税務署訪問とは?

国家公務員採用試験では、合格までの過程に「官庁訪問」というものがあり、これは各省庁が国家公務員採用試験の受験者を対象に行う採用選考のひとつです。

国税専門官など国税に携わる税務区分の試験では、国家公務員総合職や一般職志望者が行う官庁訪問と同じ制度は設けられていません。

しかしながら、国税専門官を志す受験者の一部は、筆記の一次試験を突破した後、最寄りの税務署を訪問し、実務内容の紹介などを受けるケースがしばしば見られます。

税務署訪問を行わなければ採用の対象にならないということはありませんが、国税専門官志望者の税務署訪問は「実際の業務について詳しく知りたい」「現場の空気を感じてみたい」「働いている人の年齢層や男女比が知りたい」といった思いから行われています。

税務署訪問にあたって気を付けたいこと

上記のような理由から税務署を訪問するのは有益ではありますが、本来では採用試験を受ける前に行うべきことといえます。

国税専門官は自分がやりたい仕事なのか、働いていけそうか、待遇や条件に認識の違いはないかなど、事前に税務署訪問をして確認しておくことで、実際に働き始めてからのミスマッチを防ぐことができます。

しかし、税務署では年が明けてから年度末に向かうまでは繁忙期となり、志望者訪問を断るケースもあるので、事前に訪問可能な時期をきちんと調べておく必要があります。

国税局によっては、税務署訪問の日程を定めているところもありますが、各税務署に問い合わせるか、国税庁のホームページから確認してみましょう。