税理士に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

税理士に向いている性格・適性

根気強い人

税理士になるためには、数年間にわたってコツコツと広大な範囲の試験勉強をこなし続けることが必要ですので、そもそも資格を取得するまでに忍耐力が問われます。

しかし無事に試験に合格して働きだしてからも、膨大な数の伝票・領収証などをチェックしたり、複雑な税額計算をしたりと、根気が必要になる作業の連続です。

地味な作業を黙々と続けることが苦でない性格の人でないと、税理士は務まらないでしょう。

正義感の強い人

税理士の仕事は、所得税や相続税など、さまざまな税金が確実に国に納められるように納税者をサポートすることですが、クライアントの多くは、節税できるならばできる限り節税したいというのが本音です。

適法の範囲内で節税することはまったく問題ありませんが、過去には、クライアントの意向を優先し過ぎた結果、企業も税理士自身も脱税容疑で逮捕されてしまったケースもあります。

税理士には、納税という重い社会的役割の一端を担っているという自覚を持ち、法律を遵守できる正義感の強い人が向いているでしょう。

税のプロフェッショナルとしての専門知識は、決して誰かの脱税のために悪用されることがあってはなりません。

相手を立てられる人

税理士は、税金を計算したり税務申告をしたりといった事務作業を行うだけでなく、売上状況や経費などを分析しながら、経営者と二人三脚で企業をよりよくしていくことも大事な役割です。

ただ、企業経営などを自分が実際に行うわけではなく、あくまで主役はクライアントである社長や個人事業主ですので、税理士はその影としてサポートに徹することが必要です。

相手の意見を尊重し、よきパートナーとして仕事を手助けできる、面倒見のよい性格の人は、税理士の適性があるといえるでしょう。

税理士になるには

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税理士に必要なスキル・能力

計算能力

会計のプロフェッショナルである税理士の仕事には、計算作業がつきものです。

所得税や相続税を計算する際にも、企業の記帳を代行して試算表や決算書を作成する際にも、法律知識・会計知識に加えて、たくさんの数字を正確かつ迅速に処理する計算能力が必要になります。

税理士は基本的に文系の職業ですので、そこまで高度な数学スキルが問われることはありませんが、暗算が得意だったり、感覚的に数字を掴めると、仕事をスムーズにこなせるでしょう。

営業力

かつては、税理士資格を保有しているというだけで、安定的に働けるというイメージがありました。

しかし近年は、税理士の資格保有者が一貫して増加している一方で、税理士の主要顧客である中小企業や個人事業者は減り続けており、顧客の争奪戦が始まっています。

これに伴って、クライアントと顧問契約を締結できるかどうかは、個々の税理士の営業力に依るところが大きくなっています。

今後、IT技術の発展などによって事務作業の機械化が進むにつれて、顧客を獲得するための難易度はさらに上がり、それぞれの税理士が積極的に自分を売り込んでいく必要性が高まるでしょう。

税理士に向いていないのはどんな人?

口下手な人

電子申告が普及するなど、税務関係の事務手続きがどんどん簡単になっている昨今においては、税理士に対してもコンサルティング能力がより求められるようになっています。

財務や会計に関する詳細な知識を持っていることももちろん重要ですが、発見した経営課題をわかりやすく伝えることも同じくらい大切であり、口下手な人に税理士は向かないといえます。

とくに独立開業している税理士は、経営者などと円滑にコミュニケーションを図って人間関係を構築できないと、ほかの税理士にすぐ顧問契約を奪われてしまうでしょう。

大雑把な人

税理士は、日常的に大量の事務書類を処理したり、複雑な計算をミスなくこなさなければなりません。

万が一書類に記入漏れがあったり、一か所でも税額の計算に不備があったら、あっという間にクライアントからの信頼を失ってしまいます。

几帳面にひとつひとつの作業を確認しながら仕事を進める必要がありますので、大雑把な性格の人には向かないでしょう。