公認会計士と税理士の仕事内容・難易度の違い

公認会計士税理士の仕事内容の違い

公認会計士と税理士は、どちらも会計を専門に行う業務ですが、取引先企業や業務内容には大きな違いがあります。

公認会計士の代表的な仕事は、企業の経営をチェックする「監査」や経営戦略の相談にのる「コンサルティング」などです。

上場企業では決算発表前に「監査」を行うことが必須となっているので、顧客は大企業になることが多く、企業の本社が集中する大都市での仕事が多くなります。

これに対して、税理士の代表的な仕事は、税務署に申告する書類を作ったり実際に申請を行ったりすることです。

税金の納付は企業の規模にかかわらず必ず行うものなので、中小企業や個人が顧客になることが多く、日本全国どこでもニーズがあるといえます。

税理士の仕事

公認会計士と税理士のなる方法・資格の違い

公認会計士も税理士のどちらも国家資格を取得し、実務経験を積む必要があります。

公認会計士として働いている人のなかには、名刺に「公認会計士・税理士」というふたつの肩書をのせていたり、「○○公認会計士・税理士事務所」という看板を掲げたりしている人がいます。

じつは、公認会計士の資格を取得した人は、同時に税理士としての知識や技術を持っているとみなされ、税理士試験を受験したり税務署で働いたりする必要なく、税理士会への登録さえ行えば税理士として働くことができるのです。

しかしながら、税理士の資格を取得した人も、登録さえすれば公認会計士になれるのかというとそうではありません。

税理士の資格はあくまでも税務に関する専門知識や技術を持っていることを証明するものであり、公認会計士の代表的な仕事である「監査」については業務外になってしまいます。

このことから、税理士を目指す人のなかには、税理士試験ではなく、より難関の公認会計士の試験合格を目指すことで「公認会計士」と「税理士」の両方の資格を手に入れようと考える人もいます。

公認会計士と税理士の資格・必要なスキルの違い

公認会計士の資格は年2回受験のチャンスがあり、試験は短答式試験と論文式試験の2段階に分かれており、両方に合格する必要があります。

合格までに必要とされる勉強時間は、勉強に専念した環境で約2年~3年といわれていて、合格率は約10%です。

一方で、税理士資格は年に1回しか受験のチャンスはなく、簿記論と財務諸表論の必須科目と、選択科目7種類の内から3種類を選び、全部で5科目合格する必要があります。

公認会計士資格は1度に両方の試験を合格しなくてはいけませんが、税理士資格は毎年1科目ずつ受験することもできるので、社会人として働きながらゆっくり資格取得を目指す人もいます。

どちらも難関資格ですが、公認会計士の資格を取得すれば税理士として働くことができることから、公認会計士のほうが難易度は高いといえます。

公認会計士と税理士の学校・学費の違い

公認会計士や税理士になるためには、どちらも参考書を使って独学で勉強して試験を受けることもできますが、専門性の高い知識が必要になので、専門学校に通うとより効率的に勉強できるでしょう。

公認会計士に学歴は必要なく、たとえ高卒でも目指すことができるので、大学に行く代わりに専門学校へ通う人もいます。

税理士は基本的には大卒が受験資格になりますが、日商簿記1級があれば大卒でなくても受験資格が付与されます。

しかし、実際に公認会計士や税理士は難易度が高いことから、学歴の高い大学や大学院出身者が取得を目指す人が多いといわれます。

公認会計士と税理士の給料・待遇の違い

大学を卒業した人の初任給は約20万円程度とされていますが、公認会計士で大手監査法人に就職した場合の初任給は30万円~35万円になることが多いようです。

また、公認会計士の平均年収は1000万円にのぼり、ひじょうに高水準にあるといえるでしょう。

税理士は所属する税理士事務所にも異なりますが、公認会計士に比べて規模が小さくなることが多いため、平均年収は700万円ほどといわれています。

どちらも高収入が得やすい職業といえますが、とくに独立して成功した場合は年収3000万円稼いでいる人もおり、収入を増やしたい場合は独立を視野に入れたほうが良いでしょう。

また、どちらも国家試験に合格しなければキャリアを始めることができない点は共通しています。

生涯年収を考えると、なるべく若いときに資格を取らなければ、他の職業に就いた人と変わらなくなってしまうこともあります。

公認会計士と税理士はどっちがおすすめ?

公認会計士の資格を持っておけば税理士にもなれるという点から、試験勉強に集中できる環境にあるのであれば、キャリアの幅が広がる公認会計士の資格を取るのがおすすめといえます。

実際に独立して「公認会計士兼税理士事務所」を開いたり、若いうちに公認会計士として活躍した後に、地元などで税理士として中小企業をクライアントにして働くといったスタイルをとっている人もいます。

ただし、すでに社会人でまとまった時間をとって勉強するのが難しい人にとっては、税理士資格のほうが、1科目ずつ合格を目指せるため勉強しやすいといえます。

なお、公認会計士試験の受験者は20代以下がほとんどなのに対して、税理士試験では30代以上の受験者も多いという違い出ています。