女性の税理士のキャリアパス・結婚後の生活

女性の税理士の現状

女性税理士の割合

ほかの業界と同じように、税理士業界においても男女共同参画社会が進展しており、昨今は女性税理士の活躍も目立つようになっています。

日本税理士会連合会の統計によれば、毎年着実に女性税理士数は増加しており、平成24年に1万人を突破、近年では税理士全体のうち14%ほどが女性となっています。

税理士は、デスクワークを主体とする専門職であり、知識やスキルがものをいう実力主義の世界であるため、男女間の有利不利はほとんどなく、仕事内容や待遇で差別されることもありません。

また、資格さえ保有していれば、出産や育児などで一度職場を離れても、また復職しやすいというのも重要なポイントです。

現状では、まだまだ女性の割合はそれほど多いとはいえず、まして開業にまで踏み切る女性は少数派ですが、今後、より女性の働き方改革が進むにつれ、女性税理士も増えていく見通しです。

女性税理士の横のつながり

女性税理士は、人数が限られるだけに、女性どうしの結びつきはかなり強いといえます。

なかでも、「全国女性税理士連盟(女税連)」というコミュニティは交流の場として代表的であり、定期的に研修会を開催して最新の税法について学んだり、意見交換などを積極的に行っています。

結婚や出産、育児など、ワークライフバランスに悩んだ際は、そうした集まりを利用して先輩女性税理士に相談してみるのもよいでしょう。

全国女性税理士連盟(女税連)ホームページ

女性の税理士の強み・弱み

女性税理士の強みとしては、女性ならではのきめ細かさが、コンサルティング業務などに生きやすいということが挙げられます。

とくに、クライアントが女性の場合、税理士の取り扱う課題が財産や相続などに絡むきわめて個人的な内容であるだけに、同性であるほうが本音で話し合いやすいでしょう。

また、中小企業のなかには、エステ関係や化粧品関係によくあるように、スタッフほぼ全員が女性という会社も珍しくなく、できれば女性税理士に担当してもらいたいというクライアントも一定数あります。

反対に、女性特有の弱みは、体力面でどうしても男性に劣るということです。

税理士は定時が来たら終わりという職業ではなく、クライアントに合わせて仕事をこなさなければならないため、残業時間はどうしてもかさみがちです。

とくに確定申告時期などは、連日深夜までの事務作業が続き、ろくに睡眠時間も取れないまま働かないといけないケースもあり、体力的に厳しくなることも珍しくありません。

税理士の結婚後の働き方・雇用形態

税理士の仕事は、納税者がいるところであればどこでも需要があります。

このため、結婚して、配偶者の仕事の都合などで転居を迫られても、引っ越し先で再就職しやすかったり、新たなクライアントを見つけやすいことが特徴として挙げられます。

また、家庭生活を優先したい場合は、パートやアルバイトで働くという選択肢もあります。

税理士の業務は、確定申告時期をはじめとして季節要因による仕事量の変化が大きいため、短期的に人材を募集しているところは数多くあります。

普段は家庭生活に専念し、繁忙期だけ資格を生かして働くといったことも可能で、正社員でなくても資格を生かしやすいでしょう。

税理士は子育てしながら働ける?

税理士は、クライアントの都合を優先して働かなければならない都合上、勤務時間はどうしても長くなる傾向にあります。

子育てしながら税理士としてフルタイムで働くなら、夜遅くまで預かってくれる保育所や、配偶者・家族のサポートは欠かせません。

状況によっては、残業の発生しない派遣社員、パート・アルバイトとして働いたほうがよいかもしれません。

また、大手税理士法人などでは、育児中の社員を対象に「時短勤務」を認めているケースもありますので、転職を視野に入れるのもよいでしょう。

現状の職場環境で子育てとの両立が難しいと判断される場合は、思い切って故郷に帰り、両親や友人に子育てを助けてもらいながら、地元で税理士事務所を開業するというのもひとつの手段です。

パソコンひとつあれば仕事は可能ですので、自宅をオフィスにしてしまえば、通勤時間もなくなり、仕事と子育てを同時にこなしやすいでしょう。

税理士は女性が一生働ける仕事?

一般的な事務職の場合、ある程度年齢を重ねると、なかなか新たに就職したり元の職場に復職することは困難です。

しかし、税理士は非常に専門性の高い職業であり、資格保有者数も限られていることから、就職に際して年齢がネックとなることはあまりありません。

たとえば育児がひと段落した40代・50代であっても、就職先をみつけるのにそれほど苦労することはないでしょう。

さらに、独立しやすく、また定年退職もありませんので、勤め先を変えたり、一旦離職したり、あるいは雇用形態を変えながらでも、一生を通して働けるといえます。

長年にわたって培ってきた豊富な実務経験、あるいは人生経験が、クライアントのために役立つシーンも多々あるでしょう。