税理士の求人・就職状況・就職先選びのポイント

税理士の就職先にはどんなところがある?

税理士の就職先として最も代表的なのは、税理士事務所や会計事務所です。

ただ、その事業規模や事業内容はさまざまで、「BIG4」と呼ばれる、M&Aや上場案件などを手掛ける大手税理士法人もあれば、数名ほどのスタッフで確定申告などを手掛ける小さな事務所もあります。

対象顧客にもかなり差があり、上場クラスの大企業、中小企業、商店主などの個人事業者、医師やスポーツ選手といった富裕層など、事務所によってある程度特徴が異なります。

その次に、法人企業向けのコンサルティング会社が挙げられます。

税理士ならではの専門知識を駆使して、会計や節税対策についてのアドバイスを行い、顧問先の経営をサポートすることが役割です。

また、近年では、一般企業でサラリーマンとして働きながら、税理士資格を生かす人も増えつつあります。

会計や簿記に強いうえ、納税に関する事務作業を行える税理士は、どの業界の企業からも歓迎されやすいでしょう。

さらに、市役所や税務署に勤める公務員になり、市民から寄せられる税務相談に応じるといった働き方も考えられます。

税理士の求人の状況

税理士の主要顧客である中小企業は、長引く景気低迷や、海外企業の日本進出、後継者不足などを背景として、近年は年間数万社という単位での廃業が続いています。

中小企業数が減っていくにつれ、税理士の仕事も減少傾向にあり、各事務所の経営状況は厳しさを増しているため、なかには新たにスタッフを雇用する余力に乏しいところも散見されます。

一方で、新規の税理士資格取得者は毎年700人前後にのぼり、税理士はここ20年ほど一貫して増加し続けています。

そのうえ、公認会計士の資格を取得した人が、就職難のために税理士として働くケースも増えています。

これらの結果、税理士の求人状況は、「採用数が少ないにもかかわらず、応募者数は非常に多い」という厳しい環境に陥っています。

税理士は、サラリーマンなどとは違って定年退職がない関係上、数年のうちに資格保有者数が大きく減少することも考えづらいため、当面はこのような状況が続く見通しです。

税理士を目指すなら、資格を取得するまでも、そして資格を取得した後も、熾烈な競争が待ち構えていることを覚悟しておくべきかもしれません。

税理士の就職先の選び方

手掛けている事業内容で選ぶ

税理士の職域はかなり幅広くありますので、まずはやりたい仕事内容で就職先を選ぶという方法が考えられます。

たとえば、企業会計を手掛けたいなら中小企業を主要顧客とする税理士事務所に、企業の海外進出支援など、国際案件を手掛けたいなら大企業を相手とする税理士法人に、それぞれ就職するとよいでしょう。

とくに、将来的に独立開業を目指しているなら、思い描く事務所を運営するために必要な実務経験を積める職場を選ぶべきです。

また、それほど規模の大きくない事務所に就職し、代表税理士の仕事ぶりを間近で見ることで、将来の独立に役立てるといった選択肢もあるでしょう。

税理士事務所以外でいえば、経営支援に対する関心が高いならコンサルティング会社が、税務相談をメインとしたいなら市役所や税務署に勤めるという道もあります。

教育体制で選ぶ

税理士試験は難関ですが、問われるのは知識だけですので、業務を行うために必要な実務スキルについては、就職後に現場で身につけていくことになります。

ただ、研修制度などの教育体制は、各税理士事務所によってかなりばらつきがあるのが実情です。

このため、就職先を選ぶにあたって、新人税理士に対してきちんと教育する仕組みが整っているどうか、という尺度を持つことも非常に重要といえます。

とくに、希望する事務所の年齢構成がいびつである場合は、教育体制が不十分で、中間層が育っていないという可能性もありますので、注意が必要です。

一概にはいえませんが、資格未取得者を受け入れている事務所は、比較的従業員教育に熱心なところが目立ちますので、面接時などにたずねてみるのもよいでしょう。

在籍する有資格者数で選ぶ

税理士事務所の業務の「質」を図るバロメータとして、職員全体に占める有資格者数の割合が挙げられます。

職員の数に対して有資格者数があまりにも少ない事務所の場合、知識に乏しい無資格のスタッフが、専門的な業務を手掛けているという可能性も危惧されます。

望ましい有資格者数の割合は、10%ほどがひとつの目安とされていますので、それ以下の事務所については、就職先として選ばないほうが無難といえるかもしれません。

税理士の志望動機・面接

税理士の志望動機は、几帳面な性格だったり、細かい計算が得意だったり、論理的に物事を考えることが好きだったりと、自己分析に基づいた職業適性を理由とするものが目立ちます。

採用面接においては、自身が税理士に向いている人物であることをアピールするとともに、個々の事務所の特徴を踏まえて、その事務所を志望した理由をわかりやすく順序だてて述べるようにしましょう。

また、税理士はクライアントあっての商売であり、顧客からの信頼を得られるかどうかが非常に重要です。

面接時の服装や身だしなみには細部まで気を配り、はきはきとした挨拶・受け答えを心掛けることで、誠実かつ一般常識があり、社会人として信用に足る人柄であることを印象付けられるようにしましょう。

税理士の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

就職先はどのように探したらいい?

税理士の就職先を探す方法としては、地域の税理士会のマッチングシステムを利用する、一般的な求人サイトで探す、税理士求人の専門サイトで探す、就職エージェントに登録するといった方法があります。

特定の事務所を志望しているなら、電話やメールなどで直接問い合わせてみてもよいでしょう。

ただ、税理士の求人は、就職希望者に対して雇用ニーズは決して十分とはいえませんので、ネットなどで一般に広く公開されている求人情報だけでは、希望する条件で就職できない可能性もあります。

そういった場合は、転職エージェントに登録するという手段もあります。

こうした税理士の求人は、税理士求人の専門サイトに多数掲載されていますので、どういった就職先があるのかを実際に見てみたい人は、登録してみるのもよいでしょう。

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