外資系金融企業社員の現状と将来性

リーマン・ショックを越えて

外資系の金融企業は高い能力をもつ人材の活躍が目立ち、努力や成果次第では20代で年収1000万円を超えることも難しくないといわれています。

企業のM&A(合併と買収)や資産運用の手腕で安定した経営をしているところも多く、特に世界クラスの外資系投資銀行は一度の取引で得られる利益も巨額なものとなることで有名です。

その一方で、世界経済の動向や政治的な出来事によってあっという間に経営が傾くリスクがあります。

たとえば、2008年。

住宅バブルの崩壊によってローンの焦げ付きが深刻化した「サブプライムローン」問題に伴ってアメリカの大手投資銀行であるリーマン・ブラザーズが経営破たんした「リーマン・ショック」は世界的な金融危機を引き起こすほど社会に大きな衝撃を与えました。

当時、外資系の金融企業に勤めていた社員のなかには、煽りを受けて突然解雇されたり他の企業に移籍や転職をする形になったりした人も少なくなかったのです。

外資系の金融企業は日本の企業とは違って終身雇用制を前提にしていないので、経営の状態に合わせて従業員を解雇しやすいことも大量解雇の背景にあったとされています。

すべては世界経済とともに

時間の流れとともにリーマン・ショックの衝撃は落ち着きましたが、だからといって金融業界が安定したわけではありません。

2009年にはギリシャの政権交代に伴う財政赤字の発覚を発端としたギリシャ危機が起きました。

その後も世界同時株安、2016年に国民投票で決まったイギリスの欧州連合(EU)離脱など、世界経済を揺るがすような大きな問題はたびたび起きています。

今後もまた景気の悪化や国際問題などの影響を受けて、外資系の金融企業の経営が悪化してしまう可能性は決して否定できません。

この業界で働くうえでは、いつの時代も「安定」を求めることは難しいという事情をよく理解しておくことが必要です。