【2021年版】コンサルタントの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「コンサルタント」とは

企業が抱える課題を把握し、経営状態等を分析したうえで、有効な解決策を提案する。

コンサルタントは、民間企業や官公庁から依頼を受け、経営状態や今後の方向性に対して分析を行ったうえで、アドバイスや指導をする専門家です。

経営のアドバイスをする「経営コンサルタント」、ITシステムの構築などを行う「ITコンサルタント」、建設技術の調査や設計を行う「建設コンサルタント」など、専門とする分野等によって、さまざまな種類のコンサルタントが活躍しています。

代表的な就職先・活躍の場は、コンサルティング業務を専門に行う企業ですが、経験を積むと独立して個人で働く人もいます。

コンサルタントの世界は徹底した実力主義であり、給料は全体的に高水準ですが、そのぶん、非常に高度な専門知識や経験、論理的思考力などが求められます。

この職業を目指すのであれば、難関大学へ進学しておくほうが有利です。

「コンサルタント」の仕事紹介

コンサルタントの仕事内容

企業や官公庁の経営等についてアドバイスをする

コンサルタントは、民間企業や官公庁などのクライアントから依頼を受け、経営状態や今後の方向性に対して分析を行ったうえで、アドバイスや指導をする専門家です。

手掛ける仕事の種類やクライアントの業種などによって、以下のように、さまざまな種類のコンサルタントがいます。

・経営コンサルタント
・ITコンサルタント
・建設コンサルタント
・医療コンサルタント
・農業コンサルタント

コンサルタントは、新規事業の立ち上げや新商品の開発といった事業そのものに知恵を貸したり、人員活用や組織のあり方についての助言をしたりします。

またときには、企業のM&A(買収や合併)のような、企業の方向性に大きな影響をおよぼすプロジェクトに関わることもあります。

いずれのコンサルタントも、お客さまの課題を把握、分析して問題点を見つけ出し、解決策を提案することを役割としています。

第三者の視点で企業の問題・課題を見つけ出す

クライアントは、コンサルタントに対して「第三者の視点」を求めています。

企業の内部にいる人間には見えない部分、気づけない課題を見つけてほしいと考えており、的確な意見や提案ができるコンサルタントは高く評価され、信頼を集めることができます。

ただし、そのためには企業経営やビジネス、組織などに関する幅広い知識と経験が求められ、難易度の高い仕事といえます。

関連記事コンサルタントの仕事内容

コンサルタントになるには

大学卒業後にコンサルタント会社へ就職する道が一般的

コンサルタントは国家資格が必要な職業ではありませんが、高度な論理的思考力やコミュニケーションスキル、一般教養などが求められることから、高学歴の人が多いことが特徴です。

大学卒業後に「コンサルティングファーム」と呼ばれる、コンサルティングを専門におこなう民間企業へ就職するのが、一般的なルートとなっています。

コンサルティングファームは、企業経営を専門とする企業もあれば、ITシステムに関する「ITコンサルティングファーム」や、病院経営に関する「医療コンサルティングファーム」など、種類がさまざまです。

まずはコンサルタントとして、どのような業界・領域を対象としたいのかを考えて、就職先を考えていくとよいでしょう。

難関の国家資格取得者も多い

コンサルタント志望者は、まず一般企業でキャリアを積んだのち、コンサルタントファームへの転職を目指す人も少なくありません。

ビジネスの現場で得た知識や経験は、コンサルタントとしても役立つ場合が多いため、転職者も比較的多い職種となています。

また、コンサルタントは「公認会計士」「税理士」「中小企業診断士」などの難関国家資格取得者も多く、人によっては海外で「MBA(経営学修士)」を取得しています。

これらの資格が必須というわけではありませんが、高度な能力と専門性が問われる職業のため、勉強熱心な人に向いている職業です。

関連記事コンサルタントになるには? 必要な学歴は?

コンサルタントの学校・学費

四年制大学を卒業していると有利に

コンサルタントを目指すのであれば、大学に進学しておくほうが、就職が成功する可能性は高くなるでしょう。

とくに難関大学を卒業していると、大手コンサルティング会社への就職には有利になるといわれます。

ただし、新卒採用の場合はポテンシャルを重視する傾向もあるため、大学の難易度はそこまで高くない場合でも、今後大きく伸びていけそうといった観点で採用されることもあります。

コンサルタントの出身学部は、文系の法学部、経済学部、商学部などが多いです。

一方、数字に強く、論理的思考力があるという理由から、理系出身者を積極的に採用するコンサルティング会社も少なくありません。

コンサルタントの資格・試験の難易度

難易度の高い国家資格を取得し、専門性を生かす人が多い

コンサルタントとして働くために、絶対に必要な資格はありません。

しかし、コンサルタントの仕事で役に立つとされる資格として「公認会計士」「税理士」「中小企業診断士」などが挙げられます。

これらの資格を取得し、さらに関連する実務経験があれば、企業の税務や会計、経営面のコンサルティングで大きく力を発揮することができます。

このため、最初はそれぞれの専門職として働き、経験を積んでからコンサルタントへ転身する例もめずらしくありません。

ビジネススクールでMBAを取得する人も

一般的な資格のほか「MBA」を取得するコンサルタントも多くいます。

MBAは日本語で「経営学修士」と訳され、経営に関して学ぶビジネススクール(大学院)を卒業することで取得できます。

この学位があれば、経営学のスペシャリストであることの証明となり、取引先からの高い信頼にもつながります。

とくに外資系コンサルティング会社では、MBA資格取得者を優先して採用する傾向にあります。

関連記事コンサルタントを目指す人におすすめの資格は?

コンサルタントの給料・年収

総じて年収は高めだが、個々の実力・能力によって差がつく

コンサルタントは、世の中にさまざまある職業のなかでも、トップクラスに高水準の収入が見込めます。

しかし、実際には「実力主義」や「成果主義」の要素が強いため、個々の能力や実績、成果によって、収入には非常に大きな差が出る点も特徴です。

コンサルタント全体の平均年収は500万円~1000万円程度とされますが、低ければ他職種の会社員と同程度、高い人であれば年収2000万円~3000万円には達します。

また、とくに給与水準が高いとされる外資系コンサルタントファームの役職者になれば、1億円以上を目指すことも可能です。

転職をして収入を上げていく人も多い

コンサルタント業界は、転職市場が非常に活発です。

キャリアアップに対して意欲的な人が多いために、一定の経験を積むと、さらに待遇のよい環境や飛躍の機会を求めて転職を繰り返す人は少なくありません。

優秀なコンサルタントとして成果を残すと、他社からよい条件で引き抜きの話がくることもあります。

なかには独立して個人の力で仕事をし、高収入を得ている人もいます。

コンサルタントは、実力次第で大きな収入が見込めますが、そのぶん評価が厳しく、成果を出せない社員に対しては厳しい処遇が言い渡されることもあります。

関連記事コンサルタントの給料・年収

コンサルタントの現状と将来性・今後の見通し

専門性を生かして活躍できる領域が広がっている

もともとは海外で生まれた「コンサルタント」という職業も、現在の日本では一般的なものになり、さまざまな企業がコンサルタント業を展開しています。

時代が進むにつれ、企業が抱える課題は多様化・複雑化し、コンサルタントが活躍できる場も広がってきました。

昨今では、グローバル化を進める企業の課題に応えられるコンサルタントのニーズが急増しており、その分野に明るいコンサルタントが大きく活躍しています。

また、現在では一般的な経営コンサルタントやITコンサルタントのほか、「建設コンサルタント」「医療コンサルタント」「イベントコンサルタント」など、さまざまな専門領域を持ったコンサルタントが現れています。

いまや、どのような業種や分野でも、それらの専門性を備えたコンサルタントが求められるといっても過言ではないでしょう。

関連記事コンサルタントの需要・現状と将来性

コンサルタントの就職先・活躍の場

コンサルティングの専門会社で働くのが一般的

コンサルタントは「コンサルティングファーム」と呼ばれる、コンサルティングの専門会社で働く人が多いです。

大手のコンサルティングファームは「総合コンサルタント」として、あらゆる企業からの、幅広い依頼に応えるスタイルを取っているところが目立ちます。

このほか、比較的規模の小さなコンサルタント会社や、コンサルタントが個人で経営する事務所も存在します。

この場合「IT」や「医療」といった専門分野を明確にすることで、特定の顧客層との結びつきを強めている傾向が見られます。

コンサルタントは、企業で経験や実績を積むと、独立して仕事をする人もおり、実力次第では多様な働き方が可能です。

コンサルタントの1日

外出とデスクワークの両方に追われる日々

コンサルタントは、基本的にクライアントである民間企業や官公庁のスケジュールを最優先して動きます。

クライアントからの依頼には期限が設定されることが多いため、毎日、段取りよくスケジュールを立てていき、テキパキと行動しなくてはなりません。

案件が立て込む時期には、まともに休憩を取れないほど忙しく働いている人もいます。

ここでは、コンサルティングファーム勤務の若手コンサルタントの1日を紹介します。

8:30 出社
9:00 デスクワーク(資料作成)
10:00 クライアント企業へ訪問
13:00 休憩
14:00 次のクライアント企業へ訪問
15:00 帰社・社内ミーティング
18:00 デスクワーク(問題点洗い出し)
20:00 退社

関連記事コンサルタントの1日のスケジュール・生活スタイル

コンサルタントのやりがい、楽しさ

優秀な人々に囲まれて、自分の能力を高めていく喜び

コンサルタントの仕事のやりがいは、クライアントが抱える課題を拾い上げ、その解決策を見つけ出すことができたときです。

自分の提案やアドバイスをきっかけに、クライアントの経営状況や事業が改善し、喜んでくれたときには大きな達成感に包まれます。

コンサルタントは各分野のスペシャリストや、クライアント企業の経営層もしくは主要メンバーと関わる機会が多いため、日々の業務から得られる刺激が多く、成長の機会が豊富です。

「実力主義」の世界だからこそ、スキルアップして成果を出せば高く評価され、ハイペースでの昇進も期待できます。

常に厳しく成果が問われるプレッシャーの大きな仕事ではありますが、むしろその点にやりがいを感じている人は少なくありません。

関連記事コンサルタントのやりがい・楽しさ・魅力

コンサルタントのつらいこと、大変なこと

能力の高いライバルに囲まれて成果を出し続けること

コンサルタントにとって大変な一面は、決められた時間内にクライアントの抱える問題の分析や調査を徹底的に行い、確かな解決策を提示しなくてはならないことです。

プロジェクトは数ヵ月単位の短期的な案件もありますし、ときには数年がかりの大型プロジェクトもあります。

どれだけ複雑で難易度の高い案件でも、自分が担当する以上は、何かしらの成果を出さなければなりません。

そもそもコンサルタントになる人は非常に優秀な人材が多いため、職場では常に「負けられない」というプレッシャーがつきまといます。

個人の能力が強く問われる仕事だからこそ、ときには徹夜や休日出勤をしてでも、なんとか成果を残そうとガムシャラに働く人も多いです。

ハードワークに耐えうる体力や精神力がないと、なかなか続けられない仕事といえるでしょう。

関連記事コンサルタントのつらいこと・大変なこと・苦労

コンサルタントに向いている人・適性

論理的思考とコミュニケーションが得意な人

コンサルタントに向いているのは、物事を筋道立てて考えることが得意な人です。

この仕事では感覚よりも、データや情報に基づいて問題や課題を拾い上げ、解決策を導き出していく「論理的思考力」が重視されるため、理系タイプの人にも向いているといわれることがあります。

一方、クライアントが抱える不安や悩みを正しく聞き出して、その本質を見抜きながら会話を進めていく、高度なコミュニケーション能力があることも重要です。

相手の話をよく聞くことができたり、自分の意見をはっきりと伝えられるような人も、コンサルタントとして信用されやすく、適性があるといえます。

ほかにも、向上心が強い人、ストレス耐性がある人なども、コンサルタントにとって重要な適性といわれています。

関連記事コンサルタントに向いている人・適性・必要なスキル

コンサルタント志望動機・目指すきっかけ

企業経営や問題解決への関心が高いこと

コンサルタントを目指す人は、難しい問題を解決していくことや、課題をクリアするために戦略を立てることが好きといったことから、この仕事に興味をもつことが多いようです。

とくに企業経営の領域への関心が強い人が目立ちますが、自分自身が経営者となってビジネスを作り上げるのではなく、クライアントを裏側から支えたいといった思いが志望動機になっているケースがみられます。

また、コンサルティング業界は、実力主義・成果主義の要素が強く、高い収入が得られることでも知られています。

若いうちから厳しい環境に身を置いて第一線で活躍したいと考える、上昇志向の強い人がコンサルタントを目指すケースも多いです。

関連記事コンサルタントの志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

コンサルタントの雇用形態・働き方

正社員として勤務するか、独立する人が多い

コンサルタントの多くは、コンサルティング事業を専門的に手掛けるコンサルティング会社(コンサルティングファーム)で働いており、雇用形態は正社員の場合がほとんどです。

コンサルタント会社は、大手の国内企業から個人事務所、あるいは歴史の新しい外資系企業までさまざまですが、いずれの場合でも、コンサルタントには実務に関連する高い専門性や幅広いスキルが必要とされます。

難易度が高く、ときにクライアントの機密事項にも触れる責任ある業務に携わることから、アルバイト・パートの求人はあまり多くありません。

コンサルタント会社で経験を積み、キャリアアップすると、別の会社へ転職する人、あるいは独立して働く人もいます。

コンサルタントの勤務時間・休日・生活

担当クライアントによって変わる

コンサルタントの勤務時間や休日は、自分がその時に担当しているクライアントによって異なります。

一般的な企業や官公庁と取引をしている場合は、9時から18時くらいで働き、土日祝日に休みを取得します。

他業種や職種の日勤会社員と、ほとんど変わりません。

しかし、外資系の企業と取引をしている場合は、海外の時間に合わせて深夜や週末に仕事をすることもあります。

難しい案件が立て込むと、深夜までの勤務が続いたり、休日出勤をして対応しなくてはならなかったりすることもあり、多忙な日々を過ごす人は多いです。

優秀なライバルに囲まれながら成果を出すために、プロジェクトがひと段落するまでは、落ち着いて休めないこともしばしばです。

関連記事コンサルタントの勤務時間・休日

コンサルタントの求人・就職状況・需要

競争は非常に厳しく、内定を得られる人は一握り

コンサルタントを志望する学生の多くが、まずは「コンサルティングファーム」と呼ばれるコンサルタントの専門会社に就職することを目指します。

規模の大きなコンサルティングファームは、新卒採用・キャリア採用(中途採用)ともに積極的な採用を実施していますが、外資系企業の場合は即戦力を求めて、キャリア採用を重宝していることが多いようです。

大手コンサルティングファームの新卒採用には、難関大学のなかでもハイレベルな人材が多く集まり、競争が厳しくなりがちです。

内定を勝ち取るだけでも大変ですが、就職後も厳しい実力主義の環境で働くため、継続的な努力と自己研鑽が求められます。

関連記事コンサルタントの求人状況・就職先の選び方

コンサルタントの転職状況・未経験採用

キャリアアップを目指して転職する人も多い

コンサルティング業界では、キャリアアップや収入アップなどを目指して転職活動をする人が多く、転職希望者向けの求人も多数出ています。

また、とくに優秀な人材は未公開求人での引き抜き(ヘッドハンティング)の声がかかることもめずらしくありません。

なお、コンサルタントは特定の学歴や国家資格がなければなれない仕事ではないため、未経験から転職することも可能です。

ただし、その場合には特定の業界・分野での専門知識や経験、実績が必須といえます。

さらに経営や会計関連の難しい資格を取得していたり、ビジネスパーソンとしての高度なスキルやバランスのよさなどを兼ね備えた人材が転職に成功しやすいです。

関連記事コンサルタントへの転職・未経験採用はある?

コンサルタントの種類

特定の業界や領域を専門とするコンサルタントもいる

コンサルタントや、コンサルティング事業を手掛ける会社は、専門とする分野や領域などによって、さまざまな種類に分かれます。

ここでは代表的なものを紹介します。

総合コンサルタント

総合コンサルタントは、クライアント企業の経営分析から戦略策定、新規システムの導入やその後の運用・保守まで、オールマイティーに対応するコンサルタントです。

大手企業に多く、代表的な企業としては「デロイト トーマツ コンサルティング」「アクセンチュア」「PwCコンサルティング」などがあります。

専門コンサルタント

経営コンサルタント、医療コンサルタント、農業経営コンサルタントなどのように、業界や領域を絞ってコンサルティングを実施するコンサルタントです。

比較的規模の小さなコンサルタント会社および個人事務所で、この形をとっていることが多いです。

また、近年ニーズが大きくなっているのがITコンサルタントです。

ITコンサルタントは、クライアントの依頼に応じてシステムの設計や開発、運用テストなどを担当する職種で、ITやシステムを用いてクライアントの課題を解決に導く役割を担っています。

関連記事コンサルタントにはどんな種類がある?