一般職の銀行員の仕事

一般職の銀行員の仕事

銀行員の「総合職」と「一般職」の違いとは?

銀行で働いている人たちは、一般的に「総合職」と「一般職」に分かれています。

「総合職」というのは、いわゆる幹部候補生として働く人たちのことです。

全国転勤や部署異動を繰り返しながら幅広い分野の知識やスキルを身につけ、キャリアアップを重ねながらいずれは銀行の管理職へと昇進していきます。

総合職は本人の希望とは関係なく、転居を伴う異動があるため、基本的には一般職よりも給与水準も高くなりますし、社宅や住宅補助などの福利厚生も手厚いです。

一方で「一般職」というのは、特定の部署で特定の業務を継続的にこなすことを期待されて働いている人たちのことです。

支店に配属された総合職が営業を任される一方で、一般職の銀行員は銀行の窓口で口座作成、振込・両替などの手続き、バックオフィスで書類の処理などを行うことが多いです。

また、一般職のほとんどが支店に配属されますが、一部本人の適性や希望により本部配属になる場合もあります。

本部に配属された一般職は、支店に配属されるようなお客さまとのやり取りは少なく、基本的には総合職のサポートを任され、事務処理や書類の作成、会議準備や来客対応などを行うことが多いです。

たとえば、人事部の採用フォローや決済商品のヘルプディスク、M&A部署のサポート業務や秘書などさまざまな部署に配属される可能性があります。

銀行員一般職の学歴は?

一般職の銀行員は、目指す銀行によっても異なりますが、地方銀行の場合は高校卒業からでもエントリー可能で、都市銀行の場合は短大卒業からエントリー可能になることが多いです。

ただし、都市銀行の場合ほとんどが大学卒業以上となり、学歴も良い大学の内定者が集まるので、都市銀行の一般職を目指す場合は大学卒業を目指すのが無難です。

また、地方銀行の場合は全国的な高い学歴の学校はもちろんですが、その地方の有名高校や短大、大学を卒業していることが優遇されることもあるので、地元志向で地元の学校を卒業した人はその点をアピールしましょう。

銀行員一般職の給料は?

銀行員の給料は、総合職の場合は平均600万円~700万円と高い水準にありますが、一般職の給料の全体での平均は年収300万円~400万円といわれており、他の業種などと比べてそこまで高いとはいえません。

ただし、コンプライアンス意識が高いため、残業代がしっかりもらえる銀行が多く、残業が多くなれば給料にもきちんと反映されます。

また、福利厚生もしっかりしており、有給の消化や産休・育休も取りやすい環境にあるため給料以上にメリットを感じる人も多いです。

都市銀行の場合は年収500万円~600万円を目指すことも可能ですが、その分仕事量も多く責任も重いですし、それ以上年収を伸ばしたいのであれば管理職になったり、コース転換をしたりしない限り難しいです。

銀行員一般職の転勤は?

銀行員はお客さまとの癒着や不正を避けるために、どの職種であっても基本的には3~5年ごとに転勤があります。

ただし、一般職の場合は総合職とは異なり、本人の希望を聞かずに転居を伴う転勤は基本的にはなく、自宅から通勤できる範囲での転勤に限られます。

また、銀行員の一般職は昔から女性がほとんどで、結婚や出産に伴う退職での入れ替わりが多いのもひとつの特徴です。

最近では結婚や出産後も働き続ける一般職も増えていますが、夫の転勤に合わせてその土地に拠点があれば転勤できる制度がある銀行もあります。

更に、一般職から総合職へコース転換や、公募で他の部署へのチャレンジ制度など、向上心のある人には上を目指す制度も用意されているので、このような制度を使って自分の可能性を広げることもできます。

銀行員一般職の転職先は?

銀行員の仕事はお金を扱う仕事のため、責任感も重く、銀行独自のルールが多く厳しいため、入社3年以内に約3割が退職するといわれています。

ただし、銀行員はお金に対する意識が高く、基本的にはまじめで誠実な人が採用されるというイメージがあるので、他の企業へ転職もしやすいのも事実です。

銀行員の一般職として働いていた人は、他の金融機関やメーカーや商社の営業事務経理など幅広い企業への転職をしています。

ただし、銀行では独自のルールやシステムで働くことが多いため、金融機関以外の一般企業に転職する場合、一から一般企業のルールやパソコン操作などを覚える必要があり、最初は苦労することも多いということは覚悟しましょう。