税理士への転職・未経験からなるには?

税理士への転職状況は?

税理士に転職する人は多い?

税理士は、既に一般企業などで働いている社会人でも目指しやすい職業といわれています。

税理士資格は、試験で課される11科目のうち、5科目に合格すると取得することができますが、一度で5科目すべてに合格する必要はなく、たとえば毎年1科目ずつ受験するといったことが可能です。

こうした制度体系は、日々の仕事に追われてまとまった勉強時間が取りづらい社会人にとっては、非常に大きなメリットといえます。

実際に、中長期にわたるプランを立てて、仕事の合間にコツコツと勉強に励み、働きながら税理士資格を取得した人も大勢います。

税理士に転職した人の前職で多いのは?

税理士の仕事は、確定申告や法人税の計算といった税に関する業務とともに、記帳作業や経営コンサルティングなど、簿記や会計、事業運営に関する業務も多いことが特徴です。

このため、企業の経理部や財務部、経営企画部で働いていた人や、銀行などの金融機関に勤めていた人、法人向けコンサル企業出身者などは、キャリアを税理士業務に生かしやすいため、転職する人が多いようです。

また、公認会計士資格があれば、税理士業務も行うことが可能であるため、公認会計士から税理士に転職するケースも見受けられます。

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税理士への転職の志望動機で多いものは?

税理士に転職する動機としては、自身のキャリアアップを図る目的と、独立開業する目的の2種類に大別することができます。

前者としては、経理業務やコンサルティング業務など、税理士の仕事と関連する分野を手掛けていた人が、専門知識を高めたり、給与などの待遇面を向上させるために税理士を目指すケースが多いようです。

後者の理由はさまざまで、収入面をアップさせたい人もいれば、企業のルールや人間関係に縛られるのが嫌で、一人で自由に働きたい人、故郷に戻って地元で仕事がしたいという人もいます。

独立すれば、働く時間や請け負う仕事量などはある程度自分で調節することができますので、仕事と家庭生活を両立させるために、自分の事務所を持つ人も少なくありません。

税理士の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

未経験・社会人から税理士になるには

受験資格を得るまで

税理士になるには、税理士試験を受けて資格を取得しなければなりませんが、試験には受験資格があり、誰でも受けられるわけではありません。

未経験や社会人から税理士になるには、まず受験資格を得るまでが第一ステップとなります。

受験資格を得る方法はいくつかありますが、大学の法学部や経済学部で税法や会計を学ぶ、税理士事務所に3年以上勤める、日商簿記一級資格を取得するといったものが代表的です。

現在働いている会社を退職して大学に入学し直すよりは、未経験者を受け入れている税理士事務所を探したり、簿記資格の取得を目指すほうが現実的かもしれません。

受験資格を得てから

税理士試験は非常に難関として知られており、対策には数年間を費やすケースが一般的です。

とくに、簿記や会計などの基礎知識がないまったくの未経験者については、合格するのに必要な勉強時間は5000時間~6000時間ほどといわれており、膨大な勉強量をこなさなければならないでしょう。

しかし、未経験者から、あるいは社会人として働きながら税理士になった人も大勢おり、合格は決して不可能ではありません。

大切なことは、ある程度中長期の学習計画を立てて、コツコツと勉強に取り組むこと、そして、個々の生活スタイルに適した方法で学習を進めることです。

独学で効率的に勉強することは困難ですので、民間の資格学校やスクールに通学するか、通信教育を利用することが望ましいでしょう。

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税理士への転職に必要な資格・有利な資格

税理士資格以外で、税理士に転職するために有利な資格としては、まず日商簿記検定があります。

簿記検定は、一級から三級まで難易度が分かれているため、個人のスキルに応じて段階的にステップアップしていくことが可能であるうえ、一級まで取得できれば、税理士試験の受験資格も得られます。

税理士試験においても簿記の知識が問われますので、勉強していれば非常に有利です。

続いて、FP(ファイナンシャルプランナー)資格が挙げられます。

税理士は、固定資産税や相続税などを取り扱う関係上、クライアントから資産運用や財産に関する相談を受けるケースも多いため、FP資格があれば業務に役立つでしょう。

簿記検定と同じように、難易度の異なる複数の級が設けられていますので、自分にあったレベルを勉強しやすいのもメリットです。

このほか、英検やTOEICなどを受験していると、外資系企業や海外に支店を持つ多国籍企業をクライアントとする事務所に就職する際、有利になりやすいでしょう。

税理士への転職に役立つ職務経験は?

税理士は、税務申告や税金の計算だけでなく、企業の記帳を代行することも重要な仕事のひとつです。

このため、一般企業の経理担当者として、記帳作業や試算表作成に携わっていた職務経験があると、税理士になってから非常に役立ちます。

直接記帳したことがなくても、経理部や財務部などに所属し、一定の会計知識を身につけていれば、転職時にプラス評価となるでしょう。

このほかにも、コンサルティング会社や事業会社、法律事務所などでのキャリアが役に立つこともあります。

自分に合った職場を知りたい、あるいは一般には公開されていない非公開求人を見たいという人は、税理士専門の求人サイトを利用することをおすすめします。

とくにマイナビ税理士は、税理士業界に精通した担当者による手厚いサポートを受けることができますので、まずは気軽に相談してみると良いでしょう。

税理士への転職面接で気をつけるべきことは?

税理士は、資格を取得するまでにかなりの勉強が必要ですが、働きだしてからも、毎年の税制改正大綱に対応するため、あるいは自身の手掛けられる業務範囲を広げるため、継続的な勉強が欠かせません。

このため、転職面接においては、税理士業務への関心が本物かどうか、長いキャリアにわたってずっと勉強を続けるだけの意欲があるかどうかが問われます。

とくに、学歴や職歴が、経理や会計、法律などに関係ない分野である場合、かなり厳しく突っ込まれると想定しておくべきです。

これまでのキャリアがどのような考えに基づいたもので、何を理由に今の考えに変わり、今後どうしていきたいのか、時系列に沿って説得力のある内容を語れるように準備しておきましょう。

また、税理士業務をきちんと理解していることを示す必要もありますので、事前に個々の事務所の特色や、近年の税制についてのトピックスなども下調べしておくべきです。

税理士に転職可能な年齢は何歳くらいまで?

税理士は、サラリーマンなどとは違って、定年退職がありません。

意欲と能力さえあれば、何歳でも働き続けることが可能であり、個人で開業している税理士のなかには、70代で現役で働いている人もいます。

このため、税理士の求人は、ほかの一般的な職業よりも年齢制限はかなり緩く、資格さえ取得できれば、40代、あるいはそれ以上でも転職は可能です。

税理士試験結果の統計をみても、毎年40代以上の受験者が多数合格しています。

ただし、税理士試験の難易度を考えれば、できる限り早いうちから受験勉強を始めるに越したことはありません。

また、とくにある程度年齢を重ねた人については、資格を取った後、どのような職場に勤め、どのようなスキルを磨いていくのか、限られたキャリアを有効活用するためにしっかりプランを練ることが大切です。

未経験から税理士に転職する際の志望動機

まったくの未経験から税理士事務所などに転職する場合、本音としては「会計知識を積みたい」「実務経験を積んで税理士試験の受験資格を得たい」という人が多いかもしれません。

しかし、そのような理由では、個々の事務所を志望した理由としては弱く、「税理士事務所ならばどこでもいいのではないか」と問われたときに答えに窮することになります。

たとえ未経験者であっても、税理士の実際の業務についてできる限り詳しく調べて、「このような種類の仕事を手掛けるため貴社で働きたい」と具体的な内容を志望動機に含めることが望ましいでしょう。

自身の志望動機を明確にすることで、転職先における仕事内容のミスマッチが起こる可能性も低くなりますし、税理士試験の勉強にも身が入るでしょう。