財務専門官の需要・現状と将来性

財務専門官の現状と需要

財務専門官は財政、国有財産、金融などについて地域と国の橋渡しをする重要な役割を持っています。

業務も広範囲にわたる上に、全国の地方自治体や地域金融機関などやり取りする機関も数多くあるため一定の採用ニーズがあるといえ、2017年度は137名、2018年度は168名、2019年度は136名が採用されています。

なお、2020年度は約160名が採用予定となっており、今後も150名前後を採用することが考えられますが地域の発展に欠かせず、重要な使命を担っているため簡単に就ける職業ではありません。

近年の合格率は、2019年度は2961名の申し込みに対し最終合格者は526名で合格率は約18%、2018年度は3529名の申し込みに対し最終合格者は526名で合格率は約15%で、高度な専門知識が必要な財務専門官の採用試験難易度は高い分類といえます。

ただし、あくまでも合格者数であり採用面接ではさらに人数が絞られ、全国で約150名のみが採用されることを考えると、さらに難易度は上がります。

難関試験を突破してつく財務専門官ですので、それだけ優秀な人材がそろっているという意味ですし、地域に貢献したいという使命感を持った人材が求められているともいえます。

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財務専門官の将来性

財務専門官は今後も安定した立場が続くと考えられます。

財務省の出先機関である財務局職員、金融庁の事務委任という重要な役割を持つ財務専門官は財政や国有財産、金融といった施策を地域の事情に合わせて実施したり、重要施策を地域に伝えたりします。

加えて、地域の意見や要望、地域経済の現状を財務省や金融庁に伝える役目も担っているため、国と地域の双方にとって不可欠な存在ですし、代わりのいない職業でもあります。

近年は異常気象による災害も全国で多発していますが、その際、財務専門官は災害が起きた地域へ出向き、道路や河川、公共施設など、被災した現場を自分の目で見て、復旧にかかる費用を査定します。

地域の復興、現地で生活している人たちに安心を提供するためにもスピーディーな対応が求められますし、財務専門官がいなければ先に進めないともいえます。

また国家公務員という立場でもあるため、職業としての将来性を考えても非常に安定しています。

財務専門官の今後の活躍の場

今後も地域のために働くことは変わりませんが、希望すれば財務省や金融庁への出向も可能です。

省庁に出向した場合は国家レベルの大きな案件にたずさわれたり、国の政策決定などに一役買うこともできます。

また海外にある関連機関に出向できるケースでは、日本企業と現地企業の橋渡しなど、世界を舞台に活躍できます。

海外の大学や国際機関で研修を受ける機会もあり、価値観を広げるとともに、自分が進むべき道や財務専門官としてやるべきことを再発見して帰国する人も多いようです。

自分の努力次第でさまざまな道が開けますし、そのチャンスも多様に用意されているのも財務専門官の魅力でしょう。