【2021年版】投資家の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「投資家」とは

個人で投資を行って収入を得る人

投資家とは、主に個人で投資を行って収入を得ている人のことです。

投資家には、個人投資家と証券会社や投資ファンドなど法人として投資を行う機関投資家があります。

機関投資家は顧客から預かった資金を元に投資を行い、得られた利益から自分たちの収入を得ていますが、個人投資家は自分の資金を流用し、資産を増やすことを目的に行っています。

個人投資家のなかには、投資のみで生計を立てている専業投資家、仕事を持ち安定した収入を得ながら投資をする兼業投資家があります。

投資家になるためには、投資の種類やスタイル、金額などを決め、どのように利益を出していくのかを自分で考えていかなくてはなりません。

個人投資家の働き方としては主に2つあり、ひとつはデイトレーダーとして利益を上げる方法です。

買った株をその日のうちに売る、または売った株をその日のうちに買い戻し、1日のうちに利益や損失を確定させ取引を終了するスタイルです。

もう一つは、配当や株主優待で生活する方法です。

これは利益が確実に発生するため、安定して生活を送ることができますが、一定以上の投資金額が必要であるため、1から投資を始めようとする人には難しいというデメリットがあります。

「投資家」の仕事紹介

投資家の仕事内容

投資で利益を上げる以外にもさまざまな活動をする

投資家の主な仕事は、投資によって利益を上げることです。

投資家のなかには億単位で利益を上げている人もおり、華やかな世界に憧れる人も多いですが、毎日株式や為替の相場を見たり、世界中の企業に関するデータを集めて事業投資を行ったりするなど、地道な作業が必要です。

そもそも投資は毎日安定して利益を得られるとは限らず、取引の内容によっては損失が出てしまう日もあります。

何億円も稼いでいた人が、リーマンショックなどがきっかけで資産を一気に失ってしまったというニュースを見たことがある人もいるでしょう。

そのため、大抵の投資家はリスクと利益のバランスを見ながら投資を続けており、本業を持ちながら余暇で投資をし、経験を積むという兼業投資家も多いです。

投資家のなかには、単に投資で利益を上げる方法だけでなく、さまざまな手法でさらに収入を増やしている人もいます。

投資家の多くに見られるのが不動産投資で、不動産投資ローンなどを利用して安定した家賃収入を得る方法です。

そのほか、投資家としての経験をブログやSNSなどで公開しアフェリエイト収入を得たり、書籍を出版したりする人もいます。

近年は不景気が続き、投資で収入をアップさせたいという人が増えてきているため、こうしたツールは非常に需要があり、うまく運用したり宣伝したりすれば一定の収入が得られます。

ベテランの投資家や一定の実績を上げ世間から認められている投資家は、講演会やセミナーを開いたり、雑誌やテレビなどメディア出演をしたりするなどの活動をする人もいます。

投資家になるには

まずは少額の投資からはじめる

投資家を仕事として行う場合、まずは少額からはじめられる投資を選び、取引を開始して利益を上げることからはじまります。

どの投資で利益を出していくのか、投資の種類を決めて投資をすることが重要ですが、初心者向けに最も少額で始められる投資としてはFXや証券会社のミニ株、投資信託などがあります。

まずはこうした取引をするために取引口座を開き、徐々に経験を積んでいきます。

最低限必要な資金については人によって異なりますが、投資自体は1000円からでも始められますし、数十万円あれば一定の利益を上げることができるでしょう。

近年は、指値注文や自動売買ツールなどもあるため、はじめはこうしたものに頼りながら徐々に経験と利益を積み上げていきます。

その後、ある程度の資産ができると、投資商品の選択肢がぐっと増えます。

株価の高い個別銘柄や不動産への投資などは、1000万円以上で行われることが多いため、まずはここを目標とするのがよいでしょう。

一つの種類だけではなく、何種類かの投資を組み合わせていくことも大切です。

職業として投資家を目指すのであれば、投資収入だけで生活することを目標としている人も多いですが、これは個人の力量やどれだけの生活費を賄うかという点で大きな差があります。

自分がどのくらいの収入がほしいのか、どうすればその収入が維持できるのかを考えながら投資をしなくてはなりません。

そのほか、投資かとしての収入をさらに安定させるため、ブログやSNSを運用し、アフェリエイトで収入を得るなど、投資以外の仕事をする人もいます。

投資家の学校・学費

学校での勉強に左右されることはない

投資家になるために特別な勉強をする必要はありません。

経済学部などで勉強をしていれば実際に投資をする際に役立たせることはできますが、まったくの未経験から勉強をはじめ投資家になっている人は大勢います。

投資に関する勉強は、社会人や学生向けにセミナーや講習会なども積極的に行われているため、こうした者を利用するのもよいでしょう。

本を読んだり、インターネットなどで情報を見つけたりして独学で行う人も非常に多いです。

ただし、個人のブログやSNSなどでは真実でない部分も多く、初心者のうちは惑わされてしまうこともあるため、参考にする際には十分な注意が必要です。

投資家の資格・試験の難易度

「投資診断士」という新しい資格

投資家になるために特別な資格は必要ありませんが、資産計画を自分で考えられるようになる「ファイナンシャルプランナー」などを取得する人も多いです。

投資家向けの資格としては「投資診断士」があります。

参考:日本FP協会

参考:一般社団法人日本投資診断協会

2019年から開始された新しい資格で、投資を検討している人や、投資に失敗したくないという人に対して投資のアドバイスをするためのものです。

近年はNISAやiDeCoなど投資に関わる制度が整備され、一般の人でも仮装通貨などで投資を始める人も増えてきています。

こうした人に対し、投資のアドバイスを行うとともに、自分自身の投資に関する知識を深められるため、投資を本格的に始めたいという人におすすめです。

ファイナンシャルプランナーは「お金の専門家」といわれますが、投資診断士は「投資の専門家」といえる資格でしょう。

投資家の給料・年収

高収入を得ているのはわずか

日本証券業協会が2020年に行った「個人投資家の証券投資に関する意識調査」の結果を見ると、個人投資家の年収は「300万円未満」が最も多く45.1%となっています。

次いで「300万円~500万円未満」が24.7%と続き、500万円未満が約7割の69.8%を占めました。

投資家というと高額な収入を得ているというイメージがあるかもしれませんが、高い収入を得られているのはごくわずかの人のみだということがわかります。

推計の平均年収(全体)は、423万円とされており、これは一般的なサラリーマンの年収とさほど変わりありません。

なお、総資産については「1,000万円~3,000万円未満」が26.0%、「3,000万円以上」が17.7%を占める一方で、「500万円~1,000万円未満」が17.4%となっています。

次いで「100万円~300万円未満」が13.2%、「300万円~500万円未満」が12.9%、「100万円未満」が12.7%という結果で、1,000万円未満が56.3%と約半数を占めています。

年代別では、20代~30代の約8割(84.3%)が金融資産保有額1,000万円未満であるものの、年代が上がるにつれ金融資産保有額1,000万円以上の割合が増え、60代以上では過半数を超えています。

これは、年齢が上がるにつれて保有資産が多くさまざまな投資商品を購入できることや、経験を積んでより高度な取引ができるようになることなどが理由だと考えられます。

投資家の現状と将来性・今後の見通し

投資はより身近なものになっていく

近年は、NISAやiDeCo、ビットコインなどの仮装通貨など個人でも少額から投資をはじめられるきっかけが増えており、本格的に投資を始めるという人が増えてきています。

これまで投資というと個人の経験や知識に頼るところがおおきいものでしたが、近年はAIなどの発達により、コンピューターの分析からある程度売買や金額の予測ができるようになりました。

これを利用すれば、初心者でも比較的簡単に利益を上げることができるようになり、趣味や兼業で投資を楽しむ人はますます増えていくと考えられます。

ただし、AIに頼り切っていてはどうしても予測できない突発的な事態に対応できず、損をしてしまう可能性もあります。

専業投資家を目指すのであれば、より深い経験や知識が求められていくでしょう。

投資家の就職先・活躍の場

個人事業主か法人化する人が多い

投資家は、届を出さなければ「無職」とみなされてしまうため、個人事業主として活動している人が多いです。

開業届を出せばだれでも個人事業主となるため、さほどハードルは高くありません。

なお、FX取引以外のデイトレーダーとして利益を上げている場合、条件によっては法人化した方が節税できる可能性が高いため、法人化するという人もいます。

法人化することにより、個人で会社の代表となることができ、節税等のメリットを受けられますが、法人住民税を納付しなくてはならないというデメリットもあります。

どのように活動するかは、個人の考え方や利益をどれだけ上げているかによって異なります。

投資家の1日

一日数時間だけ取引する人が多い

投資家の働き方の特徴は、自分の好きな時間に仕事ができることです。

株の売買を行う時間は自由に調整することができるため、それ以外の時間は自由に過ごしている人が多いです。

とくにデイトレーダーの場合は1日数時間取引をすればいいという人が多く、余暇を楽しんでいる人が多くなっています。

8:30 取引の準備
ニュースをチェックして夜間の動きなどを確認します。
9:00 株の売買スタート
東証のマーケットが開くので、動きを確認しながら売買をします。
10:00 株の状態をチェック
10時ごろには値動きが落ち着くことが多いため、チャートの動きを見るなどして今後の予測をたてます。
12:00 休憩
休憩を取りながらもモニターのチェックは続けます。
14:00  株の状態をチェック
東証のマーケットが閉まる前の数十分は大きく値動きがある場合があるため注視します。
15:00 取引終了
16:00 IR情報などを確認
株取引の状況によって夜間取引(PTS)の準備をすることもあります。
何もなければ仕事は終わりです。

投資家のやりがい、楽しさ

自分自身で利益を上げられるダイナミックさ

投資家のやりがいは、自分自身で大きな金額を取引することができるダイナミックさにあります。

マーケットでは毎日多くのお金が動いており、投資家は資産を運用するためにどの商品にどれだけ投資するかを日々考えながら取引しています。

日々相場は変動するため、その流れや動きを見極めて大きな利益を手にした時には、非常に大きな喜びを感じます。

またひとりで利益を上げることができるため、時間や場所にとらわれずに仕事ができること、お金が働いてくれるので、仕事を休んだからといって収入が無くならないことも大きな魅力です。

日本では、会社員の場合累進課税制度により収入が増えると税金が増えていきますが、投資は、どんなに利益が出ても税金は20%と定められているため、税制で優遇されるというメリットもあります。

投資家のつらいこと、大変なこと

資産を扱うプレッシャーの大きい仕事

投資家は、毎日変動する相場を常に追い続け、タイムリーな取引を行わなくてはならないため、プレッシャーが大きいという一面があります。

とくに専業投資家は自分の収入や資産を左右する仕事であるだけに、失敗すれば巨額の資産を失ってしまうため、プレッシャーが強いです。

一定以上の金額を安定して稼げるようになるには時間がかかるため、それまでの間はプレッシャーと闘いながらの投資となり、苦労することも多いです。

また、大きな資産を形成できたとしても、リーマンショックのような世界経済の影響により一気に損失を出してしまうことは誰にも予測できません。

投資家として思うように稼ぐことができず、自信がなくなってしまい投資を辞めるという人もいます。

投資家に向いている人・適性

経済やお金の動きに興味がある人

投資を行う人は、まず経済やお金の流れなどに興味があり、自分で情報を積極的に集めようとする人が向いています。

投資商品や株の動きは日によってさまざまな要因により変化します。

ときには世界情勢や世界経済の動きにより日本の経済にも大きな影響を与えることがあるため、常にさまざま情報を把握しておかなくてはなりません。

投資を続けることによって一定の知識や経験は得られますが、経済に興味関心があり、より知識を深め向上させていけるかは、人によって大きく差があります。

また、必須ではありませんが数学や英語をしっかり学んでいて、数字の動きや海外の情報を見極められる人は、より実践で生かすことができるでしょう。

投資家志望動機・目指すきっかけ

イメージにとらわれている人も多い

投資家を目指す理由としては、「華やか」「簡単に利益を上げられる」「カッコいい仕事」といった投資家に対するイメージが先行しているものが多いです。

しかしこうしたイメージだけで投資をはじめてしまっては、その現実や奥深さに苦労することも多いため注意が必要です。

投資家は多くが個人で行っているため、なる際に志望動機を聞かれることはほぼありませんが、この仕事を続けていくには確固たる信念が必要でしょう。

投資家のなかには、既に証券会社などで働いていて投資のノウハウを知り、個人で投資をしてみたくなったという人、自分自身の力で利益を上げてみたいという人なども多いです。

また、学生時代から経済や金融について学び、少額の投資をはじめたことで利益が出て、本格的に仕事にしようと思った人などさまざまです。

投資家の雇用形態・働き方

ほとんどが個人で働く

投資家は、その多くが個人事業主で、法人化していたとしても一人で仕事をしていることが多いです。

そのため投資家としての求人はなく、投資をはじめるのであればすべて個人で行う必要があります。

なお、投資家に近い仕事に「トレーダー」があります。

株式や債券などの売買の取引仲介を行うひとのことで、お客さま(投資家)とディーラーの間に立ち、情報をお客さまに提供したり、売買注文を受けてディーラーに伝えたりすることがおもな役目です。

トレーダーとして働く場合は、投資銀行や証券会社など、トレーディング部門のある金融機関に就職する必要があります。

投資家の勤務時間・休日・生活

マーケットが開いている時間に働く

東証の場合、市場が開いているのは平日の9:00から11:30までと12:30から15:00までときまっています。

東証以外の名証・札証・福証は15:30までで、この市場が開いている時間に取引をする人が多いです。

また、土日祝日、年末年始は取引所が休みのため取引が出来ません。

なお夜間取引(PTS取引)という証券取引所を介さず株式を売買できる私設取引システムがあり、これを利用すれば証券取引所の開場時間外でも株式取引が可能です。

また、休みの間に株価に影響するニュースが出た時にも、翌日の取引を待たずに売買ができます。

主に兼業で投資家をしている人などは日中取引ができないため、この夜間取引を利用している場合が多いです。

投資家の求人・就職状況・需要

投資家としての求人はない

投資家は会社に雇われて働く人とは異なり、大半が個人事業主として仕事をしています。

そのため、投資家として求人がでることはなく、投資家になるには自ら情報を集めアクションを起こさなくてはなりません。

投資の仕方や仕事をする時間などは人によって大きく異なるため、投資家への道もひとそれぞれです。

まずは独学で少額から投資をはじめ経験を積んだという人、もともと証券会社などで働きノウハウを身に付けて本格的に個人投資を始めたという人などさまざまです。

ほかの仕事を持ちながら兼業投資家として徐々に資産を増やしていき、一定の利益が出たところで専業投資家になるというケースが一般的です。

投資家の転職状況・未経験採用

兼業投資家から専業投資家へ

専業投資家として生計をたてている人は、多くが兼業投資家からの転職です。

投資で利益を上げることは難しいことではありませんが、会社員が会社から毎月給料が振り込まれるように安定して利益を出し続けることは非常に難しいです。

既に十分な資金や貯金があるのでなければ、本業を持ちながら副業として投資をするのが一般的です。

これは、専業投資家だけで利益を上げ続けられるのはごく一部の人のみであることに加え、専業投資家はキャリアや技術が身につきづらいことも理由の一つです。

投資を長年していたとしても、銀行や証券会社で雇ってくれるというところはほとんどなく、投資家からほかの仕事への転職は難しいのが現状です。

有名な投資家

日本人投資家も多く活躍している

投資の世界で知らない人が居ないほど著名な投資家として、ウォーレン・バフェットがあげられます。

保険業などを運営する機関投資家で、バークシャー・ハサウェイの会長兼最高経営責任者(CEO)でもありました。

日本で投資家として知られているのは五味大輔です。

長期投資を中心に行っており、医薬品企業のそーせいグループの筆頭株主をはじめ、複数の日本企業の大株主でもあります。

「村上ファンド」を創設したことで知られる村上世彰は、株主総会などの場で積極的に提案や批判を行ったことで有名です。

後にインサイダー取引の疑いで逮捕されましたが、その後も個人投資家としてシンガポールに拠点を置き活動しています。