【2021年版】生命保険会社社員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「生命保険会社社員」とは

死亡や病気など、不測の事態に備える生命保険商品を企画し、お客さまに販売する。

「生命保険」とは、人間の生命や傷病にかかわる損失の保証を目的とする保険のことです。

生命保険会社では、死亡や病気、ケガ、介護など、人生で起こりうるさまざまな予期せぬ出来事に備えるための生命保険商品を作り、個人・法人のお客さまに対して販売しています。

こうした会社の中で、社員は「営業」「資産運用」「営業企画」などの部門に分かれて働きます。

入社時点では特別な資格・スキルが求められることはほとんどありませんが、基本的には「大卒以上」の学歴が必要です。

入社後は金融に関する専門的知識を習得していく必要があるため、年収はやや高水準で、大手企業で順調に出世すれば30代で1000万円に達する人もいます。

日本はアメリカに次ぐ世界第2位の生命保険大国といわれますが、共働き世帯の増加や少子高齢化などにより、国内の生命保険市場は縮小傾向が続いています。

こうしたなか、大手生命保険会社を中心に、海外へ活路を見いだす動きが加速しています。

「生命保険会社社員」の仕事紹介

生命保険会社社員の仕事内容

生命保険商品の企画・販売からアフターフォローまでを担う

生命保険会社は、死亡や病気、ケガ、介護など、人生で起こりうるさまざまな予期せぬ出来事に備えるための「生命保険」という商品を作り、個人や法人のお客さまに対して販売する会社です。

生命保険は、大勢の人が少しずつお金を出し合い、お互いが助け合っていく「相互扶助の精神」によって成り立っています。

こうした生命保険制度を長期間にわたって健全に運営していくこと、そして保険金や給付金などが受取人にしっかり支払われる体制を整えることが、生命保険会社のおもな役割です。

生命保険会社社員の具体的な業務内容としては、契約者を増やすための個人・法人への営業活動、保険への加入可否などの判断、保険料収納、保険金の支払い、資産運用などがあります。

社員は各部門や職種に分かれて勤務する

生命保険会社はいくつかの部門から成り立っており、各部門でさまざまな職種の人たちが活躍しています。

人数が多いのは「営業」で、個人や法人のお客さまに対する保険商品の提案や、すでに契約しているお客さまのアフターフォローを担当します。

このほか、販売戦略の企画・立案を行う「営業企画」や、保険の契約時に引き受けの可否を判断する「アンダーライティング部門」、お客さまから預かっているお金をもとに資産運用を行う「資産運用部門」などがあります。

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生命保険会社社員になるには

新卒で生命保険会社へ入社する人が多数

生命保険会社社員として働くには、各生命保険会社が実施する社員採用試験を受験し、内定を得ることが必要です。

大手の生命保険会社では、基本的に毎年、大卒者を対象とした定期的な新卒採用を実施しています。

新卒の募集職種としてとくに多いのは「基幹職(総合職)」と「営業職」で、前者は営業をはじめ、企画立案やマネジメント業務など幅広い業務に従事し、将来的には会社の中核を担う人物としての成長を目指します。

後者は、営業のプロフェッショナルを目指していき、個人および法人顧客の新規獲得やアフターフォローなどを担当します。

このほか、一部の生命保険会社では「アクチュアリーコース」など「数理部門」で働く人材の募集を行っています。

総合職や営業職は学部・学科不問で応募できる場合がほとんどですが、数理部門では基本的な数理の知識を有している、理数系専攻者のみを対象とすることも多いです。

生命保険会社社員のキャリアパス

一般的に、生命保険会社の入社時点では、特別な資格は求められません。

ただし、入社後に生命保険の販売を行うには「生命保険募集人」の資格を取得する必要があり、さまざまな金融知識も身につけていく必要があります。

基幹職や営業職として一定期間の実務経験を経たあとは、部門を率いる管理職へのキャリアアップを目指すのが一般的なキャリアパスです。

企業によっては、さまざまな業務を経験しゼネラリストとして会社の中枢を担うキャリアと、営業のプロフェッショナルとして生命保険商品を売り続けるキャリアを分けている場合もあります。

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生命保険会社社員の学校・学費

大手の生命保険会社は大卒以上の学歴を求めることが多い

国内大手の生命保険会社に入社したい場合は、ほとんどの場合、募集職種に関わらず「大学卒業以上」の学歴が求められます。

保険業界は「金融系」に属し、経済学部などを中心とする文系出身者が多く活躍していますが、どの学部・学科からでも目指すことは可能です。

生命保険会社の業務に必要な保険や金融の知識は、入社後に社内の研修などを通じて学んでいくことができます。

なお、基幹職(総合職)志望の場合は、将来的にマネジメント職に就いて幹部を目指していくキャリアとなるため、難関大学出身者が有利になりやすいです。

一方、営業職志望の場合、学歴そのものよりも本人の営業に対する熱意や適性などが重視される傾向にあり、中小規模の企業では高卒者でも採用されることがあります。

「アクチュアリー」のような、高度な数理の知識が求められる職種を目指したい場合には、大学や大学院で理数系を専攻してきた人でなければ応募できない企業もあります。

生命保険会社社員の資格・試験の難易度

入社後に資格取得を目指していくことが多い

生命保険会社の社員採用試験を受ける時点で、通常、特別な資格が求められることはありません。

学部・学科を問わずさまざまな勉強をしてきた人が活躍していますし、業務に必要な基礎的な知識は、入社後の研修や実務を通して学んでいくことが可能です。

ただし、入社後に関しては、専門的な金融の知識習得のための勉強や資格取得が必要になってきます。

たとえば生命保険の契約を獲得していく「営業職」として働く場合には、「生命保険募集人」資格の取得が必須です。

最初は「一般課程」という試験への合格を目指し、その後「専門課程」「応用課程」「大学課程」と上位の試験を受けていくことになります。

業務に生かせるさまざまな金融系資格がある

大手生命保険会社では、生命保険に加えて、自動車や火災、家財などを対象とする「損害保険」の取り扱いも行っており、これらの損害保険の販売には「損害保険募集人」の資格が必要です。

このほか、社員に対し、個人の資産運用や生活設計に基づく資金計画の指導・助言を行う「FP(ファイナンシャルプランナー)資格」の取得を推奨する企業もあります。

このように、生命保険会社社員として働き始めてからは、継続的に勉強を続けて金融関連の知識を深めていく努力が欠かせません。

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生命保険会社社員の給料・年収

大手生命保険会社の給与水準は高め

生命保険会社社員の給料・年収は、勤務先の企業によって差が出てきます。

大手企業であれば高い年収が期待でき、本人の実力次第では30代で年収1000万円に達するケースもあります。

一方、中小企業では一般的な給与水準に落ち着きます。

各企業の規模や商品力・競争力などが社員の給料にも影響するため、その企業の業界内での立ち位置をよく見極めることが大切です。

福利厚生に関していえば、生命保険会社は全体的に充実させている企業が目立ちます。

女性社員も多数活躍しているため、産休・育休制度などを整えて、女性が長期的にキャリアを築いていける環境づくりに取り組んでいる企業も多いです。

職種によっても給料に違いが出てくる

生命保険会社社員の給料は、職種によっても違いが出てきます。

高水準の収入が見込めるのは、営業や企画立案、マネジメント業務などの幅広い業務に従事する「総合職」です。

順調に出世すれば将来的には幹部も目指せますが、忙しく働く人が多く、日本全国や海外への赴任を命じられることもあります。

また「営業職」は、給与体系に個人の営業成績によって給料が変動するしくみを取り入れているケースがあります。

実績によっては同年代の社員より多く稼ぐことが可能です。

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生命保険会社社員の現状と将来性・今後の見通し

国内市場縮小により、さまざまな変化や挑戦が求められている

生命保険文化センターが2018年に発行した「生命保険に関する全国実態調査」によると、日本の生命保険への世帯加入率は88.7%にものぼります。

日本では、それだけ生命保険が人々に親しまれており、生命保険会社の存在意義も大きいといえます。

しかし、共働き世帯の増加や少子高齢化などの理由によって、近年、日本の生命保険市場は縮小傾向が続いています。

各社とも人々の保険に対するニーズの多様化に応じるため、本来の「生命保険」の意味合いであった死亡保障のみならず、医療保障や老後保障などにまで、保障領域を広げています。

これからの生命保険会社社員には、よりいっそう柔軟な商品開発力や、顧客のニーズに合う提案力が求められていくでしょう。

また、大手企業を中心に海外へ活路を見いだす動きも加速しているため、グローバルに活躍できる人材の需要も増しています。

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生命保険会社社員の就職先・活躍の場

国内の会社のみならず、外資系の生命保険会社で働く道も

日本にはたくさんの生命保険会社が存在します。

その種類は、大きく「国内生命保険会社」「外資系生命保険会社」「損保系生命保険会社」に分けられます。

国内の生命保険会社は歴史の古い会社が多く、取り扱う商品は「定期保険特約付き終身保険」などのセット販売が主流となっています。

一方、外資系生命保険会社は、おもに乗合(のりあい)代理店(複数の保険会社の商品を販売している代理店のこと)が販売経路となっています。

貯蓄性に重きを置いている商品や、シニア層に向けた商品などに力を入れる企業も多いです。

もうひとつの損保系生命保険会社は「損保系生保」とも呼ばれ、親会社が損害保険会社であり、その系列の生命保険子会社を指します。

このほか、インターネットで保険を販売する「通販系生命保険会社」や「共済」と呼ばれる生命保険会社もあります。

生命保険会社社員の1日

職種によっては外回りをする時間が長い

生命保険会社社員の1日の過ごし方は、職種によっても変わってきます。

個人客に対する営業活動を担当する社員の場合、1日の大半の時間は外出しています。

お客さまの都合に合わせて動くことも多いことが特徴です。

ここでは、営業職として働く生命保険会社社員のある1日の流れを紹介します。

8:30 出社
9:00 朝礼
10:00 営業活動へ出かける
12:00 休憩
13:30 営業活動(2~3件)
16:00 帰社後、書類整理などデスクワーク
17:00 電話でお客さまをフォロー
18:00 上司と成果報告のミーティング
19:00 退社

生命保険会社社員のやりがい、楽しさ

人の人生に関わる重要な商品を扱えること

生命保険会社社員の仕事のおもしろさは、お客さま一人ひとりのライフスタイルや人生設計などの話を聞いたうえで、最適な商品を提案していく過程で感じられます。

自分の提案を受け入れてもらえたときや、紹介した商品に満足してもらえたときなどに、達成感・充実感が味わえます。

「人生で2番目に高い買い物」ともいわれる生命保険は、決して簡単に売れるわけではありません。

しかし、人が安心して生きていくうえで重要な商品を取り扱うことに、誇りをもって働くことができるでしょう。

また、生命保険社員として働いていると、保険をはじめとする金融関連の勉強をする機会が多く、専門知識が身につきます。

お金に関する知識は自分の生活でも役立つため、スキルアップしていくことにやりがいを感じている人も多いです。

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生命保険会社社員のつらいこと、大変なこと

数字で成果を判断されるプレッシャー

生命保険会社社員は、お客さまに保険商品を提案する「営業職」として働く人が多く、そこでは営業の成果が重視されます。

つまり「どれだけ保険の契約に結びつけることができたか」が問われ、個別で目標やノルマが設定されることもあります。

順調に契約がとれればよいのですが、その時々のお客さまのニーズや状況によっては努力してもなかなか成果に結びつかない場合があり、焦りを感じてしまうでしょう。

企業によっては、営業成績によって収入が変動するしくみをとっているため、「稼げる人・稼げない人」の差も出やすいです。

とくに家族を養っている人にとっては、収入が安定しないと将来が不安になるかもしれません。

こうした厳しさがあるため、生命保険業界は比較的人の出入りが激しく、職場環境が落ち着かない場合があります。

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生命保険会社社員に向いている人・適性

金融業界に興味があり、向上心やバイタリティがある人

生命保険会社に入社した人は、金融に関する専門的な知識を習得していく必要があります。

さまざまな資格取得や社内研修の受講、また自主的な勉強が求められることもあるため、金融業界そのものに興味があり、それに関連する知識を学ぶことを苦にしない人でなければ、仕事がつらくなってしまうでしょう。

また、生命保険会社はとくに営業職において「成果主義」の考え方を取り入れている企業が多く、個人の成果が給料に反映されやすくなっています。

人によっては、成果を重視されることがプレッシャーに感じるかもしれません。

一方、バイタリティがあり、「昇進したい」という気持ちや「もっと稼ぎたい」という気持ちが強い人には、向いているといえるでしょう。

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生命保険会社社員志望動機・目指すきっかけ

生命保険という商品に魅力を感じている人が多い

生命保険業界は、歴史の古い会社が多いこともあり、以前から学生の就職先として高い人気を誇っています。

よく聞かれる志望動機としては、「病気や事故など、誰もが直面する可能性のある困難な状況をサポートしたい」「人の役に立つ仕事がしたい」といったものです。

人生で出会う「もしも」の時に備え、安心を与えられる商品をお客さまに提供したいという思いをもって、生命保険会社を志望する人が多いようです。

また、生命保険会社では、メーカーのように形あるものを売るのではなく、お客さまのニーズに合わせた最適な商品を提案していくという特徴があります。

一人ひとりのお客さまに寄り添う仕事内容に魅力を感じて、生命保険会社を志望する人もいます。

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生命保険会社社員の雇用形態・働き方

営業職は個人事業主として働くケースが多い

生命保険会社社員は、新卒で総合職として入社する場合、「正社員」として雇用されることがほとんどです。

入社後は、生命保険会社内の多様な業務を経験しながら、昇進してマネジメント職を目指していきます。

中途採用でも正社員の総合職が募集されることはあります。

一方、営業職に関しては正社員として雇用される人もいますが、「個人事業主」として働く人も多いことが特徴です。

いわゆる「生保レディ」と呼ばれる個人営業を担当する女性も、個人事業主として働く人は多数います。

この場合、一般的な正社員のように毎月決まった給料が支払われるわけではなく、自分の営業成績次第で収入が変動します。

実力主義で厳しい世界ではありますが、「大きく稼ぎたい」「個人の成果を正当に認めてほしい」という意思が強い人には、生命保険会社の営業の仕事は人気があります。

生命保険会社社員の勤務時間・休日・生活

基本的には暦通りの勤務だが、営業はお客さまの都合で動くことも

生命保険会社社員は、基本的に暦通りの勤務になり、日勤中心で働いています。

休日に関しては、通常は週休2日制で、さらに年末年始休暇、夏季休暇、リフレッシュ休暇などの休暇制度も多くの企業で用意されています。

生命保険会社では女性社員が多く活躍しているため、女性が働きやすい職場環境づくりに取り組む企業も多いです。

ある程度、規則正しい生活が送れますが、通常業務以外の時間で勉強会があったり、顧客向けのセミナーの準備をしたりと、慌ただしい日もあります。

営業職に関してはお客さまの都合に合わせて動かなくてはならないため、日によっては夕方以降や休日に商談が入る可能性も考えられます。

また、春先などの繁忙期は連日お客さま対応に追われ、残業時間が増えることがあります。

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生命保険会社社員の求人・就職状況・需要

大手生命保険会社では100名以上の新卒を一括採用することも

生命保険会社における新卒の募集職種としてとくに多いのは「基幹職(総合職)」と「営業職」です。

大手の生命保険会社では、1回の新卒採用で100名以上をまとめて採用することもめずらしくなく、学生の就職先としては安定した人気があります。

基幹職(総合職)を志望する場合は、入社後に営業をはじめ、企画立案やマネジメント業務など幅広い業務に従事する可能性があり、幹部候補として採用されます。

そのため、金融業界に対しての強い興味関心や熱意が求められます。

トップ企業には全国の優秀な学生がこぞって応募するため、就職試験の倍率は高いものになりがちです。

各社で社風などに違いがある

生命保険会社の求人で最も数が多いのが「営業職」です。

生命保険の営業は実力次第で高い報酬が望める反面、ノルマなど厳しい部分もあり、仕事が合う・合わないがハッキリ出やすい仕事だといわれています。

なお、日本で事業を展開している生命保険会社は、日系企業だけではなく外資系企業も多くあります。

各社で社風や取り扱う生命保険の特色などが異なるため、事前に企業研究をよくおこなって、自分に合う志望先を決定していくとよいでしょう。

生命保険会社社員の転職状況・未経験採用

中途採用も積極的に実施している会社は多数

多くの生命保険会社では、定期的な新卒採用以外に、転職希望者を対象とした中途採用を積極的に実施しています。

「基幹職(総合職)」などで一括採用する新卒に対し、中途採用では「営業」「商品開発」「システム」「アクチュアリー」といったように職種別の求人となっていることが多いです。

各職種とも、基本的には前職での経験やスキルが問われるため、事前に必要なスキルレベルなどを確認しておく必要があります。

とくに求人が多いのは営業職です。

生命保険の営業は未経験であっても、他業種で個人営業や法人営業の経験がある人は、基礎的な営業スキルがあると判断され、採用される可能性も十分にあります。

どちらかというと、生命保険会社の営業職は熱意やバイタリティが重視されるため、金融未経験者でもチャレンジしやすく、高収入も狙えます。

なお「FP(ファイナンシャルプランナー)資格」などを取得していれば、転職の採用試験でもプラスに評価されることがあるでしょう。

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