専門試験への合格が必要
損害保険は、事故や災害などが起きたとき保険加入者のその後の人生を左右するほど重要なものですから、保険商品を取り扱う仕事には大きな責任が伴います。
損害保険会社の社員には、幅広い専門知識をもって正確に重要事項等を顧客に説明したうえで商品を販売することができるスキルが必要不可欠なのです。
このため、日本で損害保険に携わる仕事をするためには、社団法人である日本損害保険協会が実施する「損保一般試験」に合格することが求められています。
2011年までは「募集人試験」と「商品専門試験」に分けて試験を実施していましたが、現在は「損保一般試験」として統合されています。
「損保一般試験」とは
「損保一般試験」は、損害保険会社の社員だけではなく、生命保険会社や不動産会社、自動車販売店の社員など、損害保険の代理店となる企業に勤める人の多くが受験するものでもあります。
試験では、「基礎単位」と「商品単位(自動車保険単位)(火災保険単位)(傷害疾病保険単位)」があり、「基礎単位」はもちろんのこと、取り扱う保険商品に応じた単位に合格していなければその保険商品の取り扱いはできません。
就職活動中に試験に合格しておく必要はなく、採用後に会社の指導を受けながら勉強して受験に臨むのが一般的です。
「損害保険大学課程」とは
損保一般試験以外にも、日本損害保険協会が実施している試験があります。
それが「損害保険大学課程専門コー ス試験」「損害保険大学課程コンサルティングコース」です。
この試験は、さらなる上級試験として位置付けられており、法律や税務に関する知識を問われます。
コンサルティングコースを修了し、試験に合格して所定の要件を満たすと「損害保険トータルプランナー」として活動することができます。
この資格を取得することで、損害保険に関する専門的な知識の豊富さやスキルの高さを証明することができるので、合格をめざして勉強を続けている人が多くいるのです。