あらゆる人を楽しませるエンターテインメント関連の仕事がしたいと考える人も多いことでしょう。

ここでは、昔から熱烈なファンも多い「マンガ・アニメ・ゲーム」系の職業・仕事の種類について紹介しています。

流行にも左右されやすく、競争が厳しい世界ではありますが、クリエイターとして作品づくりに関わる喜びを感じられる仕事がたくさんあります。

アニメ・マンガ系

人物や背景などのイラストを描いたり、声でキャラクターを演じたりして、アニメやマンガの世界観を生み出す仕事です。 制作スタッフたちと協力しながら、テーマやコンセプトに沿う作品に仕上げていきます。

声優

アニメやゲームのキャラクターボイス、海外映画の吹き替えなど、「声」で役柄を演じる。

声優とは、アニメーション作品や外国映画の登場人物などに、声を吹き込む人のことです。

女優や俳優が全身を使いながら役柄に合う演技をするのに対し、声優は自分の「声」を使って、作品にふさわしいキャラクターを演じていきます。

活躍の場はアニメや海外映画のほか、ドキュメンタリーの吹き替えやゲーム、テレビ・ラジオのナレーションなど多岐にわたります。

声優になるためには、まず声優の養成所や声優専門学校で訓練を積んだのち声優プロダクションに入り、仕事ごとにオーディションを受けていくのが一般的な流れです。

厳しい競争の世界であり、オーディション合格のためには、日々地道な訓練やトレーニングが欠かせません。

なお、声優の収入は実績を重ねることでギャラが上がる仕組みになっており、経験があまりないうちは収入が低めで、やや不安定な生活になることを覚悟しておく必要があります。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

働き方

アニメーター

絵コンテに従い、アニメーションの基となるキャラクターや背景の絵を細かく描く。

アニメーターとは、アニメ制作会社や制作プロダクションにおいて、アニメーションの基となる1枚1枚の絵を描く人のことです。

アニメーターは、動画の基本となる原画を描く「原画マン」と、原画と原画の間の細かなコマの絵を描く「動画マン」に分かれており、通常、新人は動画から描いて経験を積んでいきます。

アニメーターになるための決まったルートはありませんが、美術系の大学やアニメーター養成のコースがある専門学校でデッサンやデザインの基礎を学び、アニメ制作会社に入社するルートが一般的です。

最近ではソーシャルゲームやスマートフォンアプリでも、アニメーターが活躍する例が増えています。

しかし、業界全体としては人件費が安い海外に作画の仕事を任せる流れが加速し、国内のアニメーターの待遇改善が望まれています。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

イラストレーター

依頼を受け、雑誌、書籍、ポスターなどに利用されるイラストやキャラクターの絵を描く。

イラストレーターは、依頼主の要望に応じてイラストを描く仕事です。

雑誌や書籍、ポスター、カタログ、パンフレットなどの印刷物上に載せるイラストや、キャラクター作成などに携わります。

イラストレーターになるための決まったルートはありませんが、活躍するイラストレーターの多くは、美術系の大学や専門学校でデザインの基礎を学んでいます。

一般的な就職先は、広告制作会社や企業の広告部、デザイン事務所など幅広く、実績を重ねるとフリーランスで働く人も多い職業です。

「グラフィックデザイナー」など別の仕事と兼業している人や、副業としてイラストを書いているイラストレーターも多くいます。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

働き方

漫画家

雑誌、書籍、Webなどに掲載される漫画のストーリーを考えて絵を描き、作品に仕上げる。

漫画家の仕事内容は、漫画のストーリーを考えて絵を描き、作品として仕上げていくことです。

漫画雑誌などに掲載される漫画を描く「娯楽漫画家」だけではなく、学習漫画などの書籍ジャンルで活躍している漫画家も多数います。

漫画家になるにはさまざまな方法がありますが、週刊連載の漫画家の場合は、雑誌の新人賞に応募したり、出版社に持ち込んだり、といったルートからデビューする人がほとんどです。

漫画家の収入は、大きく「原稿料」と「印税」で成り立っており、人気漫画家になれば高収入も得られます。

しかし、安定した人気を保ち続けるのは大変で、締切にも追われるハードな仕事です。

近年は印刷物以外に、Webなどへ活動の場を広げる漫画家も増えています。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

働き方

ゲーム系

ゲーム開発会社などで、ゲーム作品の制作に携わる仕事です。 企画・シナリオ・楽曲・イラスト・プログラミングなど、各分野のプロフェッショナルたちが力を合わせ、人々の心を魅了する作品づくりを目指します。

ゲーム制作会社社員

人々の娯楽となるゲーム作品を製作する会社。ゲーム会社から依頼を受けての開発業務が主。

ゲーム制作会社とは、娯楽として人々に遊んでもらうための「ゲーム作品」をつくる会社で、そこで働く人がゲーム制作会社社員です。

ゲーム制作会社には、自社で企画・開発・販売を一気通貫で行う会社(ゲームメーカー)もあれば、ゲームメーカーから依頼を受けて開発作業を専門に手掛ける会社もあります。

大手企業では定期的な新卒採用を行い、正社員として採用するところが目立ちますが、アルバイトとして働く人も比較的多い業界です。

企画・開発系の職種としてはプランナー、デザイナー、プログラマー、サウンドクリエイターなどがおり、各社員がそれぞれの専門領域で活躍しています。

ソーシャルゲームが普及し、新たな制作会社も続々と立ち上がるなど、業界の動きはさらに激しくなっています。

今後も新たな技術の登場で新しいゲーム市場が生まれることが予想されるなか、時代の波に乗れる会社が生き残っていくものと考えられます。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

ゲームクリエイター

ゲーム制作の現場において、作品の企画立案や制作進行、スケジュール管理などに携わる。

ゲームクリエイターとは、大勢の人の共同作業で進めるゲーム制作現場において、おもに「企画職(プランナー、ディレクター、プロデューサーなど)」として働く人のことを指します。

また、ゲームデザイナーやゲームプログラマーも含めた「ゲーム制作全般に携わる人」を、ゲームクリエイターと呼ぶこともあります。

ゲームクリエイターの大半は、ゲームメーカーあるいはゲーム開発会社を中心に働いています。

ゲームクリエイターのなかでもプログラマーなど専門的な知識や技術が求められる職種を目指す場合は、ゲーム専門学校などで勉強してからゲームメーカーなどへ就職するのが一般的です。

一方、企画職は大学卒業後に就職を目指す人も多くいます。

特別な資格は必要ありませんが、ヒット作を生み出すためには感性を磨き、世の中のニーズを掴む力を身につけることが重要です。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

働き方

ゲームシナリオライター

ゲームのストーリーなどシナリオを作る人のこと。作品の企画から携わることも。

ゲームシナリオライターは、ゲームのシナリオを作成するライターのことをいいます。

ただし、シナリオを書くことに加えて作品の企画やゲーム制作のさまざまな作業に関わることが多く、ゲームプランナーやゲームディレクターが兼任するケースもよくあります。

この仕事を目指すのであれば、ゲーム制作会社に勤めることが近道となるでしょう。

平均年収は400万円前後とされていますが、個人の実力のほか、会社の規模や業績によってもだいぶ違いがあるようです。

ゲームシナリオライターは作品づくりの根幹を担う重要な存在であり、人気も高くなっています。

制作会社では、開発業務から地道に経験を積むことが求められる場合もありますが、コンテストなどでの受賞を契機にゲームシナリオライターへの道に進む人もいるようです。

ゲームプログラマー

ゲームの音やキャラクターが意図した通りに動くよう、開発言語を使ってプログラムを組む。

ゲームプログラマーとは、IT技術者である「プログラマー」の一種であり、おもにゲームメーカーやゲーム開発会社などのゲーム開発の場で活躍します。

C言語などのプログラミング言語を用いて、企画や仕様の通りにゲームが実際に動くようプログラムを組んでいくことが、ゲームプログラマーの中心業務です。

ゲームプログラマーになるために、特別な資格や学歴は必要ありません。

ただし、大学の情報系学部やIT系専門学校でプログラミングの基礎知識・スキルを身につけておくと、就職に有利になることが多いです。

従来のコンシューマーゲーム以外に、現代ではスマホゲームの領域でもゲームプログラマーのニーズが高まっています。

ゲームプログラマーとして経験を積んだのちは、現場の開発メンバーをまとめる責任者になる人もいれば、「ゲームプランナー」や「ゲームディレクター」など企画系職種にステップアップする人もいます。

仕事内容

なるには

給料・年収

学校・講座

就職・転職

働き方

ゲームデザイナー

ゲームのキャラクターや背景、アイテムなど、作品中に登場する絵をデザインする。

ゲームデザイナーとは、ゲーム制作に携わる「ゲームクリエイター」の一員であり、ゲームの世界観やグラフィック、システムなどの企画を考えて、設計する人のことです。

ゲームデザイナーと似たような職種に「ゲームプランナー」があり、両者はほぼ同じような意味で使われています。

ゲームデザイナーの多くが、ゲームメーカーやゲームソフト制作会社に勤務しています。

高校卒業後、コンピューター系またはゲーム系の専門学校、もしくは美術系の大学・専門学校に進学し、ゲーム制作の基本的な知識・スキルを身につけておくとよいでしょう。

さまざまなゲームクリエイターのなかでも、ゲームデザイナーはゲーム制作の全体像を掴んでいなくてはなりません。

ときにプログラミングやビジュアル面についての知識・技術も求められるため、まずは「ゲームプログラマー」や「グラフィックデザイナー」として働き、その後ゲームデザイナーにキャリアチェンジする例もあります。

ゲームデザイナーとして経験を積むと、「ゲームディレクター」などへのキャリアも見えてきます。

仕事内容

なるには

給料・年収

ゲームプランナー

ゲーム作品のコンセプトや企画を立て、開発業務に必要な仕様書を作成する。

ゲームプランナーとは、新たにゲーム作品を作る際にアイデアから具体的な企画を立て、開発に必要な仕様書を作成し、プロジェクトの進行を支えるクリエイターのことです。

作品のテーマやコンセプト設定からはじまり、ゲームの詳細なルールや作中のあらゆるギミック(仕掛け)やパターン、さらにはキャラクターのステータスや画面レイアウトなどを細かく決めていきます。

「ゲームディレクター」「ゲームプロデューサー」「ゲームプログラマー」など、他のクリエイターたちとの連携の機会も非常に多いです。

ゲームプランナーの多くはゲームメーカーやゲームソフト制作会社に勤務して活躍します。

プログラマーのように、開発業務そのものに手を動かして携わるわけではありませんが、ゲーム制作全般の基本的な知識のほか、豊かな発想力や企画力、表現能力などが高いレベルで求められます。

ゲームのおもしろさを左右する「企画」部分から深く携わり、プロジェクト全体を把握しながら活躍できる職種です。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

働き方

ゲームディレクター

多数のスタッフが参加するゲーム開発現場で、スケジュール管理やチーム全体を束ねる仕事。

ゲームディレクターとは、ゲームの開発現場において、チーム全体を束ねる仕事です。

ゲーム開発にはゲームプランナーやプログラマーをはじめ多くのスタッフが関わり、ディレクターはゲームの企画段階から完成までの間、スケジュール管理やクオリティに関する指示を出しながらスタッフ全体を統括します。

ゲームディレクターはゲーム制作の流れ全体を理解する必要があるため、一般的にはゲーム制作会社でプログラマーやデザイナーなどとして経験を積んだ人がステップアップしてこの仕事に就きます。

平均年収は勤務先によって400万円~500万円程度といわれますが、ヒット作を生み出せるディレクターになれば、大きな収入を得ることも夢ではありません。

常に時代のニーズを捉え、ヒット作品を生み出す豊かな感性やセンスが求められます。

ゲームプロデューサー

ゲーム制作の統括役。予算や人材の確保、スケジュール管理、品質チェックなどを担当する。

ゲームプロデューサーは、ゲームの企画・開発・発売にいたるまでの一連の流れを取り仕切る仕事です。

予算や人材の確保、スケジュール管理、品質チェック、プロモーションなどの一切を統括する役目を担います。

こうした仕事内容から、開発現場で豊富な経験を積んだ人がプロデューサーになるのが一般的であり、プログラミングやグラフィックの知識と技術、さらにはコミュニケーション能力や交渉力、判断力、マネジメントスキルも求められます。

ゲーム制作会社内では、プロデューサーが最も高額な給与をもらっているケースが多く、ヒット作を多数手がけるようになれば年収1000万円を超えるでしょう。

ただし、スマートフォン向けのライトなゲーム作品も多数生まれている今、話題となる作品を生み出せるゲームプロデューサーはほんの一握りだといえます。

仕事内容

なるには

給料・年収

就職・転職

プロゲーマー

おもに国内外のゲーム大会に出場し、優勝・賞金獲得をして生計を立てる人のこと。

プロゲーマーとは、国内外で開かれるコンピューター型対戦ゲーム「eスポーツ」の大会に出場し、優勝や、上位入賞による賞金を中心に生計を立てる人です。

「プロ」としての明確な定義はないものの、野球やサッカーなどのスポーツ選手と同じように、eスポーツの競技を専業として、お金を稼いでいる人がプロゲーマーと認識されます。

プロゲーマーは、毎日何時間もゲームの練習をして、大会で勝ち抜くための実力を身につけ、戦略や戦術を考えます。

このほか、自分でゲームに関する動画配信をしたり、メディアやイベント出演をしたりすることで収益を上げている人もいます。

プロゲーマーの多くは個人事業主として活動しますが、特定の大会で好成績を残すと「プロゲーミングチーム」に所属し、企業とスポンサー契約を結ぶことが可能です。

プロゲーマーは、日本における認知度はまださほど高くない職業ですが、2022年のアジア競技大会ではeスポーツが公式種目として採用されていたり、今後はオリンピック競技になる可能性も議論されています。

世界各国ではeスポーツの競技人口が年々増えており、今後、さらなる市場の発展が見込まれています。