声優の給料・年収
声優は基本的に個人事業主として働きますが、その技術や知名度によって収入のあり方も変わってくるといえます。
本記事では、声優の平均年収や初任給、収入の上げ方などを紹介します。
声優の収入状況
声優のほとんどは、「個人事業主」として働いています。
プロダクションや事務所から毎月決まった給料をもらう声優もいますが、多くは個人事業主として事務所と契約を結び、手数料を支払って仕事の調整や営業などの管理業務を任せています。
定額の収入があるわけではないため、どうしても生活は不安定になりがちです。
声優の手取りの平均月収・年収・ボーナスは
声優の多くは歩合制として個人事業主で働いているため、平均を出すことが難しい職業です。
仮に日本人の平均的な収入である420万円を例に考えると、月収は35万円、手取りは30~32万円ほどとなるでしょう。
ただし声優の仕事だけでこれほど収入が得られるのは一握りです。
声優の初任給はどれくらい?
アニメのアフレコの場合、個々の声優のキャリアによってランクが決められており、それに応じてギャラが支払われます。
声優としての最初の3年間はみな最低ランクである「ジュニアランク」とされ、この場合の30分番組のギャラは1万5千円です。
月に4本こなして6万円、手数料や源泉徴収料が引かれると手取りはもっと少なくなります。
実際に声優としてデビューしてレギュラー番組をひとつ持つことができたとしても、番組が終わってしまえば無収入になります。
そもそも、アニメのレギュラー番組を1本さえ、獲得するのは簡単なことではありません。
駆け出しのうちは他のアルバイトをして生計を立てつつ、地道に小さな仕事をもらいながら経験を積む人が多いようです。
声優の福利厚生の特徴は?
個人事業主として活動する声優は、企業に所属する会社員とは異なり、雇用保険や厚生年金などは適用されませんし、会社の有給やボーナスもありません。
社会保険など、さまざまな手続きを自分で行う必要があります。
声優の給料・年収の特徴
ギャランティがすべてもらえるわけではない
給料に関しては毎月決まった額をもらえるわけではありません。
1つの案件ごとに設定されるギャラから手数料を差し引いた分の金額が、声優の給料となります。
ただしそこから事務手数料が引かれます。
事務手数料はギャランティの20%から30%程度とされ、そこからさらに源泉徴収分の約10%が引かれるため、実際に声優個人の手元に入るのはギャラの6割程度となります。
キャリアによってランク分けされる
アニメのアフレコや洋画の吹き替えの場合、個々の声優のキャリアによって決められたランクに応じてギャラが支払われる「ランク制」をとっています。
新人の「ジュニアランク」からはじまり、声優として3年間が経つと自動的にランクが上がっていきます。
実績を重ねることでランクが上がり、1本あたりの単価も上がる仕組みになっていて、最高のAランクになると4万5000円まで上がります。
さらにその上の「ノーランク」では、芸能人同様にクライアントとの交渉で単価を決めます。
一部の人気声優は、年収数千万円を稼ぎます。
声優が収入を上げるためには?
活躍の場を広げる
多くの声優は声優の仕事だけでなく、さまざまな分野で活躍をしています。
- 音楽活動をしてCDを発売
- ドラマや舞台で役者として活躍
- 講師として新人の育成
実力と工夫次第で仕事の幅を増やすことができます。
フリーランスになる
事務所やプロダクションに所属すれば安定して仕事をもらいやすいですが、所属手数料を支払うためどうしても手取りは少なくなります。
また、事務所と考えが異なった場合、自分が好きな仕事ができなかったり、自分の意にそぐわないイメージで売り出されたりすることもあります。
フリーランスとなれば、ギャランティはすべて手元に入りますし、好きな仕事を選ぶことができますが、営業も自分で行わなくてはなりません。
声優の給料・年収のまとめ
声優の多くは歩合制として個人事業主で働いているため、平均を出すことが難しい職業です。
事務手数料はギャランティの20%から30%程度とされ、そこからさらに源泉徴収分の約10%が引かれるため、実際に声優個人の手元に入るのはギャラの6割程度となります。
声優としての最初の3年間はみな最低ランクである「ジュニアランク」とされ、この場合の30分番組のギャラは1万5千円です。
事務手数料はギャランティの20%から30%程度とされ、そこからさらに源泉徴収分の約10%が引かれるため、実際に声優個人の手元に入るのはギャラの6割程度となります。
収入アップの方法としては、音楽活動や俳優業など、声優以外の分野に活躍を広げたり、人気と実力をつけてフリーランスになったりすることが挙げられます。